ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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ありがとう、ありがとう。


あらたなそらへ

 

 

 

 

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  【Cosmos new version】

 

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『あの、まだ終わってないんだけど?』

 

「ッ!!?」

 

財団の野郎、雰囲気ぶち壊しやがった。

クッソ…涙が引っ込んだじゃねえか。

 

 

「説明しろ、事情を」

 

『あー、うん…クレイドル?でいいのかな?

それが宇宙空間に打ち出されたのを確認した、って話なんだけど』

 

「ブゥウッ!??」

 

『う、ウチュウ…?『宇宙!?そんなのアリ!?』え、スミカ…知ってるの?』

 

 

『まあ、元々宇宙で応戦してた部隊がいるけど…如何せん数が多いらしくてね?』

 

ウソだろ!?クレイドルって、あの…ホラ!ハイドラが地球爆撃機に改造したってアレだろ!?

 

更に宇宙空間だァ!?話がぶっ飛び過ぎてワケ分からんって!

 

 

「ど、どうかしたのか…?マーシレス…?」

 

「いやいい、カムイ。

アンタが首突っ込むような規模の話じゃない」

 

「え、えええ…?」

 

悪いな、カムイ…お前はこの国のための行動に移りな。

ソレが無駄にならない努力ぐらい、してやってもいいから。

 

 

直ぐにカイザーを起動させ、ワンツーのリズムで壁を蹴って高度を稼いだ直後にウェイブライダーに変形して一気に加速する。

 

 

 

『ちょっと!父さん!?

何やってるの、このままじゃ…!』

 

「言ったろ、俺は死なないって!」

 

『そうじゃなくって!父さん宇宙が何なのか知らないでしょ!

私の周りも皆知らない!宇宙って…空気ないのよ!』

 

「分かってるよ…常識だろ」

 

崩壊していくインターネサインを飛び出し、更に吹き溜まりからの脱出も試みる。

 

 

「財団…いや、主任でもいい。

このマシン、宇宙行けるか?」

 

『いや~、俺この機体について一切かかわってないんだよねぇ』

 

『僕も知らないよ、君が勝手に弄ったせいでその機体は未知数なんだ。解析も不可能だし…でも、どうやらその機体、“永久的に進化”をしているみたいだよ?』

 

「は?進化…?」

 

…あそっか、つまり宇宙に飛び出せば宇宙に適応するかもしれないって事か。成程いいマシンだな。

 

というかさっきからちょいちょい武装が増えてる気がしたのはそのせいか。

 

 

 

『――……い、おい!トウヤ聞こえるか!?』

 

「んあ?親父?」

 

『急にこいつ等消えたんだが、何か知ってるか?』

 

「ああ…本体を潰した。

―――けど面倒が一つ増えてさ、んで宇宙向かってる」

 

 

『あっそうか…―――って、宇宙だぁ!?

バッカお前!空気ねぇぞ!』

 

「必要ない!…多分」

 

『多分んんんん!?

…おい糞野郎!テメエ俺のせがれを改造したんだろ!何か答えろ!』

 

『さあ?正直よく分からない技術ばっかり使ったせいで、機体以前に彼の身体も未知数なんだよ…こまったなぁ』

 

『クッソ、白々しい!』

 

 

「まあ、そうカッカするなって親父。

空気ぐらい、どうとでも都合がつくさ」

 

『父さん、流石にそれはない…』

 

「ッハハハ!そう言うなって!

