回転割砕の魔導右腕(ライトアーム)   作:変色柘榴石

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残念ですが短編集です。ゆるしてヒヤシンス(ビロッ


先延ばし短編集

・――しょうもない小三男子たち

 

 

 守護騎士が八神家参入する前の話。

 八神家のリビングに男たちは集っていた。

 

「連絡もなしに来んなし。焦るわ」

 

 八神家夫役(他称)、日野(ひの)ひなた。

 

「それでもしっかり茶を用意してくれるお前は流石だよ……」

 

 (なんだ)(あの)(アニメ系)(主人公)古城聖刃(ふるきせいば)

 

「あ、ひなっちコレ連休旅行の御土産っす」

「ありー……って饅頭かよ――みかん入り、だとッ!?」

 

 残念系スポーツチャララ少年、飯島純一(いいじまじゅんいち)(一話ぶり)

 

「俺からは八神の快復の願掛けに……これを」

「ぬいぐるみタイプの信楽狸のゆるキャラ『しがたぬき』……当の本人? は何であんなリアルなんだろうか」

「知らん」

 

 万能アニメスペック参謀少年、間宮佐吉(まみやさきち)(一話ぶり)

 

「やる夫は、はいこれ。ついでで渡された翠屋新作タルト」

「マジかよ玉露入れるから待っててくれください」

「対応違わね?」

「白湯でも飲んでろみそっかすボンバー」

「誰がみそボンか誰が」

 

 普通の(今はまだ)白饅頭(少年)磯田八留夫(いそだはるお)

 五人の少年たちは様々にテーブルを囲っている。

 ……ちなみに八神家の家主代表『八神はやて』は自室でネトゲ中らしい。

 

「んで、こんなムサい集まりがどうかした?」

「初撃から辛辣っすね、ひなっち……いやまぁ、適当に思い付いた議題でダベろうかと」

「解散」

「コンマ即答で解散はやめてほしいっすッ!」

「んじゃ、うちのクラスで『意外に』モテそうなヤツあげてけ」

 

 助け舟で出された聖刃の提案で全員が一斉に考え出す。

 あっ、と声を上げたのは純一だった。

 

十三(とおみ)っちどうっすか!?」

「ああ、あの早すぎる中二病作家」

 

 話題に上がったのは榊原十三(さかきばらとおみ)十三(じゅうぞう)とかネシンバラとか呼ばれてる燃え系中二病(小三)作家。

 意外にまとめ役が多かったりする佐吉の相棒役の第二参謀。荷物を拾ってあげた少女に付きまとわれてるとかなんとか。

 

「気持ちは分かる。あのまま成長しても童顔そうな……ねぇ?」

「いやまぁ、確かにそうだけどさ……」

「日野の脳内はどうなっている……何が見えている……!」

「知りたいか――――俺も知らないなッ! 開いたこと無いし」

「誰も自分の見た事ねぇよッ!」

 

 他全員のツッコミと、何処の賢姉だ、という聖刃の内心ツッコミは兎も角として、次に挙手したのはやる夫だった。

 

「ない夫はどうだお? 真面目っちゃ真面目だし」

「あ、ない夫やれやれ系やめたって? 今度会ったらイジッちゃろ」

「やめて差し上げろ」

 

 内屋 良夫(うちや・よしお)。出会った当初は「やれやれ、こいつらコドモだろ……常識的に考えて」とかいって内輪に入って来ないことから「やらない夫」と名付けられ、そのキャラ作りから女子に持てると思っていたのか好きな女子に告白した際「普段からキミ、ウザったい性格してるから嫌よ」と手痛い反撃を食らい、現在真っ当真面目に過ごしている。

 十三同様、早すぎた中二病周期であった。

 

「最初のインパクトがデカすぎたんだ……過去は戻らないかっこ戒め」

「あれでも面倒見良いからな。正直驚く」

「“やれやれやらない夫”の噂が独り歩きしてるっすもんね」

「――彼女できない夫、にならなければいいな」

 

 聖刃の発言から、一瞬の間を置いて、全員噴き出した。

 

「くっそ……くっそ……くだらねぇのに……ブフゥッ」

「……ッ! ……ッ!!」バンバン

「はらッ……よ、ヒー」

「ゲェッッホゲホッ ヒー ぜ、絶妙に差し込んできやがったお……!」

(自分で自分の言葉で笑うとか、不覚……ッ!)ゼヒー

 

 

 今日も男たちは日が暮れるまでしょうもない話をしたという。

 

 

 

 

・――八神家の風呂事情

 

 

「そう言えばはやてさ」

「んー? 何やアリサちゃん」

「アンタら風呂ってどうしてるのよ」

 

