ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
「…悪い、遅くなった。メルツェル」
「どこ行っていた…まあいい、話は覚えているな?」
ACの整備工場…いや、工場とは違うな。
まあいい、現在地がそこだ。
そこには幾多ものAC、それもノーマル(便宜上こう呼ぶ)・ネクスト・V系問わず様々なACが佇んでいた。
あのシリエジオに、アンサング…ノーマルもさっきお世話になったワンカウントに…ツェーンゲボーテに、フォックスアイ!?いや、パルヴァライザーが居たくらいか。そもそも驚くことでもないな。
…よく見りゃオラクルも居る。
「…すげえな、時空が歪んでるみたいだ」
「実際吹き溜まり周辺は時空が多少歪んでいるようだがな。
―――まあそれはいい。すでに完成はしている、こっちだ」
メルツェルに誘導されるまま歩きつつ、周囲のACを観察する。
…成程、だが全部が全部元々の姿じゃないようだ。
オラクルはV系パーツを流用した修理部分が多くみられる、そのせいで一瞬じゃ気が付かなかった。ツェーンゲボーテも脚部がよく見りゃアルドラ系っぽい。フォックスアイに至ってはどのACパーツにも該当しない(というよりACっぽくない)物が使われている…まあACに限らない話ならば、モビルスーツみたいって言えるが…まあ、そんな事もあろうな。
そして物凄いゴテゴテしたノーマルACはピースフルウィッシュの成れの果てだと後で聞いた。
…あの設定が妙に萌える少女レイヴン・エネたその機体だぜ?(後で調べたらマジでファンクラブがあった。けど会長がボヘミアなのが腹立つ)。
だがネクスト勢が軒並み軽傷なのはプライマルアーマーの恩恵かな?
「…ネクストは優勢のようだな」
「しかし使える場所が限られていてな。
むやみやたらとコジマをバラまいては国の再建もままならない」
「の、割にゃ増援の時は随分とかっ飛ばしちゃいたが?」
「PAは張ってない」「あ~…」
そうくるか…と思いながら、メルツェルが立ち止まったのを見て『専用機』に到着したのを察する。
いやぁ――――見事な特攻兵器ですね、ハイ。
「…ブースターと角だけじゃねえか、どういう事だ?」
何となくELSに見えなくもないが…返って乗りたくなくなる。
「ソレだけじゃない、ホワイトグリントの分裂ミサイルを積んでいる」
「(そんな所に強武器持たされてもさ)ちっとも有難くねえ…」
「そう言うな、速度は一品ものだ」
「速度、ねえ…Gは?」
「大凡25G…との事だ「即死じゃねえか」お前の身体なら耐えられる」
「それ実験データ?」
「そうだ…私達が採取したデータではないが」
なんだろ…仮に戦に勝っても、というか勝ったら逆に平和が遠のく気がしてきた。
「不安だぁ…」
「さっさと乗ってくれ、意外と時間が押しているんだ」
「はいはい…」
もう此処まで来てしまったらやるしかなく、俺は渋々とこの棺桶ロケットと大量のコードによって一体化するのを受け入れるしかなくなった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「…(どうしてこうなった)」
いや、なるべくして今があるのか………?
ともかく今がとても気に入らない。
だってさ!碌に動けねえんだよ?これぇ!
いつまでデカいハベル像を見てりゃいいんだ!
………そしてふと思ったが、目の前にはハベルっぽい「何か」が鎮座していた。
全長およそ14m、それはかのハベルを模した…というよりもハベルと同素材の別物だ。そもそも人型じゃない。
しいて言うなら「ハベルの装甲でα・アジールまたはノイエ・ジール作りました」的なソレなんだなぁ。
「(何か会議の席に妙にデカいハベルがいると思ったが…そうか、元祖ハベルだったのか、グウィンの友人の)だとしても、何と戦うんだ…?」
まあ、そりゃいいんだ。
横目で見ても、かなり目立つヤツがいる。
まあ…アイツはこの世界の人間だから仕方ないか、ホームなのにアウェーに居る感覚ってあんな感じなんだな。
「―――あ、マーシレスさ…んッ!?
ど、どうしたんやソレ!大丈夫なん!」
「心配すんなモズメ、ちょこっと一体化させられただけだ」
「全然大丈夫に聞こえへん!」
でしょうね、ワタシハナニカサレタヨウダ…あ、元からだ。
「ダイジョブ…元からコレと変わらん奴だ、俺は」
「…そう言われて否定できんの、なんか嫌やわぁ」
それ言われて傷つくの俺なんだよなぁ…。
いや、自爆に近いか。
「そして、何の用だ?
態々こんなとこまで来るんだ、あるだろ?」
「え、まぁ…ある事にはあるんやけど、それほど大事って訳でも…」
「…まあ、言ってみろ」
「うん…。
――――――その、あ…ありがとうな、マーシレスさん」
「…え?」
「忘れてしもうたんか?あの時…あたいを助けてくれたのはマーシレスさんやったやんけ」
「おうおう、そうだった。
…それで」
「だから、今もう一回お礼をっておもったんや」
まあ、最終決戦前だから…こういうのもアリか。
「…けど、他にタイミングはあったろ?