…それじゃっ、ベルカ、スミカ、ついでに親父」

 

 

 

すぅうっ…っと、息を吸って気合を入れ直す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ちょっと宇宙まで行ってくる!」 

 

 

いつの間にか、大気圏に突入していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ◆  ◆  ◆    ◆  ◆  ◆  ◆

 

「耐熱性能、機体剛性他諸共すべて十分…行けるな!」

 

 

宇宙空間での問題はオールオッケー。

後はささっと、クレイドルを墜とすだけか。

 

…ったく、しかし皮肉だよな。

 

 

「クレイドルを墜とすことが、全人類を救う道だなんてさ」

 

 

 

 

『全く、その通りだ』「ファッ!?…って、首輪付きぃ!」

 

コイツ最後まで神出鬼没だなオイ。

…だが、状況的に邪魔ってワケでもなさそうだな。

 

 

『ともかく、クレイドル墜としは経験があるんでな。

ネクストは宇宙空間での行動を考慮されてなくってな、ここでお前にアドバイスを出す形で支援させてもらう』

 

「居るか!引っ込め!」

 

『るせ!人の善意を何だと思ってやがる!』

 

「いらねえッつってんだよ!

――――ちぃ!早速1機目だ!」

 

早速取り掛かる!…っと思ったら、画面にマーカーが表示された。

それも番号付きの奴、更に言えば機関部とは全く違う場所だ。

 

 

『このクレイドルはハイドラによって大きな改修が加えられている、機関部は最早機能してはいない…此処に動力の魔具があるが、気を付けろ?全人が爆弾なんだ、順番をミスると即ドーン…気を付けな』

 

「ウゼェ!」

 

コイツの気にくわない態度に付け足して、護衛のデーモン…?なんだ?拡散の尖兵に似てなくもないが…とにかくデーモン擬きがクレイドル周辺に纏わりついているのが腹立たしさを加速させていく。

 

 

 

『ああ、そうだった。取り巻きもいるからな』

 

「遅ぇ!」

 

何処まで人を腹立たせる才能があるんだコイツぅ!

 

 

イライラのあまりデーモンを一振りで一蹴してしまった。

まあいいや、時間短縮だよ。

 

続いてビームライフルでポイントを細かく、よーく狙って撃ち抜く。

…しかしコレ、普通にブレードないし鎌でぶち抜いた方が速いな。

 

 

 

それに気が付いてからは、ブレードで主に刺す、偶に斬る!を繰り返しながら一機ずつ、出来る限り丁重に落としていく。

 

…なんだ、思ったより簡単じゃないか。

 

 

 

しかし問題は取り巻きのデーモン、こいつ等の攻撃力がバカにならない。

 

「チッ!また被弾…ッ!

機体損傷は…もう30%きった!?」

 

クソが、喰らってばかりじゃ流石にいつか落ちる。

そも宇宙空間での行動に慣れてないんだ、そもそも無重力ってのを今の今まで知らなんだ!

 

 

これでは機体性能と身体能力のゴリ押しで生き残る他ない。

 

「オオオッ…!」

 

 

 

――――ポイントオールロック、全189個を二次補足確認!

 

――――チャージ完了!一斉射開始!

 

 

 

 

「いけぇええええええええええええエエエエエエエエエエエッ!!!!!!」

 

 

ビームライフル、ビームキャノン、空中加速コジマキャノンetc…近接装備以外のすべての武装が閃光を放った。

 

流れ星が如く、粒子と光の弾頭は正確にポイントを撃ち抜き次々にクレイドルを爆散させていく。

 

 

 

…しかし、ここで立ち止まったのが仇になった。

 

 

「―――ガふッ!?」

 

背後からの重たい一撃、間違いなくデーモンの奴等だ。

コレを皮切りに、奴等の反撃が始まった。

 

 

「うごぉおッ!――――クソがッ…グゥウ!」

 

次から次へと纏わりつき、やたらめったらに手に持った武器でカイザーの装甲を殴りつけていく。

 

 

 

 

機体損傷40…50…ッ!

クッソ!死んでたまるかってんだ!

 

コイツもネクストだって事を忘れんなよ!

