ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
槍を遮る障害物として使っている岩がゴリゴリ削れていく音がする。
もしかしなくとも結晶の白竜は俺を殺す気の様だ。
「オイオイオイ、死ぬわ俺」
「ねぇ父さん?対魔法対策はするんじゃなかったの?」
「ああ、いつでも対策はできるぜ。一定範囲内の魔法を無差別に封じるって方法で」
「あ~、絶対にやらないで」
「だろ?」
そう言うのも無理はない。
実はスミカ、元々は病弱気味で少し走ればバテてしまうほど弱い体なのだ。
それを結晶魔術の応用で自己強化を施して大剣を片手で振り回せる屈強な身体に仕上げているのだ。
俺の強化人間手術と似たような性能だが、俺よりも魔防が高く、尚且つ(程度にもよるが)物理攻撃をほとんどカットできるらしい(メタく言うと被ダメージの85%カット)
だが、魔術なので当然集中力(メタい言い方するとFP)を使用中継続的に消費してしまうらしい。
現在は改良を重ね、いくらかマシにはなったものの元々(FEの魔法と比べたら)燃費の悪かった結晶魔術に拍車をかけてしまっているようだ。
親として「何もそこまでして戦わなくていい」と言うべきなのかもしれないが前(スミカ初登場編)にああ言ってしまった手前、今更過ぎる気がするのだ。
「…もうこの岩、長くは持たないわね」
「ああ、俺にとってはかなりヤバイ。お前のアイアンマンなら余裕だろうな」
「バカ言わないで、あんな高密度の結晶槍の弾幕喰らったらいくら何でも壊れるわよ。あとコレはセグメンタって名前がちゃんとあって、アイアンマンなんてダッサい名前じゃありません」
「おいコラ謝れ!トニーに謝れ!スタークに謝れ!ロバート・ダウニー・Jrに謝れ!」
「誰よ!?というかその岩ヒビだらけよ!?」
「うえッ!?うっそやろ!?」
「ほら!早く逃げて!」
スミカの誘導に従い、隣の岩へ飛び移った。
けれど、タイミングが悪かった。
俺が隣の岩へ跳んだと同時に、運悪くその隙間へ結晶槍が飛来した。
(あ…今度こそ終わった…)
先ほどはベルカが来てくれたおかげで助かったが、そんな幸運二度も続くわけがない。
サヨナラ、サヨナラ、サヨナ…
「【覆い尽くす壁盾】!!!」
突然、目の前に七重の青白い光の壁が展開された。
その壁は、結晶槍を難なく受け止めた。
この光景を、一度見たことがある…
「
正直鼻が高いよ…流石、自慢の娘だ。
「早く飛び移って!ついでに私も引っ張っていって!コレ発動してると動けない!」
「おう!」
咄嗟にスミカの襟首を掴み、自分と一緒に岩へ放りこんだ。
「っで!ねぇ!もっとマシな方法あったでしょ!?」
「じゃあ親父にお姫様抱っこされたいか?」
「うぅ…」
「でも、さっきのアレはすごかった。よく頑張ったな」
「…///」
スミカは恥ずかしかったのか、そっぽを向いたまま動かなくなってしまった。
やれやれ、ウチのがさつな娘にも可愛い所あるじゃねーか…
「ガサツ言うなーー!」
「て、テメェ人の心勝手に読むんじゃねーよ!」
「声に出てたわ!クソ親父!」
「うせやろ!?」
早くも前言撤回しそうになった。
色々解説。
【セグメンタ】
スミカが開発した防御用魔術…ではなくダメージをFPで受ける鎧。
触媒機能を持った布を使い、魔力を流すことで使用できる。
その機能故にFPを常に消費してしまう為、何かと全体的な燃費が悪くなってしまう。
因みに8代目。
見た目はサラシとホットパンツ。これは材料の触媒機能持ちの布が想像以上に高かったため。
曰く「水着みたいにならなかっただけ良かった」
補足
被ダメージ85%カットはすさまじくチート染みて見えるが、スミカ本人がHP30(さらに最大値も39)行くか行かないかというレベルなので別段凄いわけでは無い。
【覆い尽くす壁盾】
ローアイアスをソウルの盾の技術の応用で再現(再現とは違うが)したモノ。
大体同じ性能、けど本家よりも下手したら燃費悪いかもしれない。
後使用中は完全に空中だろうが何だろうが停止してしまう為、どちらかと言うとアストロンのような魔術。
どうせもいい備考
実はこの魔術を作ったきっかけは何故か彼女の秘境に流れてきた進撃の巨人を読んで影響されたため…という蛇足設定があったりしたがやめた。