Moon Knights IS~Prayer of a Rabbit Fury~   作:アマゾンズ

15 / 48
ラウラが迷いながらも千冬への憧れを振り切ろうとする。

二人の騎士が悪という黄河へ泳ぎだし、龍を背負う。

春始の毒が狙いを定める。

以上


自由に黄河を泳ぐ鯉は山脈の城壁を昇り、龍となる

シャルロットもラウラもクラスに馴染み始め、クラスメートと話しており一夏を始めとする騎士グループも訓練などを話し合っていた。

 

転校生というのは学生にとって新しい仲間の歓迎と同時に知りたくなる対象でもあるのだ。

 

「よう、シャルロット・・・でいいんだっけ?何か困っていることはないか?」

 

「あ、織斑春始くん・・・だよね?ううん、今は大丈夫だから平気だよ」

 

「お、おう・・・そっか(おかしい、シャルロットは確か、原作だとシャルルと名乗って男装姿で転校してきたはずじゃなかったか!?)」

 

春始は未だ気づいていない。自分の思い描いていた世界と今の世界は己自身と転移してきた者達によって変わってしまっている事を。

 

「(でもいいか、あの・・・乱交は良かったぜ。力も増大したし、鈴とラウラを喰えば完璧だな)」

 

イケメンと呼ばれる顔の裏に隠れている女への黒い欲望、それを見抜けるのは勘が良い者か、それこそ超能力を持っていると言える存在だけだろう。

 

そんな中で政征はどうすれば自分達はより悪役に近づけるかを考えていた。前回使った方法を応用して炙り出すべきかと。

 

自分達が悪役に徹しようとするのは更なる巨悪を掘り出す為だ。毒を以て毒を制すの言葉通り、悪を引き出すには己が悪とならなければならない。

 

「政征、悪役についてなんだが・・・」

 

「ああ、分かってる。だけど今のままじゃ無理だ・・・協力してもらえないと」

 

「考えている事は一緒か」

 

雄輔自身も政征と同じ事を考えていたらしく、お互いにおかしくなって笑った。だが、二人にとっての問題は協力者が必要不可欠な点だ。

 

巨悪を引き釣り出すには誰かを人身御供として痛めつけなければならない。その中で一番効果的なのが、鈴とラウラである事を政征は春始の行動から見抜いていた。

 

鈴とラウラが痛めつけられたとあればすぐさま飛びつくだろう。だが、今の状態ではラウラに協力を仰ぐ事はできない。

 

「(それに・・・)」

 

「(今更だが・・・)」

 

「「(久々にコイツと喧嘩がしたい!!)」」

 

政征と雄輔の二人は親友であると同時にライバルでもある。甘ったるい馴れ合いの関係ではなく、切った張ったの喧嘩もするのだ。

 

無論、流血なんてものは序の口。拳だけではなくヤクザ映画などでも出てくるドスをも使う。

 

女性から見れば失神間違いなしの大喧嘩がしたくてたまらなくなってきているのだ。

 

「(二人共、ヤクザレベルの喧嘩がしたいのかよ・・・・あれ?俺なんでこんな事がわかるんだ?)」

 

一夏もある一つの可能性がサイトロンによって開花し始めていた。

それは広範かつ鋭敏な感覚(・・・・・・・・・)であった。

 

先程、政征と雄輔の思考を僅かに感じた事から、彼は感性が強くなっているのだ。もっとも、まだ欠片ほどしか目覚めてはいないが。

 

 

 

 

 

 

その一方でラウラは春始に向けられていた視姦の視線に大して不愉快さを感じていた。

 

「(教官には二人の弟がいると聞いていたが・・・織斑一夏と名乗る奴は未熟だが訓練を欠かしてはいない)」

 

ラウラの一夏に対する第一印象はそれであった。未熟ながらも訓練を欠かさない人物として映ったのだ。

 

「(だが、織斑春始というもう一人の教官の弟はなんだ?気持ちの悪い視線を今でも私に向け続けている!)」

 

気づいていないフリをし続けてはいるが、春始の視姦が止まる事はない。鈴でさえ嫌っていた視線にラウラもストレスを感じ始めていた。

 

その日の放課後、シャルロットを訓練に誘い、アリーナへ呼び出した。呼び出すと同時に政征と雄輔は一夏を近くに置き、同時に近づく。

 

「な、何かな?二人共」

 

「・・・・」

 

