Moon Knights IS~Prayer of a Rabbit Fury~   作:アマゾンズ

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三騎士の合流

春始がある物を取り込む事を企む。


体は・・・信念(つるぎ)で出来ている

「うあっ!!」

 

壁に叩きつけられ、それでも一夏は立ち上がり、べーオウルフと化した春始に戦いを挑んでいた。

 

ユニコーンモードの活動限界は既に超えており、次に発動するまで400秒かかると計算が出ていた。ニュータイプの感性を全力にしても、その予想を上回る攻撃を春始ことべーオウルフは仕掛けてくる。

 

「イチ・・か!オマエは俺が・・・コロしてやる!必ず!俺は、この世界だけじゃない、別の世界で・・ハーレムを作りあげル!」

 

べーオウルフの一撃はISの装甲、防衛機能である絶対防御を容易く突き抜けてしまう。

 

オルゴン・クラウドSの絶対防御の強化がなければ今頃、引き裂かれたミンチになっているところだ。

 

「っ・・痛ぅ!左腕の感覚が!?シールドを握る位しか出来ない状態か」

 

叩きつけられた影響を受けて、一夏の左腕は衝撃で感覚がなくなってしまっていた。それでも戦いを止めないのは己の騎士としての誓いだろう。その場とは言え、彼はゲッシュとしての誓いを己に科して戦っている。

 

その誓いは「二人の騎士が来るまで時間を稼ぐ」というものだ。ゲッシュとはいえ実際に効力がある訳ではない、己の課せられた目的を果たすためのものだ。

 

「死ネエエエエエエ!イチかァァァ!」

 

振り下ろされる豪腕を一夏は避けずにシールドクローを掲げ、両腕で受け止めた。まるで巨石が落下してきたような衝撃に一夏は脳を揺さぶられるが、それを精神力で踏みとどまる。

 

「なんダト!?」

 

「俺は・・・此処で倒れる訳にいかないんだよ。俺は・・・騎士だ、汚れたものを破壊を以て清浄に戻す。清浄の騎士だ!」

 

「バカか、破壊は何も生み出さナイ!破壊の後に残るノハ、ただの荒野だけだろうガ!」

 

「そうだ、破壊は荒野を生み更地を作る。けど、そこには新しく宿るものはある!その新しく繋ぐ物を守る!それが俺の騎士としての誓いだ!」

 

「綺麗事を抜かすんじゃねえええええ!」

 

苛立った春始は一夏を蹴り上げると同時に、自由になった腕で殴りつけて再び壁へと叩きつける。

 

「ぐっ!がはっ!?か、身体が・・・・?」

 

内臓への衝撃が凄まじく、一夏は吐血してしまう。更には全身に痺れ動く事が出来ない。

 

「運にも見放されたな・・・・?一夏。今ここでお前の頭を潰してやるから安心しろ」

 

一歩一歩近づいてくる春始に体を動かす事の出来ない一夏は身体に動いてくれと懇願する。

 

「(動いてくれ、俺の身体!此処で・・・ここでやられたら、あの二人や箒達が殺される!それだけは、絶対に嫌なんだ、だから!動いてくれええ!)」

 

瞬間、一夏の意識が真っ白な光に包まれた。目を開けるとそこは満天の星空が見える海の浅瀬だった。

 

「此処は?」

 

馬の嘶きが聞こえ、パチャパチャと此方へ近づいて来る音が聞こえる。その馬は頭に角を生やしており、所謂、一角獣と呼ばれるものだ。その背には少女が乗っており、そこから降りるとバイザーのような仮面をつけている。服装は白を基調としたドレスのような甲冑だ。

 

「待っていた、愚者へ与えられた身体から、母様によって魂だけがこの一角獣と一つとなり騎士の身体へと宿ったその時から」

 

「?」

 

騎士の少女は仮面を外さなかった為に聞き取りにくかったが言葉の意味は正しく理解すれば、白式として生まれた自分がタバ=サさんの手によって、ユニコーンシステムとなり、ラフトクランズ・クラルスに宿ったという事なのだろう。

 

「俺がここへ来るのをずっと待ち焦がれていた・・・そういう事かな?」

 

「そうか、そなたは人類として一歩先へと進んでいたのだったな。だから、私が伝えようとした事も正しく理解してしまう」

 

