Moon Knights IS~Prayer of a Rabbit Fury~   作:アマゾンズ

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ヒロインが全員揃う。


男の子らしい反応もある。

束がまた何かを開発する。

以上


狙われる金と銀

あれから数日が経過し、千冬はフー=ルーにアドバイスを貰いながら教師としての自覚を持ち始め、一夏との関係も一から積み上げていくようにしていた。

 

初めは一夏からの反発もあったが、政征や雄輔、シャナ、それと幼馴染二人からの説得もあり、ほんの少しだけ和解した。

 

長年の溝は容易く埋まる事はない。それでもぎこちなく歩み寄ろうとする二人に対して、騎士や幼馴染達は協力を惜しまなかった。

 

「い、一夏・・・昼食を一緒に食べないか?」

 

「ああ、他のみんなも一緒だけど、それでいいならな?」

 

「構わない・・・フー=ルー先生も呼んでいる」

 

「お邪魔しますわ」

 

フー=ルーの影響もこの世界の学園に少なからず出てきていた。元々、フー=ルーは教師ではなく、一個団体の団長を務めるほどの実力を持つ騎士である。

 

その実力は政征達よりも上であり、別世界とはいえ千冬にすら勝ったこともある。生徒の中にも千冬のような威厳に憧れる者、フー=ルーのように気品がある騎士としての姿に憧れる者も増えてきている。

 

そんな彼女らにフー=ルーは一言だけ忠告している。

 

『どんなに憧れても、自分が憧れた人と同じにはなれません。ですが、限りなく近づいていく努力は出来ますわよ』と。

 

自分の世界でもフー=ルーは千冬を変えた。この世界の千冬はもう一人の弟である一夏から拒絶された。だが、今ならまだ歩み寄れる、この世界では破滅に飲まれていないのだから。

 

昼食を終え、片付けを終えると別のアリーナへと向かう。ヴァルシオンが乱入してきたアリーナはまだ使用禁止となっているが、別の場所にアリーナがあるらしくそこへ向かうことにしたのだ。

 

本日は昼で授業が終わってしまった為に、訓練をしたいと鈴から誘いもあった為に訓練をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナに入るとそれぞれ更衣室に向かい、着替える。用意が出来た者から軽くジャンプした後に身体を解す為に軽くジョギングをする。

 

汗をかくまで走って、その後に柔軟体操を始める。これに一時間以上かけて身体を柔らかくしていくのだ。

 

「ん―――っ!」

 

「ふっ、くぅ――――っ!」

 

「んぅ――――っ!」

 

この訓練にも慣れてきたのか、前屈をすればほとんど全員が足の裏を触れるほど柔軟性が高くなっていた。箒とセシリアはとある理由で完全に触れない。

 

それは女性特有の胸の膨らみである。巨乳とも呼ばれるくらい、たわわに実ったその果実は完全に足の裏へ触れるのを阻害しているのだ。

 

「どうしてこんなに・・・育ってしまったんだ?」

 

「肩が凝りますし、邪魔ですわ・・・」

 

「ぐぬぬ・・・・!」

 

女性陣の中で鈴だけが悔しそうな顔をしている。彼女も育っていない訳ではないが、二人と比べれば格段に大きさが違うのだ。

 

男性陣三人は女性陣に背中を向けて柔軟体操をしている。これは暗黙のルールとなっており、美少女達が柔軟体操をしている場は目のやり場に困るからだ。

 

柔軟体操を終え、最初は組手から始まる。素手のみの戦闘もこなしておく事で、武器がなくとも戦えるようにするためだ。

 

「はっ!」

 

「甘い!」

 

「きゃあ!あうっ・・!」

 

ハイキックを受け流し、そのまま回転を加えて投げ飛ばす。鈴はそのまま受身を取り直ぐに立ち上がる。

 

「もう一本お願い!」

 

「よし、何度でも来い!」

 

鈴は政征と組手をしており、何度も何度も組手を続けている。組手に入るまで2週間は受身の練習となっていたが、代表候補生になるだけあって筋は皆良かった。

 

「ふん!はっ!」

 

「まだ迷いがあるぞ!傷つけることを怖がるな!!」

 

「ああ!」

 

