ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
◆ 【データの海に埋もれた記憶】 ◆
―――恐ろしいファンタジーだ。
すべてがイカレ果てて、悪夢のような夢物語と化した。
恐怖、畏怖…そう呼ばれる、すべての「おそれ」。
そう、僕は恐れられる。恐怖と畏怖とを共に蒔き。
ああ…だからこそ僕は恐れる。恐怖、畏怖…それらを共に抱き。
分からないかい?僕は君なんだよ。
まるで自覚が無いようだけれど…君には僕の怒りが眠っている。
植え付けた?
そうとも言えるね…その通りだとも言える。
覚えてはいないだろうけど、君は僕の怒りを受け入れた…ただ、自らの都合のいい形に変えて。
とても腹立たしい、でも君は僕の思い通りになってくれた。
君の持つ“ソレ”…今実に人に牙をむいているじゃないか。
さあ…戦うんだよ、“黒い鳥”と。
―――で、もう起きたらどうなんだい?
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「んぐぅうッ…クソ、何だ……眩しいな…」
畜生、後3時間は眠らせろってんだ。
そして冷や水を一杯寄越せ。水道水は受け付けんぞペットボトルでもク〇クリでもいいから天然水の冷や水を俺に寄こすんだ、起こしたかったらな。
―――――いやまて、何かが可笑しい。
何だ?今こうして目を覚ました事に違和感しか感じないのは何故だ?
なにか、こう………あぁぁ、今ちょうど確かに記憶の引っかかりを感じたけれど、明確なソレが分からない。
クッソ…寝ぼけてるせいで記憶も曖昧、意識もふら付く。
…で、今気が付いた。
なんじゃこら、身体中にコードだとか配線だとかが刺さってやがる。
「クッソ…ナンダコれ…まともに、動けやしない…」
更に気が付いた、この部屋(?)メッチャ狭い
一畳もあるか怪しい様な空間だ。
目の前のディスプレイ、ってのかな?
なんか、そういう感じの奴には…えーと、なんだこの…餅が四つ並んでるようなロゴ。
「そう言えば…餅が四角いのは関東だったか…?」
ともかく…レーダーを起動させよう、何か分かるハズ。
あ、あぁ――アレ?可笑しいな、表示が。バグったか?
そもそも数値が可笑しい…レーダー範囲が元の数十倍も広がってやがる。
「何故………ッ!
いや、そう言えばそうだった。思い出してきたぞ――――――」
『やあ、おはよう。調子はどうだい?』
「!?」
突然、聞き覚えの無い声に挨拶をされた。
―――いや、何かこの声知ってるんだが…ダメだ、よく思い出せない。
「何だ、お前は…!」
『心外だなぁ、もう記憶制御は切ってあるハズなのに…いや、まだ君自身の脳が本調子じゃなかったようだね。
でも時間が無いから、ホラ…さっさと出撃して貰うよ』
は、何…?
話がジェットコースターの勢いで全く読めないんだけど。
「出撃?一体何――――――がぁッ!?」
グッ…っと、神経そのものを締め付けられる様な痛みが来た。
…しかしそれも束の間の事。直ぐに身体が楽になって、代わりに何か…ブーメラン型の設計図が頭に流れ込んだ。
―――3秒、察するのに時間がかかった。
「コイツに…乗ってるってのか?俺が…」
『そう、コレである男と戦ってもらうよ。
初飛行で無茶させるのは悪いと思ってるけど、君、AMSの使い方はもう十分だよね?』
「は?AMS…ッああ、クソ!まぁたロクでもないマシンに乗せられたか!」
『本当に心外だよ、それにはタワーから抽出した技術以外にも未知かつ禁忌の技術が多く使われているんだ…無論、今の君の身体もね』
ダメだ、眠すぎて話が全く理解できん。
タワー…?禁忌…?全く、ワード自体には一部理解できそうな部分があるってんだが。
「何の、話だ…!」
『フゥ…全く、君の今の身体のためにどれだけデーモンを捕獲したと思っているんだ。
とにかく、君に使ったコストの分だけ働いてもらうよ…』
「いやホント待っ…クッソ!」
ディスプレイが外の景色らしき映像を映し、一畳以下の部屋が大きく揺れる。
―――チィイッ!勝手に動いてやがる!
『システムオールグリーン、機体射出準備良し。
…さあ、アイツを滅茶苦茶にしてやれ!』
「何だってんだよ!」
もうヤケクソだ!目に付くもの動くモノ全て敵だ!
…やっと操作主導権がこちらに渡った!何か分からんが、ともかく出撃する!
記憶も目が覚めりゃ戻ってくる!何としてでも…!
【~BeforeAfter the emblem~】