ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
で、今回は最終決戦及び会議の内容を書くつもりでしたが…こちらが書きたかった話を一つ忘れていたので急遽書くことになりました。
それとあけましておめでとうございます。
浮世とは別の場所に位置し衣食住並びに武器の供給が完璧に揃った、軍事的価値が恐ろしく高い居城…それを俺達は『マイキャッスル』と呼ぶ。
全く…最終決戦は終結したこの世界の有力者全員が集まり、しかも“入り口が移動できるようになる”ってんだ。
詳しい仕組みなんか一切分かったもんじゃないが、まさかマイキャッスルが移動要塞と成り果てるとはな…何かね?空間ごと持っていくなんて―――いや流石にねえわ。
―――つか、話にすべきはそれじゃない。
「…何時間待たすつもりだ」
無人のマイキャッスルで、何で俺が待ちぼうけ喰らってるんだ。
◆ ◆ ◆
―――そもそもこうなったのは…ヤツだ、元・自称『俺』の首輪付きのせいだ。
奴のエンブレム付きの手紙…いや、書き置きの方がふさわしいな。
ともかく、殴り書きのソレがドアの前でゴミ屑のように居座っていたのだ。
内容は雑な地図と、赤く小さい点(集合地点)、そして「来い」の2文字だけだった。
…正直な所、コイツといる所を他の奴らに見られたくないと無視するつもりだったが、タイミングの悪いことにカムイ他全員が、吹き溜まりのレジスタンスアジトに集結中…何と。
「というか、何故にマイキャッスル使わんのだ…」
「吹き溜まりだと安定しないんだよ、入り口が」
「…チッ、やっと来たぜコイツ」
「おい聞こえてるぞ」
「聞こえるように言ってやってんだよ。
何の用だ、要件を済ましてとっとと消えろ」
「クソ…。
何はともあれ、時間を要する」
「へえ、焦ってるのか?」
「―――今回、俺だけでも良かった…いや、俺は何も手を出さないつもりだったのに。
…と、来たか」
「んじゃ、勝手にして―――――ッ」
5…14…23…32…まだ来やがる。
何だこれ、数が尋常じゃねえ…最終決戦程って訳じゃ無いにしても、これなら小国1つ落とせる…。
「――――テメ、これを知ってて…!」
「だからな…お前だけにやらせて野垂れ死にさせりゃいいと思ってたが…。
―――コレを使え、全部お前のAMSに最適化してある」
首輪付きが、幾つかのゴテゴテした鉄塊を投げ渡した。
よく見りゃ全部銃器だ、しかもL85A1だとかG1だとか…現代の銃ではなく、どう見ても数百数千年先の技術で作られた様な銃だ。
うち一つに至っては、実弾を打ち出すようには見えなかった。
…と思ったら、さり気なくモーゼルが混じった。(魔改造され過ぎて気付かなかった)
とにかく火力はある銃だ、この際どうでもいいが心強い。
「最適化って、いつの間に…。
クッソ!(何のつもりだ!首輪付き!)」
俺のデータをどの時に取ったのか、心当たりはあるが…。
7種類の中から、据付型であろうヘビーマシンガンとモーゼル、そしてライフルっぽい銃を手に取った。
「…来るぞ」「わーってる!」
予想通りに透魔兵が現れた瞬間、ヘビーマシンガンの引き金を引いた。
…驚いたのは引き金の軽さと、反動の無さ、そして銃器にあるまじき音だ。
打ち出される青い光と合わさって、自分だけSF映画に居るように思えた。
「…ッ!コレ、パルスかよ!」
しかし銃は銃、結局アドバンテージは変わらない。
左手で反動を押し殺しつつ、エネルギーの弾丸をそこらじゅうにばら撒く。
凄い弾幕量だ、集団率が酷いがソレが返って有効に敵を蹴散らしてくれている。
「気を付けろ…実弾より距離減衰が激しいからなぁ!」
「んだと!欠陥品だ!(けど…このマイキャッスルの距離感なら…さほどって感じだな)」
正直距離減衰がどうとか言う前に壁に当たる。
死にステってヤツか?…違うな。
…つうか建物破壊って、これ後が面倒クサイぜ。
「だあもう!始末書何枚だ!?」
「心配ないだろ、お前の嫁含めて…向こうのアジトにいるんだからよ!」
「それさぁ!日本の高層マンションまで流れてるとは思わなんだ!」
「傾いてるがな!」
「石頭の頭突きで治ったりすればいい!」
「知らん!さっさと敵を殺せ!」
恐竜キングとか懐かしいなオイ。
まあ小生はダイノキングバトル派でしたがね…DS版じゃ超アタック型のアリノケラトプスでブイブイ言わせてたの懐かしい。
そして遂にヘビーマシンガンの弾が切れた。
「おい!弾持ってこい!」
「ねえよ!ソイツ充電式だ!」
「使えねえ!
でもまだぁ!」
まだ魔改造モーゼルと、よく分からんライフルがある!
モーゼルもライフルも予備弾倉たっぷりだってよ!
取り敢えず目の前のアーマーナイトをライフルd…はッ!???
な、なんか1発しか撃ってないのにアーマー蜂の巣なんだが!?
…って、それって。
「こ、これ…ショットガンかよ!
