ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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最終決戦総集
僕達の中の英雄


刃が、魔法が、鏃が…魔者達を蹴散らしていく。

 

 

 

「進め!止まっちゃダメだ!」

 

カムイが先陣で声を挙げ、数十人あまりの自軍を鼓舞する。

そしてカムイ自らも「夜刀神・終夜」を振るい、敵を次から次へ回天する刃で引き裂いていく。

 

 

―――その戦場を一瞬のうちに横切った影は、大地の灰を巻き上げた。

 

 

 

「味方のアーマードコアか!」

 

カムイ軍は灰の煙に臆することなく、むしろソレに乗じて敵の不意を突き効率よく進軍している!

 

「こうも飛び回られては、と思ったが…」

 

「以外に便利ね、この砂煙」

 

 

しかし此処までの激しい進軍でさえまだ一番の激戦区に辿りついてすらいない。それを知るカムイ達は、もう一度陣形を整えた。

 

そして自らの持つ装備を今一度確認し、それを終えると進軍を開始した。

 

 

 

…目の前は既に激戦区。魑魅魍魎、悪鬼羅刹、百鬼夜行。

醜い怪物どもを統べるのは、きわめて人型に近い…いや、人そのもの。

 

透魔の眷属と化した人間が、奴等を統べている。

 

 

 

 

いや、“人型である”だけでない。

 

 

 

 

 

 

 

「来たか。カムイよ…」

 

「とうとう…この時が、やってきてしまったのですね…」

 

 

 

 

「は…―――母上ッ!?」

 

眷属の名は、スメラギとミコト。

…何を隠そう、嘗て両者共々カムイの目の前で死した、白夜国王と女王…そして、カムイ(と白夜王子王女)の両親だ。

 

 

「父上ッ!?それに母上まで!?」

 

「そんな、嘘だッ!こんなの…!」

 

「ガロン王が逃れたから、もしかしたらと思ったのに…!」

 

「お母様…!」

 

 

「すまない。

意識だけはどうにか保ったが…身体が言う事を聞かん」

 

「どうやら私達は手遅れだったようで―――――…ッ!!?、避けて!!」

 

 

突然!ミコトが叫んだ!

 

次の瞬間、両者の身体が痙攣した後互いに武器を構え、カムイ達を狙い澄ます!

ミコトが弓の弦を引き絞り、スメラギがあっという間に距離を詰める!

 

 

「受け止めろッ!リョウマ!」

 

「な…ッ!」

 

間一髪、スメラギの一撃はリョウマが防ぎ…

 

 

 

「当たれっ!」

 

ミコトの矢は、タクミが風神弓で撃ち落とした。

 

 

 

 

「よく防ぎましたッ!タクミ!リョウマ!」

 

「ああ…!

僕達、昔よりも強くなってるからね!」

 

「そうだ…!俺達ならば、敵が阿修羅であろうとも凌駕してみせる!」

 

 

 

「ふっ…。

その“気”、その“眼”…未来は、我が子たちに任せても大丈夫そうだな…」

 

操作が解けたのか、スメラギが双刀【葉隠】を鞘に納め、成長した自らの子たちを称える。

…しかし、やや強引に操作を押さえつけたようで、身体中が震えていた。

 

 

 

 

「(あまり長くは、もたんか)…ミコト」

 

「はい…。

―――皆さん!私を引き離しなさい!

私には機動力がありません…――――――――」

 

 

 

突如、七色に光る影が飛来する!

 

それはミコトの上空を7、8回ほど回ったのち、彼女の隣にゆっくり、緩やかに舞い降りて身を屈める。それに彼女はまたがり、そして七色の鳥…否、金鵄が翼を広げた!

 

 

「…ハッ―――――――…事も、ないようですね」

 

「え、ええ…(母上って…)」

 

彼女は、さも「あらら、どうしましょう…」と言いたげに眉を顰め、口元を軽く右手で覆っていた。因みに七色の金鵄にまたがったのは、操られた故…ではなく、自らの意思(無意識)に乗り込んでしまっただけだ。

 

それで、カムイはイメージとのズレに多少困惑しているが…。

 

 

 

「ぷぷっ!あっははは!

ミコト様は操られてようがなかろうが、変わらんのお!」

 

昔馴染みの臣下であるオロチは大爆笑していた。

 

 

「というか…母上が乗っている金鵄は?」

 

「む?…ああ、リョウマ様達は知らなくとも無理はないかのう」

 

「あれは生前のミコト様が町はずれの湖でこっそり飼っていた金鵄のアオイです。

ミコト様が亡くなられてから数日は私達が世話をしていましたが、ある時から姿を見なくなって…」

 

ユウギリが金鵄のアオイについての補足説明を加える。

 

 

「…まさか、アオイまで操られていたとはのう。

――――というか気を付けた方がいいぞ?アオイはかなり…ッ!」

 

 

 

説明が終わる前に、「アオイ」が扇状に光弾を放ってきた!

皆、弾くか避けるかをしたものの、どれもギリギリであった。

 

「何だと!あの金鵄、攻撃までしてくるのか!」

 

「ええ…どうやら生まれつきか後天的なモノか、強大な力を手に入れてしまったようなのです。初めて会った時は誤ってアオイを刺激してしまい…ッ!」

 

「思い出したくもないのう…なんせ、ミコト様共々死にかけたんじゃから!」

 

 

中々衝撃的な真実をぶちまけてくれたのだが、あまりの弾幕に「なんだと!そんな事があったのか!」などと驚く余裕すらない。

 

加えて敵は二人と1羽だけではない、周囲に怪物だっている。

 

 

 

…が、しかしカムイの軍だって一枚岩ではない!

 

「カムイ!そしてリョウマ!

怪物どもは我々が引き受ける!」

 

「かたじけない…!」

 

 

「貴方たちも、両親に言いたい事があるでしょ…!」

 

「ありがとう!、カミラ王女!」

 

 

「行きなよ…んで、また合流しよう」

 

「ああ…。

また新しい戦法を思いついたんだ、もう「ちょりーっす」で誤魔化させないよ」

 

 

「あたし達も父上にちゃんと言ってきたから!サクラもしっかりとね!」

 

「は、はい…ッ!」

 

 

暗夜と白夜、互いに自身の背中を任せあって、再び戦場へと駆け出した。

 

 

 

 

 

   続く

 

 




やべえ、カムイ編でも中々終わらんぞコレ。
しかもAC勢、そして裏舞台まで合わせると…3章何時になるんだっての。
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