ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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肝心な本編ですが…安定の「練りあがるのは最終回の構想だけ症候群」を、ですね…。


ZEROストーリー/死ニ神

―――――――――――――――――――――

 

 ・鴉頭追跡レポート

 

私の名はロッスケ、暗夜生まれの白夜人傭兵だ。

自分の生まれ育った国も、母の生まれ故郷も敵にしたくないという思いで雇われという宙ぶらりんな立場に立つ、優柔不断な男だ。

 

 

かなり昔から、私が追い続けているモノがいる。

『鴉頭』…暗夜白夜中立国問わず話題になっている、あの都市伝説だ。

 

巷で語られる史上最強の傭兵…その本人を一度拝んでみたいと、話を聞いたあの日から私の意思が強く念じていた。

 

…すまない、嘘をついた。

実を言うと最初の動機など覚えちゃいない。

それほどに鴉頭本人を一目見たいという欲望が強く渦巻いているのだ。

 

この私の、心という深海の中に…。

 

 

 

――――――言いたい事は分かる。

都市伝説など…と、確かにそうだ。都市伝説だ。

 

同じく傭兵をやっていれば分かる、1大隊を5分経たずで全滅させるなど荒唐無稽の極みなどと。

 

 

 

 

 

 

だが、しかし…私は見た、見たのだ。

思えば彼が鴉頭の正体だったのかもしれない。

 

もう10年は昔になるだろうか…。

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  ◇   ◇    ◇   ◇     ◇    ◇

 

どうも、万年体調絶不調代表の…しまった、自分の名前すら思い出せなかった。

 

つか、今それどころじゃない程吐き気が酷い。

別に馬車に乗っているからだとか…そんなんじゃないハズなんだ。

 

 

 

そも、何で馬車に乗るような事になってるかを説明するとだな…。

 

まあ、まず食料もそろそろマトモな物を食べたくなってきた。

けれどあらまあ一文無し、良し稼ごう。

 

…待てよ?中世にアルバイト制度とかあったっけ?

まあ、元の世界じゃあるまい…なんかパン屋でも何でも金貰えリャ何でもいいや。

 

そんな時に傭兵募集のナンチャラ…何々?ノスフェラトゥ異常個体の殲滅?…いいなこれ。

 

 

結論:相手がノスフェラトゥなら、人間じゃないんだ!

 

 

 

 

で…それで輸送用の馬車に詰め込まれて死地にドナドナされてる最中で、突然吐き気がして…今に至るってワケ。

 

まあ、若干自殺願望入ってはいるが。

 

 

 

 

まあ、周囲の雰囲気について語ろうか。

 

 

一応、この馬車には粗末な窓が付いていて、そこから外が見えるけれど…ただでさえ暗い暗夜の中でも、一際不気味さを放っている場所の一つがココだと思う。

 

それほどに窓から覗く景色と、馬車の中に流れる空気がおどろおどろしかった。

 

 

「ここが噂の霊山か…気食悪いったらありゃしねえ…」

 

他の強面な傭兵たちが、ここについて語らいを始めた。

 

「ああ…流石、吸血山と呼ばれる事はあるぜ」

 

「下手したら到着して数分で逝っちまうかもな…」

 

「縁起でもない事いうなよ」

 

「…ま、とっくに死にかけてる奴ぁいるぜ?」

 

「キヒヒ、ちげえねえや」

 

 

…おいテメエら、ちょっと面かせや。

とか考えていたらアホ共の手が伸びてきた。

 

しかしその手はまた別の手に阻まれ、俺に届くことは無かった。

 

「止めろ、お前達。

彼はただ乗り物酔いをしているだけだろ」

 

「おうおう、正義の味方ごっこですかな?子爵殿」

 

「第一、馬車で酔う貧弱野郎がなんで来るかね?」

 

 

乗り物酔いじゃねえよ…!

ってか、同情?するなら胃薬と金をくれ!主に金ェ!

 

 

 

 

   「目的地だ、最低野郎共。8分以内に出ろ!」

 

 

 

 

 ■     ■      ■

 

吐き気は突如として治りました。気分爽快!

