ナニカサレタ男がFEifの世界で色々するだけの物語(完結) 作:エーブリス
突如として地下遺跡を地震が襲った。
震度として表すならば5強か6弱ほどはありそうな大きな地震だ。
「な!?…一体何が…!」
「俺が知ってるとおヴぉ…舌噛んだ!」
こういう時のレーダーだ。
いくら強化人間の内臓レーダーの範囲が狭くともこの地下遺跡全体を網羅することくらいできるはずだ。
レーダーが伝えた事実はとても残酷だった。
俺の真下に複数の大型反応を検知した。
「…オイオイ。偶然か?それとも何がトリガーになった…?」
「どうしたんだ!?」
「いいか、よく聞け…そしてすぐに実行しろ。
逃げ…!」
少し遅かった。
幾多の大きな腕が床から生えるように突き出て、その全てが俺をしっかりと捕まえた。
「マーシレス!」
「構うな!まだ半分以上いる!…畜生、まだ振り返ってねぇぞ」
拘束が数人――訂正、数体掛かりだという事もあってか、中々抜け出せない。
幸い、手には愛用の大剣を握っている。
これならばワザと引き込まれて戦闘に持ち込めるか。
「なあ、カムイ…俺の家族にこう伝えてくれ。『すぐ戻る』…いや、捻りがないな…『
「そんな…!君はどうなるって言うんだ!」
「…心配すんな、俺はお前たちの先に行ってくる。じゃ、サヨナラ サヨナラ サヨナラ」
「――!」
最後に何かカムイが言ってた様な気がするが聞こえなかったからどうでもいいか。
そして腕に引き込まれる際、2の溶鉱炉に沈む時のハンドサインをすることは忘れなかった…見えてたかどうかは知らないが。
~
俺を引き込んだのはドラングレイグに居た、ソウルを吸収して動くゴーレムだった。
あのジャ〇ラに四角い頭をくっつけた様な見た目のアイツだ。
なんだか水掛けたら死にそうな見た目のアイツだ。
「誰のソウルで動きやがった…」
いや、十中八九ロンタオのソウルだろうけど。
ホント…あれは嫌な事故だった。
さてと。そのゴーレムが合計16体。
生憎、投擲兵器は全て切らしている。
クロスボウも置いてきてしまった。
七重の塔以来だが、使うしかない。
右手に持つ大剣の刀身…否、『鞘』に手をかけた。
「一回しか使ってないから錆びてるかもしれないな…ふんッ!」
硬く閉ざされたソレを、力任せに引き抜く。
重い鞘から現れたのは、人の膿に塗れたグレートソード。
「皮膚と骨子は捨て去った…!」
それを、墓標の十字架の様に地へ突き立てる。
「ああ。俺は恐怖だ…」
剣に塗られていた膿は、周囲に広がりゴーレムの脚をも飲み込んだ。
「…起きろ。餌の時間だ」
―――ゴーレムが一体、また一体と
「…珍しいこともあるんだな。地下で溺死するなんて…いや、その前に喰われるか」
うみから、一本の柱……一匹の蛇が飛び出す。
ゴーレムの倍か、それ以上の大きさのソイツはゴーレムに噛みつくと同時に素早くうみへと引き込んだ。
まるで何かのB級パニック映画の様な光景だ。
ゴーレム最後の一体がこちらの存在を確認し、踏み潰さんとしてきた。
しかしその前に蛇の餌食となりうみへ沈んだ。
「もういないな……」
餌を食べ尽くした事を認め、うみはまた剣に戻った。
此処には名の知らぬ誰かの墓の様にそびえ立つグレートソードと持ち主の自分だけが残った。
「…というか、此処何処だ?」
自分が引きずり込まれた穴は遥か上。
近くに壁もないので戻るのは無理だ。
「しょうがない、出口を探すか」
何だかんだでグレソ改の戦技を使いました。
何となくザ・グリードやトレマーズとか見ていたら思いつきました。
因みに発動中に誰かが松明を手に持った瞬間、マーシレスは死にます。
次回からAルート最終回までマーシレスは単独行動を強いられます。
つまりハイドラや他の透魔の眷属たちとのやり取りは無いです。