新番組とかMHP3とかで夢中になってしまった。す○○○。
そして性懲りもなく二分割。
後半辺りは少し迷走してしまった(´・ω・` )
金属の叩き合う音が響き渡る。
続く爆発音。
爆発の煙幕から二つの影が飛び出る。
片方は腕を前に出し、両手首に円環魔法陣が展開され四つの赤紫のスフィアから魔力弾が絶え間なく放たれる。
もう一方の対応は防御。
煙幕の中を突き抜けてくる魔力弾を、右手の
――魔力弾の弾幕が止む。
後方へと飛びながら左手に溜めた魔力で魔力弾を形成し、標的のやや上に放つ。
魔力弾は直線的に指定した場所へと放たれる。
一方の相手は両足のナックルスピナーを変形させ、足の両脇にタイヤのように設置し宙を滑走する。
――直後。
魔力弾から細い光線が複数放たれる。
「――ッ!」
死角が無いように身体を回しながら
これは自分が放ったものと同じものだ、と感じた標的は上空に飛び上がりながら相手に目を向け警戒する。
無論ではあるが、視界には二か所に
――しかし、それは失策となる。
二つの赤紫の魔力弾が互いにぶつかり合う――
直後、閃光と耳鳴り。
目を瞑り、耳を塞ぐが時すでに遅し。
劈く音が鼓膜を揺さぶり、強い閃光が視界を焼く。
【オートプロテクション】
自分の愛機の声が僅かに聞こえる。
何とか目を開けると、目の前には拳を突き出し、
【SLG:1】
防がれている拳が徐々に魔力を帯びていく。
このまま防げるか――無理。堅さが足りない。
では盾を切り替えるか――駄目。一瞬でも離したらそのまま突き抜けてくる。
なら盾の強度を上げるか――むしろやり方を教えて欲しい。
結論――次回に生かしましょう。
――ギガブレイク
自分の砲撃に負けないほどの魔力の奔流が視界を埋め尽くす。
そして思う。
……私ってば、不可能を、可能に――
苦し紛れの生存フラグを脳内で呟きつつ、意識を手放したのであった。
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「むー……」
「むむむ」
「睨んでないでメシ食えよ
アースラの食堂で地球魔導師組(計八人ユーノ抜き)が昼食を取っている。
先程まで、巡を除くメンバーで模擬戦をしていたのだ。
理由はアースラ側からの戦闘力調査。
そして気付けば総当たり戦となり、結果――
上から鈴、ひなた、ゆな、聖刃、まり、なのは、ゆう、となった。
ゆうの場合は大技系が多く、少しばかり対人戦に向かない戦闘スタイル故に。
鈴に至っては、勘で殆どの攻撃を避け、攻撃はほぼ三対一状態。
式神二体は装甲が硬く、攻撃も重い。
ひなたのSLG2のギガブレイクも、聖刃の
小技の多いトリッキーな戦い方のまりは、上位組のごり押しに完敗。
それ以上に、ゆなのテクニカルに動く丸鋸に対応しきれていなかったのも敗因だ。
――
「むー……やっぱり――ゆなー、カガミに繋いでくれ」
「わかった」
デバイスを持たないまりの代わりに、ゆなが呼び出した空中モニターに真面目に仕事する眼鏡装備のカガミが出る。
繋いだのはデバイスであるシェンショウジンなのだろう、少しの間を空けてカガミがモニターに目を向ける。
『何か用?』
「用があるのは私さ。デバイスの外装合金と魔力ジェネレータ、コンバーターって幾らぐらいするか判るか?」
『それなりに高価』
『【デバイスの種類にもよるが、
淡泊に答えるカガミの補足としてシェンショウジンが付け加える。
そこでまりが、
「まじかー……中古で質がいいの経費で落ちない?」
『却下』
『【……だそうだ。事件が終わり次第、腕のいいデバイスマイスターとパーツ屋を紹介しよう】』
「お、まじか。さんきゅーな」
『またね』
通信が切れる。
当のまり自身は色々と考えているのか今も喉を鳴らして唸っている。