ややこしい見た目してるんじゃねえよ!」
「テメエにアサルトライフルなんざ器用な武器は使えんだろ!」
「クッソ!…(実際ショットガンの方がやり易いのが腹立つ!)」
嵌められたぁ!
ったく!誰だよライフルとか言った奴はァ!
銃器で間合いの分楽出来ると思ったら結局突撃じゃねえか!
あんまりズタボロになっても困るんだよ!誰が俺の服直してると思ってやがる!
「―――数は減っちゃいるが…。
これじゃ先に弾丸が尽きる…!」
潤沢だった弾丸もいつの間にか底をつきかけた。
「いいや問題ない!
増援に任せりゃいい!」
「増援って…クッ!ショットガンが弾切れだ!弾寄越せ!」
「それで全部だ!
こんのォ!」
「テメエなんだそのパイルバンカー!
それ貸せよ!」
「たった今火薬が切れた!」
「使えない…!」
…そしてモーゼルはまさかの給弾不良で使えなくなった。
なんでコッチの方が奴より役立たずなんだ!
「クッソ!
オイ首輪付き、替えの武器は!」
「…サバイバルナイフなら」
「分かった、自前のを使う!」
「何があるってんだ!
いつものデカいのはねえんだろ!」
「ダガーなら!」
「俺と変わらねえ!変わってねえ!
せめてハルパーぐらいには捻ったの出せよ!」
「捻り過ぎて実用性死んでるじゃねえか!
なら火継ぎ大剣持って来てやるよ!」
「輪の騎士直剣に喰われてるじゃねえか!いい加減にしろよ!」
「うるせ!
それと今見たぞ!素手で十分じゃねえかお前!」
「足技でワンパンコンボ繋げてるお前に言われたか―――――――――――
…ッ!増援!?」
「何!カムイ達は来れないハズ―――――はッ!」
突然入り口付近の透魔兵全てが真っ二つに切断された。
あんな真似できるのは…一部のダクソ連中か、うち等だったら王族連中ぐらい…ッ!
いや、居る…。
あんなバカげた真似できるのが、王族に、俺以外に…!
しかも…短期間の訓練で成し遂げた、見た目詐欺のバケモンが!
「ッ!マーシレスさん!?」
「モズメぇ!?
何でここに!」
「何でって、マイキャッスルの入り口が透魔兵でお祭り状態だったんや!
外にもわんさかいるで!今リョウマさんとマークス様が入り口を塞いでんのや!」
「ハァ!?マークスがぁ!?
会議中だったハズだろがい!」
「すっ飛んできたんや!」
そう言ってる間にも、モズメは絵画守りの曲剣でバッサバッサと斬り倒し続けている。
つうか刃渡り的に一刀両断とか無理だろ!
「アイツ、アイツだったのか…!
道理でコイツじゃ力不足だったハズ「おいテメ!」…しくじった、クソッタレ」
「テメエも何なんだ!
訳分からん事くっちゃべったと思えば、さり気なくディスりやがって!」
「うるせえ!テメエのせいで滅茶苦茶だ!」
「滅茶苦茶はお前だ!」
あと敵は一人!
「こんのォ…――――ッ!」
「どうにでも…――――ッ?」
「…これで、最後か」
「モズメ、待たせたな」
トドメは外に居たハズの2大王子が持って行った。
…とんでもない王子だ、乱入とは。
「二人とも、外は?」
「問題ないさ。
全部俺達で片付けた」
「…直に父上の軍隊が来るだろう。
それと…マーシレスに、そっちのは…」
「あの男、確かガロン王の軍隊の機械巨人の操縦士だったハズだ」
たった今小さく話題になっている首輪付きに目を向ける。
…何となく分かっていたが、奴は若干だが不機嫌そうだ。
「…チッ。
おい、俺はもう此処に用はない…帰らせてもらうぞ」
そして後ろを振り返り、出口に向かわんとする瞬間だった。
(―――吹き溜まりの、この場所で待つ…30分後来い)
「は!?え、何…」
突然ポケットに何かを突っ込まれた。
感触からして、何となくだが紙切れだと分かる…それも結構折りたたんでる。
「じゃあなお侍さん二人と高潔な騎士殿そして糞野郎、次の最終決戦は精々生き延びてみな」
憎まれ口をたたいて、出口から外へと消えていった。
「何や…随分と感じの悪い人やな」
「リンクスってのは大体高圧的だからな。
…ま、アイツはガキの戯言とそんな変わらんけどさ」
「…しかし、建物が随分ボロボロだな」
「一体どんな戦い方をしたんだ…」
「あ、ソレ全部さっきのアイツのせい」
ささっと責任押し付けて、俺も出口へと向かった。
「あ、マーシレスさん!ちょっと!」
「ん?何?」
「―――…いや、なんでもない。
忘れてくれや」
「そう…。
じゃ、また」
そして入り口から外にでた。
広がるのは、灰の荒野。
まあ…吹き溜まりなのだが。
「なんでこんな辺境に入り口を…」
ポケットに入れられた紙切れを取り出して、内容を見た。
…また地図だよ。
「めんど、(でも行かないと更にメンドクサそう)…行くか」
ナニカサレタ男で3000文字越えとか久しぶり過ぎ。