ベートローガの親友的ポジションで転生したのは間違っているだろうか? 作:狭霧
紫苑とベートには一時の静寂が流れた。
その空間に一つか細く優しい声が響く。
「ベート.....さん?」
そこには金髪の少女アイズが立っていて、首を傾げながら此方を見ていた。
「ああ、アイズか終わったから帰るぞ。」
ベートは紫苑に背を向け、アイズの頭をポンッと叩く。
紫苑はその光景を唖然として見ていた。
「紫苑」
不意にベートから呼ばれる。
「俺だけじゃフィン達に説明するのが面倒くせぇだから一緒に来い。」
ベートは照れくさそうに紫苑に言う。
紫苑は少し笑うと
「ああ、分かったよ。」
紫苑はベートの背を追いかけるのだった。
紫苑達を帰りを5人が待っていた。
先ほどはフィンと呼ばれていた少年、エルフのリヴェリアと呼ばれていた女性、ドワーフの老人、肌が褐色の少女二人が居た。
「君凄いね、私ティオナって言うんだよ。よろしくね。」
褐色の少女の一人が紫苑に近づいてくる。
「こら、ティオナ勝手な事しない。」
ティオナの頭をもう一人の褐色の少女が叩く。
「私はティオネって言うのよろしく。」
ティオネは手を上げ挨拶をしてくる。
紫苑は手を上げ挨拶を返す。
「おい、バカゾネス時間が惜しいからさっさとのけ。」
ベートはティオナに向かって言う。
「なんだとー、このバカ狼!!」
ティオナはベートに言い返す。
「二人とも彼に話を聞きたいからちょっと静かにしてようか?」
フィンはふたりに静かにするように促す。
「静かになったね、初めまして僕はフィンディナムロキファミリアの団長をしているよ。」
フィンは紫苑に右手をだし名乗る。
紫苑は左手でフィンの右手を握り名乗る。
「言葉紫苑と言います。」
紫苑とフィンは少し見つめ合う
「いい目をしているね、何かを覚悟している者の目だ。」
フィンは紫苑の心情を見透かしているかのように言い放つ。
紫苑は内心焦る、何故こうも簡単に人の心情が分かるのか不思議でならなかった。
しかし、紫苑は冷静に冷たい声でフィンに応じる。
「別に何かを覚悟なんてしてませんよ。」
紫苑は間を開けはっきりと告げる。
「僕は弱い人間と言うことだけは断言しておきます。」
紫苑の言う弱い人間とは心の弱いことを意味する。
「弱い人間か.....それを自分で言える人間は弱くねぇんだよ。」
ベートは紫苑に聞こえない声でつぶやくのだった、ただベートの近くに居たアイズには聞こえていたことをベートは知らないね。
「僕からしたら君はそういう風には見えないけどね。」
フィンは軽く笑いながら言う。
「それで、君達が戦った人型のモンスターはどんな感じだったか聞かせて貰っても良いかな?」
ベートと紫苑はやり合った感想を話す。
「なるほど、これはロキと少し話す必要があるね。」
フィンは少し考え込んでいた。
紫苑はチャンスは今だとばかりに発言する。
「それでは、僕はこの辺で帰らせて貰いますね。」
紫苑は背を向け走ろうとする。
「待って貰えるかな?」
フィンに呼び止められる。
「僕らは物資も心許ないし、武器もこの通り。依頼料ははずむから護衛を頼めないかい?」
紫苑は少し考える
(助けたのに誰か死者を出されても困る。)
と言う考えに至ったので依頼を受けた。
護衛をしつつ帰っているとミノタウロスが数体現れ逃げ出していく。
ミノタウロスは5階層まで逃げ込む。
アイズと紫苑はほとんど同じエリアで逃げたしたミノタウロスを見つける。
そこには白髪の少年が襲われていた。
ミノタウロスに襲われたのか服はぼろぼろになり満身創痍といった様子でミノタウロスに追い詰められていた。
紫苑はクナイをミノタウロスの頭に投擲し、頭に着弾する前に飛ぶ。
その時に小太刀でミノタウロスの頭を一文字に切る。
紫苑が少年を見ると緊張の糸が切れたのか意識を失う。
紫苑はアイズと共に少年を治療しているとき、紫苑とアイズの目が驚愕の色に染まる。