ベートローガの親友的ポジションで転生したのは間違っているだろうか?   作:狭霧

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...ごめんなさい...
投稿サボってました...これからもこんな感じの不定期になる事しか多分ありませんが生暖かく読んでいただければと思います。
それでは
ベートローガの親友的ポジションで転生するのは間違っているだろうか?17話始まります!



17 決着

紫苑は瞬迅を使いオッタルの周りを飛び回りカグツチで攻撃を繰り返す。

 

オッタルはそれを物ともせずに自慢の大剣で受け止める。

 

大量にクナイを投げ込み、カグツチを振るい・オッタルがその一撃を大剣で受け止めた瞬間に移動をしていた。

 

オラリオで屈指の速さを持つベートでさえも視認出来ない速度、それをオッタルは己の経験則で相手の飛んでくる場所を読み対応する。

 

紫苑がオッタルに向けてクナイを投げ込むのをやめた。

 

「どうした?言葉何をそんなに急いでいるのだ?」

 

紫苑は何も語らない。

 

「そうか...やはり貴様は何もかも捨てているのだな?あの日から。」

 

オッタルら何かを悟ったのか今まで受けに使っていた大剣を地面に突き刺した。

 

「ならば、貴様に剣は必要ないな!」

 

オッタルは紫苑へと突っ込んだ。

 

それは本物の猪を連想させるかのように力強く、そして速い。

 

紫苑はそれを見て別のクナイの場所へ飛ぼうとするが、その場所には既にオッタルの姿があり紫苑はあらん限りの力で闘技場の壁まで殴り飛ばされた。

 

紫苑には何があったのかがわからない。

 

「なっ!どうして紫苑さんが飛ぶ位置が分かったんですか!」

「やっぱり、バレてたんすね。」

「何がですか!?」

「紫苑さんのあの魔法の弱点というか何というか、あの魔法はクナイに付与している紋章を認識し飛ぶんです。」

「つまり...」

「いや、考えたくはないんですけど...一瞬で紫苑さんが認識つまり少しだけ向いた方のクナイに意識を絞り、飛んだ瞬間にそちらに移動そして殴るの構図ですね...多分」

 

話を聞くだけでもあり得ないことだった、これが彼が王者と呼ばれる所以、故に最強。

 

「相変わらず...チートな性能してるね...オッタル...」

「あの時の戦いで対お前用の戦法はいくつか用意してある、それの一つだ。」

「あの時の戦い?だって?馬鹿言うなよ!あの時だって僕はお前に一合決め込んで逃げただけだよ?その一合でこの戦法思いついたんなら君の戦闘センスはアホだよ。」

 

顔を歪め闘技場の壁から出てから紫苑。

 

紫苑の最大限の嫌味をオッタルは涼しい顔で受け止める。

 

「なんとでも言え、俺は本当の貴様と戦いたいのだ!」

 

オッタルは自身の胸の前で拳を握りこむ。

 

「あの時のお前はこんなものでは無かった!何故ならそれは守るべきものがあったからだ!今の貴様はただの腑抜けだ、守るものを無くし、なにかを失いたくないがために今の現状を維持しつづける。」

 

 

オッタルはそれ以上を口を開かなかった。

 

 

「はぁ、あのアホにはどうやら言わなきゃならねぇなみたいだな...」

 

 

ベートは闘技場の紫苑のある場所まで降りていた。

 

 

「ちょっ!?ベートさん!?」

「ウルセェ!黙ってろ!猿魔!!」

 

ベートは紫苑の目の前に来ると胸ぐらを掴み、無理やり紫苑を立ち上がらせる。

 

 

「紫苑お前いつまで1人でいるつもりなんだ?」

「何を言ってるんだい?僕はイシスファミリア以外に入る気がないからだよ!」

 

 

ベートは溜息を吐きながら紫苑を殴った。

 

 

 

 

 

「ちげぇよな、お前がファミリアに入らねぇのは怖いからだ!家族をもう一度...大切な人を失うのを恐れてるからだ!」

 

 

ベートは拳を握り紫苑の元まで歩み寄る。

 

 

 

「なあ?少しは頼れよ...俺はお前の親友(あいぼう)だろうが...」

 

 

 

 

 

 

紫苑はベートのその言葉を聞き自然と自分の口角が上がった行くのがわかった。

 

 

 

(なんだ....簡単な事だったんだ....どうしてこういつも僕は遅いんだろうか....気付くのが....)

 

最初に思い出したのはこの世界に転生する前の事。

 

唯一と言って良いほど自分の事を心配していつも話してくれていた妹の事を。

 

次に思い出したのはこの世界での出来事。

 

この世界に来て、自分を受け入れてくれたある神を。

 

こんな自分を好きになってくれたとあるエルフの少女の事を。

 

そして、最愛の彼女と主神を失った時のことを。

 

 

そして、この男との約束を誓った時のことを。

 

 

(やっぱりどうしても僕の心を突き動かすのはこの親友らしいね。)

 

「はは....本当に馬鹿みたいだね?僕」

 

紫苑は乾いた笑みの後に自分の体を見渡す。

 

「ここまで馬鹿みたいな事をしたのは君と一緒に暴れていた頃以来かな?」

 

紫苑は立ち上がり笑いながらベートの肩を叩き歩む。

 

「おっおい、紫苑!」

「悪かったね、親友....長い間待たせて、もう大丈夫、後は自分でどうにかするさ、君に殴られたんだ....もう迷わないさ。」

 

困惑するベート、しかし紫苑の言葉に不思議と違和感は感じなかった。

 

「はっ、そうかよ、せいぜい一撃でも当てて来るんだな、馬鹿野郎。」

「わかってるさ。」

 

短い掛け合いではあったもののその2人の間には確かな、信頼があった。

 

「すまないね、オッタル、今からが僕の正真正銘の全力だ!負けるにしても必ず君にこの一撃を届かせよう!!」

 

オッタルは静かに口角を吊り上げるとあらん限りの声で叫んだ。

 

「ようやく帰って来たか!その全力をねじ伏せ俺は更に高みに行かせてもらう!来い!言葉 紫苑!!」

 

紫苑は過去に自分が決して使おうとせず、自分自身で使う事を禁じていた魔法を使う。

 

 

「我 雷鳴を 纏うものなり 雷鳴を操りし龍よ 我が願いに呼応し 現世へと その姿を顕現せよ」

 

紫苑の周りにはいつもの様に雷が集まりだけではない、雷は龍の形をとり紫苑の体に巻き付いていく。

 

その紫苑の姿は雷神の如く圧倒的な威圧感を放っていた。

 

「雷神龍!!」

「言葉...それは...!」

「この魔法は僕の雷光の本来の姿...雷光はこの雷神龍の詠唱を省略したものさ。」

 

紫苑は腕を後ろまで引き刺突の構えを取る。

 

ジェット噴射のようにカグヅチからは火が出ている。

 

「カグヅチにも魔力を回さなくちゃいけないからね...この一撃...この一撃を君に当てる!」

「来い!言葉お前のその一撃俺が受けてやる!」

 

オッタルは剣を取り構える。

 

それを見た瞬間に紫苑は炎と雷を纏いながら雷の如く駆け巡った。

 

オッタルと紫苑が衝突した瞬間にその場は真っ白な光に包まれた。

 

 

 

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