Fate/Inferno Order 作:ハイカラ 一方通行
一角の 卍解マジで 弱すぎる
なんで一角の卍解はあんなにもヘボかったのか…それは師匠しか分からない
始動
日番谷side
マリーを助けた後、ロマンがマリーの状態をチェックし、体のどこにも異常がないのを確認した後、ロマンからこの後すぐに管制室に集まってくれと言われたので、ロマンが管制室に向かってダッシュで走っていった後、俺とマリーは管制室に向かっていた。
「ロマニのやつ…こんなときにどうして召集なんか…」
「おいおい…お前の頭は台所で使うスポンジみたいにスカスカなのか?こんなときだからこその召集だろーがよ。」
俺は┐(-。-;)┌と大袈裟にリアクションをとりながら、呆れた目でマリーを見る。
「そ、そんな事は分かっています!そ、その…まだあなたにお礼も言えてないから…」
…?
「いや、何言ってるか全然聞こえないんだけど…。君は壁に喋りかける痛い子なのかなマリーちゃん?」
俺が難聴とかじゃなくて本当に聞こえないんだ!
それに何故か俺から目をそらして反対側の壁を見ながら俺に話している。
( ゚д゚)ハッ!そうか!君は壁と話すのが得意なフレンズなんだね!
…なんだこれ…(混乱)
「ち、違います!これは…その…くっ!と、とにかく管制室に急ぐわよ!」
「?…まぁ、いいか。とりあえず急げばいいんでしょ急げば。」
「そうよ。だからほら、走るわよ。行きましょ?」
そう言ってマリーは手を差し出してきた。
…は?
えっ!?どうしちゃったのマリーちゃん!?ついさっきまであなた俺にすごい辛辣じゃなかった!?なんか今のあなたスゴいかわいいんですけど~。…それと同時になんか裏がありそうでスゴい怖いんだけどネ!
「え?急にどうしちゃったのお前?てかお前の手をとって走るぐらいだったら俺がお前を抱えて走った方が速いんだけど…」
そう言いながら俺はマリーを抱えた。
「きゃあ!?な、何を!?」
「何って管制室まで魔力放出でかっ飛ばすに決まってんじゃん。魔術で肉体強化しとけよ!」
「どこ触って…って、にゃあ!?」
にゃあ!?ってかわいいなおい!ヤバイよ!さっきからそんな反応ばっかだけど、毎回それやられたらうっかり惚れそうになっちゃうからやめてくださいね?
あと俺はマリーをお姫様抱っこ…ではなく腰のところで抱えて魔力放出でかっ飛ばしている。
え?なんでお姫様抱っこしないのかって?そんなことしたら死ぬわ!俺が!社会的にも物理的にもね!
そんな事を考えているとあっという間に管制室の前についた。
「ホレ、ついたぞ。」
「し、死ぬかと思った…」
「これでも安全運転をしたつもりなんだがな…ほら、立てるか?行くぞ。」
「え、ええ…。」
俺が手を差し出すとものすっごい躊躇いながらも手をとってくれた。…ゴメンね俺で!!絶対嫌だよね!俺がお前の立場でも嫌だもんこのシチュ!…なんか目から汗が出てきちゃったよ(´・д・`)
管制室に入るとそこにはすでにロマンと立香、そしてマシュがいた。
「悪い、待たせたな。こいつを復活させてたら遅れた。」
「所長!?無事だったのですね!?」
「さっきまで死んでたわよ…。ものすごくムカつくけれど重國に助けられたのよ…」
「悪かったね、俺で。」
「そ、それでも感謝はしてるわよ!」
え!?ウソ意外!!そしてちょっとかわいい!!