「人類の一歩先?物事を正しく理解したり、頭の中に何かが伝わって来るような感覚の事か?」

 

「そうだ。だが、その覚醒には心身に強い負荷をかけねばならない。身に覚えがあるのでは?」

 

彼女に言われて思い出す。兄であった春始からのイジメ、日常的暴力、それを訴えても知ろうとしなかった姉の千冬。己の価値は姉と兄によって培われたと言わんばかりの周りの評判。僅かに助け出されたが、それでも自分の中に残った心身の傷は癒える事はなかった。今だってその傷の中にいる。

 

「主よ、世界を救うなどと考えるな。世界なぞ一人の力では救えない、人は己の手の届くモノだけで手一杯になる。だが、力を持った人間は己に溺れ、己に酔い、やがては己の真実を見失ってしまう。そなたが清浄の騎士である支柱はなんだ?」

 

「俺が・・・清浄の騎士である支柱」

 

一夏は考えた。初めはシャナ=ミアを守る為に騎士なろうとした。けど、今は違う。大切な幼馴染、女性の気持ちに鈍感な自分を慕ってくれている。シャナ=ミアへの想いが憧れや忠義だとするのなら、幼馴染の二人は愛だ。二人を愛している自分を自覚した事がある。それこそが己の偽りの無い騎士としての支柱。

 

「愛の為に血みどろになる覚悟はあるか?決して清い騎士にはなれん、それに血みどろになったそなたをあの二人が受け入れるとは限らない、それでも騎士の道を貫くか?決して報われぬ修羅の道を」

 

一夏は迷う。愛の為に己自身が血まみれになった時、愛した二人から拒絶されると指摘され、それが覚悟を鈍らせる。

 

「最後の一線は恐らくそなたの兄であったものを殺すことだろう。だが、あの者の魂は諦めん・・己の欲望が成就できる世界に至るまでな」

 

「・・・・」

 

「覚悟はこの場できめられる物ではない、迷って迷って己が見つけた答えこそが正しいのだ。誰かに言われからではない、仕込まれたからでもない、自分だけがたどり着いた答えで覚悟を決めろ」

 

「・・・ああ」

 

そう言って騎士の少女は一夏の頬に触れた。それは女だからではなく、己を扱う主を己で触れて知りたかったからだろう。

 

「操者よ。騎士の身体の最後の封印を解く。自由と城壁、この二人と同じ全身を覆う鎧になろう」

 

「まさか、それは・・・!」

 

「恐らくは今まで以上の負担が掛かる。慣れないうちは自由に動かぬ、一角獣も暴走し、進化した自分の感性にすら狂わされるかもしれない」

 

「それでも俺はそれを望む、俺は俺だ。進化した人類になろうと別の名前を使おうと俺は一夏でありイチカでもある。だから、俺は『それでも』と言い続けるんだ!」

 

「そうだったな。ならば私もそなたと共に行こう!雲海を駆ける麒麟の如く」

 

瞬間、ラフトクランズ・クラルスが眩しい光を放つ。肌の露出していた部分がまるで鎧に覆われるかのようにクラルスと同じ色をした装甲に覆われていく。頭部と両耳をだけを覆っていた部分はラフトクランズ・アウルンと同じ形となり、転がっていたシールドクローとソードライフルを手にした。それはラフトクランズが二次移行した全身装甲化の姿。

 

「な・・・なんだ!?」

 

「・・・・・」

 

クラルスの操縦者は何も言葉にせず、ゆっくりと立ち上がった。春始としての自意識を失わせなかったのが影響していたのか、おぼろげにある記憶がその姿を見て驚愕していた。

 

「本物・・・の・・・ラフト・・・クランズ。なぜお前が・・!」

 

『行くぞ・・・』

 

全身の装甲が展開し、ツインアイはオルゴンと同じ色に輝き、展開した装甲からも同じオルゴンの輝きが漏れ出している。その姿は春始の記憶の中にあるユニコーンガンダムと酷似していた。彼自身も転生者としての記憶を失わせるものかとべーオウルフに抵抗し、二重人格のような状態にする事が出来たがべーオウルフが6、春始が4という肉体の所有権が揺れており、べーオウルフが優っている状態だ。

 