 

 

 

「ぅおおおおおおおおああああああああああああッ!!!!」

 

 

 

 

 

アサルトアーマー…FA以降から追加された、切り札とも言うべき武装。

Pアーマーを大爆発させ、周囲を根こそぎ薙ぎ飛ばす範囲攻撃だ。

 

宇宙空間でも使えるのは意外だったが、これでデーモンの大半が吹っ飛んだ。

 

 

その混沌のまま、あの一機のクレイドル…あの、最後のクレイドルまで一直線に飛ぶ。

 

 

 

そうだ、セオリー通りブレードで…!!

 

 

 

 

 

 

「終われぇえええええええええッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――やったッ!貫いた!

 

 

「ッしゃ!」

 

『待て!ソイツ…地球に落ちてる!』

 

「は?嘘だろ、全部ポイントをぶち抜いたんだぞ!」

 

『今から確認する!』

 

 

チクショウ!そんなの待ってられるかよ!

こうなりゃ奥の手だ!――――――――――押し返す!!

 

 

 

「ようし、そうならこうだ!

エボニーカイザーは伊達じゃないってなぁ!」

 

『馬鹿か!やめろ!』

 

「うるせぇ!仮にもマスタープルフで強化したんだ!」

 

『少量の宇宙線程度で強化したくらいで何になるってんだよ!』

 

「もう、喋るなぁああああああーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」

 

 

もっと、もっと力を出せ!カイザー!

親父の命名だが、仮にも皇帝の名前を持ってるんだろ!?

 

もっと…力、寄越せよ!

 

 

 

『クソ、クソ…!ダメだ。その機体の性能は認めるが、そのクレイドルはソレ以上だ!もういい、撤退しろ!たった1機のクレイドルでは地球は壊れない!』

 

「嫌だね、もし…ベルカ達の真上に落ちたらどうするんだよ!!ああ!?」

 

『それくらい…ッ!

そんなの、俺がどうにでもしてやる。お前はもう戻ってこい!』

 

「るせぇよ!

第一、シリエジオにボコられたお前にッ………!

うぐおおおおおおおッ…!」

 

『もういい!勝手にしろ!』

 

「へっ…キレてやんの」

 

しかしマズイな…もうすぐ大気圏だ。

そこまでに落とさなけりゃ…こっちの負けだ。

 

しかしだ…進化し続けるんだよ、コイツは…カイザーは…!

 

 

 

 

「カイザー!テメーも負けたかないだろ!

なら、さっさと適応しろ!さっさと…強くなりやがれ!!

―――――うぐっ!」

 

さらにマズイ、俺の身体自身にガタが来やがった。

クソ…無茶な事をし過ぎた。

 

 

『マーシィ!』

 

「ベル…カ………ぐぉおおおおッ―――」

 

『ッ…。

もういいの。あなたはもうこれ以上、傷だらけになんかならなくたっていい…!もう…終わったのよ…!』

 

ああ、確かにもう終わったよ。

 

『父さん、離脱して!もう帰って来れなくなっちゃう!』

 

そうだな。今、変形機構が死んだ。

あの形態でなきゃ大気圏で燃え尽きるかもな。

 

 

「ぉお、おおおッ…!」

 

けど、けど…!

此処まで来ちまったんだよ、ここで「はい、終わり」と帰っちまうなんて、恥ずかしくて出来るかよ!家族の前でぇ!

 

 

 

 

―――金色の翼が、俺の両側面に纏いつく。

そこからあふれ出した、何かが…ッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思わぬ力が入った。

最早クレイドルが発泡スチロールのようだ…!

 

その勢いのまま、クレイドルを逆の方向へと押し飛ばし進路を逸らした!

…あのクレイドルをとうとう押し返した…!

 

 

機動が逸れたまま、揺り籠はそれに気付かずに突き進む。

――――――やがて、俺から飛び立った金色の翼が光で揺り籠を包み、遥か彼方へと持ち去った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…しかし問題が発生した。

カイザーが、地球への落下を開始した。

 

地球の引力に捕まってしまった、振り切ろうにもあの衝撃でかメインブースターがイカレてる!