「私の火力不足の改善は仕方なしとして……ひなた、今のジュエルシードってどうなってる?」
「11。半分以上が集まってるけど進展無し。温泉街と倉庫街、街中で発動したジュエルシードは
【進言。最低さらに二つは持って行かれていると予測】
「あ、その内の一つは多分初めて会った時の一個だと思う。憶えてる限りはだけど……」
ジュエルシードの状況が整理されていく中、聖刃は考えていた。
今までの出来事を考えると、大まかな大筋に変化が無いことに気付く。
多少のイレギュラーこそあるものの、大した変化も起きていない。
――が、ここで唯一の変化こそが、地球魔導師組こと現地協力者の多さである。
原作はなのはとユーノのたった二人。
次に自分たちを合わせて四人かと思いきや、後続で五人と二体。
計九人と二体と言う多さだ。
……逆に言えば『それだけ』だ。誰々が云々などは些細な変化だし。
例え幼馴染の一人が
ライバル側が乙女趣味の死神だったり、
クラスメイトが色んな意味でカオスなやつばっかりだったりだとか――
全部些細なことだ。そうだったらそうだ。そうに違いない。
意図せず溜息が出る。
気を取り直して自分も話し合いに参加しようとするが――
「――ッ!」
「――来たみたいね。あいつ」
「フェイトちゃん……!」
――警報。
アースラの艦内にサイレンが鳴り渡る。
――物事は着実に終幕を迎えつつあった。
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アースラ艦首に着いた地球魔導師組の見たもの。
それはモニターの向こうで大きな魔力を海に叩き込もうとするフェイト・テスタロッサの姿だった。
無論、その傍らにはアルフの姿もある――が、ギアナイトの姿は無い。
「うわっはぁー……随分と無茶で漢らしい手段にまぁ。主に目がチカチカするんですがこれは」
「あれだけの電気があれば停電もなんのその、ね」
「霊峰、ツッコミ所そこじゃない。寧ろショートすると思う」
「加減ができなければ調きょ……調節すればいいじゃない」
「もうやだこの巫女」
「この非常時に真面目にできないのか君たちはァッ!!」
「OK、落ち着こうぜブラックボーイ。まずは様子見と洒落込もうぜ」
「(確かにそうなんだろうけど納得いってないような苦虫を口いっぱいに噛み潰したような顔)」
「クロノくん、どうどう」
緊張感もへったくれもない会話が艦首の空気を少しばかり軽くする。
一旦の間を置き、全員の視線は中央モニターへと移る。
海原の真ん中に金色の魔力が叩き込まれると同時に、ロストロギア反応が発生する。
――数は、五つ。
奇しくも仮定上、フェイト達は、レオブロウの言うように合計五つのジュエルシードを有していたようだ。
そして
良くも悪くも願いを叶える宝石に集まる人間の姿が、ありありと映されているようで、ひなたは気分が悪くなる。
「い、今すぐフェイトちゃんを助けないと……!」
「駄目だ」
なのはが転送ポートに行こうとすると、クロノが呼び止める。
――否、行動そのものを止めた。
なのはがどうしてと言わんばかりに勢いよく振り返ると、その直ぐ前には鈴の顔。
とても真面目な表情で、鼻先数cmもない距離でなのはを黒色の瞳が見つめていた。
いきなりの登場に一歩後ろに跳んでしまうなのはに、鈴は声を掛けた。
「理由は戦いであり戦術の一種よ。
多対一でもやってのける相手に対抗するには、相手以上の実力者か正々堂々以外の方法。
あんたが今からしようとすることは、枯葉に風を送るようなこと。確実に地に落ちるはずだった枯葉の行先を焚火に送るようなもの。
あんたはそれでも、あの金髪娘を助けたいの?」
鈴の現実的な言葉の前になのはの出した答えは――
「――それでも。
それでも、私の『フェイトちゃんを助けたい気持ち』、『あの子と友達になりたい自分』を嘘にしたくないッ!
