すぐに直しますので。
チュン、チュン、チュン
窓の外から小鳥のさえずりがする。
この街はよる以外は普通に田舎のキレイな街だ。
布団を押しのけて軽く背伸びをする。
ベットから降りて台所に向かう。
「?」
左目の調子がここのところ良くない。
転生前は別に異常はなかったがこちらの世界に来てからたまに左目の奥に異物が入っているような感じがたまにある。
でもそれはすぐに治るので気のせいかと勝手に結論づけて軽く朝食を済ませる。
制服に身を包みカバンに教科書と小柄な懐中電灯を突っ込み玄関に向かい運動シューズを履き扉を開ける。
朝の街は平和だ。夜の街の面影なんか微塵も感じない。
学校えと続くコンクリートでできた道を歩きながらボケーと歩く。
今更だが俺の目はだいぶ酷い。
転生前は目つきが悪いとか言われていたけどこの世界の俺の目はさながら死人の目だ。
鏡を覗いたときに気づいた。自分でもびっくりした。
何があったこの世界の俺……。
考えれば色々ある。例えば家庭環境とか夜の外を徘徊する『ナニカ』とか…。
無駄なことを考えていると学校についた。
前よりも早く来たため注目を集めることなくスムーズに自分の席に突っ伏す。
当たり前だが先生が来るまで誰も俺に話しかけてくる人はいなかった。……あれ?目から塩水が……
授業は基本ボーとして過ごしている。
(中身)十六歳で一応義務教育は終えている身だ。
中学生の勉強ぐらいしなくてもある程度わかる。英語以外
暇になったらノートの隅に落書きするか席が一番左端だから教科書に漫画本、もしくは小説を挟んで暇つぶしをしている。
帰りの会が終わりすぐに帰ろうとしたら誰かに呼び止められた。
「待って」
声がした方に目を向けると公園で出会った少女の姉だった。
(同じクラスだったのか)
まだここに来て2日しか経っておらず『ナニカ』に襲われたりといろいろとあったため覚えてないのは当然だ。…べ、別に興味なかったとかそんなんじゃないお。
……それよりよくよく見たら美人じゃね?なんか緊張してきた。
内心でドギマキしつつ「何?」と素っ気なく聞く。
姉は深く腰を折り「この間は妹がお世話になりました」と今時の中学生とは思えない礼儀正しさだった。
俺が知ってるJCはもっとキャピキャピしていて「まじやばくね」としか言ってない印象である。…偏見かな?
それにこの子は、なんというか、
「なんで無理して笑ってんの?」
姉の顔が強張った。
その瞬間自分の選択が間違っている事に気がついた。
だいたい無理して笑っているときの人間は心に傷を負っていることがほとんどだ。
この姉も例外ではなく自覚しているようだ。
そそくさと背を向けて帰ろうとするとまた声をかけられる。
「どうしてそう思うの……?」
自分から聞いておいてあれだが早く帰りたい。もうブラックの匂いがプンプンするぜぇ。
なるべく短くわかりやすく伝える。
「目に生気が宿ってないから。」
あれ?もしかしてお姉ちゃんは俺の仲間?…いや友達がいたな。チクショウ……
勝手に傷つきながら教室を出ようとしたときこれだけは伝えたほうがいいかなと思いふと足を止める。
「妹さんにもう少し早く帰れって伝えといてくれ。じゃあな」
これで物語を阻止できるとは微塵も思ってはいない。
そんなんで阻止できるのならもはや何も始まらないだろう。
なぜ俺がこんなことを言ったかなんてただの自己満足だ。
こうしておけば俺は悪くないと言い張れる証拠になる。
わざわざこんなことに首を突っ込みたくはない。そんなのは某ラノベ主人公の勤めだろう。俺には無理だ。
こんなんだからあっちの世界でも一人だったんだろうな。
それにしても左目がずっとおかしい…明日学校休んで眼科行こうかな?
左目を擦りながら少しはや歩きでアパートに戻った。
多分後二話か三話から本編が始まると思います。