ベートローガの親友的ポジションで転生したのは間違っているだろうか? 作:狭霧
「恩恵がない.....?」
アイズは首を傾げ、紫苑は考え込む。
(僕達がこの5階層に入ってミノタウロスを見つけるまで30分.....出会ったのがいつかは判らないが最低でも5分以上は逃げていたのだろう。)
紫苑はさらに思考を広げる。
(しかも、恩恵を持っていない状態でだ、この子は化けそうだな。)
紫苑はいつの間にか顔に笑みを浮かべていた。
「紫苑.....さん?」
アイズは心配そうに紫苑の顔を覗き込む。
紫苑ははっと我に返ると
「何でもないよ、この子を連れて行こうか。」
自然と背中におぶりアイズに行こうと促す。
紫苑とアイズはフィン達と合流する。
「おい?なんだその背中の奴は?」
ベートは不思議そうに紫苑に問いかける。
「ミノタウロスに追いかけられていた子だ。」
紫苑は口に笑みを浮かべて、自慢そうにベートに言う。
「紫苑、テメェがそう言う笑みを浮かべるって事はとんだ掘り出しもんだな。」
ベートは判っていたように呆れていた。
「リヴェリア、あの子を見てあげて。」
アイズはリヴェリアに少年を見て欲しいと頼んでいた。
「んで、そいつはなんなんだ?」
ベートは紫苑に聞く。
「ああ、恩恵無しでミノタウロスから最低でも5分は逃げ回ってた子だよ。」
紫苑の発言と共にロキファミリアのメンバーに動揺が走る。
フィンは興味深そうにリヴェリアと共に少年のもとに来た。
「確かに恩恵がないね。」
「こんな子がどうしてダンジョンなどに居たのだ?」
フィンは感心したように、リヴェリアは慈愛に満ちた顔で少年を見ていた。
「フィンさん、この子はロキファミリアで保護してくれませんか?」
紫苑はリヴェリアに少年を預けると、フィンにだけ聞こえる声で頼む。
「どうしてだい?」
フィンは不思議そうに聞く。
「僕にはこの子を保護できる場所も恩恵を与えてくれる、主神も居ませんから、それじゃここで僕は帰ります。」
紫苑は何処か寂しそうにフィンに告げるとその場から去っていく。
「主神がいない?」
フィンの呟きはロキファミリアの幹部達のみに聞こえる声だった。
紫苑はダンジョンから出てきていた。
そこからいつもお世話になっている、宿屋へと向かう。
「今帰りました。」
紫苑は宿屋へ入ると何時も世話になっている主人に挨拶をする。
「おう、帰ってきたか紫苑。で?久々にダンジョンに潜った感想は?」
主人は紫苑に問いかける。
「面白い子を見つけましたよ。」
紫苑は嬉しそうにクスクス笑い主人にダンジョンの出来事を話す。
「そうかぁ、そいつは良かったな.....なあ、そろそろもう許しても良いんじゃないか?」
主人は紫苑に真剣な眼差しで述べる。
「親父さん、これは俺の問題なんだ、どうしてもどうしても許せないんだ、すまない。」
紫苑は悲しそうに主人に告げる。
紫苑は自分の部屋に戻っていった。
「彼奴は何時になったら.....また、ファミリアに戻れるんだろうなぁ。」
主人は悲しげな面影を残した少年のことを考えながら、親友に送る手紙を仕立てるのだった。
~ロキファミリアside~
「ベート」
フィンはベートの名を静かに呼ぶ。
「あ?どうした?フィン」
ベートはその呼びかけに応じる。
「彼は一体何者なんだい?」
「俺の親友でオラリオ最速の男だ!!」
ベートは自分の事のようにフィンに嬉しそうに話す。
「オラリオ最速ねぇ?ならどうして僕達の耳に噂やら、彼の情報が入ってこないんだい?」
フィンは疑問をベートにぶつける。
「俺もそこまで詳しいわけじゃねぇが、彼奴は目立つことを嫌ってたからなギルドに金を渡して情報をかくして貰ってたんだろうさ。」
フィンが更にベートに聞こうと口を開く前にベートが口を開く。
「フィン、俺に聞くよりもロキに聞け彼奴の方が俺よりも詳しい情報を知ってる。」
フィンはホームに帰ったら色々考えないといけないことが増えたようで頭を悩ませていた。
「リヴェリア、その子は大丈夫?」
アイズはリヴェリアにおぶられている少年を見て心配していた。
「ああ、呼吸も安定してきた、大丈夫だ。」
リヴェリアはアイズを安心させるように言う。
「そうだよー、アイズー紫苑君と一緒に治療してリヴェリアに診て貰ったんだからさぁ。」
ティオナもアイズとリヴェリアの会話に割って入る。
「そうですよ、アイズさん、その子もすぐ元気になりますよ。」
エルフの少女もアイズを安心させるように言ってくれる。
「ありがとう、ティオナ、レフィーヤ」
アイズは二人にお礼を言うとダンジョンから出るために歩き出す。
どうも、狭霧です。
やばいゴールデンウイーク終わった(TOT)
そしてテスト期間へ勉強とかしないという死ぬので、更新とか遅くなるかもしれませんごめんなさい、