今は、一夏への嫉妬と憤怒、更には怨恨が表立っているため、春始の意識が強まっている。自分以上の場所へ行くことを許さないがゆえに。

 

「ぬああああ!力をヨコセセセ!!」

 

二次移行を果たした今のクラルスは一夏の意思はない。白騎士の意思が一夏の肉体へシンクロし、動かしている。

 

『我が操者の回復までの間、相手をしてやる』

 

 

【推奨BGM Moon Knights スーパーロボット大戦Jより】

 

 

白騎士(クラルス)はオルゴンソードを構えると、スラスターを全開にしてかつての肉体(白式)の持ち主である春始(べーオウルフ)に向かっていき、その刃を振り下ろした。ガキィン!と激しい金属音と共に機体のスラスターの推進剤が噴き出し続ける音がお互いの押し込みの強さを物語っている。

 

「て、テメえ!一夏ジャねえな!?」

 

『答える義務はない』

 

「グアァ!!?」

 

片手のソードにばかり気を取られていた為に、左手に持たれていたシールドクローで殴られ、よろけるとそこへ容赦なくキックを打ち込み、転倒させる。

 

『後、180秒』

 

 

 

 

 

 

その頃、政征と雄輔の二人は最後の一体となったアインストクローンのシャナ=ミアを相手にしていた。

 

「はぁ、はぁ・・・」

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

シールドクローは損壊し、クローモードへ移行不可能、ソードライフルも使い物にならない程に損壊しており、此処まで戦えたのはオルゴンの恩恵だろう。相手がクローンであるとはいえども身体能力はアインストそのもの、二人は苦戦しながら最後の一人まで追い込んだのだ。それは賞賛されるべきだろう。

 

「武器はオルゴンキャノンしか残ってないな」

 

「いや、まだ有るだろ」

 

「ん?ああ・・・そうだな」

 

二人は格闘技の構えを取り、対峙する。残された武器はオルゴンキャノンと己の拳のみ。それでも、膝をおる訳にいかないと一歩を踏み出そとした瞬間だった。銃撃の爆音とレールガンの着弾した爆発が目の前で起こった。

 

「お待たせしました!」

 

「ごめんね、遅れちゃって!」

 

「援護に来たぞ!」

 

それは、セシリア、シャルロット、ラウラの三人だった。此処に来る事は直前まで怖がっていたはずの彼女達がどうしてという疑問が浮かぶ。

 

「なんで?」

 

「そうだ、来ないんじゃなかったのか!?」

 

「帰ってこれないのは確かに怖かったですわ、けれど逃げ出したら貴族の恥ですわ!」

 

「僕も似た考えだよ。逃げたらカルヴィナ義姉さんに怒られちゃうからね!」

 

「私はお前達に借りを返せていないからな」

 

それぞれがそれぞれの考えの下、戦いを始めようと武器を構える。だが、ラウラだけが少しだけ動揺を見せた。

 

「あれは、シャナ=ミア姉様!?」

 

「違う、あれはクローンだ。姿形や声は似ているが中身は春始と同じ物だ、問答無用で倒していい」

 

「わ、わかった!」

 

クローンのシャナ=ミアが攻撃を仕掛けてきた瞬間、全員が散開し、シャルロットはマシンガンで牽制、セシリアも得意のビット攻撃でこちらへと間合いを詰めさせない。

 

「二人共、これを!」

 

シャルロットが持ち運び用の拡張領域から何かを取り出し、投げ渡したのは損壊していないシールドクローとソードライフル、ラフトクランズの武器だった。

 

「「これは!?」」

 

「武器を失う事もありうるってタバ=サさんから預かってきたんだ。壊れてる方は僕たちが回収しておくから、二人共この先へ行って!」

 

「わたくし達でも連携すればなんとかなります!」

 

「早く行け!本物の姉様達を早く助け出してこい!」

 

「っ!恩に着る!」

 

「すまない!行くぞ!」

 

政征と雄輔も一夏が向かった先の通路へと全速力で向かっていった。残された三人は実戦で笑みを浮かべていた。

 

「ふふ、不思議ですわね・・・体が震えてきますわ」

 

「日本で言う武者震い、かな?」

 

「ふ・・・戦意高揚とも言うがな」

 

「世界・・・修正」

 

