最弱無敗の神装機竜――四天の竜――   作:パNティー

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はーい、今年収めでーす


Part15 終焉神獣

 

 真昼の医務室で男女二人がいる。リーシャとジークだ。

 

 「と、まあこんな感じで半年以上をセリスのところで新王国に変わった後のほとぼりが冷めるまで居候してた訳よ」

 

 「そ、それじゃあお前とセリスの間には何も――」

 

 「うん、ないよ」

 

 にこやかに俺は笑うと、リーシャはほっとした様な表情になる。

 

 「だから俺も何でアイツが男嫌いになったからわからないんだよな」

 

 口元に手を当ててジークは考え込むが、はっきりとした原因が思いつかない。

 

 「俺を色魔って呼ぶ原因はアイツがノックもせずに俺の部屋に入って来たりしてその度に俺の体を見て勝手にショックしてたからそれで言うようになったんだよな」

 

 「じゃあ、ジークは何でセリスのことを猪突猛進女って呼ぶんだ?」

 

 「それは・・・セリスが俺に性懲りもなく勝負を挑んでくるしアイツは定石しか覚えないから何回か手合わせするとパターンを覚えやすいんだよな。だから猪突猛進女って呼んでんだ」

 

 つまりこの二つはお互いを揶揄うための渾名という訳だ。

 

 「・・・そうだ」

 

 やる事を思い出したかの様に、ジークは顔を上げる。

 

 「リーシャ、今から手伝って欲しい事があるんだが」

 

 「何を手伝って欲しいんだ?」

 

 急にやる気を出したジークに、嫌な予感しかしないリーシャ。

 

 「それはだな---」

 

 「……!本当にやるのか?」

 

 悪い顔で言ったジークの言葉に、リーシャは驚き目を開く。しかし、それは逆にこの男(ジーク)の悪戯心を煽る行為でしかないのだ。

 

 「さあ、悪巧みは思い立ったら急げだ。さっそくとりかかるぞ」

 

 ベッドから出ると来ていた服を脱ぎ捨て、制服に着替える。ジークの一連の流れをリーシャは頰を染めながら手で目を隠す。だが、指と指の間が若干空いていて隠せてないのは秘密だが。

 

 「よし、明日までには終わってなきゃだからな。今日は徹夜になるかもな」

 

 「むぅ、徹夜になるのはいいが。ジークの身体は保つのか?」

 

 重傷の状態からまだ二日しか経ってない。普通なら絶対安静だが。

 

 「ん?ああ、大丈夫だよ。確かにまだ重傷だけど痛みには慣れてる」

 

 そうこうしているうちに、ジークは制服に着替え終わる。

 

 「んじゃ、行こうぜ」

 

 活き活きしているジークが部屋を出て行くのをリーシャは呆れ顔で着いて行った。

 

 

 ✝️

 

 

 一方、ジーク達が学園でよからぬ事をしようとしてるとは別に、ルクス改めルノとセリスの方では緊急事態が起きていた。

 

 外出先の屋台が多く建ち並ぶ中央広場に耳をつんざくような奇妙な不協和音か鳴り響いた。そして、直ぐに中型の幻神獣(アビス)---『キマイラ』が仕事終わりに賑わっていた中央広場に降り立ち恐怖と混乱を叩き込んだ。

 

 当然ながらセリス達は中央広場に向かうが、ルクスは困った事が起こった。《ワイバーン》は休日に修理して貰うため今は持っていない。《バハムート》を使えば自分の正体がここにいる民間人やセリスにバレてしまう為にルクスは抜剣に躊躇う。

 

 (どうする?このままじゃ---)

 

 「-----」

 

 《バハムート》の柄を持ちどうするか悩んでるルクスの横を黄金の一条が疾駆する。

 

 「セリス先輩!?」

 

 走りながらセリスが召喚したのは、神装機竜の《リンドヴルム》ではなく、汎用機竜の《ワイバーン》を召喚した。

 

 「---《D(ディザスター)》」

 

 セリスは《ワイバーン》を高等技術の無詠唱で纏うとその腕に灰色の機竜牙剣(ブレード)---ジークが作った補助武装《D(ディザスター)》が送られた。

 

 (なんでジークの武器がセリス先輩に?)

