超☆スーパーアルティメット『ニグン』   作:万田

2 / 5
神都上京編1

 スレイン法国、辺境の村。ニグンに憑依転生した俺はそこの神官の息子として生まれた。

 

 豊かな自然。辺境のため、数は少ないが幸せそうな村人。

 

 そんな恵まれた土地で生まれたのは幸運だった。これが王国ならそうはいかない。重い税金に、好き勝手やる貴族達。王国民には心底同情する。

 

 ん?特典はどうしたかって?

 

 勿論持っている。ヒエヒエの能力は違うが、どこぞの魔術師殺しの様に体内に仕舞っている。

 

 だかここで問題が起きる。体内に仕舞っているということは、つまり・・・

 

『私の朝は一杯のコーヒーから始まる。で?朝のコーヒーはまだかね?』

 

『こんな中世以下の生活をしている農村にコーヒーなんかあるか!』

 

『ヴァカめ!!守って貰いたい千の項目その一「私の朝は一杯のコーヒーから始まる」これだから田舎者は困るのだ!明日からはちゃんと用意したまえ!』

 

 ちなみに、このやりとりは100回以上行っている。

 

 これで分かっただろう。四六時中こいつと一緒にいなければいけないのだ。お陰で血管がブチ切れそうだ。

 

 しかもこいつ、気分で俺の体内から出てくるから余計にたちが悪い。

 

 ヒエヒエの能力で何度も氷漬けにしても、もう一本の聖剣で切りかかっても、傷一つつかない。強さだけは折り紙付きなのだ。強さだけは。

 

『ところで・・・今日の朝ご飯は何かね?朝ご飯と言えば私がロンドンに居た頃の話だ。私は鋭いナイフの様な奴でね。街のチンピラは私が通っただけで恐れおののき、女性達は黄色い歓声を上げたよ。だがね、私にも一つ弱点があった。そう、ニンジンだ。それを逆手に取ったチンピラが女性を人質に取ってこう言ったんだ「女の命が惜しければニンジンを食え」とね。そこからは君の知っての通りだ。私はニンジンを食べたよ。それを見たチンピラは改心をし、女性に益々人気になったよ。つまりこの事実をもって守って貰いたい、1000の項目、その278「私の食事には決してニンジンを使用しない」につながるのである』

 

うぜええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ

 

 糞!ふぁっ○ゅううううううう!このやり取り何回目だよ!いい加減へし折るぞクソ!

 

『ヴァカめ!守って貰いたい千の項目その917!「私に対して暴言を吐かない」これを守って貰わねば困る!』

 

 落ち着け、落ち着くんだ俺。相手は糞ウザイが最強の聖剣エクスカリバー。これがなくてはアインズ様一味に対抗出来るか分からない。出来るだけ穏便に・・・

 

『そんな君には私の伝説を話してやろう。私の伝説は12世紀から始まった・・・・』

 

 やっぱ無理だわ。氷漬けにしてやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽傷治癒(ライト・ヒーリング)

 

 第二位階の治癒魔法だ。名前からも分かる通り、軽傷を治すぐらいしか出来ないが、

 

「おお!流石、ニグン君!」

 

 だが、こんな農村では、軽傷を治すだけでも凄く感謝される。そりゃあ、血豆が出来た足で農作業なんかしたら痛いもんな。

 

「父には内緒でお願いしますよ。勝手に治癒魔法を使ったと怒られるので。それじゃ、私は行きますよ」

 

 この世界での神官は怪我人を自由に治すことは原則禁止とされている。なんでも、神官の地位が下がるとかなんとか。そのため、地方派遣神官の父にバレると怒られるのだ。

 

 思考しながら土が剥き出しの道を歩いていると、一軒のこじんまりとした家に着いた。

 

 この家が診療所兼俺の家だ。母は小さい頃に亡くなっているので父との二人暮らしとなる。

 

「ただい「ヴァカめ!」ま・・・」

 

 俺を出迎えたのは父ではなく、勝手に俺の体内から出て行った聖剣(エクスカリバー)だった。

 

「守って貰いたい千の項目その356『私を5分以上待たせてはならない』。」

 

「はぁ・・・はいはい「ヴァカめ!」分かり・・・」

 

「守って貰いたい千の項目その281『はいは必ず一回』!」

 

 最早、何も感じなくなってきた。

 

 いっそのこと岩に突き刺して、アニメの様に置いていけば離れられると思い、昔に実行したことがある。だがいくら離れても奴はやってくる。主人公から離れすぎたらテレポートしてくるNPCの様に、いつの間にか後ろに立っているのだ。

 

本人曰わく「ヴァカめ!私は君の装備品だからついて行くのは当たり前だろう!」と、いうことらしい。

 

正直ついてこなくていい。呪われた装備もいいところだ。

 

「おおニグンよ。帰ってきたか!」

 

 若干オーバーなリアクションで俺を出迎えたのは、初老に差し掛かった男性、クリス・グリッド・ルーイン。俺の父親だ。

 

 元々は神都と呼ばれるスレイン法国の首都で、それなりの地位だったらしいが、モンスターとの戦闘で怪我を負い、そのまま隠居も兼ねて地方派遣神官となりここにやってきた。

 

 そして、何故かエクスカリバーと波長が合うと言うか、仲が良いと言うか・・・そのせいで俺のストレスが・・・

 

「ただいま帰りました。父さん」

 

「ニグンよ、お前に客が来ている。居間で待っているからついてきなさい」

 

「分かりました」

 

 俺に客なんて珍しい。そもそも知り合いは村の人達しかいない。つまり、客は父親の関係者と思われるが、父の関係者なんて、これまでで一回も来たことがない。

 

 不信感を募らせさがら居間に行くと、どこかで見たことがある戦闘服を着た男が二人居た。

 

「ニグン、お前に陽光聖典への入隊命令が出された。明後日、神都に出発だ!」

 

 死亡ルート一直線じゃないですかやだー

 

「ほう。この少年が11歳で第三位階まで使用できる天才か・・・」

 

 何故ばれている!人前では第二位階魔法までしか使っていない筈だ!

 

 視界の端にはムー○ンに似た生物が、謎のタップダンスを踊りながら、

 

「EXCALIBUR~EXCALIBUR~」

 

歌い始めた。

 

 お前か!お前がバラしたのか!?

 

 




エクスカリバーが地味に書くのが難しい・・・なんとかウザく書かねば・・・

あと、ニグンさんの過去は捏造です
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。