 休みの月村邸。

 そこにはバス(なのは)通学(アリサ)の四(すずか)人組(聖刃)と八神家の二人が遊びに来ていた。

 はやての駆るロボ無双ゲーに目を向けながらジュースを飲むアリサがその質問を出したのだ。

 

「小一、小二ん時は流石にヘルパーさん……まぁ忍さんの厚意でノエルさんとかファリンさんが手伝いに来てくれた」

「ほー、じゃあ今は?」

「一緒に入ってるけど?」

ガタタタッ

 

 八神家在住の二人以外が立ち上がる。

 読みかけの漫画から目を離して「どったのよ」と視線を送る。

 

「え、マジ?」

「ガキの入浴にナニ期待してんだエロス四人衆」

 

 アリサ、耳年増。

 すずか、同上。

 なのは、仮にも精神年齢(自主規制)歳。

 聖刃、彼女いない歴0年転生者。

 

 ゲームに集中して話を聞いていなかったはやてが、後日色んな意味で勘違いするような話をしていたのは、今はまだ別の御話。

 

 

 

 

・――エロダヌキ

 

 

「ひ、なぁ……そこ、んぅ!」

「動くなって、ヤリ辛い」

 

 うつ伏せになる少女に、少年は容赦なく体重を掛ける。

 それも、片手で場所を固定しながらゆっくりと身体を動かす。

 

「だっ、てぇ……ぃぅッ!」

「ヤッてって言ったのはお前だし、何より」

 

 僅かな抵抗を見せる少女に対し、まるで黙らせるかのように弱点を押し付ける。

 

「――ああうぅっ!?」

「中途半端はお前も嫌いだろ」

 

 弓形になる少女を少年は表情を変えず、しかし愉しそうにその姿を眺める。

 

「せやけ、どぉ……んぅ~~~~ッ!?」

「ぃ、よっと」

 

 少年は体勢を変え、少女の腰と肩に手を置き、一気に――差し込んだ。

 

「あ、あかんッ! おくッ、おくにきとるぅ!」

「そういう風に、やってるからな、なッ!」

「ああ、あ、ああああ! いたい、のに……きもちええ……!」

 

 喘ぎ身をよじる少女を無視し、差し込む力を的確に、奥へ奥へとリズム良く。

 そろそろだろう、と思った少年は一気に――

 

 

「せいッ!」

「お゛うッ!?」

 

 手を宛がった腰に軽く力を入れた。

 若干カエルが潰れたような声がしたが、気にしないで置くことにする。

 目下の問題は、部屋の入り口で顔を真っ赤にしてる三人娘への対応だろう。

 

「なにしてんキミら」

「あああ、あな、あなあなななな……」

「ア○雪?」

「違わいッ! ナニしてんのよアンタたち!?」

 

「マッサージあーんど訓練。力加減の訓練とはやての凝りほぐしで一石二鳥。いえい」

「だって……! だってあんな声……!」

「この親父だぬきがお前らいるの知っててやってたけど」

「 」

「あ、絶句した」

 

「ひ、ひひひひなたくんッ!」

「はいなんでしょ。ななななのはさんや」

「え、えっちなことはいけないよッ!」

「――ああ、また頭の中に花が咲いて……」

「憐みの目ェッ!?」

 

「えっと、あの、いつもなの?」

「やってること自体はねー。こうふざけたのは俺が真っ赤になるかどうかの実験と今回」

「そ、そっか……で、結果は?」

「風呂一緒に入ってんのに何を今更と一蹴」

「あー……うん。だよね」

「だよだよ」

 

「はぁぁぁやてェェェェッ!!」

「にょほほほほッ! にょほッ! にょほほほほほほほッ!」

「え、何あの声」

「悪戯成功時にテンション最大になるとあんな感じ。ほら、半目でキモいだろ?」

「うわ、ホントだ」

「あ、捕まったの」

 

「デェェッストロォォォイッ!!」

「さくゃッ!」

 

「――南無三ッ!」

「決着って文字が……ああ、アリサちゃんの背中に天の字が」

(どう発音したんだろう、あれ)

 

 

 

 

・――■にて行われる■■■たちの会話

 

 

「さて、今日の女神報告会を――」

「始めるかよこんスッタコ。なんでお前のストーカー記録を聞かなきゃならんのじゃ」

 

「女神がどれだけ素晴らしいかを伝えるためにだよ、“上位”殿。君のおかげで“君の世界”に女神の素晴らしさを伝える術が出来た。まぁ、私にとっては塵芥、烏合の衆であるが女神の素晴らしさを理解できるというのであればエキストラくらいは考えてやろうと思ってな」