 

 ルクスが疑問に思っているその間にもセリスは飛翔し、キマイラと肉薄する。

 

 「ギィシャアアアアア!!」

 

 キマイラが雄叫びを上げ接近するセリスに迎撃を仕掛ける。だが、相手は幾多もの修羅場を潜り抜けた歴戦の機竜使い(ドラグナイト)。振り抜いた高速の斬撃がキマイラを一撃で倒した。

 

 (今のは……神速制御(クイックドロウ)?いや、似てるけど少し違うような)

 

 剣の振り方はルクスよりジークに酷似している。剣速ではルクスやジークにこそ劣るものの、中級(ミドル)ぐらいの機竜使い(ドラグナイト)では目で追うのは難しいだろう。

 

 「すごい……」

 

 思わず、ルクスの口から感嘆の声が漏れる。高速で剣を触れることも無詠唱で機竜を展開できることも驚くべき事だが、キマイラは生命力が強く豊富な攻撃手段を持っている。機竜使い(ドラグナイト)単騎で戦うには、かなり厄介な種だ。それをこともなげに初撃で屠ったことに、改めてセリスの強さを実感した。

 

 「倒しました。他に敵の気配はありません。大丈夫ですか、ルノ?」

 

 と、剣に付着した血を振り払い安全を確認しようと振り返ったそのとき、巨大な塊が、その背後で起き上がった。

 

 「危ないッ!」

 

 「----」

 

 ルクスが叫ぶと同時に、セリスの《ワイバーン》が素早く上昇する。一瞬前までセリスのいたその空間を、吐かれた業火が焼き払った。 

 

 「くっ……!?」

 

 眼前の炎に煽られ、ルクスは高熱と異臭に眉をひそめる。胴体を斬り裂かれたはずの傷は塞がった。いや、それだけではない。鋭い肉食獣の双眸は、漆黒に染まり、瞳孔が大きく開いている。更に、体表は赤黒い血管のような、奇妙な模様とも筋ともつかぬものが浮き出ていた。調査書には、キマイラは別段、再生能力に長けた幻神獣(アビス)ではない。にもかかわらず、あの状態から瞬時に蘇った理由が、まるでわからない。

 

 「どういうことですか?----何故、キマイラが?」

 

 飛翔した中空へ逃れたセリスは呟きつつ、再び《D(ディザスター)》で追撃をかける。だが、

 

 「ギィ、イイェエア……ッ!」

 

 「……ッ!?」

 

 キマイラは狂ったような咆哮を上げ、セリスが繰り出した刺突の一撃を前足で挟み、つかみ止める。直後にもう片方の腕に《F(フューラー)》を召喚しキマイラの目に銃弾を浴びせるが、キマイラは剣を離さなかった。

 

 「シャアァアアアアッ!」

 

 奇怪な鳴き声とともに、鋼のような尾っぽの蛇が、ずるりと数倍まで伸びる。そして鞭のようにしなると、弧を描いてセリスの背後から襲いかかった。

 

 「セリス先輩ッ!」

 

 「……ッ⁉︎」

 

 紫の毒液を帯びた、牙の攻撃。それを察知すると同時に、セリスは動いていた。

 

 「ギィッ⁉︎」

 

 《D(ディザスター)》を持っていた方の腕を離し、振り返りながらもう片方の腕に握っていた《F(フューラー)》で襲いかかった蛇の半身を吹き飛ばす。

 

 「なるほど、加減は要らないようですね」

 

 《V(パニッシャー)》も召喚すると三つの武器を合体させ、《V・F・D(ザ・ビースト)》にする。大剣が《ワイバーン》のエネルギーを吸収すると、剣先から斬撃が迸った。

 

 「グ、ギ……!ァア……!」

 

 さすがに耐えきれなかったのか、前足で食い止めていた先端を突き抜け、斬撃が胴体をぶち抜いた。今度は核を正確に貫いたらしい。断末魔と共に全身が発光し、燃え尽き真っ黒な灰となってしまった。突然城塞都市を襲った怪物が消滅し、中央広場からは歓声が上がった。

 

 「幻神獣(アビス)は、この一匹だけのようですね」

 

 だが、セリスは真剣な表情を崩さず、周囲に視線を這わせる。ルクスも辺りを警戒してみたが、他の幻神獣(アビス)などの気配は感じられなかった。

 

 (ひとまず、周囲にはもう、いないみたいだ……)

 

 幻神獣(アビス)遺跡(ルイン)から出現する。その為、角笛を使って誰かが城塞都市まで誘導しなければいけない。ベルベットの時のように別の誰かが裏切った可能性がある。ジークが言うには学園内の誰かが裏切り者だと言うが。

 

 「敵を倒しました、ルノ。大丈夫でしたか?」

 

 接続を解除したセリスは、ルクスの側に寄って、ふっと頰を緩めた。自分が戦っていたのに他人の心配が出来る彼女はやはり強い人だ。

 

 「はい、大丈夫です。それより、セリス先輩。先程の《ワイバーン》は?」

 

 セリスが纏った《ワイバーン》が元々誰のだったか気になったためルクスは質問をしてみた。ただ、ある程度は予想が出来ているが。

 

 「はい、こちらは私が出かける前にジークが《リンドヴルム》を預かる代わりに渡してくれました」

 

 なるほど、だから《ワイバーン》にジークが作った《V・F・D》が積まれていたのか。

 

 「あの、もう一つ気になることがあったのですが……」

 

 「はい、なんでしょうか?」

 

