Moon Knights IS~Prayer of a Rabbit Fury~   作:アマゾンズ

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クラルスが可能性を広げる。

一時的に人類の革新。

抜け殻が二次移行


清浄の一角獣 城壁の獅子 自由の不死鳥

春始は政征と雄輔から奪ったソードライフルを使い、更には零落白夜の特性を付加し切りつけてくる。それを一夏は事前に察知出来ているかのように回避していく。

 

「アイツの使うラフトクランズの武器は全て、零落白夜の特性を持っていると考えたほうが良さそうだな」

 

「くそがあああ!てめえはニュータイプかよ!?攻撃する前に分かるような動きしやがってええ!それにその姿!ユニコーンガンダムのつもりか!」

 

「一体何を言っているんだ?ニュータイプだとか、ユニコーンガンダムとか訳がわからない」

 

春始の口から出てくる単語に、一夏は訳が分からないといった表情をしながら攻撃を回避し続けた。距離を離し、自身のラフトクランズに装備されているソードライフルをライフルモードで構え撃ち放った。

 

「おわっ!?な、なんだよ!?この反動」

 

単発でのオルゴンライフルを放った瞬間、従来以上に高威力である事を示すかのように緑色の軌道が描かれ放たれていく。その反動に一夏は驚き、仰け反りかけてしまった。

 

「なっ!?ぐああ!」

 

春始は回避したが僅かに右腕へ掠ってしまい、その威力に思い当たる節があったのか再び叫ぶ。それは自分がこの世界に転生する前に知っている作品に出てくる兵器。

 

「ビームマグナムだと!?ふざけんな!ラフトクランズにそんな武装も威力もある訳がねえ!」

 

負けじと春始も奪ったソードライフルをライフルモードに切り替え、放つが通常での単発モードで発射される。一夏はシールドクローを掲げ、それを防御する。

 

「この威力・・・オルゴン・マグナムって所か。俺だけの射撃、ようやく見つけた」

 

一夏はクラルスに搭載されたプログラムから流れ込んでくる情報が理解出来ていた。他を守るためには己も守らなければならない、守れないものもある。それでも、可能性を信じろと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会議室となっている大広間では政征と雄輔が落とされて事で騒ぎとなっていたが、クラルスの覚醒と一夏の動きに千冬は驚きを隠せないでいた。

 

 

「一夏・・・あれは一体?」

 

「覚醒したんだね、いっくん。やはり君に預けて良かった」

 

束の言葉に千冬は詰め寄り、問いただした。その目にはこれ以上、自分から離れて欲しくないという意志が見える。

 

「束!どういう事だ!?覚醒したとは一体何だ!?」

 

「クラルスに簡単な改修をした時、組み込んだプログラムがあるんだ。白式のコアデータをプログラム化したもので、ユニコーン・システムというシステムをね」

 

「ユニコーン・システムだと?」

 

「Universe Nnature Infinity Constitute Optimum Rreconciliation Nerve・・・無限の宇宙において自然の調和を構成する神経という名目で私が開発したプログラム。最も白式のコアが手に入ったのは嬉しい誤算だったけどね」

 

「束・・・お前一体何を企んでいる」

 

千冬は束の目的を知るのが恐ろしく感じていた。今までの束ならば子供じみた理由で利用出来るものは利用し、マッチポンプなども平気で行っただろう。

 

だが、今の束は科学者としても技術者としても末恐ろしくがあるのだ。

 

「何も企んでなんかいないよ?大学検定試験を突破して、働きながら特待生で大学に入って自分の研究をアシュアリー・クロイツェル社でしてるだけ」

 

「・・・・!?」

 

「大学はもう卒業単位は満たしてるし、元々働いてるからその後も大丈夫。不安だった白式も取り戻せたしね」

 

「馬鹿な!白式はお前が開発したのではなかったのか!?」

 

千冬の疑問も最もだろう。白式は世間では白騎士の後継機ではないかと噂もされている機体だ。特倉研は束が開発したと発表している。

 

「基本フレームだけだよ。白騎士のコアはいつの間にか盗まれてたし、研究所の奴が勝手に私が作ってる事にしてるだけ」

 

「話が変わるが白式のコアを手に入れたと言っていたな?では、春始が使っている白式は一体何だ?」

 

「あれは抜け殻だよ。白騎士の意志は無い、空っぽの入れ物になっただけの機体」

 