三人はそれぞれの得意な武器を展開し、アインスト・シャナ=ミアへと向かっていった。

 

 

 

 

 

『ぐ・・・ううう!』

 

「大した事、ナカッタな!機械が人間二勝てるか!」

 

白騎士(クラルス)魔狼(べーオウルフ)の腕に持ち上げられていた。最強の白騎士ではなく今の肉体は自分用に調整されたものではない、清浄の騎士である一夏が使ってこそ真価を発揮するものだ。

 

しかも、相手は英雄の首に食らいつく魔狼。幾ら意志のある機械といってもそれを噛み砕く魔狼の牙には及ばない。

 

「これデ、オワリだあああ!」

 

『(時間経過、完了・・・今の私の役目は此処で完了した)』

 

魔狼(べーオウルフ)の刃が白騎士(クラルス)の腹部を貫こうとした瞬間、白騎士(クラルス)のツインアイが青く輝き、膝蹴りで肘関節部を蹴り上げた

 

「がああ!?」

 

「・・・・・」

 

機体と融合状態にある春始は機体を傷つけられると痛覚が発生してしまう。そのときに生じる反射反応を利用し、白騎士(クラルス)はその腕から逃れた。先ほど蹴られたのは肘の痺点に値する場所、機会であろうと痛覚があるのなら一時的に怯ませられる。無論、そんな事は知りもしない、脱出する為にやった行動だ。

 

「ありがとう、白騎士(クラルス)・・・。此処からは俺のステージだ・・・!」

 

「い、イチかぁあ・・・!」

 

対峙した瞬間、別の方角からなにか音が聞こえてくる。その音は徐々に此方へ迫ってきていた。それも二つの音が重なって聴こえてくる。その方向へ視線を向けた瞬間、緑色の光が二つ照らし出された。

 

「あれは・・・!」

 

「ま、マサか!」

 

それは紺瑠璃色とダークブルー、二機のラフトクランズ。それもクラルスと同じ二次移行の全身装甲化している姿だった。

 

「待たせたな!」

 

「援護が来てくれたから、抜け出せてこれた!」

 

「ああ、心強い。お前らが来てくれたなら百人力だ!」

 

三人がここに揃った。自由、城壁、そして清浄の名を冠する三騎士、ドライリッターが。

 

「一夏、お前・・・そのラフトクランズ」

 

「二次移行、したのか?」

 

「ああ、そうみたいだ。ありがたい事にエネルギー効率が格段にアップしてる。ユニコーシステムの負荷も軽減され、持続時間も僅かに伸びてる。でも、本番でどこまでやれるか分からない」

 

そう、主導権が一夏に渡った事で一夏は、二次移行した不慣れなラフトクランズで戦わざるを得ない。更にはこの状態でユニコーンシステムを起動すれば、どんな事が起こるかも見当もつかない。

 

「撤退戦だな。ミッションは?」

 

「春始を撤退させ、シャナ=ミアさん、フー=ルー先生、それから箒達を救出。セシリア達もいるだろうしな」

 

「帰還方法は?」

 

「ユニコーンシステムを使って、また俺が二人の力を増幅させてゲートを作る。確率は五分って所」

 

「オーケー。なら行くとするか」

 

「じゃあ・・・あの言葉だな。部の悪い賭けは?」

 

「する気はない」

 

「嫌いじゃない」

 

「そこは、合わせろよ・・・・」

 

三人はソードライフルを構えると春始と対峙した。春始も怒りにのあまり咆哮を上げている。だが、今の状態で倒せる相手ではない。

 

とにかく三人は春始を行動不能に追い込み、全員を救出して此処から脱出することを思考する。

 

「グオオオオオ!」

 

スラスターを全開でこちらに向かってくる春始、三人掛りでその突進を食い止める。だが、特機ではないラフトクランズでは圧倒的にパワーで負けてしまっている。春始の白式も二次移行を果たしており、更にはアインスト・べーオウルフに生まれ変わらせられた事で人間以上のパワーと再生力を持っている。

 

「ぐっ・・ううう!退け、俺は・・・シャナ=ミアさん達のもとへ二人を送り届けるんだからよ!」

 

「ああ?そうか・・・イイコト思いついたぜ・・・クロスゲートを取り込めば並行世界へイケルヨナァ?そこでハーレムを作りゃ・・・いいなぁ」

 