 ルクスの質問に笑顔で応えるセリス。内心ドキドキしつつ、ルクスは質しようとしたとき、

 

 「おねえちゃーん!ありがとう!」

 

 見ると、幻神獣(アビス)に襲われかけていた幼い男の子が、礼を言いにこちらへ駆け寄ってきた。

 

 「あ、ちょっと待って!この人は----」

 

 セリスの男嫌いを心配して、ルクスがそれを止めようとすると----、

 

 「元気ですね。怪我はありませんか?」

 

 と、優しい声で、少年の頭を撫でた。

 

 「あれ……?」

 

 その意外な光景に、ルクスは驚く。子供だから男でも嫌悪の対象にならないという可能性も確かにあるが、噂では幼少の頃からの男嫌いだと聞いていたのに----。男の子と手を振って別れた後、セリスは改めて、ルクスに向き直る。そして、やってきた衛兵に事情を話した後、学園に戻ることにした。

 

 「それで先程の質問はなんですか、ルノ?」

 

 「いえ、その……。子供だと男の子でも平気なんですね、セリス先輩は」

 

 「………」

 

 軽い気持ちで言ったルクスだが、何故かセリスは固まり、押し黙ってしまう。そして周囲を見回し、辺りに人影がないことを確認した後、ぽつりと小さな声を漏らした。

 

 「ルノ。あなたは男性が嫌いですか?」

 

 「え……?」

 

 ふいに放たれた質問に、どう返していいかルクスは迷う。

 

 「……その、誰にも言わないと約束してくれますか?私は----本当は、男嫌いなどてはないのです」

 

 「……えっ⁉︎」

 

 一瞬、何を言われたのかわからず、ルクスは困惑する。だが、セリスのもどかしげな表情を見て、それが冗談ではないと悟った。

 

 「むしろ、男性には憧れと興味があります。私が幼い頃、お世話になった先生と、()()()は、優しく強く人でしたから。いつか私もそういう素敵な人と、巡り逢いたいと----」

 

 「----」

 

 セリスが言った言葉に、ルクスはフリーズ仕掛けた。え、ジークがなんだって?

 

 「その、これも内緒なのですが、実は幼少の頃にジークとしか若い人と会ったことが無くて、それでどうすれば若い人と良い付き合い方がわからないのです。それにジークは扱いがしにくい性格ですから、私に近づいてくる男性全てに強い警戒を抱いてしまい。それでも、どうにか『男性は苦手です』と話していたら、何故か私が、男嫌いということになってしまってですね……。何故、いつもこうなのでしょうか……」

 

 と、肩を落としてがっくりと項垂れる。

 

 (ジークが悪いのか、この人が単純に不器用すぎるのか……)

 

 人との出会いにおいて、前情報は大きくその認識を占める。ジークがセリスに悪印象を植え付け、セリスが男を警戒する、男の方も余計に身構えたり、逆にへりくだろうとする。それが更に誤解を悪化させたのだ。

 

 「ですが、私にはまだ、男性に好意を寄せることなど許されません。ジークに頼ったり、甘えたりもできません。私は四大貴族、ラルグリス家の長女です。学園の『騎士団(シヴァレス)』団長です。とても重要な立場にいます」

 

 「……」

 

 貴族の中でも、特別な地位にある少女。だからこそ今の新王国において、毅然とした態度を取っていたということか。

 

 今までの会話を聞いて、ルクスは少し真面目な表情になる。

 

 「……セリス先輩って、実はジークの事が好きですよね?」

 

 「……ふぇっ⁉︎」

 

 ルクスの言葉に数泊遅れてセリスの顔が赤くなり、上ずった声が漏れ出た。

 

 「な、な、何を言っているのですか⁉︎ あの色魔の何処がいいと⁉︎」

 

 言葉では否定をしてるが、表情には分かり易い回答が出てた。

 

 「だって、さっきからジークの事をずっと話してますよ。なんやかんや言って、ジークの事を---」

 

 「ダメです! それ以上の追及は不許可です!」

 

 顔を真っ赤にしたセリスが、慌ててルクスの口を両手で塞いだ。上気した心と身体を落ち着かせるために深呼吸を何回かして冷静になる。

 

 「確かに、ジークは()()()いれば強い軸があるとても優しい人でありますが・・・どうしてもあの五月蠅い口がそれらを全て台無しにしてしまうんですよね。はぁ、勿体ないです。残念極まりないです」

 

 残念そうにセリスは深くため息を吐いた。その表情には呆れが出ているが、僅かに笑顔も含まれていた。それに、と言ってセリスはルクスを諭す表情にしながら続ける。

 

 「ジークに好意を寄せていたことは認めます。ですが、それは親友、と言う信頼できる友としてです」

 

 まあ、例えるなら戦友でしょうか、とセリスは最後に付け足した。自然な笑みが本音だと分かる。そして、どこか懐かしむ顔を浮かべる。

 