ホント、外に出た瞬間パタッと消えたからね…何なの?

 

…あそうそう、今回グレソは馬車に入りきらなかったので置いてきました。

代わりに安物の鉄斧を1本程担いでます。

 

あ~、身長170前半の現代日本人にはこの重量きついな~(棒)。

グレソはどうなんだって?引きずるからモーマンタイ。

 

 

…しかしこの斧、何処かで見たことあるな。

う~ん、なんか刃が赤熱しそう。

 

 

 

 

「き、君…!吐き気は!?」

 

「治った。心配ありがとう」

 

馬車の中で庇って?くれた男に感謝の言葉をかけて、ノスフェラトゥの襲撃に備えた。

…って、いつの間にか馬車は消えていた。

 

 

「馬車、帰ったな…」

 

「ああ。

全く、我々は体のいい捨て駒か」

 

「そんなモノじゃないの?傭兵は」

 

「…だろうな」

 

 

何てことない言葉を、さっきの彼としながらノスフェラトゥの巣へと歩く。

しかし、それっきりの会話は無かった。

 

当たり前だ。奴ら、いつ来るか分からん。

俺の事を笑っていた糞野郎共もソレに警戒して、深刻そうな(実際深刻な)顔で眼球や顔をキョロキョロと動かしていた。

 

 

一方、俺は強化の恩恵でそんな事する必要なく、ただ真顔でレーダーに集中していた。

足と手以外、一切動かさず。

 

 

 

 

――――――――――――――――今、何処かで音がした。

位置は4時の方向…距離は6m程。

 

 

「な、なんだ…?」

 

「まさか…奴らこんな所まで?」

 

「バカ言え、もう奴らの領域内だ」

 

誰もが平等に怯えている。

…けどコイツの正体は只の兎だ。

 

さっきの物音は兎が跳ねて出た音だ。

 

 

そして、草むらから1匹の白い兎が飛び出してきた。

 

 

 

 

じゃあ、ノスフェラトゥはまだ来てないのかというと、そうでもなくって…

 

「な、なんだよ…兎かよ。脅かすな―――――――…」

 

 

 

 

 

先頭の奴の真横にずっと潜んでた。

 

 

 

「何!?や、やめ…ガァアッ――――――」

 

突如飛び出した異形は先頭の傭兵の喉元を喰い破り、瞬く間に殺害した。

 

 

…奴が今回の獲物“変異ノスフェラトゥ”らしい。

成程、たしかによく見るノスフェラトゥとは全く違う形だ。

 

 

 

 

 

まあ今はそんなうんちく話、クソの役にも立たない。

 

「く、くそ!来た、奴らが来た!」

 

「殺せ!じゃねえと死ぬ―――――――――――――――グエッ」

 

「ああもう何でこんな事に!」

 

「母ちゃん…俺の、ピアノ…ガハッ!」

 

「やめろォ!死にたくなァい!」

 

 

大小体形骨格様々な変異ノスフェラトゥ達が、先ほどの奇襲を皮切りに大勢で襲撃してきた。

阿鼻叫喚の四字熟語がピッタリな空間がココに出来上がった。

 

蝙蝠だか翼竜だかの中間みたいな小さいの…ほとんど骨と皮だけの奴…通常種の5倍のマッスルゲインを持つヤツ…只の肉玉…。

 

 

 

傭兵たちがどれだけ斬り殺そうが、その数は一向に減らない。

むしろ傭兵の数だけが少しずつ、一人、一人と死体に代わっていく。

 

 

やがて残ったのは真に強い者のみ。

残念な事に俺もその中に入っているらしい。

 

「ッ…!、すばしっこいチビがッ!」

 

小型の変異ノスの頭を握りつぶし、5倍マッスルの腹を斧で掻っ捌く。

 

…しかしこの斧、切れ味が微妙だ。斬る度に引っかかるのが腹立つ。

ま、市販品に期待しちゃいけねえか。

 

「安物って…やだねッ!」

 

真後に忍び寄る中型ノスを回し蹴りで頭蓋を破壊した後、周囲を見渡すと生き残った傭兵は当初の3分の1となっていた。

 