「なんだと!?」

 

「零落白夜が使えるようにコピーデータは使ってあるし、コアも既存してる物を使ってるから、白式と変わらないよ?違うのは白騎士の意思があるコアじゃないって事だけ」

 

「・・・・」

 

束は白騎士に特別な思いがあるのだろう。彼女はその意志をただ救ったにすぎない。だが、千冬からすれば二人の弟が戦っている事に変わりはない、割り切ったはずの存在だ。

 

だが、千冬自身どこかにまだ家族に戻れるという考えがあったのだろう。それを振り切れていない千冬に束は僅かに苛立ちを覚えていた。

 

 

 

 

 

 

 

兄弟で戦っている中、一夏はユニコーン・システムからまたもや情報伝達されてきた。それは白い一角獣が二つの可能性を呼び覚ますものだった。

 

「ユニコーン・システム、クラルスのシステムなのか?でも、バンシィとフェネクスという表示には何が?」

 

その瞬間、変身しているクラルスから二つの輝きが海底へと向かっていく。その輝きは海底に落ちた二機のラフトクランズに有り得た可能性を示した。

 

水柱が上がり、その中から現れたのはリベラとモエニア。春始にとっては殺したはずの相手であった。

 

「嘘だろ!?アイツ等が上がってくるなんて!?いや、零落白夜を受けて生きているはずがねえ!!」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

クラルスに反応したリベラとモエニアは、クラルスと同じように装甲が展開していく。クラルスが変身した時と同じように輝きが増していた。

 

「俺にはわかる・・・政征と雄輔の可能性が!リベラにフェネクスの意思が、モエニアにはバンシィの意思が宿ったんだ!」

 

「可能性だと!ふざけるなぁあああああ!なんで、なんでお前らだけがあああああああああ!!」

 

春始は叫んで二人から奪取したソードライフルとシールドクローで攻撃しようとしたが、それを素手で止められてしまう。

 

「何!?」

 

「返せ」

 

「この武器は俺達の武器、下種が触れるな!」

 

リベラとモエニアが同時に殴り飛ばし、武器を奪還すると同時にクラルスを中心として三機のラフトクランズが揃った。

 

クラルスは紅く輝き、リベラは青く輝き、モエニアは黄金に輝いている。それぞれの輝きが春始には妬ましく見え、雪片を手に向かっていく。

 

「死ねよ!お前らあああああああ!!」

 

「今の俺なら解る!春始兄は自ら可能性を閉じたんだ、育むべきものを拒否したんだよ!」

 

「うるせえええ!俺は主人公だ!!俺だけがハーレムを作れるんだあああ!」

 

憎悪を広大化させた春始はたった一度の二次移行を成功させてしまった。機体色は黒ずんだ白、右手には雪片を大刀にした長夜、左手には巨大な砲口を持つビーム砲である無明を手にしている。

 

「やった、やったぜ!二次移行した!!これで俺は無敵だ!手始めにお前らだあああ!」

 

「もう、戻れない所まで可能性を閉じたのかよ・・・なら!」

 

オルゴンソードを手に一夏は春始に斬りかかり、春始は長夜で受け止め剣戟を繰り返していく。政征と雄輔は手出しせず、二人の戦いを見ているだけだ。

 

「がああああ!くそっ!くそっ!!」

 

「これで、終わりだ!バスカー・モード!起動!!」

 

クラルスの手にするソードライフルが左右に展開し、巨大な刀身がオルゴンによって形成されていく。同時に突撃し、その動きは大気圏内とは思えない程の機動性だ。

 

「オルゴナイト!バスカー!ソォォォド!!」

 

「がああああああああああああ!?」

 

その刃は春始の命を完全に奪うことはなかった。だが、それが逆に春始の怒りを増長させてしまっていた。

 

「はぁ、はぁ・・・こうなったら旅館ごと消滅させてやる!」

 

そういって春始は旅館の上空へと向かっていく。それに気づいた一夏は代表候補生達に指示を促す。

 

「みんな、銀の福音を回収した後、待機していてくれ!政征、雄輔は俺に力を貸してくれ!!」

 

「一体どうしたのよ?春始がなにかしようとしているの?」

 

「そうだよ!」

 

鈴とシャルが訪ねて、他のメンバー達は福音を回収市に向かっていた。一夏は話しているのが惜しいと感じ口を開いた。

 

