俺の名前はK・ヤマト   作:遊び人(Lv.19)

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おそらくは誰も想像していまい……!
一週間開けずにの高速投稿!
……ていうか、毎日投稿してる人とか、頭の中どうなってんだろ。
尊敬の念が堪えない。



第8話 頼れる仲間はみんな悪魔のような笑みを浮かべている

 

 アスランがIS適性試験を受けたら、美人なねーちゃんがやってきた。

 因果関係ゼロだな。

 字面にすると単純だが、なんか厄介ごとの予感が否めないのはなんでだろうか。

 

「……?どうした少年。私の顔になにかついているか?」

 

「いや、そういうんじゃねーけどよ。美人だなーって」

 

「む。冷酷そうだとはよく言われるが、初対面でいきなりそう言われたのは初めてだな……」

 

「え、俺がサハクさんの初めて?」

 

「そうだが。…………いや、そうだが、その言い方は誤解を招きかねん。あまり吹聴せぬように」

 

「誤解?」

 

「……ぐ、どう説明すればよいのだ……。小学生相手に事細かに説明などすれば、痴女という汚名は免れぬぞ……」

 

 首を傾げ、年頃の男子小学生さながらに言葉の意味が分からないと振舞う。

 こういう時、子供の体は便利だ。相手の油断を誘うのに、これ以上の手はないと思う。

 なんだっけ、薬で体が縮む探偵もの。あれと似た感じ。

 俺の場合は頭脳もガキの可能性あるけど。

 

 うーんしかし、我ながら手段がゲスい。

 相手のことを探るためとはいえ、セクハラもいいところだ。

 ぶつぶつと呟くねーちゃんを尻目に、相手の特徴からどういう立場にいる人間なのかを把握する。

 

 服装は明らかに高級品。

 肩幅、袖の長さ、デザインから考えて一点もの。間違いなくオーダーメイドだろう。

 声の高さ、首筋や目元のシワが見受けられないことから、年齢はおそらく十代後半から行っても25歳くらいまで。

 薄めだが、かなりの完成度を誇るメイクは、よほど高級なものを自分で使い慣れているか、自宅にそういった仕事をしてくれる人がいるか。

 この時点で間違いなくこのねーちゃんは常に人と会う、もしくは公に身分を晒している可能性があるということがわかる。

 

 

 

 次に、肉体。

 スカーフや、全身を覆うような服装のためわかりづらいが、美麗な外見に反してしっかりと筋肉がついている。

 護身術は確実に修めているだろうな。

 それ以外だと……少しばかり指に、皮膚が固くなっていそうな箇所がある。

 右手に多いが、左手にも存在するということは、両利きよりの右利きといったところか。

 直感だが、おそらくは古風な剣術。

 使う剣はレイピアやエストックなどといった、刺突目的の針のような剣だろう。

 

 

 

 家の前には黒塗りのリムジン。

 運転席に一人、助手席に一人。

 運転席のサングラスをかけた男は、視線を直接向けないようにしながらも、常にミラーでこちらをうかがっている。

 軍人ではあるが、堂々と威圧する様子がないあたり、少数精鋭の特殊部隊上がりといったところか。

 護衛兼運転手なんだろう。

 助手席の女性は完全に素人だ。

 膝の上に置いたパソコンから目を離さず、一心不乱に何かを打ち込んでいる。

 どこかで見たような気もするが、いまいち思い出せない。

 

 

 

 こちらを伺う気配は他に感じられない。

 急いでいたのか、そこまでは必要ないと判断したのか。

 考えすぎかもしれないが、相手にどの程度の装備があるのか。

 オーブは銃の規制がかなり厳しい。

 このねーちゃんは持ってない。車の中はさすがにわからないが。

 ……ISさえなければ、負けるとは思えないが。あっても簡単にやられてやるつもりもないけど。

 美人なねーちゃんのほうは、残念ながら力で俺にかなわないし、腕ひしぎ決められても相手ごと持ち上げられる俺からすれば問題ないし。

 グラサンのおっさんは結構な手練れっぽいが、俺の師匠には遠く及ばないし、俺でもなんとかなる。

 アスランがこっちに来たのは正解だったな。

 いや、まっすぐアスランの家に帰ってもパトさんのほうが強いから何とも言えんけど。

 