意外と残らないもんだ、骨の無い奴ら…。

 

 

「大丈夫か、君」

 

さっきの人が、ほとんど無傷でこちらに合流した。

…どうやらレイピア、それも高価そうなモノを使っているようだ。

 

そう言えば馬車で(うろ覚えだが)子爵と呼ばれていた。

 

「今の所大丈夫だ、そっちは?」

 

「何てことないが…そろそろこの刀身では限界だ」

 

「ダガー貸そうか?」

 

「いや、いい…人に借りは作りたくないんで…ねッ!」

 

彼は瞬時に…とは言わないが流れる様な速さでノスフェラトゥをめった刺しにした。

 

 

「いい腕だ」

 

彼を誉めつつ、肉玉ノスフェラトゥを右ストレート一発で、遥か彼方まで殴り飛ばした。

 

「…いい、腕だ。

その体格で」

 

 

「何てことない。

…それよりもどうする?こりゃあ仕事どころじゃないぜ?…ええと、名は…」

 

「ロッスケだ。君は?」

 

「ッ…!」

 

 

こんな時に思い出した、俺には今名乗る名がない。

 

「…名前は無い」

 

「え?」

 

「―――――…どうして持ってなら、ストラングだ」

 

「わかった。

ストラング、これでも乗り掛かった舟というヤツだ」

 

「なぁる。

じゃ…地獄までひとっ走りか?」

 

「元から地獄だ!」

 

かくして、彼―――ロッスケとのツーマンセルが始まった。

 

 

とはいえ、連携とか向こうはともかく俺はそんなに場慣れしてるほど戦争してない(修羅場はけっこう潜ったが…)ので、ほとんど別行動のようなモノだった。

 

「戦は初めてか?」

 

「単騎での修羅場ならッ!経験ある!」

 

向こうはプロなのか、すぐに俺の経験を察した。

まあ、詰まる所俺は傭兵たちの中に半分ぐらいは居た傭兵を名乗る只のゴロツキと同じだ。

 

 

「その実力、ゴロツキには惜しいなッ…!」

 

「ただ金が欲しかったッ!だけだよッ!

それにアンタも、本当は屋敷暮らしする人間じゃないのか?」

 

「…兵役っていう、面倒くさいしがらみから逃げたくってね!」

 

「戦わないって考えは?」

 

「…忘れてたッ!」

 

 

 

…こう話してて分かった。

この人、気品とか雰囲気こそ確かに貴族っぽいが本性はバトルジャンキーだ。

 

いや、ただ要領の悪い人なのかもしれないけど。

 

「というか!数減ってるか!?」

 

「分からない…だが、あの館に何かあるんじゃないか?」

 

「え…ああ、ありそう」

 

この手のモンスターパニックで絶対に鍵となる“何か”がありそうな館があった。

 

 

 

 

「…そういやノスフェラトゥって魔術師の作品だったな」

 

「行くかい?」

 

「屋内の方が戦いやすいかもしれない!行くぜ!」

 

何をするか、決めたと同時に目的地の館へ走った。

…数十秒後にはケガ一つ負うことなく館にたどり着き、奴らが入って来る前に扉を閉め切れた。

 

 

 

 

 

 

 

「さて、来たのはいいが…これから探索するとなると骨が折れるな」

 

「…」

 

「なあ、ロッスケ。どうする?」

 

「…やはり、か」

 

「おい!ロッスケ!聞いてるか!?」

 

「!、ああ…すまない、ストラング」

 

 

どうやらロッスケの調子が変だ。

一度、強化人間の機能を使って人体スキャンをかけた…うんうん、成程成程、あんまり分からん。

 

表示が複雑すぎて情報があまり読み取れなかった。

だが…何かあるってのは分かる、何故か分かる。

 

 

 

「…何か、隠しているのか?」

 

「いや、何も…待てよ、言うべきか?」

 

「おいおい…まさか…」

 

「待ってくれ、別に君に危害を加える様なことではない。

…フゥ、わかった話そう」

 

そしてロッスケは、一呼吸置いて話を始めた。

 

 

 