 「ジークは私の機竜使い(ドラグナイト)の先生でもあるんです。まぁ、最初に動かし方だけ教わって後はずっと模擬戦だけでしたけどね」

 

 淡々と呟いた言葉に、ルクスは唖然としていた。その理由は、ジークの教え方がとても()()()()()()だったからだ。

 

 機竜を使った模擬戦は基本的にはしない。それは何故か。理由は『危険過ぎる』からだ。勿論、加減をすれば大丈夫なのだが、その加減を少しでも誤れば大事故になりかねない。機竜の一撃が生身に入ればそれだけで即死だ。

 

 セリスの説明を聞く限り、ジークの虐待レベルの練習には理由があるらしい。動けなくなるまで叩き潰した後に、今度は逆に甘やかす。傷の治療も侍女に任せるのではなくジーク自身がセリスを過保護気味に介護する。この対極の行動は、危機察知能力を高める訓練をしつつ、その危険状態を通常と感じさせない飴と鞭方法でもあるのだ。

 

 「ジークは、昔と変わりませんね」

 

 「? そうなんですか」

 

 「ええ、前回の戦いで、私が気付かなかった《リンドヴルム》の欠点を彼は戦いを通して私に教えてくれました。―――あの人と同じで、やっぱり教えるのが不器用ですね」

 

 「……あの人って? 誰でしょうか?」

 

 言ってから、余計なことを聞くつもりはないのにしまったと、ルクスは思う。だが、

 

 「ウェイド・ロードベルド先生です。旧帝国王家の教育係だった方ですよ」

 

 「え……?」

 

 その名を聞いて、ルクスははっと息を呑む。それは、ルクスの母方の祖父だったからだ。

 

 「そ、その人って、まさか---」

 

 「はい。ルクス・アーカディアの祖父ですね。私は昔、王家の教育係を引退されていたあの方に、剣技や戦術の指導をしてもらっていたのです」

 

 「……」

 

 ルクスは内心、唖然としてしまう。まさかこんなところで、セリスと繋がりがあったとは……。

 

 「ウェインド先生には、本当にお世話になりました。あの頃はまだ、装甲機竜(ドラグライド)は使っていませんでしたが、先生とジークのお陰でここまで力を得たといっても過言ではありません。でも……」

 

 と、懐かしむようなセリスの口調が、ふいに憂いを帯びたものに変わる。

 

 ルクスの祖父であるウェイドは、旧帝国の悪政を咎める進言をした末に投獄され、牢の中で生涯を終えた。それがきっかけで、ルクスの母とアイリも宮廷を追放されたのだ。そのことを思い出しているのだろうと推測したルクスだったが、

 

 「私は、ルクス・アーカディアに謝らないといけないのです」

 

 「え……?」

 

 セリスの口から発せられた意外な一言に、思わず耳を疑う。

 

 それと同じに、ルクスの脳裏にジークの笑みが浮かび上がった。ルクスの勘が警鐘を鳴らす。これも全て、あの男の掌で動かされているのではないかと。ルクスの頬に一筋の汗が流れるのに、セリスは気付かずに拳を握る。

 

 「でも---私は負けられません。私の判断に、多くのものがかかっています。旧帝国の思想を受け継ぐ男から、酷い目に遭わされ、今も悩んでいる少女もいます。彼らのことは気になりますが、今学園に受け入れるのは尚早です」

 

 「……」

 

 セリスの言葉に、ルクスは否定をすることが出来なかった。いや、それ以上に()()さえ覚えた。

 

 (なんだ、僕に警戒を訴えるようなこの感覚は……)

 

 多分、セリスは無意識に言葉を選んでる。だが、言葉の裏にジークの存在を感じるのだ。

 

 (僕の、考え過ぎか……?)

 

 「そうです。私はもう二度と、間違えるわけには……」

 

 「え……?」

 

 ふいに聞こえた憂いの声に、ルクスが顔を上げると、

 

 「ルノ。今日は楽しかったですよ」

 

 そっとセリスが、ルクスの頭を撫でてくる。

 

 「ではさよならです。お返事、待っていますよ」

 

 学園の校門前に辿り着き、セリスは別れる。敷地内にいる、他の女生徒たちの目を避け、来客用応接室で女装を解き、ルクスは小さくため息をついた。

 

 「絶対に、勝たなくちゃな……」

 

 男用の制服に着替え直した後、ルクスは呟く。これが、ジークが仕組んだシナリオでも進む以外の選択肢はない。それならば、ルクスはジークのシナリオに不満を感じながらでも従うことを選んだ。

 

 「そして、どっちにしろセリス先輩に、正体を明かして謝らないと―――」

 

 そう決意を新たにして、ルクスは学園側からの小さな依頼をいくつかこなし、夜に女子寮へと戻った。

 

 

