ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
…はい、大幅に遅れてごめんなさい。
匿名設定で別の小説投稿してました。
「クレイドルが…落ちてやがる」
――――――『また落ちるのかよ』
「父さん…アレ落ちたら、波来るよ…ね?」
「だろうな………。
―――ッ!そういう事か!」
一瞬出来の悪い冗談の類いかと思ったが、今の状況からして高波は勘弁願いたい。
幸い、まだ枝に引っかかっているようだ。今のうちに泳げるだけ泳いでしまわないと。
だが、スミカと流木を抱えて泳いでいる上に水の流れのせいか一切前に進まない。
「くッ!!!(こんな時に強化人間の馬力は役立たずか!)」
いくら水を蹴っても蹴ってもその場から動く気配がない。
1m進んでも2m押し戻されてる…傍から見れば俺はそんな間抜けなのだろう。
そんな事を分かりきって尚、泳ぐのを止めない。
元より頭は固いし、今余裕だってない。
ずっと前へ、前へと行くだけしか脳味噌にない。
「くそ、くそ、くっそォ!」
遂に体力の限界が近づいてきた。
いつもより限界が断然早い…さっきまで意味不明なほど暴れ過ぎたツケが来たか。
なんともまあ、理不尽なツケだ。
他人の悪行の濡れ衣でなく、不本意で自分がやったことのツケなんだから…。
生憎、義理堅いじゃねえってのに…。
―――ダメだ…もうすぐクレイドルが落ちてくる。
今抱えている人間が、自分の愛娘でなきゃ見捨ててた。
こんな…こいつが俺の身体の一部―――いいや、俺そのものの3分の1でなきゃ…!
空気が薄く感じてきた。
とにかく流木と一緒に抱えたコイツを…スミカを。彼女だけでも…!!
「畜生…チックショオオッ…!!」
無力さに怒りをぶつけるだけしかできない男が…本当に親父で良かったのか?
こんな余裕のない今に、何故こんな事を断片的にでも考えられているんだ…。
もう自分が何なのか見えなくなってきた。
いいや…元より目など見えてないか。
――――でも彼女の場所だけは感じる。
いる…上に。
「ベル、カ…!」
「掴まって!早く!」
「…俺は、重すぎる…!
今はスミカだけでも………ケガしてるんだ…!」
「…駄目よ、あなただって重症じゃない」
「俺なら放っときゃいい…!
…スミカ、手伸ばせるか?」
「うん…ッつ!!!」
「…もうすぐ高波が来る。
早く…!俺なら泳げる!」
「浅瀬で怖がるくせに…。
…わかった、また戻るわ!」
「世話を、かけるな…いつも」
「ええ、いつもね…」
どうにかスミカを担ぎあげて、ベルカのドラゴンに乗せた。
これで少しは軽くなった…と考える俺は最低だ。
だが事実だ、事実が残酷なんだ。とにかく前へ泳いだ。
しかし疲れがかなり来ていた…もうこれ以上アイツの手間を駈けさせられないって時に…!
「がぷッ!!…」
一瞬沈みかけた。
不味い…面倒な事になってきた。
追い打ちに、背後で木材が折れる大きな音が響いた。
…ふざけんな!およそ4000mと500mだぞ!?高波確定じゃねえかよお!
流木を何処かへ押しのけて全力のクロールで逃げた。
逃げて、逃げて、もう陸地が近いって時に…!!!
ただ…水という並びの悪い奔放な粒子の集まりを搔いた。
遂に、揺り籠が水面に叩きつけられる轟音を聞いて絶望してなおも掻いた。
…突然、何かに飲まれた。
―――――――いいや、何が俺を飲み込んだかなんて…分かりきった事だ。
とてつもない速さで津波が俺を飲み込んだんだ。
その瞬間になって、やっと諦めが付いた。
アイツが…ベルカが死ぬように運命が出来ているって…確かにそう言っていた。
けどまあ人が死ぬのは当たり前だ、だって年を取る。
別にアイツはとんでもなく強いけど、人間だ…俺みたいなショッカー風の変態に身を売られたフロム版本郷猛じゃない。
ただ…運命って奴に何か物申せるなら、こう言いたいな。
「あまり…絶対にベルカを虐めるなよ」って。
息が、苦しい…
・デットエンド風にやってみた。
マーシレスは海中に没した。
残された彼の家族は、二人で地上を目指した。
しかし地上はクレイドルによる超巨大魔具の爆発で温暖化が暴走し、金星と成り果てていた。
二人は体を焼かれながらも再び地底へ戻り、そして以降はひっそりと透魔王国だった場所の更に地下で暮らした。
数年後、マーシレスの妻は死んだ。
娘のスミカも、孤独に耐えきれず自殺した。
ま、こんな御禿様ばりの皆殺しはしないですけどね~(棒)
とにかく!遅れてすみませんでしたアアアアアアア!
遅れて本当に申し訳ありませんでした。