二人は無言のままクラルスの力を借りてサイトロンを起動し、シャルロットに自分の世界のシャルロットの記憶を見せ始めた。

 

『二代目ホワイト・リンクス!シャルロット・デュノア!ここから先は行かせないよ!』

 

「(え、ええ!何これ!?ボクが義姉さんの称号を受け継いでる!?)」

 

『リヴァイヴⅡを更に強化カスタムした。ベルゼルート・リヴァイヴだよ』

 

「(ベルゼルート・リヴァイヴ・・・良いなぁ)」

 

サイトロンで見せている別世界のシャルロットの映像にノイズが入る。それは更なる並行世界で戦ったマサ=ユキとの激戦であった。

 

『ぐはっ!ナメてんじゃねえぞ・・・!本気で来い!ゴラァ!!』

 

『あぐっ!まだまだぁ!』

 

「(別世界のボク・・・だよね?こんなに強いんだ・・・武器を使わなくても)」

 

映像が終わり、シャルロットは何処か羨望を宿しているような目で天井を見つめていた。

 

「ボクも強くならなきゃ・・・二人は強い?」

 

「先程、見ていた別世界のシャルロットを倒せるくらいには」

 

「同じく」

 

「なら、僕を鍛えてくれるかな?義姉さんを越えたいんだ!」

 

「良いが、俺達の特訓は厳しいぞ?」

 

「望むところだよ!あ、それとシャルっていうの気に入ったからそれで呼んでくれるかな?」

 

どうやら、シャルロット自身、自分の目標を遂げている別世界の自分に追いつきたいと決意している様子だ。鈴と似ているようだが、それでも強くなりたいことには変わらない。

 

「今日の放課後、アリーナに来てくれ。俺達はそこで訓練している」

 

「わかったよ」

 

シャルロットが政征達と話している間、春始は変わらずラウラを一心に視姦し続けていた。

 

「(ああ、早く。喰いてえぜ・・・銀髪に白い肌、汚す音ができれば最高だ)」

 

「(・・・・気持ち悪い奴め!)」

 

 

 

 

その日の放課後、政征はある先輩に相談事をするため、上級生のクラスがある廊下を歩きながら、新聞部の部室を探していた。

 

「えっと・・・あったあった!」

 

目的の部屋を見つけ、ノックする。すると中から出迎えるように扉が開いた。

 

「あれ?君は男性操縦者のうちの一人の・・・」

 

「赤野です、赤野政征。実は先輩たちにお願いがありまして」

 

「ん~?何かな?ま、立ち話もなんだし、入りなよ」

 

「失礼します」

 

政征が探していた先輩とは二年生の黛薫子であった。彼女はIS学園の新聞部に所属している事を知っていた政征は舞台を作るために接触したのだ。

 

「実はですね」

 

政征が提案したのは男性操縦者四人でISを使わずに戦うというものであった。互いの同意を得れば武器の使用も大丈夫という。

 

まさに何でも有りの殺し合いに近いものであった。薫子に接触したのは彼女が生徒会長と仲が良いと聞いたためである。

 

「そ、そんなの出来る訳ないでしょ!?こんな戦いを頼んだら、間違いなく却下されるわよ!」

 

「許可されなくても俺達が勝手にやりますよ。それに・・・」

 

「何?」

 

「先輩も知りたいし、見たいんじゃないんですか?映像なんかじゃない・・・男の本気の喧嘩って奴を」

 

「う・・・」

 

実は彼女、格闘技と同時に有名なゲームの一つである、龍が○くのキャラクター、桐○一馬の大ファンであった。特に信念をかけてぶつかり合うシーンが大好きで何度も見返しているほどだ。

 

「学園のイベントにする気は無いんです。ただ・・・宣伝と司会をして欲しくて」

 

「別にいいけど・・・タダって訳にはいかないかな」

 

「なら、これはどうです?」

 

政征が差し出したのはIS学園のスイーツ半年間無料パスであった。薫子はそれを見て驚きを隠せない。

 

「うう・・・・」

 

「どうします?腹・・・括りますか?」

 

「いいわ、私も新聞部の端くれ・・・宣伝くらいやってやるわ!」

 

「お願いしますね、それじゃ」

 

政征はパスを手渡すとそのまま部屋を出て行ってしまう。薫子は改めて政征の交渉術に舌を巻いていた。

 

 

 

 

 

 

