ちょっと解説。
モンスター集落での戦いのときのスカルの装備にある、E-3型狙撃銃について。
E-3…エンドの武器会社。
三人のエンダーマンが立ち上げたのが由来。
精密、高性能な武器を提供するが、少しお高め。
それでは本編へGO!!!
ボブとランドが出発して、基地の中が一気に静かになった。
ゾディーナと僕はトレーニングを終えた所で、フリルは散歩に行った。
昨日の人間の目撃から何も変化は無いが、何か悪い予感がする。
…いや、予感では無くなってきている。
明らかにフリルの帰りが遅い。
これまでは長くても10分程で帰ってきたはずだが、既に20分以上は経っているのに帰ってきていない。
彼女は人間からしたら取り返したい存在…まさか…
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ボス?「で、B-3は捕らえたか?」
ボスが待ちかねたように言う。
?「はい。ポーションで眠らせて隣の部屋に居ます。」
ボス?「よし、『あいつら』に引き渡すのは明日だ。厳重に警備しておけよ?子供とはいえ生物兵器だからな。」
ボルド「そんなやつぁ俺様にかかればチョチョイのチョイよ!」
?「油断はするな。何をしでかすか分からん。」
困った弟だ。実力はあるがすぐに自信過剰になる…
ボス?「それじゃあ、任せたぞ。」
?・ボルド「はっ!」
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まずい。
不安が現実になった。
寺院基地から少し離れた所に、フリルが履いていたスニーカーが落ちていた。
もし、あの人間が拐っていったのなら…
ラ「こっちだな。」
昨日、人間が帰っていった方…山岳バイオームの方にランドは向かった。
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ボルド「なあ、兄貴。」
ボスが居なくなった後、ボルドが尋ねる。
ボルド「本当にあの作戦をやるんスか?」
?「ああ。俺達はここに居るべきじゃない。」
ボルド「でも助けに来る保証は――」
?「ある。その為に痕跡をいくつか残してきた。」
ボルドの目が輝く。
ボルド「さっすが兄貴ィ!ただのミスじゃなくて計算してたんスね!」
?「当たり前だ。ほら、準備をしておきな。」
ボルド「了解っス!」
…今のところ、うまく行きそうだ。
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ランド「(…あそこか。)」
山岳バイオームの山の麓に、廃坑の入り口がある。
しかし、そこには見張りも立っていて、明らかに人間のアジトになっている。
問題は見張りをどう突破するかだ。単騎突入ではまず不可能だろう。
入り口近くにも隠れられるような場所はないとすると…
ランドはある方法を思い付く。
具現化で自分にそっくりなダミーを作り出し…
よっ…
テレキネシスで入り口に向けて飛ばした。
見張りA「誰だ貴様は!」
見張りB「侵入者だ!ブチ殺――」
言いかけたところで動力剣の峰で殴り付ける。
怯んだ見張りAにも同じくガツン。
銃から弾倉を抜いてから先に進む。
――程なくして――――――
少し広い所に出た。
見た感じ倉庫のようだ。
少しアイテムを貰おうか――
そう思ったとき、人の気配を感じてその方向に銃口を向けた。
ほぼ同時に銃声が響く。
ボルド「よお侵入者ァ!このボルド様が相手だァ!兄貴は手を出さないでくれよ?」
?「油断はするなよ」
ボルドと名乗る男が剣を両手に走ってくる。
大きく助走を付けた彼を回転でかわし、テレキネシスで締め上げる。
ボルド「あ…がががががが…が…!」
…こいつ…なかなか…
ボルド「ぐぎぎぎぎぎぎ…」
…テレキネシスを…自力で…
ボルド「ぬっ…あァァ!」
反動で後ろに弾かれるランド。
咄嗟に受け身を取るも、目の前には剣を前に突進してくるボルド。
ボルド「貰ったァァァーッ!!!」
ぐにゅ
ボルド「へ?」
剣が刺さったのはランドではなく、具現化で作ったスライムブロック。
ランド「よっ…」
ランドが力を込めると、剣を包み込んだブロックはガチガチに固まった。
ボルド「なっ…この…っ!」
剣を抜こうと踏ん張っているボルドに峰を一撃お見舞い。
見事に気絶…危なかった。
汗を拭う間もなく、肩を弾丸が掠める。
ランド「…っ!」
程なく、二発、三発目が飛んでくる。
テレキネシスで止めようと試みるが…
ランド「…!?」
抑えきれない…!
?「余所見するな」
人間は低く言うと、距離を詰め始める。
これで…
ランド「どうだ…!」
そう言ってランドは小麦粉をばらまく。
もうもうと白い煙が部屋を満たす。
同時に物陰にテレポートし、ゾディーナに無線を入れる。
ランド「こちらラン――」
言いかけた所で弾丸が通信機を貫いた。
?「残念だったな」
跳弾…!?
考える間もなく、跳弾が飛んでくる。
ランド「この…っ!」
必死で物陰から飛び退くが、逃れた先に待っていたのは銃口をこちらに向けた人間。
ここまで…か…
顔を伏せるランド。
程なくして、前に何かが差し出される。
後は銃声が鳴り、全てが終わるのを待つだけ……
が、いつまで経っても銃声は鳴らない。
…恐る恐る顔を上げるとそこには銃口ではなく、手を差し出す人間の姿があった。
ランド「なぜ…殺さない…?」
不思議でならない。
?「殺したくないからだ。」
口許に微笑を浮かべ、人間は答える。
?「…全ての人間が、モンスターを殺す狂人とは限らない。」
…意味が分からない。
ランドの中の「人間」が崩れる。
ボルド「ああ、そうだ。」
もう一人の人間も目を覚ます。
ボルド「本気相手の手加減は…少し大変だったけどな。」
頭を掻きながら言う。
?「俺達はここに居たい訳ではない。ここは一つ、取引をしてくれないか。」
ランド「まってくれ」
明らかに混乱しているような口調でランドが止める。
ランド「なんで僕を殺さないんだ?人間はモンスターを憎んでるんじゃ無いのか?」
?「だから」
人間が呆れたように言う。
?「俺は別にモンスターに対して恨みも憎しみも無い。ここから出たいだけだ。」
ボルドもそれを聞いて大きく頷く。
?「紹介が遅れた、俺はオルド、こっちが弟のボルドだ。」
ランド「それで…俺は何をすればいいんだ?」
半分自棄でランドが尋ねる。
オルド「俺達をここで見逃せ。後は勝手に逃げる。」
ランド「別にいいけど…」
じゃあなんであそこまで追い詰めたんだよ…
オルド「驚かせて済まなかった。」
心を読んだかのようにオルドが言う。
立ち去り際、オルドが言った。
オルド「多分お前が探してる物…いや、人は、この先の突き当たりの、右の部屋に監禁されている。気を付けて行きな。」
ボルド「それじゃ、健闘を祈ってるぜ!」
二人の足音は次第に遠ざかっていった。
…しばし呆然としていたランドだが、はっと我に返ると、
ランド「フリルを…助けないと…」
そうつぶやいて、暗い通路に足を進めていった。