東方龍王伝~自由気ままな龍王様~   作:黒猫のゆっきさん

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どうも皆さん、前回と連続して書いてます、
作者の黒猫のゆっきさんです。
ぶっちゃけると、前回を書いてたら思いのほか長くなったから
分けた感じです、はい。
なので前回と完全に繋がってますので前回から見てください。
では、本編をどうぞ。


グラシァス スペイン語でありがとう。
あ、今回はR15描写があるのでご注意を。


59話 龍弥、ガチギレする。

side龍弥

 

 

それからいろいろその少女と話をした。

少女は物心ついた時から一人で、今までずっと一人で生きてきたらしい。

何度か死にかけたこともあったが、親切な人や、妖怪に助けられながら生きてきた。

だけど突然、この盗賊たちに襲われてここに監禁されてたらしい。

 

『ねぇ、君に名前つけても良い?あ、もちろん今だけでも良いからさ。』

 

少女

「どうしたの?急に。」

 

『いや、今まで結構話してるけど、ずっと君とかだったら嫌じゃん。』

 

少女

「そうね……なら、良い名前をお願いするわ。」

 

『了解。って言ってももう決まってるんだよな。君は珍しい紫色の瞳をしているから、

紫(むらさき)の読み方を変えて、紫(ゆかり)ってのはどうだい?』

 

「紫……えぇ、良い名前ね。この名前、ずっと使っても良いかしら?結構気に入っちゃったわ。」

 

『え?良いの?』

 

「えぇ、もちろん。それに龍弥さんにつけてもらった名前だもん、大事にするわ。」

 

『そうか、それは俺としても嬉しいよ。』

 

「あ、なら名字も一緒に考えてくれない?きっと必要になるでしょう?」

 

『そうだなぁ………難しいもんだな。』

 

「そうね……そういえば今日はすごく雲が濃いわね。まだ日は沈んでないのに暗いわ。」

 

『雲が濃い……八雲……八雲紫……ねぇ、紫ちゃん、八雲ってどうだい?』

 

「紫ちゃん!?ちょっとそれは照れるって言うか嬉しいって言うかなんていうかその………ゴ、ゴホン!

え、えっと、それで、八雲?」

 

『あぁ、何重にも雲が折り重なっている様子、この天気から連想したんだが、どうだい?

八雲紫、結構良いと思うんだが。』

 

「八雲、紫……良いわね!なら八雲で決定ね。」

 

『なんか俺が名付け親になっちゃったな。』

 

「私はこんなに良い名前をくれて嬉しいわよ?」(龍弥さんがお父さんみたいで嬉しいし。)

 

『そうか、なら良かったよ。』

 

妖怪盗賊1

「おい兄ちゃん、ちょっとこっち来いよ。」

 

『……分かった。』

 

「龍弥さん!?」

 

『大丈夫、心配するな。』

 

妖怪盗賊1

「よし、ちょっとついて来いよ。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

『こんなに遠くまで来て何するつもりだ?』

 

妖怪盗賊1

「あ?んなもん、食事に決まってんじゃねぇか、俺たちのな!」

 

妖怪盗賊2

「くそー俺らも女食いたかったぜ。」

 

『は?おい、それはどう言うことだ!?』

 

妖怪盗賊3

「どう言うことも何もあの女のガキは親分が美味しくいただくんだよ。あーあ、俺らも女食いたかったな。」

 

妖怪盗賊1

「女は美味いからな。でも親分には逆らえねぇよな。」

 

『チッ!お前らに構ってる暇はなくなった。じゃぁな。』

 

妖怪盗賊2

「な!おい待てよ!術にかかってるはずじゃないのか!?」

 

妖怪盗賊3

「わ、分かんねぇ。ちゃんと術は発動してたぜ!?」

 

『任せた。』

 

??

「了解。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

クソっ!まさか、俺たちを分けるとは。

急がないと紫ちゃんが危ない!