政征が合流する前、シャルと雄輔から一夏は実弾系の銃の扱いをレクチャーしてもらっていた。箒、鈴、セシリア、シャナは筋トレをした後、バトルロイヤル形式の組手を行っている。

 

「やっぱり、反動から全てオルゴンライフルと違うな」

 

「当然だろう?実弾を使う銃は反動がそのまま来るんだからな」

 

「自分が使っている銃と同じに考えたらダメだよ」

 

話し合っていると政征がアリーナへと入ってきた。走ってきたらしく、うっすら汗ばんでもいる。

 

「ごめんな、遅れちゃって」

 

「いいさ、訓練を続けよう」

 

そう言って訓練を続けようとするとISを纏った姿で現れる者がいた。それはラウラであり、狙いは三人だ。

 

「男性操縦者、どれでもいい・・・私と戦え!」

 

「なぜ?」

 

「戦う?」

 

「戦う理由は無いはずだよな?」

 

政征、雄輔、一夏はそれぞれ口を開くとラウラは鼻で笑い、高らかに宣言するような声で反論する。

 

「貴様達を倒し、絶対的な力を見せるためだ!そうすればあの方だって戻ってくるはず!!」

 

「あの方?織斑先生か・・・」

 

「偶像崇拝ってやつか?」

 

「でも、なんで春始兄の方には行かないんだよ?」

 

一夏の疑問にラウラは僅かに顔を怒りに歪ませて言い放った。

 

「あんな男など倒す価値もない!貴様と同じ教官の弟らしいが私は断じて認めない!さぁ!たたか・・・っ!?」

 

レールガンを向けようとしたラウラは驚愕した。動けるはずの身体がまるで何かに止められているかのように動かなかったからだ。

 

「流石は束さんだな・・・アラミド繊維の応用でこんな武器を作るなんて」

 

政征が手にしているのは糸のような物を自在に操る装備であった。それを会話の間にラウラの四肢へ巻きつけ動きを封じていたのだった。

 

「一夏、また一緒に来てくれ」

 

雄輔がひと声かけると、一夏も理解したように後へ続く。

 

「ぐ、何をする気だ!?」

 

「いいから、俺の目を見て逸らさずに」

 

政征は雄輔と一夏の力を借りてサイトロンを使い、並行世界の映像を見せる。同時に拘束も解いた。別世界のラウラが騎士となったものを知らせるために。

 

『レーゲン!テックセッター!テッカマンレーゲン!!』

 

『こんな、こんな虫の為に!Dボゥイさんは!!ミユキは!!シンヤさんは!!相羽家の皆さんは!!アルゴス号の人達は!!こいつの!こいつの為に!!!!!!』

 

『うわあああああああああああああああああああああ!!!!!!!』

 

「(な、なんだこれは!?全身装甲となったISを纏った私?)」

 

ラウラにもシャルロットと同じノイズ現象が起こり、更なる並行世界の映像が流れる。仮面によって涙を隠しながら戦う騎士の姿となった別世界の自分を。

 

『(テッカマン・・・あれが全身装甲となったレーゲンなのか?私以上に強いなど・・・)』

 

ラウラは別世界の自分が認められなかった。軍人として見せてはならない感情を見せているように見えたゆえだ。

 

しかし、自分以上に強さのなんたるかを知っているのは羨ましかった。全身装甲というISの完成形にも近い姿をしている事も。

 

「っ・・・認めん!こんな事、認めんからな!!」

 

ラウラはISを解除するとアリーナから逃げ出すように走り去っていってしまった。未だ自分というものを確立していないこの世界のラウラにとって、嫉妬の対象なのだろう。

 

「やはり、早すぎたか?」

 

「いや、これで良いんだよ。知ってからの方が良い」

 

「・・・」

 

 

 

 

そして訓練を終えると政征と雄輔は一夏を先に返し、箒と代表候補生達呼び止めた。自分達が考えた作戦を話すために。

 

「つまり、私にやられ役になれって事?」

 

「ああ」

 

「冗談じゃないわよ!!」

 

「そうだぞ!お前達がそんな真似をするなど!」

 

「賛成しかねますわ!」

 

「僕もだよ」

 

無論、反対される事も考慮に入れていた。だが、まずは意見を聞くことが大切だ。

 

「解ってんの!?学園でそんな事をすれば一気に信頼が地に落ちるのよ!?」

 

「そうですわ!」

 

「分かってはいるさ、けど・・・誰かがこの悪役をやらなくちゃならないんだよ」

 