箒は雄輔に攻撃の心構えを教わっている。やはり剣道の実力者といえどルール無用の戦場では心構えから変える必要があると考えたからだ。

 

「がはっ!?」

 

箒の首筋に雄輔の手刀が入り、その場で箒は倒れてしまう。起き上がろうにも力が入らない。

 

「強くやりすぎたな・・・だが!」

 

それでも雄輔は容赦なく箒の腹部に拳の一撃を入れる。

 

「ぐっ!あ・・・!」

 

その場でうずくまり、箒は降参の合図を雄輔に出す。息が整わなず、中断のための方法だ。

 

「まだ、迷いがあるな。これは訓練だからいいが、戦場だったらトドメを撃たれて終わりだぞ?」

 

「うう・・」

 

「下手をすれば女性は慰み物にされることもある。さぁ、俺を仇だと思ってかかってこい!」

 

「!いやあああああ!」

 

仇だと思いながら戦い始めた箒の動きはキレを増していた。だが、怒りに任せたままの猛攻は簡単にあしらわれていまう。

 

「うわ!?」

 

「感情的になりすぎるな!上手く怒りをコントロールしろ」

 

箒は強さがなければ何も出来ないという考えを持っていた。だが、今は違う特訓してくれている二人から見せられた別世界の自分。

 

一夏を優先し、己の実力を過信し、周りの人間の言葉に耳を傾けず、ただ恋した相手の傍に居たいという歪んだ想い。

 

それを見せられ吐き気がし、恥ずかしくなった。想っているのならば気持ちを伝えなければならない、恥ずかしくて伝えられないのは理解できる。

 

だが、己の思考が絶対に正しく、妄想の中で恋人にしているなど愚かの極みとしか言いようがない。しかし、それを否定できない自分もいた。

 

確かに別世界の自分は歪み続けて、最後には力に縋ってしまったのだろう。自分の中にもそうなる可能性があるのではと思わない時はなかった。

 

一夏の事は確かに大切な幼馴染だ。しかし、私は彼を男として見ているのだろうか?兄である春始には言い寄られているが、所詮は知り合いの域を出る事はない。

 

私は自分の想いと身に付けられる力を知りたい。自分に何ができて何を成し遂げられるか、それを探すためにも今はこの特訓を続けていこう。

 

 

 

 

 

 

 

一方でセシリアと一夏は座禅を組んでいた。だが、セシリアは意識が逸れてしまい、静電気が走る。

 

「きゃう!?」

 

「・・・・」

 

セシリアが座禅を組んでいる理由はビット兵器に関係していた。未だに彼女はビット兵器を操る際に静止状態になってしまうのだ。

 

初心者や戦いに慣れていないのなら通用するが、それでは熟練者や戦いに慣れている者であるなら良い的になるのが必然。

 

それだけではなく、セシリアは悔しいのだ。二人に聞いたり見せられた別世界の自分は偏向射撃のみならず、自分が操るビットの倍以上の数を防御と攻撃に利用していた。

 

更にはそれだけの数のビットを別々に操りながらも、機体を自在に動かしている程の実力者にまでなっている。それどころか女尊男卑の考えをも改めていた。

 

そんな別世界の自分を見て悔しいと思えた、嫉妬もした。今の自分では到底追いつくことは出来ないだろう。

 

それでも、別世界の自分は正に理想とした自分には違わない。だからこそ、今は集中力を高めるために座禅を組んでいる。もっとも

 

「や、やっぱりだめですわ・・・・」

 

西洋人のセシリアにとって座禅は非常に辛い特訓であった。主に足の痺れが原因である。

 

 

 

 

 

 

 

 

それと同時刻、研究室では束が二機のラフトクランズの整備と新たなプログラムを開発していた。

 

「やっぱり、別世界の私の技術は凄かったんだね・・・」

 

二機のラフトクランズの整備は記録にあった別世界の束が使っていた物を流用している。それだけに別世界の自分に感心していたのだ。

 

更にはこの二機の意志から提供されたデータでクラルスに新しい力を与えることが可能となった。

 

「Universe・Nnature・Infinity・Constitute・Optimum・Rreconciliation・Nerve。この特殊プログラムを組み込めばクラルスはある現象を起こすことができる。けど・・・」

 

