思いつきで書いてみました!
それではよろしくお願いします。
何の気なしにウィズのお店に行ったある日の事。
あんな事件に巻き込まれるなんて思いもしなかった。
「なあ、バニルとの商談になんでお前までついてくるんだよ」
当たり前のように隣を歩くアクアに尋ねると、いつも通りの自信満々な態度で答えた。
「なんでって当然でしょ。女神の従者であるカズマがリッチーのお店で悪魔と商談だなんて、見過ごすわけにはいかないじゃない」
誰が従者だと思いきり言い返してやりたいが、こんな所で無駄な時間を使っても仕方がないので、真っ直ぐにウィズの店へと向かった。
「いらっしゃいませ!あ、カズマさん、こんにちは」
店に入るとウィズが笑顔で出迎えてくれた。自分のパーティーにはないほんわかとした雰囲気が、心地良い癒やしを与えてくれる。
「あの~、私もいるんですけど?」
「ア、アクア様!?」
「いい度胸じゃない。リッチーごときが女神たるこの私をシカトするなんてぇっ!?」
アクアがウィズに絡む前に首根っこを掴み、その場に留まらせる。
「な、何すんのよカズマ!?」
「うるせーよ!お前が絡むと話が進まねーから、黙って茶でも飲んでろ!」
不満顔のアクアをテーブル席に無理矢理座らせ、オロオロしているウィズに向き直る。
「悪いな、相変わらずで。バニルとの商談をまとめに来たんだが」
「バニルさんですか?さっき用事があるとかで外出されましたけど……」
「あれ?おかしいな。確か昼頃に訪ねる予定にしてたんだが……」
あの商談には細かい悪魔にしては珍しい。まあ、細かい時間指定をしていたわけではないし、その内帰ってくるだろう。
「じゃあ、ちょっと待たせてもらっていいか」
「大丈夫ですよ。ゆっくりしていってください」
「ちょっと~、お茶まだ~?」
「は、はい!ただいまお持ちします!」
あの駄女神……。
店内を物色しているうちに、脳みその形のチャームがあしらわれた変わったセンスの腕輪らしきものを見つけた。
「なあ、ウィズ。これ何だ?」
「あ、それはですね!私が仕入れたとっておきの商品なんですよ」
「そうか」
嫌な予感がするので、そっと元の場所に戻す。触らぬ神にたたりなし。ウィズのアイテム選びのセンスの悪さは、アクアの運の悪さに匹敵する。
「あれ、どうしたんですか?せめて効果だけでも聞いてくださいよ♪」
「いや、遠慮しておく。なんか怖いし」
俺が丁重にお断りしていると、アクアが興味を持ったのか、こっちへやって来た。
「何それ?私にも見せて!」
アクアがひょいと魔道具を掴み、しげしげと眺める。
「……呪いはかかってないみたいね。カズマ、試しにつけてみなさいよ」
アクアは魔道具を俺の手首に装着した……は?
「おいぃぃ!何してくれてんだ、このクソビッチ!」
「ふぉ、ふぉふぇんふぇふぁ!」
アクアの頬を引っぱった後、魔道具を手首から外そうとしたが、何故か外れない。
「おい、これどうなってんだ!?」
「あの、それはですね」
ウィズがおずおずと説明を始めようとした時、目の前に、ゲームみたいに文字が表示された。その内容は……
『アクアを抱きしめる』
『ウィズを抱きしめる』
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