 ✞

 

 

 セリスはルクスと別れた後、女子寮へと向かっていた足を途中で止めた。何故なら、道の先にジークが待ち侘びた様に立っていたからだ。

 

 「よう、楽しいデートだったか?」

 

 ニヤニヤした表情で感想を聞いてくるジークに、僅かに警戒するがジークは意に介さず進める。手に持っていた機攻殻剣(ソード・デバイス)をセリスに投げ渡す。それは、昼間にジーク預けた《リンドヴルム》の機攻殻剣(ソード・デバイス)だ。

 

 「ほれ、直しておいたから明日はこっち使って大丈夫だぞ」

 

 「な、直した⁉」

 

 セリスは目を開いて驚く。《リンドヴルム》はジークとの戦闘で大分に損傷していた筈だ。神装機竜は汎用機竜と違って換装が利かない。故に直すためには長い時間を掛けなければいけない。それを、たった半日で直したと言うのだ。

 

 「ああ、別に修理料金を要求しないぞ。それと、感謝の言葉も要らないからな」

 

 「で、ですが―――」

 

 セリスが何か言う前に、面倒くさそうな仕草で手をひらひらと振るジーク。だが、セリスとしては何かここで返したかった。

 

 「俺に感謝を言うんじゃなくて、リーシャに感謝してくれよ? 俺一人じゃ神装機竜を直すのは不可能だったからな」

 

 それだけ言うと、ジークは「じゃあな」とだけ言って工房の方へと体を向けた。用はすんだ、とばかりのジークをセリスは止める。

 

 「待って下さい! どうして敵対している私の機竜を直したのですか?」

 

 敵対しているセリスの《リンドヴルム》を直さなければ、明日の戦いは不利に傾くだろう。なのに、ジークは《リンドヴルム》を直した。ジークにとって不利益なことをしたのだ。セリスが知っているジークは効率や利益に重みを置く人物。なのに、真逆の不利益をした。行動の理解が追い付かないセリスは困惑を強めながら尋ねた。

 

 だが、セリスの困惑とは真逆にジークは少し唸る様に口に手を置き、数舜考える素振りすると―――

 

 「ん~、気まぐれかな」

 

 「……は?」

 

 ジークの口から出た言葉に、セリスは思わず呆けた。

 

 「なんとなく、ただそれだけだ」

 

 肩を竦めたジーク。その気分的な行動に、セリスは苦笑いした。だが、その表情には嬉しさと悔いが含まれている。

 

 そして、心の声がぽつりと漏れた。

 

 「やっぱり―――貴方に甘えてしまうんですね」

 

 子供の頃はジークを頼れると無意識の内に甘えていた。『騎士団(シヴァレス)』の団長になって、神装機竜も得て、周りからも頼られる存在になり、これで自分はジークの横に並べられると思った。だけど、それでもまだジークの横には並んでいなかった。

 

 「ん? なんか言ったか」

 

 小さな声はジークには届かず、逆に訝しむ。

 

 「あ、もしかして小細工でも仕込んだとか思ってるだろ? 安心しろ。そんなつまんない事はしねぇよ。ただ、細かい調整はそっちの方でしてくれよ」

 

 「……」

 

 セリスが思ったことなど知る由もないジークはさらっと言う。しかし、セリスの心には暗い影が射し込む。

 

 《小細工をしてくれた方が良かった》。そう思ってしまったのだ。

 

 「……おい、大丈夫か?」

 

 ずっと俯いているセリスにジークが心配そうに覗き込む。ジークと目線を合わせないように顔を上げる。

 

 「有難うございます―――」

 

 無表情でジークの横を通り過ぎるセリスに、ジークは不思議な目で追いかける。女子寮の中へ消えたセリスの最後の暗い表情の意味が分からず首を傾げた。

 

 「よくわかんねえなぁ……」

 

 それだけ言うと、ジークは作業の続きをするべく工房へと戻った。

  

 

 ✞

 

 

 「それでは、校内選抜戦Aグループ一番ペア対、Bグループ二番ペアの模擬戦を開始する!」

 

 翌日、ルクス&フィルフィ対セリスと、サニアがルクスとの個人戦で敗北したせいか、今日のセリスのペアは、三和音(トライアド)のシャリスがセリスのペアだった。

 

 現在までで、ペア戦と個人戦を合わせ、百二十七戦が行われ、得点はルクス側が百二十六点、セリス側が百三十四と、昨日よりも肉薄している。

 

 一、二年生が三年生に勝利すれば、一勝につき三得点。三年生が一、二年生に勝利すれば、それぞれ一、二得点が入る。

 

 ここまで戦い抜いてきた全学年の生徒たちも、この戦いが大きな戦局の分かれ目になるとわかっている。

 

 故に、静かな緊張感も、演習場に満ちていた。

 