「実は…私だけ他の傭兵とは違う命令を受けていたんだ」

 

「違う…?というか命令?依頼じゃなくって」

 

「ああ。この館の事もあらかじめ知らされていた。

それで、命令というのが…」

 

「この館から資料でも取ってこい、ってか?」

 

「…そうだな、大体合っている」

 

うーん、なんかお約束だな。

ともかくコレは何かある…もしかすると、あるかも。

 

 

「報酬はそれ、別で出てるんだよな?」

 

「そうだ」

 

――――今、扉が少しミシッと音を立てた。

奴ら、とうとう来るぞ。

 

 

「…4割、いや、街の肉屋でそこそこデカい肉が買える金でいい。分けてくれるってンならその任務、協力するぜ?」

 

 

…まあ、少し上から目線なのは承知だ。

けれど金!金が欲しいんだよ!

 

それに状況が状況だ、いずれ大量の変異が流れ込む

館に元からいる(多分)奴らと合わせれば単独突破は無理だろうな。

 

 

 

「わかった、協力してくれ」

 

「決まったな、それじゃ…」

 

 

遂に扉が壊れ、奴らが流れ込んできた。

 

「場所知ってるだろ?案内してくれ!」

 

「こっちだ!」

 

 

奴らに追いつかれないよう、出せる全力で走った。

 

「ッ!?、やっぱいるのな、屋内にも」

 

館の中もお約束かな、魑魅魍魎の巣だった。

足を止める訳にも行かない…取り敢えず斧をぶん回した。

 

 

我武者羅に倒していく内、廊下がスッキリしていく。

 

「粗方倒した、進むぞ!」

 

「おう!」

 

また館を駈けた。

 

 

幾つものドア…ここに住んでいた人間は迷ったりしなかったのか?

 

「!、ここだ!」

 

「何で分かる!…いや、聞いてるんだった」

 

何を聞いたかは知らんが、今はロッスケについていく他はない。

 

 

 

扉をドロップキックで蹴破り、中に入るとそこは俺の身長の2倍の本棚が幾つも並ぶ…言わゆる図書室のような場所だった。

 

「ここは…」

 

「黄色い帯の本を探してくれ…それが目的のブツだ」

 

「…いいのかよ、信用しちまって」

 

「君が人を騙せる程、落ちているようには見えない」

 

「…その眼腐ってんじゃ?」

 

「そうじゃなきゃいいが…あった」

 

 

存外、すぐに見つけた。

…実はこの時、ロッスケを殺して横取りすりゃ大金は約束されるんじゃないかと思ったが、しかし俺は別に生活費が欲しいわけじゃ無くって、1回の贅沢な食事のための金かあの世への片道切符がありゃ良かった。

 

結局…今、殺す理由はなかった。それだけだった。

 

(随分と最低な人間になったな、俺も…)

 

 

 

 

 

――――――そして、本日何回目か数え切れない“突然”だった。

 

「何をしているんだ?早くこの館を――――――ッ」

 

巨大な腕が、ロッスケを掴んだ。

彼は断末魔の一切を許されず、その手に引き込まれてしまった。

 

 

 

 

窓の方を見ると、顔が赤く光る巨大ノスフェラトゥが居た。

 

「でけえ…デカすぎんだろ」

 

しかし、逃げるにもまた手を伸ばされたら避けられる自身がない。

…ここは敢えて奴に向かった。

 

窓を蹴破り、斧を天高く振り上げる。

 

 

「この…!デカいだけで勝てると思うなッ!」

 

振り上げた斧を、奴の顔面に向かって思いっ切り投げつけた!

