超☆スーパーアルティメット『ニグン』 作:万田
「ここから転生先を選んで下さい!」
目の前には商店街でよく見かけるガラガラ。
笑顔の天使っぽい何かに渡された紙を見ると1~100までの番号が書いてある。
「あの~・・・自分は死んだんですか?」
「それ以外考えられます?ちなみに転生に拒否権はありませんよ」
「転生するのはいいんですけど・・・何に転生するんですか?」
「それをコレで決めるんです!」
その言葉を待ってました、と言わんばかりの笑顔で答える天使(仮)。指差した先にはガラガラ。
え?嘘だろ?
「それじゃ、引いてください!」
天使(仮)に言われるがままにガラガラを引く。
直ぐに死ぬような転生先を入れるわけがない。悪くても一般人Bぐらいのモノだろう。
そう悲観するモノじゃない。モブでも来世が楽しければそれで・・・
「出た数は~31ですね!おめでとうございます!原作キャラに憑依ですよ!」
これって二次元の世界にも行けるのか~
原作キャラに憑依ってことは、そこそこ優遇されるはず。主人公を助ければいい感じのポジションもゲットできる。なかなか良いじゃないか!
「憑依する先は~~~~
オーバーロードのニグンですね!」
「ちょ!ちょっと!ちょっと待ってください!ニグン⁉あの最上位天使(笑)を召還したけど、あっさり殺られたCV.子安のニグン⁉」
「はい!あのあっさり殺られた陽光聖典隊長のニグンですよ!」
脱力感、虚無感、悲壮感、あらゆる負の感情が全身に流れる。
終わった。来世が終わった。
まだ見ぬ来世のお父さん、お母さん。ごめんなさい。息子は死ぬ運命にあるようです。
「ですが!安心してください!まだ転生特典がありますよ!下手したらアインズ様より強くなれますよ!」
まさに地獄に仏。
そうだよ。アインズ様より強い特典を得られれば生きてられるんだよ。なんでこんな簡単な事に気づかなかったんだろう。
「それでは!このCV.子安BOXから三枚引いて下さい!中の人が同じキャラの能力等が入っています!」
「え?自分で選べるんじゃないの?」
「いえいえ。全部運ですよ。頑張って下さい!」
運って言ってるのに何をどう頑張ればいいんだよ・・・
ていうか中の人繋がりのキャラしか入ってないのか?もっとあるだろう。一歩通行とか大嘘付きとか・・・
渋々、子安BOXから三枚の紙を取り出す。
CV.子安の強キャラと言えば『千の呪文の男』とか、『DIO』とかだろう。出来ればそこら辺を狙いたい。
「え~と・・・一枚目は・・・『青雉』か!よっしゃぁ!」
青雉と言えばワンピースでも屈指の実力者だ。アインズ様に敵うか分からないが、能力が及ぼす影響は超位魔法レベルだろう。
「二枚目は~・・・ゲェェ!『オベイロン』!」
『オベイロン』、またの名を『須郷伸之』。
ソードアートオンラインでの屈指のネタキャラだ。特に、ゲーム内でアスナさんをペロペロしたのは衝撃的だった。
勿論、その後はテンプレの如く主人公に断罪された。
「ま、まぁ・・・許容範囲だ!許容範囲!・・・ん?」
『オベイロン』と書かれた紙の裏には、まだ何か書かれている。
「オベイロンの服装と・・・エクスキャリバー!?!?」
まさかの聖剣?嘘だろ!?これで勝てる!どれくらいの強さか知らないけど、聖剣と言うからにはビームとか撃てるのだろう。
「三枚目は・・・エクスカリバー?あれ?でも出てきてるんだけど・・・」
「あーそれはソウルイーターのエクスカリバーですね・・・それは装備品扱いなのでご本人がついていきます・・・ご愁傷様です・・・」
「あのウザイのを毎日聞かなくちゃいけないのか!?ふざけんなよ!!」
「だからご愁傷様だと・・・もうめんどくさいですね!さっさと転生してください!」
天使(仮)はどこから取り出した、10トンとデカデカと書かれたハンマーを振り下ろす直前だ。
「やめて!死んじゃう!死んじゃうから!」
「もう死んでるじゃないですか!」
俺が最後に見た光景は、目の前に迫った鉄塊だった。