【第二の】女子麻雀日本代表スレ334【魔王誕生】
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
虐殺すぎワロタ。俺は一体何を見ていたんだろ。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
あ?何だって?まーた魔王が公開処刑してしまったのか。いつもの事じゃないか。ちょっと被害がグローバルになっただけやんけ。気にすんな。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
わざわざ唯一の総得点+の代表に役満ぶつけてトばしやがった。ご丁寧に二度嶺上ツモった後に。あれは本当に悪魔の所業や
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
あの代表選手巨乳だったからね仕方ないね。殺されてもやむなし。魔王ってそういうもんだろ?
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑ウチの代表もあの先鋒大将の姉妹除けば全員巨乳なんですがそれは-----。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
ウチの会社が贔屓にしてる奈良の旅館の女将さんが「煎餅に挟むとおもちがよりおいしく思えるので、いい代表ですのだ」って言ってて成程と思った。ひでえ言い草だけど。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑SKYN「何だって?」
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑アラフォーは実家にお帰り下さい。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑↑アンタのイメージは煎餅というよりも芋だろいい加減にしろ!
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑↑↑実家でお母さんに切ってもらうメロンの味はおいしいか?
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
誰とは言わんが叩かれ過ぎててワロタwwww-----ワロタ----。どうしてこうなった----。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
こーこちゃんがドキュメント番組で色々暴露しちゃったからね仕方ないね。まあ、切っ掛けがそれってだけで、勝手にすこやん自爆したってだけなんだけど。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
そして散々やらかしたこーこちゃんがもう既に二児の母っていうね------。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
もうかつての大魔王が現れてから何だかんだで十数年経ってんだなぁ。早いよなぁ、時が過ぎるの。世界二位って、今思えば本当にとんでもねぇな。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
誰も若いままなのに結婚しないから時間の流れを感じにくいんだよなぁ。今の世代もそういう風に思えてしまうんだろうか?
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
貧乳、コミュ障、大魔王---誰とは言わんけど色々と条件が合致した人がいらっしゃいますね-----。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
その一方で、姉はイケメンのマネージャーを帯同させているのであった。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑詳しく
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
通常、代表には専属のマネージャーがつくもんだけど、それとは別に金髪の男マネが付いて行っていたみたい。チラッとだけど画像もある。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑そりゃあ姉妹仲険悪説濃厚やな。マネとくっつくなんてなったら何人血の涙を流すんやろか?
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
聞いた話やと、あの姉妹、方向音痴っぷりがヤバすぎるから代表マネだけじゃ対処しきれんって泣きつかれて専属がわざわざロスまで来たんだってな。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
↑何や色気の無い話やな。姉はそのイケメンとして、妹はじゃあ誰を呼んでいたんだよ。