「時間がない!二人共、早く来てくれ!」

 

「わかった」

 

「行くぞ」

 

「ちょっと!教えなさいよ!!!」

 

「っ!春始兄、いや・・・春始の奴、大気圏外ギリギリの上空から旅館を消滅させる気なんだよ!」

 

伝えるだけ伝えると一夏は政征と雄輔を伴って旅館の方角へと向かって行ってしまった。残された代表候補生達は呆気にとられ、その場に残されたままであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺の思い通りにならない女なんか、もう必要ねえ!全て吹き飛んじまえ、この無明でな!!」

 

春始は旅館に照準を合わせ、発射体制に入る。その威力は山すら抉り取りかねないほどだ。もしも、旅館に直撃すれば旅館を焼き尽くし、巨大なクレーターが出来上がるだろう。

 

発射されようとした瞬間、一夏達が間に合った。ラフトクランズの輝きは失われておらず、三人は旅館の上空から更に上を見上げている。

 

「どうするつもりだよ?一夏」

 

「クラルスが伝えてくる。今、全てのラフトクランズは人の想いを形にする事の出来る状態になっているって」

 

「何?」

 

「二人共、目の前に壁を作るイメージを作ってくれ!俺がそれを増幅するから、そのフィールドで旅館を守るんだ!」

 

その言葉に二人はある言葉が浮かぶ、ニュータイプ。宇宙に適応出来た人間の概念、しかし、それはあくまでも本来の自分たちの世界においてはゲームや漫画などの架空の概念だったはずと認識している。

 

だが、今の一夏は完全にニュータイプのような言葉を発している。おもわず、二人はお互いに顔を見合わせた後、春始が口にした言葉を口にしていた。

 

「やろうぜ?雄輔、・・・俺達のラフトクランズもユニコーンガンダムのようになっているのなら」

 

「一時的にニュータイプになっていると?フューリーでありながらニュータイプって・・・チートにも程があるだろ。俺達」

 

「一時的だろう?俺達はフューリーとして、一夏はニュータイプとして・・・それでいいじゃないかよ」

 

「そうだな」

 

「来るぞ!二人共!!」

 

政征と雄輔の会話を一夏が切った瞬間、上空ではエネルギーのチャージを終えた春始が無明を構え、ロックオンを完了させた。

 

「死ねよおおお!!」

 

極大なビームが発射され、一夏は自分の脳に何かを感知して入り込んできたような感覚を味わうが、気に留めず先頭に立った。

 

クラルス、モエニア、リベラは両腕を広げる姿になり、目の前に特殊なフィールドを形成した。オルゴン・クラウドはパイロットを守る機能が主に動いている。

 

あまりの轟音に生徒達が外を確かめると、三機のラフトクランズ達が苦しみながらも自分達を極大なビームから守ってくれている様子が見えた。

 

「負けないで!」

 

「頑張って!!」

 

赤、青、黄金のフィールドが春始の発射したビームを押しとどめてはいるが、その反動があまりにも強く、三人はうめき声を上げ始めた。だが、此処で一人でも気を失えば旅館は確実に灰になってしまう。それは内部にいる生徒、教員全員の死を意味している。

 

「うああああああああ!!」

 

「ぐううううううううう!!」

 

「があああああああああああ!」

 

フィールドが破られそうになった瞬間、ラフトクランズの意思が三人に語りかける。己を信じ、宿った意思の名を呼べと。

 

「ユニコォォォォン!!」

 

「フェネクスゥゥ!!」

 

「バンシィッッ!!」

 

その瞬間、三機のラフトクランズは本来のオルゴンの輝きである緑色の輝きを見せ、フィールドの色も緑色へと変わり、上空から降り注ぐビームを完全に押しとどめ始めた。

 

徐々に威力を失っていき、ビームは完全に消え去って旅館は無事であった。一夏は初めて自分が人を守る事が出来たという実感を得て、気を失ってしまったのであった。




この世界の一夏は可能性を広げ、地球人としては最高の覚醒をしました。

クラルスも一角獣に乗る白騎士と邂逅しようとしています。

政征と雄輔は一時的です。二人はフューリーですので一夏と同じ覚醒はしません。

篠ノ之箒(白の地球)の強化における能力覚醒(参考意見用)

  • SEED因子
  • イノベイター(純粋種)
  • Xラウンダー
  • 念動力
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