 

手裏剣めいた回転をして、斧は奴の赤い水晶のような顔へめり込んだ。

奴は余程痛かったのか、呻くように顔を抑える。

 

 

 

この隙に――――――と、奴へ更に近づいた。

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬、奴の…顔を覆う手の隙間から極光が漏れたのが見えた。

それっきり、それっきりだ…後に何が起こったか、詳しくは分からなかった。

 

 

 

 

 

 

 

分かっていたのは、いつの間にか遥か彼方へ吹き飛ばされていたって事くらい。

 

その状況から感じたのは…奴が何かしらの(というか俺が投げた斧で)衝撃が加わり、それがあの水晶の様な顔を『大爆発』させたのだろう。

 

 

そう言えば、衝撃で爆発する魔具があった…。

奴はソレを動力にしていたのかもしれない。

 

とにかく、俺が目を覚ました時には巨大な爆炎が遠くからでも見えた。

…あの爆発だ、他の傭兵…それと、ロッスケも生きてはいない。

 

 

 

詰まる所、俺だけが生き残ったのだ。

…ああ、前も、あの時救われた村も、そんな感じだったな。

 

死神…まるで、死神が俺をストーカーしてるみたいじゃあないか。

先程、ロッスケには『ストラング』と名乗ったが…やっぱりあの名前なしだ。

 

 

AC2のレイヴン・ストラング。機体名ツェーンゲボーテ…その更に上のランカーレイヴン…マーシレス、機体名をブラックサイス。

奴の渾名は確か“死神”だった。

 

ははッ…なんか、ね。

もう…アレだよ。恰好をつけてるようでもあるけど、どうせ名乗るならさ、こんな自虐的なのもアリなんじゃねえのか?

 

死神に付きまとわれてる癖に、その死神に殺してほしくても無視される哀れな野郎だ。

全く、お似合いだねえ。

 

 

ストラングは№10、その一個上のマーシレスは№9。

そう9だよ9、ナインボール。

 

 

 

 

…ホント、死にたくなってきたよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…クソ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

で、後で聞いた話だが…、

変異ノスフェラトゥというのは、名に【変異】と付いているものの実際は今のノスフェラトゥになるまでの失敗作らしい。

例えば制御が聞かなかったとか、構造や能力に一部欠点があったとか、そもそも生物としてクッソ弱かったとか…そんなのがノスフェラトゥを作った一族の別荘(つまりあの館)に閉じ込められていたらしい。

 

…ま、だからどうしたって話だが。

 

 

 

 

 

 

 

 ■   ■   ■   ■   ■

 

 

―――――――――――――――――――――

 

いやはや、あの日はいくら悪運強い私でも覚悟した。

しかし…奇跡というのはあるようだ。

 

あの爆発の中、何故か私は一切影響を受けなかった。

理由は分からない…とにかくあの場から離れる事だけを考えていたから、気が付けば街に出ていたのだ。

 

 

…と、話を鴉頭に戻そう。

私が鴉頭の正体だと疑う彼『ストラング』だが…戦場は初めてだと言うには戦闘のセンスがずば抜けていた。

 

いや、戦場はともかく戦闘はいくつか経験があったのかもしれないが…あの変異ノスフェラトゥを誰よりも多く屠った彼こそ、後の鴉頭だったのではないかと考える。

 

 

 

…いや、そもそも私が鴉頭の追跡に夢中になったのは彼がきっかけだ。

最初は彼を見て「生まれつき戦闘にずば抜けた才能を持つ人間がいるのでは?」と思って、秘密警備隊員という役職を捨て傭兵に身を落として、その「先天的な戦闘力」の研究に走ったのだ。

 

それが今、鴉頭の追跡につながっている。

彼(彼女かもしれない)こそが「先天的な戦闘力」を有する人物なのだ。

 

 

 

…もっとも、その才能を持つ人間でどうしようかなどとは考えてすらいないのだが。

 

―――――――――――――――――――――

 

 続く

 




時系列がややこしくなった鴉頭追跡レポート…名付けてロッスケファイルズ。


一応時系列を纏めると…

・前話「死神」のロッスケファイルズ
この話から4年後に書かれたレポート。

・今話「死ニ神」のロッスケファイルズ
本編第一章開始と同じ時期に書かれたレポート


こんな感じです。




で、今作のオリキャラ「ロッスケ」ですが、漢字で書くと「六助」です。

名前の由来としては…分かる方には分かるかもしれませんが、装甲騎兵ボトムズのキャラクター「ロッチナ」と「ルスケ」(暫定同一人物)の前と後ろを切って接いだだけです。


漢字は完璧な後付けでございます。
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