 

 

水没どころの話じゃない、このままじゃ地面に大激突だ!

 

 

 

「クソ!クソ!クッソおお!

俺は、生きる!生きて、生きて…生き残ってェエええええ!!!!」

 

 

ひたすらにもがいた。

俺は、俺は―――――――!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 『聞こえてますか!?こっちです!』

 

「ッ!」

 

突然知らぬ声が無線より響く。

声の指示通り、周囲を確認する…あった!カイザーより一回り程デカい飛行機!

 

確認すると、ソレは直ぐに俺の真下に滑りこんだ。

空気摩擦の中、どうにかソイツに掴まった。

 

 

 

――――ふう、危機一髪…か?

 

 

「お、おい…大丈夫だよな?」

 

『ええ。この機体なら大気圏を突破できますよ』

 

高校1年生くらいの声だ、きっとスミカと同じくらいの年だろう。

このパイロットみたいな感じの奴が、きっとスミカの友達にもいるだろうな…なんて考えたりした。

 

 

さて、ようやく大気圏の赤い風景を抜けて青い青い地球へと戻ってきたわけだ。

 

 

 

 

『大丈夫!?怪我はない!?』

 

ああ、ベルカの声もさっきより鮮明に聞こえる。

電波の繋がりが良くなったのか?

 

 

「問題ねえよ、灰になりそうな所でこのナイスガイの助けが入ったんでな」

 

『そう…良かった…!』

 

「まあな。もうすぐ着くよ。

…それまで、俺…寝てる…」

 

 

ああ、随分と疲れが溜まってたのか。

もういいよな、おやすみ………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『マーシィ…?嘘、マーシィ!!』

 

「スー、スー…」

 

 

『ああ、あぁ…』

 

『ちょっと!大丈夫!?』

 

『ええ…力が抜けちゃったみたい…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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かくして、一人の迷い人のあまりに長い戦いは終わった。

正義も、大義名分もない…たった一人の男が執念で続けた繰り返しは世界を塗り替えて今、ここで終わりを告げた。

 

可変機に運ばれて、ふたたび男は伴侶の女と再会する。

 

 

彼女はカイザーのコックピットの中で思わず男に抱き着き再会を喜んだ。

 

 

 

 

 

 

そして世界は、新たなる土地に革新と希望を見た。

空の果てに広がる無重力の大陸の存在を知り、世界の人々はその先を目指すことにした。

 

そこには、別世界からの渡来者たちの助力も見えた。

ある者は大陸にたどり着くための技法を伝え、ある者はその大陸の法則を伝え、ある者は自らの世界で暗黒の大陸の中に起きた悲劇を伝えた。

 

 

―――――これより、人類は革新を始める…!

男の執念は、一つの産声に繋がった。

 

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     ◆ 数年後 ◆

 

 

   ~とある酒場~

 

 

「…ッ!クソ!」

 

 

「イラついているな、少年」

 

「ッ!!?

何です、アンタ…!」

 

「カッカするなよ、俺は君に用があるんだ。

そうじゃ無きゃ話しかけたりしない」

 

「なら、さっさと要件を言ってくださいよ」

 

「…君に手伝ってもらいたいことがある。

そこの店主から喧嘩の強いガキがいると聞いてね、丁度良かったんで仕事手伝ってくれ」

 

 

 

 

「貴方、雇われか何かです?」

 

「そうだな。

…まあ、いいよな?」

 

「………はい、別に断りませんよ」

 

 

「オゥケイ!

それじゃよろしく、っ――――ええと、名前は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「セレン、です。

よろしくお願いします…」

 

 

 

     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        完!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本当に、2年近くもありがとうございました。
明日以降(明日とは言っていない)に、後書き兼エピローグを投稿しますので、活動報告もそれまで待っていてください。



それでは、ナニカサレタ男は此処で本当に終わりです。
いままでありがとうございました…!
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