 

『紫ちゃん!』

 

妖怪盗賊親分

「あ?なんだお前。」

 

『おい、あの少女はどうした。』

 

妖怪盗賊親分

「ケッ!誰がお前なんかに教えるか。」

 

『そうか、ならば、教える気にするまでだ。』

 

こんな奴に白夜は使いたくないが、紫ちゃんのためだ、遠慮なく使おう。

 

 

チャキン

 

 

妖怪盗賊親分

「あん?なんだ刀なんか取り出して、俺様にそんな刀が効くと思ってんのか?」

 

『もう一度聞く、あの少女はどこだ。』

 

妖怪盗賊親分

「お前もしつこいな!教えるわけねぇだろ!」

 

『そうか、なら、遠慮なくお前を切れる。』

 

妖怪盗賊親分

「は?お前、何言ってーーー。」

 

 

ザシュッ!ボトッ。

 

 

妖怪盗賊親分

「はへ?……う、うわぁぁぁ!?お、俺様の腕が!腕がぁぁ!!」

 

『次は……足だ。』

 

 

ザシュッ!ボトッ。

 

 

妖怪盗賊親分

「ヒ、ヒィィィィ!!わ、分かった!教える!教えるから!もうやめてくれ!」

 

『あの少女はどこだ。』

 

妖怪盗賊親分

「ち、地下だ!地下牢に移した!も、もう良いだろ!」

 

『あぁ、そうだな。もういい、楽になれ。』

 

妖怪盗賊親分

「へ?な、何を言ってーーーー。」

 

 

ザシュッ!…ゴロゴロ。

 

 

『地下だって言ってたな、こいつは、よし、行くか。』

 

 

side change

 

side紫

 

私は気がついたら一人だった。

周りには誰もいない、食べ物をくれたりした人もいたけど、

なにかが違う。

そんなに思いを抱えながら孤独に過ごしていた。

そして、この妖怪たちに捕まった。

本能的に敵わないと私は悟った。

だからされるがまま、牢屋に閉じ込められた。

そしてもう一人牢屋に入ってきた。

その人は龍弥と言う名前らしい。

龍弥さんは牢屋に入れられたのに、すごく落ち着いている。

なにか策があるらしい。

そして、一緒に脱出しようって言ってくれた。

嬉しかった。

そして、一緒にお話した。

今までに感じたことのない幸せだった。

そうしたら龍弥さんが私の名前を決めてくれた。

紫と言う名前をくれた、八雲と言う名字をくれた

すっごく嬉しかった!

すっごく嬉しくて思わず龍弥さんの事をお父さんって呼びそうになった。

でも、龍弥さんがお父さんなら嬉しいかな。

だけど、龍弥さんはどこかに連れていかれちゃった。

そして私は暗くて狭い地下に閉じ込められた。

龍弥さん、無事だといいけど。

 

「龍弥さん……怖いよ、寂しいよ……。」

 

出会ってすぐの人に助けを求めるのは間違ってるかもしれない。

でも、私が出会った中で一番安心できる人で一番好きな人で、ずっと一緒に居たいって思える人。

それが龍弥さんだから、生きて、また会いたい、だから。

 

「龍弥さんに会いたい……助けて、龍弥さん。」

 

『はいよ、どうした?紫ちゃん。』

 

「え……龍弥…さん?」

 

 

side change

 

side龍弥

 

『おう、龍弥さんだ。迎えにきたぞぉっとっと、いきなり抱きついてきて、どうした?』

 

「寂しかった……すっごく怖かった……グスッ。

すっごく……会いたかったよぉ……うわぁぁぁん!」

 

『そうか、よく頑張ったな、もう大丈夫だぞ、俺がいるからな。』

 

「うぅ…龍弥さん…グスッ。」

 

『よしよし、もう大丈夫。一緒にいるからな。』

 

「グスッ……すぅ…すぅ…。」

 

『あら、泣き疲れて寝ちゃったか。もう出てきていいぞ。』

 

??

「了解。」

 

『手下どもの捕縛、やってくれてありがとな、五葉。』

 

五葉

「別に、二人とも何かしてたから私が来ただけよ。別に早く帰って来て欲しいからとかじゃないからね!」

 

『そうか、なら風雅たちも待たせてるし早く帰ろうか。』

 

五葉

「その子は?」

 

『もちろん連れて行くぞ。』

 

五葉

「でしょうね。」

 

『ま、後は帰ってからいろいろ話すわ。』

 

五葉

「分かったわ、なら早く帰りましょ。」

 

『そうだな、帰ろうか。』

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

五葉

(あの子、主人に抱かれててうらにゃましい。)

 

 

 

 




はいおつかれ様でした。
このシリーズではかなり珍しい描写があったと思います。
あんまりやりたくないですね。
次回からいつも通りになります。
結構疲れたな。
それはさておき、今回も読んでいただき、

オブリガード。

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