除霊士   作:永遠の二番煎じ

4 / 5
ジョン・スターク

 

もうすでに4体の悪霊を除霊会本部にファックスで報告したが本部からの返答はいまだにない。

野菜炒めを冷蔵庫から出して円卓で一人寂しく食べる。

するとドンドンドンと玄関のドアを叩く音がする。

宅配便だろうか。

ドアを開けると二人の女子高生が立っていた。

顔は知っているは名前は覚えていない。

 

「ああ、昨日の依頼の。えっと失礼ですがお名前を教えて頂けますか?」

と丁寧に聞くが、いきなり白人の女子高生がぴょんぴょん跳ねるように飛んで興奮している。

そのハイテンションに圧倒される菅。

 

「あなたが私を助けてくれた人ナノネ。」

出会って5秒で抱きつかれ頬にチューされる。

横に居る昨日の依頼主は若干引き気味、文化の違いだろう。

まあ、こちらとしては白人の女子高生にチューされるなんて死ぬまでないと思っていたからラッキーだ。

 

「入ってもいいデスカ?」

と白人の女子高生はぐいぐいとくる。

それに苦笑いを浮かべる。

 

「ちょっと、菅さんが困ってるじゃん。」

「命を助けてくれた一人なのでお礼したいデス。」

社宅に入ってお礼をしてくれるのか?

祖国の料理でも振る舞ってくれるのだろうか。

 

「二人ともどうぞ、入ってください。」

石蔵は男の人の家というか部屋に入るのは初めてだ。

社宅は1Kの六畳で、左にバストイレが常設されていて、右にはキッチンが。

そこを通り抜けると円卓があり床には座布団一枚だけ敷かれている。

ベランダがあり、窓に沿ってベッドが綺麗に敷かれている。

 

土足で部屋に入ろうとするレベッカを注意する、

「ああ、ダメだよ。靴脱がないと。」

 

「そうでしたネ。」

土間で革靴を脱いで部屋に上がる二人の女子高生。

 

座布団を二枚部屋の隅から持ってきて敷く。

二人の女子高生は正座して円卓の前に座る、そして菅は対面に座る。

「昨日はありがとうございました。」

石蔵が頭を下げるとレベッカもぎこちなく頭を下げる。

 

「頭を上げてください。」

二人は頭をゆっくり上げる。

「失礼なのは分かってるけど、名前教えてください。」

 

「私は石蔵雪子と申します、私立関島女学院高等学校の国立大コース1年A組です。」

「2Aのスターク・レベッカデス。ロンドンのチェスターハイスクールから日本のフィッシュアイランドに来まシタ。」

 

だいたいどこの誰か分かったが今覚えば冒頭からレベッカに主導権を握られている。

「スタークさん、なんで憑りつかれるのが好きなんですか?」

 

明るく気さくに身振り手振りを交えて持論を語る。

「憑りつかれればJapanのHistoryが分かりマス。憑りつかれた数だけ分かりマス。」

 

なるほど異文化交流ってやつか確かに憑りつかれればその人の生きた人生を知れるがそれが中毒の原因だろう。

動物にまで憑りつかれるとは二桁は憑りつかれたのだろう。

それでいて生きているのは奇跡的だ、特に禁断の山で助けなかったらどうなっていたか。

 

「もう憑りつかれないと約束しますか?」

「もちろんデス。」

レベッカの手首に数珠を巻きつける。

「じゃあもう暗くなりそうだから寮に戻ってください。」

二人を社宅から追い出すように出て行かせる。

 

レベッカは先に坂に出ると、石蔵に忠告する。

「下手したら前の漁師みたいに憑りつけれ襲われるかもしれないから見張っていてください。」

すると石蔵は不安そうに、

「私は数珠もらってないんですが・・・」

「あなたははよっぽどのことがないと憑りつかれなんで、でも気をつけてください。」

 

「ユキ?」

レベッカに呼ばれて一緒に坂を上って行く。

そういえばレベッカのお礼ってなんだったのだろうか。

 

翌朝波止場で波の音や渡り鳥の鳴き声が聞こえる。

『強』と白文字の入ったデザインの黒のTシャツに青のジーンズ。

波止場を歩き、目立つ。

漁師からは声をかけられては丁寧に返す。

 

波止場から自分の船に乗ると中にはコンピューター設備が充実している。

外観は漁船だが漁船に扮した工作船である。

目的地の座標を入力してそのまま自動操縦に切り替える。

そして工作船が漁船に扮して目的地を目指す間、情報を収集する。

するとゴーストアタッカーズから任務を要請される。

 

作戦遂行場所に座標を入れなおして工作船が自動で舵とりする。

船内で聖水で清めた銀の十字架を首に飾る。

特殊な聖水弾と実弾を三発ずつ装填して、リボルバーをジーンズの後ろに差す。

禁断の山に近い沿岸に上陸し、コンクリートの廃墟を見つける。

二階建で一階に赤外線を張り巡らせて、人や動物の侵入に素早く対応できるように備える。

 

二階に上り、禁断の山を見上げる。

悪霊の数を気配で調べていると、赤外線が反応する。

 

赤外線に引っ掛かったことに気づかない菅は電灯で廃墟の中を照らしながら階段を見つける。

するとドンと二階から音が聞こえる。

 

「誰だ?」

と声が聞こえる。

「降伏するから撃たないでくれ。」

両手を挙げて投降すると、右手にシルバーリボルバーが見える。

 

ドンドンドンドンと、

徐々に階段から降りてくる人物の正体が明らかになる。

青のジーンズが見え、黒のTシャツそして首の銀の十字架、最後には顔が見える。

シルバーリボルバーを菅の顔に向けて、

「俺はジョン・スタークだ。お前は菅霊太郎だろ?全部知ってるぞ。」

「あなたは・・・」

スーパー以来の再会。

 




果たしてジョン・スタークは敵なのか味方なのか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。