ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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偶に書きたくなるのよね。こういうクソ主人公の話。


ZEROストーリー/哀を抉るもの。

 

…小さな街が紅く輝いている。

木材や土、樹木等…そして人が燃える臭いが充満して今にもむせ返りそうだ。

 

 

今日、暗夜国軍の反乱軍基地制圧に傭兵として従軍した。

とっくに戦闘は終わり、後は残党狩りに精を出すだけだった。

 

「…くっさ。

ったく、何で燃やすかね…臭い落とすの面倒くせぇんだよ…」

 

「臭いだけに、ってか?」「うっせ」

 

全くだ。

何処の誰かは知らないが全くその通りだ。Twitterだったらいいねして「FF外失礼します。ホントそれですよね分かります」ってリプ送っちゃう。

 

最初の頃は相手の糞共が焼ける臭いだとか意外と人肉バーベキュー行けるかもとかイキり散らしてたけど、こういう濃い臭いってのはずっと嗅いでると嫌になってくるもんだ。最近知った。

 

というか第一、火(というか高熱)と言うのが好きになれない。

何故だか頭が痛くなる。

 

 

「ほんと…くっさい」

 

「おお、アンタも分かるか」

 

思わず気持ちが声に出てしまい、ソレを先の傭兵に聞かれてしまった。

話す気分でもないが…。

 

「…まあな。嫌になる」

 

「んだよ、お前ら小せぇなー。

たかがバーベキューじゃねえか」

 

「じゃあお前牛脂だけ食って生きてろ1週間。気持ちわかるから絶対」

 

魔術書を持った傭兵は随分と図太い神経をしているらしい。

こういう剛胆というか、粗いヤツの相手は萎えてる時ほど疲れる。

 

さっさと何処かコイツ等から遠い所に行きたいと思った時、左前方のまだほとんど燃えていない孤立した建物から人影をレーダーで感じた。

反応数は二人。バイタルは比較的健康。

 

 

「…まだ居たのか」

 

「え?

…あぁ、生き残りか」

 

「仕事内容は殲滅だ。

殺っとくぞ。どこだ?」

 

「そこの建物」

 

鋼の剣でその生き残りが居る場所を指した。

…ああ、グレートソードは捨てた。一時の怒りに任せて置き去りにしてやったよ。

 

 

「どこだよ…」

 

俺以外の奴は身体にレーダーなんか埋め込んでいないからウォールハックとか出来ないわけで、建物の中の人影なんか分かるハズも無かった。

 

しょうがないので建物のドア前まで二人を案内して――――――しかしきっちりとドアの鍵が閉まっていたのでダイナミックエントリーを行う事になった。

 

 

「…お前、その斧貸して」

 

「ああ。

壊すなよ?」

 

「そう簡単に…鋼が壊れるか、よッ!このッ!オラッ!」

 

最初に鍵をドアノブごと砕いた後、スティーブンキングの小説よろしくドア本体を真ん中から斧でズタズタに引き裂いた後、ソレを渾身のパワーで蹴っ飛ばした。

 

木端はバックショットのように勢いよく彼方此方に吹き飛び、天井や壁もしくは床に突き刺さるか重力に従い床にコロンッと落ちた。

 

「鍵壊しただけでよかったじゃねえか…」

 

「うるっせ。

臭いでイライラしてんだよ」

 

もう生き残りの居場所は割れていたので見渡すまでもなく直ぐ右へ剣を向け、次に顔を向けた。

 

生き残りは…女一人に、ガキ一人か。

2体をしっかりと捉えながら、身体全体を向けた。

 

 

「…おいマジか、女子供かよ…」

 

どうやら斧持ちの傭兵はあんまり汚れ仕事に賛成的ではないみたいで、露骨に嫌な顔をしていた。

 

逆に魔導士は随分とドライなのか、さっさと済ませようとライナロックを開いている。

 

 

「スゥ…ハァ…。

…俺にやらせろ全部。丁度いいや」

 

無性に人を斬りたい。剣を持つ手の指をうねらせながら生き残り二人へと近づいた。

 

すると咄嗟に女の方がガキを庇って覆いかぶさった。

 

 

「お願い…ッ!この子は、この子だけは止めて!

私は…私なら!私が代わりになるからッ!」

 

成程。姉弟か親子か。

取り敢えず女は袖にナイフを隠し持ってるのは分かった。

 

 

「…チッ」

 

斧持ちはやってられなくなったのか、舌打ちをして家屋から出ていった。

しかしまあ魔導士は相変わらず職務に忠実で、まだライナロックを構えている。

 

 

剣を握り直し、切先を軽く持ち上げると女は一層ガキに覆いかぶさった。

…何だろう。こういうの見てると、酷く頭が熱くなってくる…鼻から血が逆流するような気分さえ覚える。

 

…まあ俗に言う、“腹立つ”って現象だ。

オタク差別してるクソカス陽キャのツイートを見たような気分、アレに似てる。

 

ふつふつと、何か思考回路が広がるような気がしてきた。

多分コレが“悪意”ってヤツだろうな。その悪意を実行できると思うと待ちきれない…胃が縮む。

 

 

もういい、場あたりで残りは考える。

 

「…お前、そういうの止めた方がいいよ?

マジで人の怒り買うから」

 

「え――――――――――――」

 

 

「ゥオァアアアアアアラァアッ!

ハァァァッ!!」

 

沸騰する怒りと爆発する悪意的好奇心をエネルギーにする形で、思いっ切り女を遠くへ蹴飛ばした。

 

「ハハッ、ハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

コイツを痛めつけるのに興味はない、全くもって無意味だ。

めっちゃくちゃにバラしてやりたい。ああ、何だ?この…何と言うか、悪意への探求心みたいなのが頭ん中で思いっ切り爆発してる。

 

分かるよなぁ?この…どうしてくれようか、って気持ち!

クソ!どうも形にならねえ!ヴィジョンが曖昧だ!

 

 

 

 

このままやっても気分が晴らせる気がしないが、ガキを踏みつけた。

――――――ここでアクシデントが起こった。思わずガキを殺してしまった。

 

足の中で確実に脊髄が折れる音が響いた。

大体この具合じゃガキだと確実に死ぬ。そうじゃなくても多分死ぬ。

 

「ッ!、…クッソ」

 

台無しになった怒りと、それで当たり散らす気も起きないほどの気分の萎縮に挟まれて、どうにも言えない気分が生まれた。

 

 

部屋の隅でピクリと動いた女に、ヤケクソ気味に剣を投げた。

足にうまい具合に刺さったのが少々の気晴らしにはなった…足りないけど。

 

 

「っ…」

 

「…はっ」

 

魔導士に向かって「何だよコレ?」って感じに両手を広げ首を傾けて呆れを伝えた。

そのまま隠れ家を後にして、何処かにたどり着ければいいという気持ちでのそのそ歩いた。報酬もどうでもいい。

 

 

 

…大分離れた所で、あの家が爆発した。

恐らくライナロックだろう。

 

取り敢えず次の仕事でも探すことにした…探す気力もないのに。

 

 

――――今でもチラつく。

 

 

 






作者としてこんな事言うのもどうかと思うんだけど、初期のマーシィ(マーシレス)のヤバさってすぐ心変わりする情緒不安定さだとおもうの。
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