「毒を以て毒を制すの如く、巨悪を引きずり出すには手っ取り早いんだ」

 

「だけど!」

 

女性陣が反対しているのは鈴、協力してもらえればだが、ラウラの二人を全校生徒の前で痛めつけるというものであった。

 

無論、そんな事をすればこのIS学園での評判は真っ逆さまに地へと落ちる。

 

「悪役って・・・・もしかして!?」

 

「あ、まさか!?」

 

「アイツを!?」

 

「え・・え?」

 

シャルロット以外の三人は二人の狙いに気付いた様子だ。危険と隣り合わせであるということも。

 

「そうだ、アイツは勧善懲悪を好む。特に自分が正義だと思っているから」

 

「だからあえて悪側に回るって言うの?」

 

「わずかでも味方がいれば、それでいい」

 

「政征・・・」

 

シャナも心配のようだが、二人は悪役を受ける事を固く決意している。それを止められるはずがなかった。

 

 

 

 

 

 

その後、別のアリーナではラウラが訓練をしながら別世界の自分自身のことを考えていた。

 

「(あの姿・・・あの強さ・・・それに見せられた私は教官にこだわっていなかった・・・)」

 

自分が千冬に依存しかかっていたのを自覚させられたが、振り切ることができない。

 

「違う!私は!!」

 

「何が違うのよ?」

 

「貴様は・・・中国の」

 

「アンタもあの二人に見せられたんでしょ?別世界のアンタ自身を」

 

「っ!まさか、お前も?」

 

アリーナに入ってきたのは鈴だった。偶然ラウラを見かけた彼女はその迷いを見抜いている。

 

「ええ、そうよ。別に受け入れろとか説教する気はないわ、でも悔しくない?」

 

「悔しいだと?どういう事だ!?」

 

「別世界の自分とはいえ、追いつけなくて悔しくないのか?って事よ!!」

 

「あ・・・」

 

鈴に指摘されて初めて気づく。別世界の自分の強さを妬んでいた。全身装甲を纏いながら強さの意味と自分の存在という答えを知っている事に。

 

「私は悔しいわよ?今までやっていた訓練じゃ、到底追いつけないもの」

 

「軍の訓練でもか?」

 

「当然よ」

 

「・・・・私も追いつきたい。あれが別世界の私なら、私もそうなりたい」

 

「放課後、隣のアリーナに来なさい。そこで訓練してるから」

 

「わかった」

 

鈴はすぐに出て行き、ラウラもすぐに出て行った。答えはの鍵はあの二人が握っていると思いつつ。

 

 

 

 

 

翌日の放課後、鍛錬をしてる中でラウラが現れた。流石に警戒されるが、ラウラは騎士の二人の下へ来るとその場で膝を着き頭を下げた。

 

「頼む・・・訓練を一緒にさせてくれ!!」

 

「「!?」」

 

突然の事に面食らう政征と雄輔であったが、理由を聞こうと立ち上がらせる。

 

「どうして俺達と訓練を?」

 

「お前達に見せられた別世界の私を越えたいからだ!」

 

「それだけか?」

 

「それだけだ!!」

 

「それじゃ訓練には参加させられない」

 

「!!なぜだ!?」

 

「俺達が見せた別世界のお前は悲しみを背負っていた。俺達以上に深い悲しみを・・・な」

 

「な・・・に?」

 

「悲しみを背負う覚悟があるかい?目の前で仲間や親しい友人、姉として慕う人、鍛えてくれた師、その全てを失ってでも前へ進む決意を持てるか?」

 

「それは・・・・」

 

政征の言葉で別世界の自分が泣いていたのを思い出す。涙とは軍人として見せてはならないもの、だが、涙を流すというのはその人を大切に思えるからこそだ。

 

この世界のラウラは力によって変わる事しか考えられていない。それだけではダメなのだ、意味なく振るう力は暴力へと成り下がり、無差別殺人を犯しかねなくなる。

 

迷っているとシャナがラウラに合わせてかがみ込み、その身を抱きしめた。突然の事にラウラは戸惑い、慌てたがシャナの慈愛の深い抱擁に大人しくなる。

 

「あ・・・・あああ、私は・・・」

 

「良いのですよ、ラウラさん・・・吐き出したかった感情を全て出しても」

 

「うあああああ!私は・・・私は分からなかったんだ!怖かったんだ!!何もできなくなる自分を!孤独になるかもしれないと!」

 

