ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結)   作:エーブリス

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最近レイピアとゴッヒル双剣の軽ロリ装備がマイブーム。


闇霊の方は思いつき次第書きます。


超えて行くべき物

誰かがピアノを弾いている。

 

 

 

確か曲名は…『月光』だったか。

楽章とかは忘れたが…

 

夜空を見ても、ただ暗い新月だけしかないのに…

そして地面は胸を裂かれた遺体 ――先ほどまでの状況から察するに、恐らく自分―― から流れた血で染まっている

 

最大級の皮肉にしか思えないな。

 

 

でも、なぜか懐かしい。

何故かこのテンポの良い悲しい雰囲気の曲に懐かしさを覚える自分が理解できない。

 

 

親戚…いや、もっと近い人物を思い起こす自分が本当に理解できない。

 

 

 

 

 

「思い出した?」

 

不意に、女性の声がした。

 

 

「…!」

 

振り返ると、久しく見なかったとても日本人的な顔立ちをした、黒髪の女性。

 

(待て…その顔…どこかで…)

 

でも、自分はその顔を正しく認識は出来ていない。

まるで…二人の立場の似た別人同士が混同している様だった。

 

「だれ…?」

 

「ああ…まだなのね…」

 

女性は少し落胆した様子を見せた。

 

 

 

でも、その顔は何だか…

本当に…かつてはとても親しかった様な懐かしさを感じる、

同時に、絶対に何があろうと忘れないようにしてきた顔にも感じた。

 

 

「でもいつかは思い出すかぁ…でもこの際それは関係ないよ。私はあなたに伝えに来ただけだから」

 

「伝える…?何を…?」

 

 

「そうだねぇ…まずはその足元のソレのこと…」

 

「足…元…」

 

ああ、この死体か。

 

その大まかな状態とシルエットは認識できても、なぜか顔などの細部が認識できない。

 

 

「よく見えないよ…?」

 

「アンタはまだ知るべきじゃないから…それに、コレだけではないわ…」

 

 

 

途端に、身体が地面に沈んだ。

 

臭い…まるで電源を切ったまま放置した夏場の冷蔵庫の様な異臭だ。

間抜けな発言かもしれないがソレしか例えが思いつかなかった。

 

 

今、俺は必死にその異臭を放つ蕩けたソレに沈まぬよう足掻いている。

 

 

 

 

そうしていると、急に地に足が付いた。

 

同時に、その蕩けた何かからあらゆる物が浮き上がってきた。

 

 

 

 

 

 

 

また死体だ。

しかも今回ははっきりと認識できる。

 

俺だけじゃない…ましてや何処の誰か分からぬ物まであった。

 

 

というよりも、全体的にごちゃごちゃとし過ぎて何が何だか分からない。

 

 

「何…これ…」

 

「あなたがこれから見るべき物…というのは少しベタ過ぎるかなぁ」

 

 

  ――…でも、実際そうなのよね…――

 

 

 

少し瞬きをした瞬間に、死体の山は自分の真上に移動していた。

 

しかも、どうやらそれ以外の物理法則は正常にはたらいているようだった。

 

 

 

「久しぶりに会えてよかった…また会おうね、『トウヤ』」

 

 

蕩けた何かと共に、死体の山は俺を目掛けて落ちていく。

 

 

実を言うと、物理的にはソレの直撃を回避するほどの余裕はあった。

 

 

 

 

 

 

 

でも、心にそんな余地はなかった。

だって…あの山の中心にあるのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はまあ、これからのルートの予告とヒントの様なモノです。

あ、でもヒントの方は『ヒント:バレンタイン』の事もあるのであてにしないでくだせぇ。
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