――誰かの泣き顔を見たくないんじゃない、『私が』誰かの泣き顔が嫌だから。
ただ、それだけ。それだけでも、私が私であることの証だから!」
それは信念の言葉。
それは、一見
無関心的な鈴の目と、熱意を伝えようとするなのはの視線がぶつかる。
――間
溜息一つ、鈴の口から大きく零れる。
観念した、全くもって勝手にしろと言わんばかりの、声混じりの溜息。
「あー、もー無理。説得も何もあったもんじゃないわ」
「ははは、ご冗談を」
「シメるわよ目が笑ってないのよ」
説得じゃなくて確認でしょーに、と口に出さず心中で苦笑する。
誰だろうが等しく平等に付き合う鈴が、誰かの味方になるものか。相手が神だろうが魔王であろうが悪態をつく、あの霊峰鈴が。
鈴の行動原理は基本的に自分本位。
それは幼馴染であるまりは尚更、同級生全員が知っていること。
今回は恐らく、『寝床壊されちゃたまったもんじゃない』とかそういうことだろう。
そうでなければ主力式二体を引っ張り出してくるはずがない。
……型月っぽく言えば、起源は「平等」なのかねぇ、霊峰は。
簡易端末をいじりつつ考える聖刃。
端末のモニターには線が数本映っている。
それを聖刃は指で縦
――直後、クロノに通信が入る。
『ハラウオン執務官、転移ポートの調子がー』
『活動を始めてますー、停止を受け付ませーん」
「……おい」
ちなみにアースラスタッフの声色は棒読み。
疑ってください、知っててやってますよーと言わんばかりの棒読みだ。
『っべーわー、まじっべーわー。格下げ確定ですわー』
『給料日先なのになー』
『『ねー?』』
「――チック・サーチェ特別捜査官、ラピス・アスン一等空尉。詳細を」
笑わないようにしているのか口元を手で抑えて指示するリンディ。
実際艦首でも幾らか笑いを堪える篭り声が、そこここから聞こえてくる。
『原因は不明ですが、一種の一過性ウィルスのようで、数分間操作系統が無防備状態で――』
『転送ポートの起動していること以外には、アースラデータベースに異常はなし』
『舐めプもいいとこですわ』
『むしろアースラ処理速度上がってるんですがこれは』
『ゴミデータ処理してくれてるとか良妻ですか良妻賢母ですか。なにそれ滾る』
『なにそれ禿同』
篭り声が濃くなり、中には我慢しきれず吹き出すものまで居る。
――六割ほど苦笑に転じたが。
そんな中、一つの声がわざとらしく大声を上げる。
「あー、頭痛いわ―、眩暈するわ視界がぐーるぐるー!」
「ひ、ひなたくん……?」
――そう、日野ひなただ。
「な、なんだってー。なのはも気分が悪いだと!? 艦長さんちょっち外でて体内換気してくるわ―」
「え、あの、えっ、ふぇええええ!!?」
あっはっはっは、と大きな笑い声と共に転送ポートを使って消えていくひなたとなのは。
そこでクロノとリンディは理解する。
――出し抜かれた、と。
「ま、待て――」
「俺も海の空気吸いたいんで外でてきまーす!」
クロノが追いかけて制止させようとするも、その横を聖刃達が通り抜ける。
しかし文兄妹、鈴とまりはその場に残った。
安定して空を飛ぶ手段が無いのだ。
「クロノ、いいわ」
「しかし!」
「帰って来てからたっぷりと叱らせていただきます。チック・サーチェ特別捜査官、ラピス・アスン一等空尉の両名は半年分の減給です」
『『オーノーだズラァッ!?』』
間の抜けた雄たけびを横目に、艦首にいる全員がモニターに集中する。
その中でまりはふと気づく。
……あれ、巡は何処だ?
モニターの先にも、艦首にもいない。
新谷巡の姿は、どこにもなかった。
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アースラの一室。
そこは地球魔導師組の女性陣に宛がわれた個室の一つ。
新谷巡の姿は、ここにあった。
少女の周囲には開きっぱなしの本から、展開したままの空中モニターが複数浮かべられている。
その内容のほとんどが、
「――全く、莫迦弟子の我儘も随分と険しいのう。よもや、『魂を別の器に移す方法』を調べて欲しいなどとはな」
そう、現代医学はもちろん、魔法医学までも手が出せない魂の領域。
それを幾星霜の時を過ごした少女――新谷巡はアースラに乗り込んだ時から今の今まで調べていたのだ。
切っ掛けは弟子である聖刃の一言、
『抜き取った魂を別の器に移せられる方法ってないかな』
抜き取る方法、その保存先は既に教えられている。
――しかし、その移す方法が不透明なのである。
魂のみを移し、幽体と霊体を馴染ませることのできる超々高度技術。
「そのようなものが……ん、いや待て」
――あるじゃないか。それも極身近に。
可能とする術がある。本人ができずとも他にもできる奴がいる。
こんなにも簡単なことを、自分は数日も解らず資料を漁っていたのか。
「――はっ……カハハッ……!」
喉元から笑いが込み上げる。
この幾星霜を生きたこの身が、なんと愚かしいことか。
弟子が言うには方法が見つかれば、あとは時間が解決してくれるらしい。
……確か、名を――
――夜天の書、守護騎士プログラムだったか。
艦首居残り組の理由
文ゆう
「飛べなくもないけど不安定」
文ゆな
「飛べるけどゆうがいないから嫌」
霊峰鈴
「対人外はともかく対人、対天災は分が悪いのよ」
天野まり
「人ってのは普通空を飛ばないもんだぜ」