 

「……なぁ、“混合”さんよ。ありがた迷惑って知ってるか」

「無論。理解してやっているとも」

「……いやまぁ、傍から見てる分には楽しいからいいけどさ」

 

「おっつー、月見買ってきたよー」

「あ“被観”。そっか、今お前んとこ十月だっけ」

「しかしながら、ジャンクフードとは悪くないものだな――はっ! 閃いた」

「勝手に食べるな通報しますた」

 

「――今のはどういうことだ“被観”殿。私が豚箱に捕まったのだが」

「選択肢間違えたんじゃなーい? あのまま食べにげしてりゃよかったのにー」

「なるほど。選択肢を間違えてバットエンドか。選択肢一つで死ぬ少年も大変だろう」

 

「むしろお前仕掛ける側っちゅーか、仕込む側だよな」

「然り。楽し……もとい、女神に贈る英雄譚が私の楽しみ故」

「愉悦入ったぞこいつ……」

「今更じゃなーい?」

「何か?」

「何でも」

「なーい」

 

「そういえば“混合”ちゃんさー“背面”ちゃんどったのよ」

「“背面”殿は忙しく、部屋に籠っているな。過労で寝ぼけた拍子に『変なもの』を掘り出してしまったらしい」

「あー、言ってたなそういや。あれ、でもお前が近けりゃ……」

「然り。僭越ながら『引き込んだ』者たちを送って負担を減らしている」

「あ、だめだこれ逆に仕事増やしてる顔だ! 顔が愉悦ってる!」

「はて、なんのことやら」

「鬼! 悪魔! ちひろ!」

「エネドリをご所望かな?」

「「いらねぇ!」」

 

「んで、そう言うお前は“上層”と“乖離”はどうしたんだよ」

「えーっと“上層”ちゃんは撮り試してたアニメみてるし“乖離”ちゃんは最近また『変動』が起きててんてこまいだって」

「“上層”殿は兎も角として、“乖離”殿も(せわ)しないな。『変動』と言うことは“上位”殿にも影響があるのでは」

「もちろん。続編バリバリ出てる」

「あやっぱりー」

 

「おっと、そろそろ“キミ”も食べたらどうだね。ポテトが減らん」

「――」

「おー減らせ減らせ。俺はもう食った」

「僕はまだいけるよー」

 

 

 

「今回はここまでだ諸君。『待て、而して希望せよ』を忘れずにな」




・信楽狸のゆるキャラ『しがたぬき』
この世界の“メ○ン熊”枠。『アレがデカいしリアル』が妙にツボったとファンは言う。
いつ消されるかドキドキの日々らしい。

・みそっかすボンバー
知った理由はリスペクト先から。
初めて知った時の衝撃と直後の脱力は半端じゃなかった……

・「解散」
残当。帰れの意思表示。

・「んじゃ、うちのクラスで『意外に』モテそうなヤツあげてけ」
日「ちなみに普通にモテるのは?」
や「新聞部曰くやる夫たち五人がトップ5らしいお」
純「一位は誰っすか?」
聖「俺だ(キリッ」
全「○ねよ」
聖「シンプルかつストレートな罵倒……!?」

・「くっそ……くっそ……くだらねぇのに……ブフゥッ」
なんだか知らないけど笑えてくる謎の沸点。これ幸いと笑いのセンスを発揮する奴が偶にいる。
ちなみに意地でも(www)を生やさないのは作者が文章的に気に入らないため。

・「小一、小二ん時は流石にヘルパーさん……まぁ忍さんの厚意でノエルさんとかファリンさんが手伝いに来てくれた」
うらやまけしからん

・「あ、あかんッ! おくッ、おくにきとるぅ!」
「あ、あかんッ! (背筋の)おくッ、(背中の)おくに(ぐりぐり指が)きとるぅ!」

・「違わいッ! ナニしてんのよアンタたち!?」
ここに「ナニですが」と返すありきたりなやつはいない。

・「――ああ、また頭の中に花が咲いて……」
『目の色変える』どころか『目の色変幻自在』

・「悪戯成功時にテンション最大になるとあんな感じ。ほら、半目でキモいだろ?」
雷○誠式。かなりウザイ。


・■
上位:比較的普通の人。俺で他称自由。
混合:ウザイ。ワタクシで殿。
被観:「、」とか「。」がない。僕でちゃん。

背面:苦労人。良くも悪くもいい人。
上層:有能ニート。ただ休暇中ってだけ。
乖離:苦労人その二。キチガイなのにキチガイできないジレンマ持ち。
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