 戦いが始まるその一方で、工房の中。徹夜作業で疲れ果てたリーシャは、ソファの上で可愛い寝顔で寝ている。その傍で起きているジークは、作業着から別の服に着替えている。真っ黒なその服は執事服とも暗殺服とも認識できる。

 

 これから始まる戦いに、ジークもまた自分の目的のために暗躍を開始する。

 

 

 ✞

 

 

 ルクス&フィルフィ対セリス&シャリスの模擬戦は、開始早々(そうそう)から白熱していた。

 

 フィルフィの神装機竜《テュポーン》が、特殊武装《竜咬縛鎖(パイル・アンカー)》を駆使した奇襲戦法を使いつつ、彼女独自の持ち得る格闘能力を装甲機竜(ドラグライド)で遺憾なく発揮していた。 

 

 しかし、劣勢に立たされていたのはフィルフィ達(・・・・・・)だった。

 

 「うぅ……⁉」

 

 セリスの《リンドヴルム》から放たれた雷撃が、《テュポーン》の装甲を掠める。しかし、装甲を通って全身の筋肉が痺れ、《テュポーン》の制御系統(システム)も低下した。たとえ相打ちになったとしても、特殊武装の槍をぶつければ、相手の動きを封じてしまえる。

 

 しかも、ルクスの想定していなかったことまで起きている。

 

 (槍の刺突速度が予想以上に速い……⁉)

 

 セリスの放つ刺突が、前回のジーク戦より速い。それが、ルクスの見切りを鈍らせていた。神装《支配者の領域(ディバイン・ゲート)》と合わせ、空間転移した瞬間に高速の刺突が飛んで来る。想定を超えた事態に苦戦を強いられていた。

 

 なぜ、セリスの攻撃がジークの時より速くなったのか?それは、ジークが《リンドヴルム》の制御系統(システム)を改竄したからだ。セリスの操作に、《リンドヴルム》が順応できるようにした事で、以前より操作の選択に幅が出来た。

 

 その一つに、三大奥義の神速制御(クイックドロウ)が可能になっていた。ただ、セリスの神速制御(クイックドロウ)はルクスやジークよりも遅い。しかし、《支配者の領域(ディバイン・ゲート)》の能力でそれを補っていた。そこに、《雷光穿槍(ライトニングランス)》の雷撃も加わり厄介な技になっている。

 

 これも全て、ジークが《リンドヴルム》を改修したせいだが、ルクス達がそれを知るすべはない。

 

 

 ✞

 

 

 白熱する試合の一方で―――密かに影が動いていた。誰もいない無人の図書館。その最奥の通路にいたのは、サニア・レミストという少女だった。現在は療養という事情で、寮の自室で休むと周囲には伝えてある。扉の鍵穴に、手にしたいた鍵を差し込み、ひねる。カチリと音を立てて扉が開くと、サニアはくすりと微笑みを見せた。

 

 「ふふ、手こずらせてくれたけど、これでようやく―――」

 

 「お目当ての物が手に入る、ってことか? サニア・レミスト」

 

 「……⁉」

 

 突然の声にはサニアが振り返ると、そこには一人の青年が椅子に座って本を読んでいた。本を読んで暇を潰していたかのように座っているのは、黒い服に身を包んだジークだった。

 

 「……何の用ですか? 貴方は怪我で療養中の筈ですが、病室で寝ていなくていいのですか? ジーク=ザン・フローリア・エリック・ルーカス」

 

 「本当は全身が痛くて今にも寝ていたいんだけど、俺も君と同じでやらなくちゃいけないから無理を押してここに来てるんだよ」

 

 ジークはそう言うと、目線を本からサニアに向け持っていた本を閉じた。

 

 「この本か? 単なる童話だ。勇者が魔王に立ち向かう今流行(はや)りの本らしい。一から五巻まであるシリーズ物なんだが、徐々に謎が解けて行く展開で、俺のオススメのシーンは―――」

 

 「本の感想を言うのであれば、私にではなくて他でやって頂戴。私は、忙しいの」

 

 本の感想を述べていたジークを遮る様に、サニアはイライラを含まれた言葉を言う。言われたジークは、やれやれと呆れた仕草を(わざ)とした。

 

 「せっかちだなぁ。まあ、いいだろう。俺もやることがあるんだ。単刀直入に言うぞ―――何を探してるんだ()()()()()()()()()()()()

 

 「……」

 

 当たり前のように放たれたその言葉に、サニアは目を丸くする。

 

 「はぁ……、いくら私が貴方と敵対していたからって、他国のスパイ呼ばわりだなんて―――。相当恨まれていたのですね。傷ついてしまうわ」

 

 「別に白を切らなくてもいいんだぞ。証拠だって揃っているんだ」

 

 平然と返すサニアに対し、ジークは懐から薄汚れた紙の束を取り出した。それは、サニアが学園の内情について記した、ヘイブルグ宛の密書だった。

 

