ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
「おいマーシレス!何処いくんだよぉ!」
「丁度良かったオーディン!
テメエ、ココの最短ルート知ったよな?ソレさっさと教えて俺を見逃せ!」
「な、なんだよ急に…地図?―――ああ、此処か。
ココならこの道のハズレにある洞窟…まあこのルートだな、そこを通ればすぐに…」
「分かった、お前は俺を見てない、いいな?」
「え!あの「いいな!!」はい…」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
オーディンが言ってた洞窟…コレか。
確かここの道は何度も通ってたハズだが気が付かないとは。
とにかく行くか。
この洞窟内に奴が待ち構えている可能性を考えたがまずない。
何故だか分かる…そういう野郎だって。
「ッ!」
急にまどろっこしくなった。
地面を駆けだす音が、洞窟内で反射を繰り返す。
そうすると直ぐに光が見えた。
居る、奴が!
「遅かったな、言葉は――――――」
問答無用、剣のレンジに入ったと同時に抜刀して振り下ろした。
案の定受け止められたが。
「てめッ!問答無用かよ!」
「そうだ…!そうだよッ!」
「ちぃいッ!」
奴は左手の曲剣で受け止めた俺の剣を蹴り飛ばし、作った隙で後ろに飛んだ。
そんな甘い手が通じると思うな――――そのバックジャンプに合わせるように前方へステップして距離を保つ。
「ッ!?このォ!」
「この程度かよぉ!上位者気取りの糞野郎がぁ!」
「ッ!!!!黙れよ!!!」
「…ッ」
「テメエは!俺から姉さんを…セレン姉さんを奪った!
それなのに!まだお前はぁ!!!」
まだ言うかコイツ!
鍔迫り合いを一度距離を置いてからの突進で強制終了させる。
「何処まで勝手なんだよぉお前は――――」
「勝手なのはテメーだ!!
テメエが何者かはどうでもいい!だが!自分の罪を他人に擦り付けんな!!!」
「ぐぅうッ!?」
「自分が殺した人間をいつまで他人が殺った事にする!?
テメーの事だ!テメーの責任だ!」
「うるさ…い…ッ!」
「俺は俺を美化するつもりはねえツモリだがよォ…俺は!俺は少なくとも!自分で殺したヤツが恩人でも自分で殺った事にしてたぜ!テメーはそれも出来ねえか!
俺がガキなら!!テメーそれ以下の赤ん坊か!」
「俺は…何も…!」
「るっせええええッ!!!!」
ホント聞き分けねえな!この馬鹿野郎!
取り敢えず鳩尾蹴り飛ばしてやったが。
「…ったく!娘にもこんな説教した事ねえぞ」
「ぐ…ァァ…ッ!」
「いつまでも赤ん坊の世話してられるほど暇じゃねえだよ、俺は…。
こんなの古いかもしれんが、コッチは集めたモン家につぎ込むので忙しいんだよ」
「テメエや、トカゲ共の相手に時間を取られてちゃ――――」
「黙れェ!!!」
―――いきなり、だった。
杭だか針だか…赤いソレの先端が一斉に俺の前身を目掛けて飛んできた。
「お前が、お前が、お前が、お前が、お前が、お前が、オマエ…オマエ!オマエが!オマエが!オマエが!!!!」
「マジか―――ぐォふぉッ!」
「全部お前、お前だよ!!!!
リリウム殺ったのも!!オッツダルヴァやったのも!!ウィンD殺ったのも!!!!ローディー殺ったのも!!!そして…そして姉さんを!!!」
針か杭の束を、一気に叩き割る。
…ったく、波状攻撃は勘弁しろってんだ。
「お前…“俺”、じゃあなかったか?」
「何を…ッ!!?」
「今のは…“俺”、じゃなくて“お前”だよな?」
「ッ!!!!?」
「結局自分でやったんだろ?
なあ…自分でやったって自覚あって俺の事“俺”って呼んでたんだろ?」
「…」
「…まさかとは思うが―――――」
「止めろおおオオオオオオッ!!!」
再び針の一斉放射が始まった。
「止めろ!止めろおお!
―――そうだ!お前だよ!お前があの時無理矢理俺をストレイドから引きずり降ろしてぇ!」
「――――」
「そうだ!そうだったな!
俺の記憶違いだったよぉ!ハハハ、ハハハハハハハ、ハハハハハハハ!」
「―――」
「ごごめんごめーん間違ぇちゃったさ!ね?
だからさっさと地獄で俺から姉さん奪った分罰せられて―――」
ほんと、ほんと人間って。
いや…もうなんか安心したよ…何時ぞやの記憶でコイツ人間じゃ勝てないナニカだと思ってたから…。
もう、ホント人間臭いような奴で安心した。
「―――」
「死ね!死ね!さっさと死―――」
「ッ!!!!!!!!!!!!!!」
全力で、ぶっ殺したいと思える。
「が、ふァ…ッ!!!!!????」
「お前は、人間の…クズ、だな」
ぶっ殺す…って、こんな純粋に殺気だったのは久しい。
そう言えばあるんだった、俺にも上位者的なサムシング。
左手のコイツが引き継ぎで良かったぜ、今すぐぶっ殺せそうだ。
「テメエの逆恨み…何が楽しくて俺の人生狂わした、何が楽しくて俺の子を…セレンを殺した!テメーのセレン殺した当てつけとか今だ言うんじゃねえだろうな!」
「お前エ!」
「テメーみたいなクズはさっさと死にゃいい!
消えろよこの世界から!」
「お前ェ!まだ言うのかよぉ!!!!」
「こっちの…こっちの、セリフだッ!!」
イラついたヤツを手の内で転がして、好き勝手に苦しめてやりたいと思う事があります。
でも実際、結局の所ソイツのペースに乗せられると心底イラつくんです。