どう見ても比企谷八幡がリア充なのだが間違いであって欲しい 作:アバンストラッシュ
この話だけ高校1年生です。
次話から原作に入ります。
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人間という生き物は自分より下の人間を探して優越感に浸るものだ。
というのは飽くまで俺こと『
しかし、スクールカーストというインド人が聞いたら「え?wまだお前らカーストとか言って差別してんの?wwプギャーm9」と笑われそうな身分制度が存在する学校生活においては、例外が2つ存在する。
1つは、トップカースト。所謂、1軍と呼ばれている奴らだ。
奴らにとって中位層・下位層の人間は有象無象同然。眼中にすら入っていない。そうなるともう見下す以前の問題だ。
ならば何故、イジメというものが存在するのか。と疑問に思うことだろうが今は関係ないので置いておこう。まぁ、簡単にいうと付き合いが悪くなった仲間を潰す為や、背伸びして1軍に入った虎の威を借る狐が力を誇示する為など色々だろう。
そして2つ目だが、これはもう察しがついていると思う。
そう、『ぼっち』である。
スクールカーストの3軍には、オタク系やガリ勉、運動音痴など案外幅広いジャンルの人々が属している。
そして、その中でも突出して下の地位に属しているのが『ぼっち』だ。
ぼっちに、人は近づいて来ないし、触られないし、声を発する機会もない。まさしく、ぼっちこそスクールカースト最下位といっていいだろう。
説明するまでもないと思うが単純に見下せる相手がいないので、ぼっちも例外の一つに当てはまるという訳だ。
そんなくだらないことを寝た振りをしながら脳内で長々と語ってきた3時限目の休み時間だが、そろそろ終わりを迎えようとしている。なぜ寝た振りをしているのかは言うに及ばないだろうが、俺がぼっちだからだ。
しかし、なぜ俺がぼっちになってしまったのか。コレガワカラナイ。
自分で言うのもなんだが、成績はそれなりにいいし、運動もそれなりにできる。こっちから話しかける事は無いが、話しかけられると普通に返事をするし、それなりに話を盛り上げられる自信もある。脳内でこれだけ饒舌なのだから現実で会話できないなんて事があるだろうか?いや、ない。多分!
となると、考えられる原因は1つだ。……顔である。
なにを隠そうこの俺、朝霧 陽はかなりのブサメンなのだ。
妹は「イケメンなんだから自信持ちなよ」なんてお世辞を言ってくれるのだが、自信なんてものは小学生の頃にへし折られてしまった。俺の顔を見る度に、女子からため息をつかれ、男子からは舌打ちをされるのだ。そりゃ自信なんて消えてなくなるだろう。それどころか自分の顔を恥部として認識しちゃうレベルまである。
なんてことがあり俺は、中学から今まで顔を隠して生活している。具体的にいうと、前髪を両目が余裕で隠れるほど伸ばしてマスクを常にしている。
……どう見ても不審者です。本当にありがとうございました。
そんな俺だが実を言うと、それなりにこのぼっちという立場を気に入っていたりもする。イジメの対象にならないし、パシリに使われることも無いからだ。
それにこのクラスには珍しいことに、俺以外にもぼっちがいたのだ。
そいつの名前はーーー比企谷八幡。
入学式から3週間ほど入院していたらしく、この前クラスに帰ってきたのだ。その事が原因でぼっちなのかと思っていたが、あの身に纏っている負のオーラと死んだ魚のような目を見る限り、他にも理由があると考えられる。彼もなかなか大変な経験をしてきたのだろう。
そんな彼の存在は俺の精神衛生を保つ上で非常に役立ってくれていた。人間というものは同じ人種の仲間がいるだけで安心する生き物なのだ。
だがしかし、俺達が友達になることは絶対にありえない。
友達になるというのは、ぼっちがぼっちじゃなくなるということだ。するとどうだろう。カーストが陰キャグループなどに上昇し、イジメなどの対象にされる可能性が出てくるのだ。
そんなリスクを負うなんて真っ平ごめんである。ぼっちは敵を作ることも味方を作ることも許されていないのだ。
ま、比企谷君も充分その事を理解しているだろうから心配ないけどね。
その事を確認する様に比企谷君の方をチラッと見てみると、何故か一瞬目があった。
……大丈夫だよな??
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「今日はここまで。それじゃあ、それぞれ復習しておくように。」
教師のその一言を皮切りに教室内の硬い空気が緩和され、昼休みに突入した。それと同時に教室を飛び出すリア充が数人。我先にと購買にでも向かっているのだろう。もうあれだ。あいつらは本能のままに行動してるのだろう。
「……な、なぁ。」
だがまぁ、お腹が空いたという点については同意だ。それにいつまでも教室に残っていると「お前がいると飯がまずいだろブスが」とか思われそうだし、さっさと教室を抜け出すことにする。
「……おっ、おお、おいっ」
今日の昼ごはんはみんな大好き、コンビニのおにぎりでござる!いや〜、楽しみだなぁ。こんなに美味しいものはトイレで食べるに限るよねっ!……グスン
ていうか、さっきから誰か呼ばれてるじゃん。返事してやれよ、可哀想だろ!