今行ったら…ま、これ縁起じゃねえが、まるでどっちかが死ぬみたいにも聞こえちゃこねえか?」
俺もコイツも殺しても死なないようなバケモン(彼女には悪いが、あの成長速度は実際そうだ)だけどさ。
「ヒッドい話やけど、そうやなぁ…。
でも今言わなマーシレスさん、この戦い終わったら何処かに行ってしまう気ィするんや。確信はないけど、何か生きたまま天か地の果てまで行ってしまうような」
「…悪いがもっとヤバい気がする」
「うぅん…モヤっとした事伝えるって、大変やな…」
「普通の事でも誤解なく伝えるのは大変さ」
「そう………やね…」
「…」
「あっはは「はははははッ!」」
無言の空間が可笑しかったのか笑いだしたモズメにつられて、俺も笑ってしまった。
「何をうち等、戦う前に辛気臭い話しとんねん!あはは!w」
「まあそんな悪い縁起背負っても死ぬ気しねえのが俺達だよ!ッハハ!w」
「はははッ!マーシレスさんひっどい!w」「何を!いい事じゃねえか生きて帰れるってのはw」「そうやな!w」
ついつい場の空気で出まかせを言ってしまったが…まあ、いいか。
…いや、彼女一人で生きても…一人で、一人…いや待て、確かモズメの旦那ってあのリョウマだったよな!?
声が乙女座で阿修羅すら凌駕する存在で抱きしめたいな!なリョウマだったよな!
「物語の主人公みたいに死なねえ女房にミスターブシドーな旦那か…。
――――ゴメン、俺でも倒せるどころか生きて帰れる自信ない」
「もう、それ誉めてん?からかってん?」
「さぁ…どっちもって、そんなもん」
「…まあ、なんだか自身が出てきたわぁ。
本当に、本当にありがとな…それじゃあ、あたいは戻るで」
「ああ…生きて帰ろうか、俺達」
「うん!「ああ、それと…」ん?何や?」
「…今の俺の事、アイツ―――ベルカにだけは言うなよ?」
「まあ…秘密にしとくわ。
頑張って」
「そっちも」
モズメはそのまま来た道を戻っていった。
…さて、話し相手もいない。寝るか…寝れるか?
「…へえ、あんたよくも他の子と仲良く出来るわね?
飼い主のベルカに言いつけるわよ?」
あ、寝れねえ。
「――――ルーナ、テメエそれやったら今にでもコレ動かすぞ」
「こんなの…流石に勝てる気はしないけど負ける気もしないわね」
負ける気しないってのはともかく、勝てる気もしないとな?
あのルーナが発した言葉とは思えん。
「しっかし、勝てる気しねえだぁ?
随分弱気だな」
「強気になったって、剣が通らなければ勝つなんて無理じゃないの」
「フッ…相変わらず頭が固ぇな、どう見ても生身がむき出しだろうに」
「なッ!何よ!
それならねえ!こんな鉄屑、ハンマーでも持ち出してぶっ潰してやるわ!」
…オイそこの技術者、「やってみろよwwwどうせできねえからwww」見てえな顔すんじゃねえ。まあ仮にもメカなんだからな…?いや、ホント、装甲騎兵的なアレじゃ無けりゃ行けるハズ…というかスコープドッグも流石に人間の力じゃ(道具にもよるが)壊れねえだろ。
まあ、それはそれとして、なんか面白いから続けてみよう。
「へえ…素手じゃできねえんだ、へえ…!」
「ッ!もちろん!素手でも楽勝よ!」
「ふーん…俺は小指で充分だけどな」
「なッ!それなら私はッ―――――って、アンタ遊んでるでしょ!」
「…BA☆RE☆TA」
「あ、あんた、ねぇ…ッ!!
―――ハァ、もういいわよ」
あら、物凄い消化し切らんな。
「なんだ、期待外れか」
「アンタ何に期待してたの。
…そもそもアンタのソレ何よ?」
ソレ…ああ。
「コレ?アーマードコア…
―――いや、『NANDACORE』か」
「なんだ、こあ…ッ!ぶふッ!!―――あッははははwwwww」
突然ルーナが噴き出した、かと思えば次に地面を転げまわり、急に笑い出した!
コワイ!ミステリー!
「い、いや…お前どしたよ?」
「ぷははははははッ!なんだwwwこあwwwwあっははは!あひっあははは!」
「ほんとダイジョブか?」
「なんでかwwwあははははッ!知らないッけどwwwwあひゅッ!ひゅひひwww笑えるのよ、あひゅーッwwwおかしwwww」
「おかしいのお前だよ」
「ハァ…ハァ…もう、くくくッ、私戻るわ、くくッ…それじゃプククッ」
「完全に笑い引きずってるじゃねえか」
そもそも何処に笑う要素あったんだ?
まあ、これで本当に暇になっちまったな。
…しゃあねえ、今度こそ寝るか。
――――あ、そう言えば最後にベルカと顔合わせてねえな。
なんか決戦前に見るのが妻じゃなくて知り合いの女ってのは…まあ、いいや。妥協も大事だ。
そも、この作戦自体アイツに言ってないんだよなぁ。
―――ま!俺が生きて帰ればモーマンタイ!
ルーナが笑い出した理由?
…一回初期の支援会話(確か第5回)見てきて?そして小生のAC関連の小説全部読破するの。
面倒?ですよね