 

 

 さて、最後に。

 というか、これが一番の問題なんだが。

 サハクという名前。

 これは、オーブ五大氏族の一つ、サハク家のもので間違いないと見るべきだろう。

 

 オーブには、氏族と呼ばれる貴族のような連中がいる。

 この氏族というのは非常に流動的で、その家の影響力によって毎年変わるらしい。

 下級、中級程度であれば、本当に一般の家でも今年は選ばれたとか、選ばれなかっただとか、そんなレベル。

 だから、氏族になったからって、偉ぶったり威張ったりするやつは基本的にいない。

 なんせ、「あそこの氏族はバカでどうしようもない」といった噂が立つ程度で吹き飛んだりすることもあるのだから。

 たまに自分の家が特別だと勘違いしたアホが、特別な力もないのに威張ったりして制裁を受けたりしているが。

 

 身近な例で言うと、ラウちゃんの実家、フラガ家がそれにあたる。

 あの家は代々優秀な軍人を輩出しているらしく、その影響力もあって中級氏族の扱いを受けている。

 もっとも、フラガ家の人間は奔放な人柄の者が多いらしく、名門とお堅いイメージからはかけ離れたものになっているが。

 まぁムウさん見りゃわかるわな。

 

 問題なのは、上級氏族である。

 数は少なく、影響力もピンキリだが、それでも強い権力を持つ家も存在する。

 そしてその代表格に挙げられるのが、先ほども言った五大氏族だ。

 現在の五大氏族はアスハ、サハク、キオウ、トキノ、マシマの五つ。

 数を数えたのは、時代によって四つでも五大氏族と言っていたらしいから。

 そのうちのアスハ、サハク、キオウの三家は、オーブ建国当時から国を支えてきた名門中の名門だ。

 そして、そのうちの一家が出張ってきた。

 

 アスランの名前を出したことから、おそらくはIS関連。

 確かムウさんが、オーブのISは残念な感じと言っていた。

 そうなると、可能性としてはアスランの勧誘といったところか。

 …………しかし、わざわざ五大氏族の人間が直々に迎えに来るものなんだろうか。

 よほど切羽詰まっているのか、あるいは勧誘とは名ばかりの強引な取り込みなのか。

 

 アスランを探しに俺の家に来たということを考えてみる。

 オーブは先進国で、宇宙関連の技術もそれなりに盛んではあるが、中立国であるため他国と共同で何かを開発するということが少ない。

 人一人を完全に捕捉できる人工衛星はオーブには存在しない。よってこれは可能性が低い。

 次に、監視カメラ。

 一番可能性が高いのはこれだろう。

 我が家から一番近くにある監視カメラは、実はアスランの実家が営むパン屋の防犯カメラだったりする。

 それの映像を見て、アスランがパン屋の前を駆けていけば、あとは幼馴染みの俺の家くらいしか行くところがなくなる。

 

 最後に、一番想像したくないのが、目をつけられていたのがアスランじゃなくて俺だということ。

 まぁ、あれだけのもの作ったからな。

 研究所のセキュリティは万全なうえ、所長の配慮でそもそも俺はあの研究所に所属していないことになっているが、人の口には戸が立てられないもの。

 職員が酔ってぽろっとこぼしても何ら不思議はない。

 見つけたら締めるけど。

 その場合は狙いの対象がアスランに向かなかっただけましだと思おう。

 俺なら大人だろうが権力だろうがやりようはあるし、最悪国外に逃げてもいい。

 技術の国外流出とか、一番困るのは俺じゃなくてオーブだからな(ゲス顔)。

 やろうと思えば、足首につけてるミサンガから音声を収集して、リアルタイムで世界中に配信することもできる。

 国家が個人を脅迫とか、あらゆるところから非難が殺到するだろう。

 備えあれば患いなしってやつだな。

 

 でもまぁ、これはちょっとばかし俺一人じゃ荷が重いな。

 