「…あ、朝霧っ」
俺かよっ!!……いや、正直気づいてましたけどね。明らかに俺の目の前で呼びかけてたもん。
にしても、このぼっちに話しかけてくる猛者がいるとはな。一体何が目的なんだ……!ダメだ。思い当たる節が全くない!
……ま、まさかっ!おにぎりか!?俺のおにぎりを奪いに来たのか!?もしそうなら喧嘩をすることになりそうだ。っべー。っべーわ。久しぶりにキレちゃうかもしんねーわ。
さて、そんな不届き者の顔を拝ませて貰うとしますか。
「一体何のよ、ぅ…………ふぁっ?!」
目の前で照れくさそうに立っていたのは比企谷八幡君でした。
アイエエエエ!ハチマン!?ハチマンナンデ!?!?
お、おお、おまっ、えぇ??なんでぇ!?お前はぼっちだろう!?ぼっちのルールを知らない比企谷君じゃあるまい!?
「だ、大丈夫か??」
「あ、あぁ。」
奇声を発した俺を心配してくれる比企谷君……優しい。トゥンク。
……原因はお前だけどなぁ!!
「そ、それで何か用??」
「あ、ぇと。いや…」
なんだよ。ハッキリしないな。用事があるならさっさっと言ってよ!クラスの「うわぁ……、ぼっち同士で傷の舐め合いしてるよ。キモッ」的な視線がめちゃくちゃ辛いんだよ!!
「その…、一緒に、飯食わねぇ?」
「……ふぁっ!?」
なん……だと……!?
この男は、腐った目をしているこの
……愚かな。自らぼっちという立場から抜け出そうとするとは…。マジ愚行。独りでクリスマスのディスティニーランドに赴くぐらい愚行。
ここはお互いの為にお断りするのがベストだろう…。
「…………。」
ダメだ!言えないっ!
間違いなく断るのがベストな筈なのに、生まれて初めて食事に誘われるという経験をして喜んでいる自分がそれを許してくれないのっ!悔しい!悔しいわっ
「あー、やっぱ嫌だよな。
すまん。この話はなかったことにしてくれ。」
返事に困っていた俺を気づかってか、比企谷君は頬を掻きながらそう言った。
なんだよコレ。なんなんだよこの罪悪感はよぉ!!!比企谷君めちゃくちゃいい奴じゃねぇか!
……こんな気づかいの出来る子がなんでぼっちなんだ?世の中腐ってるよっ!!
「ち、違うんだ!
俺、ご飯に誘われたこと今まで1度もなかったからちょっとテンパってた。」
「そ、そうか…!」
俺が慌てて弁明すると比企谷君は安心したように
あ、これぼっちになった要因の1つだわ と思ったが決して口には出さない。人のことを言える立場ではないのだ。特に顔関係は。
てか普通に比企谷君イケメンやしね。…クソッ!
「じゃあ昼飯は……!」
「…あぁ。一緒に食べようぜ!
誘ってくれてありがとう。」
俺の決意の弱きことこの上なし!でも、思ってた以上に食事に誘われるのが嬉しかったからね。しょうがないね。
まぁ、1回ぐらい誰かとご飯を食べても罰は当たらないだろう。
全国の同志諸君!俺は一足先に行かせてもらうよ。さらばだっ!
俺はぼっちをやめるぞ!ジョジョォォォオオオオオ!!!!
「よし!
じゃあ、早速食べに行こうぜ!」
「お、おい待て!
まだどこで食べるか決めてないだろ。」
「は?何を言ってるんだ比企谷君!
トイレで食べるに決まってるじゃん!」
「いや、なんで2人で便所飯なんだよ!
なに?やっぱり俺と食べるの嫌だったの?でも断るのは忍びないから1人で食べてるのと変わらない方法を提案したの?
だとしたら普通に断られるより傷つくんですけど…。」
お、おぅふ…、いつもの習慣でトイレを提案したらすごいツッコまれたでござるぅ。
「つ、ついいつもの癖で…。
じゃあ、どこで食べる?」
中学3年間便所飯してたら、ご飯をトイレで食べることに一切違和感がなくなるんだから怖いよね。
「しょ、しょうがねーから俺のベストプレイスを教えてやるよ!」
そう言って比企谷君は笑った。
今度は、屈託のない綺麗な笑顔だった。……トゥンク
やめろっ!俺はホモじゃない!
┌(┌ↂ⃙⃙⃚pↂ⃙⃙⃚)┐ホモォォォォォォ…