シャナはどうやらグランティードのサイトロンを通じて、ラウラが本当に求めていたことを気づいていたようだ。

 

これだけは男性ではどうにも出来ない。慈愛というものは男でもできなくはないが、やはり女性の方が強い。

 

「落ち着きましたか?いきなり抱きしめてごめんなさいね」

 

「い、いや大丈夫だ。私は私・・・教官になれる訳がない・・・だが、近づいていこうと思う。それが別世界の私を越える一歩だ」

 

「そうか、そこまで考えられれば訓練参加を許可する。それと頼みたいことがある」

 

「なんだ?」

 

政征が春始の本性を引き出す為に協力して欲しい事、その為にやられ役を請け負って欲しいという旨を告げた。

 

「あの男の本性・・・を引き出す?」

 

「そうだ、その為にも協力してくれ!頼む!」

 

二人は当時にラウラに頭を下げる。さっきまでとは真逆の状態にラウラは困惑する。

 

「わかった、やられ役というのは気に食わんが協力しよう」

 

「ありがとう」

 

「いや、シャナ姉様のためにもな」

 

「またか・・・」

 

「?」

 

「いや、こっちの話だ」

 

政征と雄輔はあえてラウラの機体にある禁断のシステムを明かさなかった。それを発動させなければ春始は出張ってこない。

 

助ける役割は自分たちでは不可能、白羽の矢が立つのは一夏だ。少しずつだが一夏は成長してきている。夢を介して虚億を一瞬だけ見せられた二人は本来の一夏、いわゆる原作の一夏を見てしまった。

 

どこか自分達が居た世界と似通っており、許せないと思う部分もあったが世界の流れがそれを許容していた。自分達は神ではない、もどかしくとも手を出せないのならば出すべきではないと学んでいる。

 

だが、変えられるものがあるのなら、変えていきたいと思うのも確かだ。この世界の一夏のように。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、二人の協力は得ることが出来た」

 

「槍の方も一夏に協力してもらってより、頑丈に鋭くなった」

 

訓練後、政征と雄輔は悪役に徹するための確認を取り合っている。この事で自分達は信頼を地に落とすかもしれない。

 

だが、それだけの事をしなければ女喰いを表舞台に引っ張り出すことはできないのだ。

 

「妹分を痛めつけるのは心苦しいが」

 

「やるしかないだろう」

 

二人は拳を軽くぶつけ合うと決意を新たに固めた。騎士として恥ずべき行為になるだろう。円卓の騎士で例えるならば二人はモードレットとランスロットと同様に裏切り、反逆といった行動を取る。

 

汚名を被ろうとも天へと登る意志を貫く、その決意が二人の背に浮かび上がる絵が変化した。

 

政征は剣の姿が東洋系の龍となり、宝玉らしき物を掴んで登る姿。雄輔はバジレウスの頭部が同じ東洋の龍となり四匹の獣を治める龍の姿となった。二人はその事に気づいてはいない。

 

ふたりの背に宿ったもの、それは決意の表れなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

「はぁ・・はぁ・・あああ!ちくしょう!女が抱きてえええ!」

 

学園の中庭で騒いでいるのは春始であった。あの乱交以降、全く女を喰う事が出来なくなっていたのだ。理由は事件が報道されてしまった事によって、女性達があまり外にであるかなくなってしまった為だ。

 

「こうなれば、学園内の女を喰うか・・・手始めはあのシャナ=ミアって女だな。見るからに王族だから喰いごたえがありそうだ」

 

春始の女への欲望はシャナへと向いていた。だが、春始は喰おうとしてはいけない禁断の果実に手を出そうとしている。

 

さらには、フューリーの自由から応龍を背負う騎士、城壁から黄龍を背負う騎士となった二匹の龍の逆鱗に触れてしまう事を今はまだ知らない。




二人の背に龍とありますが、刺青ではありません。

オルゴン・エクストラクターによって投影されているだけです。

次回、政征と雄輔によってラウラと鈴はトーナメントでボコボコにされます。

春始は二人を助けようとし、さらにはシャナをレ○プしようと動きます。

見つかった春始は一夏にを含め四人でISを使わず、喧嘩を始めます。

では、次回で!

篠ノ之箒(白の地球)の強化における能力覚醒(参考意見用)

  • SEED因子
  • イノベイター(純粋種)
  • Xラウンダー
  • 念動力
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。