 スマホを2回、独自のリズムで叩き、ポケットの中で起動する。

 ほんの一瞬だけ震え、起動したのを確認すると、そのまま布越しに指でなぞる。

 一秒も掛からずに操作を終えると、再び一瞬だけ振動した。

 すると、玄関の靴入れの上の、小物に紛れて置いてある緑のハロの目が少しだけ動く。

 内蔵されたカメラが俺の顔を捉えたところで、耳を掻くフリをしながら、ムウ、所長、一通と音を出さずに口を動かす。

 あとは通信が完了したのをスマホからの振動で確認するだけだが……よし、ばっちし繋がったみたいだな。

 とりあえずの保険はこれで完了。

 

 この間、たった3秒の出来事である。

 仕方がないことだと言え、なんか汚れちまった気分だ……。

 

「その、少年。先ほどのことは……」

 

「よくわかんねーけど、わかんないほうがいいんだろ?悪かったな。なんか困らせちまったみたいで」

 

「いや、こちらも少し先走ったようだ。すまなかったな、少年」

 

 ……意外とまともだな。

 こっちを気遣ってくれてるようだし。

 ちょっと胸が痛くなってきた。

 前世のことも考えれば俺のほうが年上なんだよな。

 なんか、年下の女の子を騙すクズ野郎になった気分だ…………。

 この人って、もしかしてあれか。周囲から誤解されがちなクール聖女系女子大生みたいな属性だろうか。

 そこまで考えて、俺はハッと気づく。

 もろにカナードに影響されてんじゃねぇか……!

 帰ってきたら電気アンマ案件ですね(理不尽)。

 

「ところで……」

 

「あぁ、アスランね。うちに遊びに来てるけど」

 

 俺の言葉に、驚いた様子もなくそうか、と返す。

 此処にいることを確信してたようだ。

 先ほどの様子だけを見れば、話が通じそうな人ではあるんだが。

 さてどうなるか。

 

「そういえば、サハクさんはどんな用でアイツに?」

 

「すまないが、先にアスランに会わせてほしい。私も忙しいのでな」

 

 ……これは、俺のことは関係ないっぽいな。

 純粋にアスランに用があるようだ。

 となると、やはりIS関連。

 一応、どこまで周りを巻き込むつもりか、試してみるか。

 

「…………先に理由くらい話してくれ。俺はアンタのこと知らないし、そんな人にアスランを会わせようとも思わない」

 

「君には関係のないことだ」

 

 一気ににべもなくなったな。

 若干の苛立ちと焦りが見える。

 俺のことはお呼びじゃないから、さっさとアスランを出せ。

 そう言っているようだ。

 

「そうかい。じゃあ、俺があんたの言うことを聞く義理もないな。知らない人の言うこと聞いちゃいけないって母さんから言われてるし」

 

「…………少年。私は聞き分けの悪い子供は好かぬよ」

 

「筋を通してねぇのはそっちだ。理由を聞くのがそんなに悪いことか?俺からすりゃ、アンタは黒塗りの車でわざわざうちまで来た、ロリコン疑惑のストーカーだ。そんな奴に幼馴染みを本気で会わせると思ってんのか?」

 

「なっ………」

 

 俺からの煽りに、怒りよりもどこか驚いたような表情を浮かべる。

 どういうことだ?

 怒りの感情を隠すならともかく、なぜ驚く?

 ……こういう態度をとるってことは、何かしらの理由があるってことか?

 一瞬だけ浮かべた驚愕の表情を消し、ねーちゃん、めんどくせぇな。ミナでいいや。

 ミナは少しだけよろめき、何かを押し殺したような表情になった。

 そして、先ほどまでとは違い、威圧感を前面に押し出してきた。

 

「あまり手を煩わせるな。お前に用などない。別に取って食おうというわけではない。アスランと話をしたいだけだ」

 

 美人が怒るとこえーな。

 そういや、前世でもそうだった。

 アスランもラクスもシンも、ニコルちゃんやマリューさんだって、本気で怒るとマジで怖かった。

 特に最初の三人。

 怒ると目から光彩が消えるとかどうなってんだ。

 今回はそれに比べるとだいぶましだけど。

 