「ソ、ソウデスカー…」
「コホン、もうそろそろこっちに注目してくれないかな?」
「あ、悪い。もういいぞ。」
マリーの「ちょっと!?」と言う声を無視して俺はロマンに続きを促す。
「とりあえずは生還おめでとう立香ちゃん、重國君。君達にはなし崩し的にすべてを押し付けてしまった形になったけど、この事態に勇敢に挑んでなんとか乗り越えてくれた。君達のおかげでマシュと所長も助かったしね。まったく、君達には感謝してもしきれないよ…。」
「い、いえそんなことは…「建前はいい。さっさと本題に入れロマン。最悪な事が最悪なタイミングで同時に起こったんだ。どーせとんでもなくめんどくさい事態になってるんだろ?」え…?」
「やっぱり重國君には分かっちゃうか…確かに君の言うとおり事態は最悪だ。まずは1つ目、レフの言ったことは真実だったみたいだ。外部との連絡が全く取れない。おそらくすでにカルデア以外の場所は焼却されてしまっている。カルデアだけが時間軸から外れて崩壊直前の歴史で踏みとどまっていると言ったところかな。」
うへぇ…予想通り超絶めんどくさいことになってんな…
「だから今カルデアから外に出れば死んでしまう。この状況を打破できない限りね。」
「ということは何か策があるんですね?」
「もちろんだ。まずはこれを見てくれ。復興させたシバで地球の今の状態をスキャンしてみた。」
「これは…まさか!?」
「そう、人類の未来は変わっていない。君達が冬木の特異点を修復したにも関わらずだ。だから僕達は他にも原因があると仮定して調べてみたんだ。その結果――――」
画面に映し出されたのはとても世界地図とは思えないほど歪み狂った世界地図だった。
「こ、これって冬木とは比べ物にならない時空の乱れじゃない!なんでこんなことに!?」
「お、落ち着いてください所長!」
「こんなことが起こっていて落ち着いていられるはずが―「取り乱すなら自分の部屋で取り乱せ。今は落ち着いて状況を見極める時だろ?」!?…くっ。」
「ありがとう重國君。所長もどうか落ち着いて聞いてください。話を続けるよ。よく過去を変えれば未来も変わると言うけど、未来を変えるってことはそう簡単なことじゃない。歴史には修正力があってね。ちょっとやそっとの事じゃ結果は変わらない。1人や2人なら救えるかもしれないがそこまでだ。けど、この特異点は違う。これらの特異点は人類のターニングポイント。つまり現在の人類を決定づけた究極の選択点ともいえるものだ。」
「おいおい…ってことは――マジか…ブラックすぎだろこれ。」
「何を想像しているかは知らないけど…多分あってると思うよ。このターニングポイントを崩されれば人類史の土台が崩れる事に等しい。この7つの特異点はまさにそれ。この7つの特異点の存在によって未来は決定してしまった。レフの言うとおり、人類に2016年以降はやってこない。」
「え!?じゃあどうすれば?」
「けど僕らは違うんだ。カルデアはまだ未来に到達していないからね。結論を言えば――」
「俺達がそこの特異点にレイシフトして、狂った歴史をもとに戻すしか方法はないってことか…」
「なんかさっきから僕のセリフがいっぱい持っていかれてない!?気のせいかな!?」
「メタいぞ。気のせいださっさと続けろ。」
「納得がいかないけど…まぁ、いいか。さっき重國君が言ったとおりなんだけど今の僕達にはあまりにも力がない。マスター適正者はすべて凍結保存中。カルデアが今現在所持しているサーヴァントはマシュとダヴィンチちゃんだけだ。しかもダヴィンチちゃんは戦闘要員じゃないしね。だから君達にこういう状況でこういうことを言うのは、ほぼ強制に近いと思っている。だけど、僕はこう言うしかない。藤丸立香、日番谷重國。君達が人類を救い、2016年以降の未来を取り戻したいのなら。君達はこれからたったの2人で7つの特異点で戦わなければならない。」
「ええ、そうね。あなたたちにその覚悟はある?カルデアを人類を背負って戦う覚悟が。」
「もちろんあります。」
「――ありがとう立香ちゃん。君はどうだい重國君?戦う覚悟はあるのかい?」
「どうでもいい状況なら断るんだがな…クソが。この状況なら腹くくるしかないだろ。」
「そうか…重國君もありがとう。君達のその言葉で僕達の運命は決定した。所長、お願いします。」
「分かったわ。これよりカルデアは当初の予定通り、人理継続の尊命を全うします。目的は人類史の保護、そして奪還。探索対象は各年代と、その年代を狂わせていると思われる聖杯の回収とします。」
「立香。俺達がこれから戦うのは歴史そのものだ。俺達の前に立ちはだかるのは多くの伝説や英霊ということになる。一見それは挑戦ともとれるが、同時に過去に弓を引く冒涜にも値する。ちょっと下手するだけで、すぐに天へと向かうことになるからな。想像以上に辛い旅になると思えよ。」
「(ゴクッ)う、うん!分かった!」
「そうだね。そしてそこまでしてま結果がどうなるかは分からない。
「ハッハッハ!乗ってきたねロマン!おもしろくなってきたよぉ!」
このクソシリアスな時に、なんでこいつはこんなにもテンション高いの!?
「こんなときに何を言っているのあなたは!?」
奇遇だね!?俺も同じ事思ってた!!
「先輩頑張りましょう!」
「うん!マシュ、これからもよろしくね!」
君達はマイペースすぎない!?え?いいの?人理修復をすることってこんなに軽くていいの!?
「マリーの他に誰かまともな思考回路持ってるやつはいないのか!?」
「何を言ってるんだ重國君!こういうときだからこそだよ!何事も前向きに取り組まなくちゃ!」
「はぁ!?何言ってんのお前!?っておい!」
あいつ笑いながら走ってどっか行きやがった!
「けどまぁあいつの言うことは間違ってはいないな。仕方ない…やるか!」
どうやらこれから1年の間は退屈することはなさそうだ。
…死ぬほどブラックだけどねΣ( ̄皿 ̄;;!!
sideout
次はサーヴァント召喚です。何か召喚してほしいサーヴァントがいればコメ欄で言っていただければと思います。
あと評価感想よろしくお願いします。