このプログラムは搭載することは可能だが起動し、使用するには条件があったのだ。それは二次移行(セカンド・シフト)である。

 

「どうなるのかな・・・でも、クラルスといっくんを信じよう」

 

隠しプログラムとして束はそれを完成させると整備の仕上げに取り掛かった。この世界を自分が経験した最悪な方向へと向かわせないために。

 

 

 

 

 

 

次の日、一組の教室は異様なテンションに包まれていた。転校生が来るとの噂で持ちきりだからだ。

 

「(このパターンで来る転校生は・・・)」

 

「(あの二人ですね・・・)」

 

「・・・・」

 

別世界から来た三人は冷静に、転校生の事を考えており、一夏や箒達も待ちかねている。

 

「(よし来たぜ、来たぜ。シャルとラウラなら必ず喰えるはずだ!ハーレムは必ず手に入れてやるぜ)」

 

怪我の癒えた春始は自らがヒロインと呼んでいる女性との肉体関係のみが頭の中を渦巻いていた。

 

教室の扉が開き、担任である千冬と副担任である真耶が入ってくる。千冬が騒ぎを沈黙させ、摩耶が口を開く。

 

「えっと、本日は転校生が来ます!それも二名です!!」

 

金髪と銀髪、三人には見慣れた光景ではあったが、春始にとって一つだけ違っていた。更には三人には聞きなれない名前が。

 

「自己紹介をお願いします!」

 

「はい!シャルロット・デュノアです。よろしくお願いしますね!」

 

「よろしくねー?」

 

「歓迎するよー!」

 

クラスメート達は歓迎ムードであり、別世界の三人も心中は歓迎している。

 

「では、もう一人だな。ラウラ、挨拶しろ」

 

「はい」

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒだ、よろしく頼む。・・・・っ!?」

 

ラウラは何かおぞましい視線を感じていた。本能的に関わってはいけない、否、関わりたくないという嫌悪感を感じ取った。

 

視線を悟られないように注意して見ると、その正体はラウラを視姦している春始であった。嫌悪感を内側に秘め、ラウラはすぐに席へと座った。

 

 

 

 

 

 

 

転校生が来てから三日後、ニュースで十代後半から二十代の女性、三十人が輪姦されたとの報道が流れた。犯人は特定できず、女性達は心と身体に傷を負い、自然喪失状態で会話も出来なくなり、女性としての機能すら破壊されてしまっていた。

 

女性権利団体は女性の威厳が損なわれるとの事で、この事件をもみ消すようにと警察機構やマスコミに圧力をかけた。

 

その結果、具体的には報道されなかっただけでなく、警察もすぐに調査を打ち切りにしてしまい事件は無かった事とされた。

 

だが、そこへ追い討ちをかけるような出来事が起こった。その輪姦の様子を撮影したDVDなどが、顔にモザイク処理を施したものが出回ってしまっていたのだ。

 

動画サイトなどにも大量にアップされており最早、完全削除は不可能と思われていたが、女性利権団体が裏から手を回し、そのコピーを含めたオリジナルDVDをすべて回収し、処分した。

 

後にこの事件は女尊男卑での最大の汚点となり、タシュ事件と命名され、長く歴史に残る事となった。

 

 

「交わらなければならない・・・新しいルーツ、この約束の地にて別世界のモノと種子を持つものに」

 

一人の少女が空を見上げた後にしなやかな茶髪を靡かせ、雑踏へと消えていった。




ヒロイン全員集合です。

シャルとラウラはこの段階ですとまだ、別世界の記憶を知りません。

束さんが開発した特殊プログラム。頭文字を縦読みすると解る人には解ってしまうでしょう(笑)

Universe

Nnature

Infinity

Constitute

Optimum

Rreconciliation

Nerve

[無限の宇宙における自然の調和を構成する神経]というのがコンセプトのプログラムです。

そしてタシュ事件・・・被害にあった女性達の親や親戚達はこう言いました。

「怖かったろうに・・!、痛かったろうに・・!何も、してやれなかった」と・・・。

犯人はここまで読んでいる読者の方はわかってしまっていますよね・・・。

篠ノ之箒(白の地球)の強化における能力覚醒(参考意見用)

  • SEED因子
  • イノベイター(純粋種)
  • Xラウンダー
  • 念動力
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