・名無しのオカルトさん:20xx/xx/xx
ああ、それは―――
※
人間万事塞翁が馬。誰が放った言葉であろうか。
実際、自分の人生、何が幸福を運び、そして何が不幸をもたらすか―――それどころか、現状が幸福か不幸かの判断すらできかねない状況というのもあるのだろう。
だが、だが。―――それを自覚して尚、この状況は予測不可能かつ摩訶不思議なものであった。
「-------」
「-------」
大学に進学後、プロを目指し続けたものの指名される事なく四年の秋口を終えてしまった。その後就職の口を探していた所、何の縁あってか芸能事務所に所属し―――かつての仇敵のスケジュールを管理する人間となった。
彼女の名は―――加治木ゆみ。
現在は、宮永咲のマネージャーである。
二人の間においてあまり会話は多くない。
元々お互い多弁な方ではない。しかし沈黙を心苦しいと思える程に相性が悪い訳ではない。そして、彼女は多弁でなくとも空気は読める。
今―――この押し黙っている彼女のご機嫌が大変よろしくない事も理解できている。
「------何で、お姉ちゃんとの共同の取材の仕事を引き受けたの?」
「何でと言われても、そこに日程が空いていて、ギャラがよくて、相手がウチとのお得意様だからさ」
「そういう事を言っているんじゃないの」
「私にとってはそういうこと以上の事ではないの。いい加減機嫌を直せ、宮永」
ぶす、っと彼女にしては珍しく拗ねながらそっぽを向いている。
はぁ、と一つ溜息。
ここまで面倒な奴だとは思わなかった。
「------別にいいじゃないか。かつての同級生が姉のマネージャーをやっている事が面白くないっていうのは、まあ解らなくもないが。それはそれ、これはこれ、だろう?」
「違うもん」
「全く-------」
そうして、またも沈黙が流れる。普段ならば苦痛を感じるまでも無いのだが、相手が拗ねているとなればまた別だ。こうなると、どうしてもこちらも思わず憎まれ口を叩いてしまう。
「別に拗ねるのは構わないが、仕事は真面目にやってくれよ」
「加治木さん、何だか説教臭い----」
「説教臭くもなる。私の性格は知っているだろう」
彼女は実にこの人物に手を焼かされてきた。会場でトイレを探す度に迷子になり、その所為でロスまでやってくる羽目となった。コミュ障で人前でうまく喋れない彼女を慮って仕事先でも常にフォローをして回った。この仕事は確かに彼女向きかも解らないが、それでも通常のマネージャーよりも相当に仕事をしていると思う。
その分、彼女は宮永咲に容赦はなかった。
またも、沈黙。
彼女は何となく手持ち無沙汰になったので、ラジオをつける。
―――成程。宮永さんにとっても、結婚には切実な思いを抱いているのですね。いやいや、けどいくらでも相手がいるでしょう?宮永さんだったら。
陽気なDJの言葉が、深く耳朶を打つ。あ、くそ―――そう加治木ゆみは思った。まーたこの主人の機嫌が悪くなる。
そうして局を変えようとしたが、宮永咲の「変えないで」の一言によって止める。
―――相手がいる、といっても、そこから交際関係に至るかはまた別の話じゃないですか。確かにカッコいい人はいくらでもいるかもしれませんけど、そういう人からしたら女子高上がりの私なんて小娘同然ですよ。
―――ああ、確かに。今まで恋愛経験はほとんどない状態という事ですか?
―――そうですね。あまりないと思います。けど、好きなタイプなら結構自分でも解っています。
―――ほう!それは興味が引かれますねぇ。是非とも教えて頂きたいですね。
―――そうですね。やっぱり私はどうしても頼りない所も面倒くさい所もあるので、それでも見捨てずに世話を焼いてくれる人に弱いですね。
―――ほうほう、世話を焼いてくれる人、ですか。
音は聞こえない。静寂に包まれているはずだ。なのに、何故だろう。とんでもない悪意がこの空間内に充満していっているような気がする。
―――情熱的というよりかは、穏やかな人がいいですね。家庭的で素朴な人柄の方が私は惹かれます。そうそう、普通がいいんですよ。特に人柄は。普通に、優しく、愛してくれる人だったら、きっとその方が長続きします。
別に、普通の事を言っているはずだ。あまり個人を特定できるような言葉は言っていない。なのに―――どの辺りが琴線に触れたのか。ふつふつと煮え滾るような怒りの感情が、こちらに空気を介して伝えてくる。
「そう。あくまでも―――喧嘩を売るつもりなんだ」
ふふ、と笑う。
その瞬間、加治木ゆみは思い出した。その笑みを。まるで―――魔王かと見紛った、あの時の笑みを。
「―――うん、いいよ、お姉ちゃん。ここまで来たら―――とことん戦おうよ」
ふふふふふ。ははははは。
怪しい笑い声が、加治木ゆみの耳朶を通り過ぎていった―――。
最近、「村上さんのところ」という本をアマゾンで買って読んでいます。以前、村上春樹さんが読者の質問をブログで答えていたのを纏めた奴ですね。面白かったです。一例をあげると、村上春樹さんの小説の台詞を真似て「君は僕に抱かれるべきなんだ」と口説きまわってビンタを受けた人なんかがのっていましたね。割と村上さんの返信が辛辣で面白かった。特にヤクルト関連なんか。