 「ああ、別に俺は、お前を捕まえようとは思ってないぞ」

 

 「……その言葉が、本当だと言う証拠は?」

 

 誤魔化すのはもう不可能だと感じ、サニアは三つ編みに結んだ髪を解く。そして僅かに目を細めると、普段の知的な印象とはまるで違う、獰猛な気配を帯びた。

 

 「そうだな、君の安全を保障しているとかダメかな?」

 

 「何故、そのような事が可能なのですか?」

 

 「君がヘイブルグのスパイだって事は俺以外に、アイリ・アーカディアが知っている。だけど、彼女は今は俺が嘘の情報を流して別の場所にいる。ここに、俺しかいないのがその証拠だ」

 

 「……そうですか、貴方が私にそこまでする理由を聞いてもよろしいでしょうか?」

 

 サニアの安全は保障されている事は分かった。しかし、他国のスパイをしているサニアを何故(かくま)うのかが分からない。

 

 「言っただろう。俺は、君とお話がしたいんだよ。だから、こうして面倒くさい席まで設けたんだ」

 

 ジークは予め用意していた椅子を取り出して、対面に置く。

 

 「さあ、お話をしよう。俺は、()()()()()()()()()()()()

 

 「貴方は……何者なんですか」

 

 不敵に嗤いながら着席を勧めるジークに、サニアは苦笑いで応じ用意された席に座る。

 

 「俺は、()()()。何処にも属さない一匹狼だ」

 

 影が差すジークの顔に、サニアは冷や汗が出た。しかし、意地で動揺が表にようにすることは出来た。

 

 「なるほど、同業者と言う訳ですね」

 

 サニアの言葉に、ジークは微笑みを返した。

 

 「さてと、お話と言ったけど内容は交渉でね」

 

 「交渉、ですか? 何をお望みで」

 

 依然とニヤニヤとした表情のジークに、サニアは警戒を強める。

 

 「君たちが欲している物を俺に渡すのを、君の身柄の安全で交渉しよう」

 

 「……」

 

 ある程度は予想していたサニアだったが、対価がまさか自分だとは思わなかった。サニアは、学園(ここ)に来る前に「どんな物」かは伝えられているが、「使い道」までは伝えられていない。つまり、サニアはただの捨て駒であるのだ。捕まって尋問されても、全てをばらさない様に、簡単に切り捨てられるようになっているのだ。

 

 それだけの命だと、軽い命だとサニア自身は理解している。だが、命令に従う以外の選択肢がないので受け入れている。そんな、塵芥(ちりあくた)の様な自分の命と同格と見ているジークに、サニアは動揺が隠せていなかった。

 

 「そんな事が可能な訳が―――」

 

 「可能だ」

 

 否定をするサニアの言葉を遮る様に、真っ直ぐな瞳ではっきりとジークは言う。

 

 「脱走兵……それもスパイが捕まればどうなるか、同業者の貴方ならわかるでしょう。仮に、私をヘイブルグから逃がしたとして、新王国が私を許すとでも?」

 

 「出来る。俺が、君の亡命の手伝いをする。新王国も君に手を出さないように俺が手を回す」

 

 再び、ジークははっきりとそれが可能だと言う。サニアの動揺が高まり、口調に苛立ちが含まれる。

 

 「ふざけているのですか? 本当に出来る訳が無いでしょう」

 

 「そこは、君が俺を信用してくれるしかないな。方法等は教えられない。もし、君が知ってしまった場合は、この交渉は無かった事になり君を殺す」

 

 動揺して焦りながら話すサニアとは対極に、淡々と余裕に話すジーク。落ち着いたジークの声を聞いたサニアは、なんとか冷静を取り戻そうとする。

 

 「そうか、なら信用を得るために少しばかり補填を付ける」

 

 ジークは少しばかり考えて、サニアが欲しい物を考える。

 

 「例えば、君が亡命した後の待遇でも考えてもいい」

 

 「待遇、ですか?」

 

 「そうだ。一生遊んで暮らせて、君が女として幸せになれるぐらいの金を用意しよう。それか、君がヘイブルグに残している恋人が心配なら一緒に亡命させる事も出来る。―――地位や君が望む物なら俺が用意してやってもいい」

 

 「……」

 

 ジークが告げた補填に、サニアは驚く余りさっきまで抱いていたイライラが消え、絶句で言葉が出なかった。

 

 「貴方は何者なんですか?」

 

 サニアは、ジークを化け物を見るような目で見る。目の前の、得体の知れない者に恐怖しながら。

 

 「言っただろう。俺は、スパイだ」

 

 「スパイ程度にそんな事が……」

 

 「俺はコネがあるからな。多少の無茶は通るのさ」

 

 同じ同業者なのにこの格差は一体何か。しかし、そんな疑問も高ぶる恐怖で消える。

 

 「そこまでして、そんなに欲しい物なのか?」

 

