この煩わしい脳内選択肢に喜びを!   作:ローリング・ビートル

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 思いつきで書いてみました!

 それではよろしくお願いします。


第1話

 何の気なしにウィズのお店に行ったある日の事。

 あんな事件に巻き込まれるなんて思いもしなかった。

 

「なあ、バニルとの商談になんでお前までついてくるんだよ」

 当たり前のように隣を歩くアクアに尋ねると、いつも通りの自信満々な態度で答えた。

「なんでって当然でしょ。女神の従者であるカズマがリッチーのお店で悪魔と商談だなんて、見過ごすわけにはいかないじゃない」

 誰が従者だと思いきり言い返してやりたいが、こんな所で無駄な時間を使っても仕方がないので、真っ直ぐにウィズの店へと向かった。

 

「いらっしゃいませ!あ、カズマさん、こんにちは」

 店に入るとウィズが笑顔で出迎えてくれた。自分のパーティーにはないほんわかとした雰囲気が、心地良い癒やしを与えてくれる。

「あの~、私もいるんですけど?」

「ア、アクア様!?」

「いい度胸じゃない。リッチーごときが女神たるこの私をシカトするなんてぇっ!?」

 アクアがウィズに絡む前に首根っこを掴み、その場に留まらせる。

「な、何すんのよカズマ!?」

「うるせーよ!お前が絡むと話が進まねーから、黙って茶でも飲んでろ!」

 不満顔のアクアをテーブル席に無理矢理座らせ、オロオロしているウィズに向き直る。

「悪いな、相変わらずで。バニルとの商談をまとめに来たんだが」

「バニルさんですか?さっき用事があるとかで外出されましたけど……」

「あれ?おかしいな。確か昼頃に訪ねる予定にしてたんだが……」

 あの商談には細かい悪魔にしては珍しい。まあ、細かい時間指定をしていたわけではないし、その内帰ってくるだろう。

「じゃあ、ちょっと待たせてもらっていいか」

「大丈夫ですよ。ゆっくりしていってください」

「ちょっと~、お茶まだ~?」

「は、はい!ただいまお持ちします!」

 あの駄女神……。

 

 店内を物色しているうちに、脳みその形のチャームがあしらわれた変わったセンスの腕輪らしきものを見つけた。

「なあ、ウィズ。これ何だ?」

「あ、それはですね!私が仕入れたとっておきの商品なんですよ」

「そうか」

 嫌な予感がするので、そっと元の場所に戻す。触らぬ神にたたりなし。ウィズのアイテム選びのセンスの悪さは、アクアの運の悪さに匹敵する。

「あれ、どうしたんですか?せめて効果だけでも聞いてくださいよ♪」

「いや、遠慮しておく。なんか怖いし」

 俺が丁重にお断りしていると、アクアが興味を持ったのか、こっちへやって来た。

「何それ?私にも見せて!」

 アクアがひょいと魔道具を掴み、しげしげと眺める。

「……呪いはかかってないみたいね。カズマ、試しにつけてみなさいよ」

 アクアは魔道具を俺の手首に装着した……は?

「おいぃぃ!何してくれてんだ、このクソビッチ!」

「ふぉ、ふぉふぇんふぇふぁ!」

 アクアの頬を引っぱった後、魔道具を手首から外そうとしたが、何故か外れない。

「おい、これどうなってんだ!?」

「あの、それはですね」

 ウィズがおずおずと説明を始めようとした時、目の前に、ゲームみたいに文字が表示された。その内容は……

 

『アクアを抱きしめる』

『ウィズを抱きしめる』





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