「なんでこいつ・・・クロスゲートの事を?」

 

「偶然、生徒会室で聞いてなぁ?それを取り込んで俺は新しいハーレムを作ってやる。だから、お前らが退けやあああ!」

 

「うああああ!」

 

「ぐあああっ!?」

 

「がああああっ!?」

 

「クロスゲート・・・静寂を乱す・・・この手に・・・」

 

腕のひと振りで三騎士を払い除け、春始は新しい野望を見つけ出したかのようで背を向けて去っていった。

 

「ぐっ・・・でも、ラッキーか?箒と鈴はお前たちの所へ向かってたから」

 

「セシリア達と合流してるかもな。先へ進もう」

 

「ああ、幸運に恵まれたな。さっさとこの陰険な場所からオサラバしないとな」

 

三人は立ち上がると先へ進むためにスラスターを起動し、奥へと進んだ。先に聞こえる爆発音を耳にしながら。

 

 

 

 

 

 

 

三騎士が向かっている頃、。シャナ=ミアとフー=ルーは軽い負傷を負いながらも初音を食い留めていた。

 

フー=ルーのラフトクランズ・ファウネア、シャナ=ミアのグランティード・ドラコデウスの損傷も軽くはない。

 

「はぁ、はぁ・・・フー=ルー、まだ戦えますか?」

 

「ふぅ・・ふぅ、ええ・・・まだ戦えますわ」

 

二人の身体からは鮮血がゆっくりポタポタと、地面へ水滴のようにたれている。だが、初音は刃を降ろし興味が失せたように背を向けた。

 

「お帰り下さい。もう、別の目的が出来ましたので。導き手がいるのなら地球へ帰れます。座標はお送りしますね」

 

「どういった風の吹き回しです?」

 

「決戦の場は此処ではないということ、そろそろ私も自分の故郷へ帰らなければ、一つだけ申しておきますが、あの子・・・貴女方の世界へ転移するつもりですよ。それでは」

 

初音はその場から転移する為の準備を始めた。それと同時に三騎士の三人が合流し、二人に手を貸した。

 

「皆さん!」

 

「此処まで来るとは無謀にも程がありますわよ?」

 

確かに無謀とも言える行為だが、行動を起こすほどにまで大切な相手なのだからその身を投げ出すことを厭わないのがこの三騎士なのだ。

 

「!アイツ!転移を!?」

 

「逃がすか!おわっ!?」

 

「一夏!?」

 

一夏は初音に向かってオルゴンライフルを放ったが、二次移行した機体に慣れていない事と威力が一次移行よりも跳ね上がっていたこともあって、反動でノックバックしてしまった。それを政征が支え止めて、事なきを得た。一夏の放った一撃はほんのわずかに逸れていて、当たらずにその先の壁に直撃してしまう。

 

「大丈夫か!?」

 

「ああ、それよりもアイツが!」

 

「ダメです、間に合いませんわ!」

 

「異世界の騎士達、あの子はゲートを見つけ出すでしょう。その時・・・帰還する事が出来る」

 

「何!?」

 

「いずれ私もあの子と一つになる。それでもあの子の魂は輪廻を繰り返す」

 

初音の言葉に三騎士は呆然としてしまうが、恐らくは春始の事を言っているのだろう。詳しく聞こうとした瞬間に初音は転移して消えてしまった。

 

「待て!ダメか・・・」

 

「とにかく、俺達が侵入した場所へ戻ろう・・・セシリア達が戦っているはずだ」

 

「ええ、篠ノ之さんに刀を返さなければなりません」

 

「行きましょう」

 

三騎士はシャナ=ミアとフー=ルーを護衛しながら、元来た道を戻っていった。




一旦区切りです。

次回はクローンのシャナ=ミアとの決戦ですが、これはセシリア達がバトルします。

今回はお茶濁し、春始の次の目的と元の世界へ帰るための手がかりです。

クロスゲートを取り込んだ瞬間、春始のハーレム計画が再動します。

春始の目指す場所はこの世界から「極めて近く、限りなく遠い世界に」とだけ言っておきます。

篠ノ之箒(白の地球)の強化における能力覚醒(参考意見用)

  • SEED因子
  • イノベイター(純粋種)
  • Xラウンダー
  • 念動力
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