 「俺が欲しい物は、君を自由の身にしてでも余裕なぐらいだ。ただ、穏便に済ませた方が被害が少なくてすむ」

 

 ジークにとってサニアは、踏み潰せる(アリ)だ。それが、簡単か面倒なのかの差だけだ。

 

 「どうする? なんなら俺の手足となって働いてくれてもいい。君の無能な上司よりかは待遇を良くする事を約束しよう」

 

 「……確かに、貴方の交渉内容は良い。だが、お前は少し勘違いをしている」

 

 サニアは飢えた肉食獣を思わせる凶暴な敵意を発し、不敵に笑った。

 

 「私の目的は、温室育ちの貴族どもに地獄を味わせること! その為なら、泥水を啜り、這いずり、畜生に堕ちる事も許容するッ!」

 

 そして、サニアは機攻殻剣(ソード・デバイス)を抜き払った。

 

 「……来たれ、力の象徴たる紋章の翼竜。我が剣に従い飛翔せよ、《ワイバーン》」

 

 サニアは汎用機竜の《ワイバーン》を纏うと、拳をジークに向けて放つ。ジークはそれを、後方に飛びのく事で避ける。やれやれと、首を横に振るジーク。

 

 「交渉は破棄。そうか、じゃあ倒すとするか」

 

 ジークも《オッドアイズ・ドラゴン》の剣を抜き、深紅の装甲を身に纏う。両手に特殊武装《スパイラルフレイム》と《D(ディザスター)》を構える。

 

 「ふん、そう簡単に倒せると思うなよ!」

 

 イイィィィィイィイイ……!

 

 突如として、どこから聞こえてきた不協和音に、ジークは肩を竦める。

 

 「角笛(ギャラルホルン)を使って幻神獣(アビス)を何体呼んでも、俺には勝てないぞ?」

 

 「残念ながら私が呼んだのは幻神獣(アビス)ではない。それに、貴様だけが知っている事が全てだと思うなよ?」

 

 幻神獣(アビス)は現れなかったが、その代わりに召喚されたサニアの《ワイバーン》が、突然奇妙な変貌を遂げた。ピシり、と、その表面に赤黒い血管のようなものが這い、装甲が悲鳴のような軋みを上げ、幻創機核(フォース・コア)が不吉な輝きを帯びた。無機物であるはずの装甲機竜(ドラグライド)が、まるでひとつの生物のように―――蠢き出す。

 

 「それは……そうか、ユグドラシルの種を機竜に流用したのか。あいつらしいやり方ではあるが、相変わらず一つに固執するのは変わってないようだな」

 

 ジークは一度、驚く様に大きく目を開いたが、今度は嫌悪する様な鋭い目つきに変わる。

 

 「強化する代わりに、負担が大きい。死にたく無ければやめといた方がいいぞ」

 

 「私の命など最初から、クズの様な物。ならば燃え尽きるまで戦うまでだ!」

 

 全てを嘲笑う狂気の表情をしているサニアに、ジークは一瞬だけ言葉を失うが、今度は歪んだ笑みに変わった。

 

 「いい覚悟だ……その覚悟が本気ならば、チャンスを与えてやろう」

 

 そう言うと、ジークは道を譲る様に後退する。それをサニアは、訝しむように目を細める。

 

 「何の真似だ?」

 

 「勘違いをするな。そこにある物は渡さない。ただ、お前のやりたい事をしろ。復習を果たせ」

 

 数瞬待って、ジークが何もしてこないのを感じ取ると手にした機竜息砲(キャノン)を図書館の壁目掛けて放つ。壁に大穴が出来るとそこからサニアは、演習場へと向けて飛び立った。

 

 「さて、終焉神獣(ラグナレク)以外にも群れる蠅が来たか」

 

 ジークが天を仰ぐとそこには、装甲機竜(ドラグライド)の大軍がいた。

 

 「戦争だ……闘争、競争、殺し合い」

 

 懐かしむような、嬉しそうな、狂喜の表情でジークは剣を掲げる。

 

 

 ―――グ、ォオォオオオオォォオオオオオッ!

 

 

 天災の凶兆を思わせる、聞いたことのない異音が辺りに響く。同時に凄まじい地鳴りとともに、学園全体が揺れる。

 

 ゴバァッ!

 

 演習場の地面から、柱のような触手が、一斉に這い出てきた。

 

 大海の怪物――終焉神獣(ラグナレク)『ポセイドン』。旧帝国が世に放った災厄の一体が眠りから目覚め、『騎士団(シヴァレス)』の目の前に現れた。

 

 「さあ、セリス、ルクス。お前らは生き残れるか?」

 

 ジークを中心に虹色の環が広がる。この災厄を楽しむ様に、ジークは嗤い続ける。

 




とりま、ストックしていた分を一週間ペースで吐いていきたいですネ
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