「後ろ暗いことがねーなら、理由も言えんだろうが。それとも何か?他者が介入できないようにしたいのか?そうすりゃ、小学生を操ることくらいわけないって?アスランはそんな柔な奴じゃねーぞ」

 

「貴様……どこまで……」

 

 もっとも、今言ったことが今回の一番の懸念なんだけど。

 俺が心配しているのは、アスランの芯の強さだ。

 俺がいようといなかろうと、自分が納得できなければアスランは自ら折れるようなことは絶対にしない。

 ただし、それが必ずしも正しいことだとは限らない。特に、自分の意思を通せるほどの力がない時は。

 折れるふりをすることで、拓かれる道も存在する。

 残念ながら今のアスランは自分の身を守れるほど強くはないし、かと言って、自分から折れて相手の目を欺けるほど器用でもない。

 小学生にそんなことを期待するほうが間違ってんだけどな。

 

「小学生相手に凄むなよ。随分と余裕がないな、お姉さん?」

 

「…………」

 

 なにかを押さえつけるような表情。

 抱く感情は、怒りと情けなさ。

 何があったのかは知らないが、こちらとしてもアスランが囲い込まれるのを黙って見ているわけにはいかない。

 まだガキンチョなんだし、余計なしがらみは必要ない。

 どうでもいいけど、前世がある俺が言うとすげぇ重くない?

 本当は俺もしがらみなんか作りたくないんだけどなー(遠い目)。

 

 さて、これだけ時間が経っていれば、ことが起こりそうなもんだが。

 具体的に言えば、護衛のこわーいおっさんのこととか。

 こっちとしても、そろそろ仕込みが来そうなもんだし、一度こっち主導の流れを作っておきたい。

 話をすれば、だ。

 

「ミナ様」

 

「っ、…………ああ、頼む」

 

 そう言って、割り込むように入ってきた護衛のおっさん。

 190近いガタイに、角刈りに、グラサン。

 ヤ〇ザみてぇ。視覚効果はばっちりだな。全然怖くねぇけど。

 

「坊主。噛みつく相手は選びな。こっちが何もできないと思うのは大間違いだぞ」

 

「んなこたぁ、思っちゃいねぇよ。第一、噛みついてきてんのはそっちだ。そっちこそ、アンタ程度でビビると思ったら大間違いだ」

 

 俺を見下ろすように、目の前に立って凄むおっさん。

 声を荒げないのは周囲からの目を引かないためか。

 まぁ、もしアスランに聞こえたらマイナスイメージは確定だろうしな。

 ほんの一瞬だけ、俺に向けられたミナの目に謝罪の色が浮かんだのが見えた。

 そこまでしても押し通したいものがあるってことか。

 覚悟は認めるけど、巻き込まれる側からしたら溜まったもんじゃない。

 当然、目には目を歯には歯を、だ。

 

「は、甘っちょろい面してやがる。お優しい学校の先生と勘違いしてんのか?あぁ、そういや、今の学校って体罰ねぇんだっけか。だからテメェみたいなガキが粋がってんのか。帰ってママのおっぱいでも飲んでな」

 

「随分と口が回るじゃねーか。世の中口で渡ってきたタイプか?見かけ倒しにも程があるな。よくそれで、その図体になるまで生きてこれたもんだ」

 

 ……やっべ、ちょっと血が疼く。

 えーどうしよっかなー。

 喧嘩売ってきたのあっちだしなー。

 あんまり角立たないように、手を出すつもりはなかったんだけどなー。

 でもぉ、こっちは小学生でぇ、相手はいい大人でぇ、こっちのこと思いっきり舐めててぇ、ちょっとイラっと来ちゃってぇ。

 …………どうしよう。やっちゃおっかな。

 

「クソガキが……教育がなってねぇようだな。一度、現実ってもんを教えてやる」

 

「教育、ねぇ……。ガキ相手にそのナリで吠えやがる。それに、教育はしっかり受けてるよ―――」

 

 ま、いっか。

 時間稼ぎは十分だろ。

 ちょっとばかし、羽目外しちゃってもいいよね。

 教育的に、見せちゃダメな奴はここにはいないし。

 

「―――女を渡せって言われて、素直に渡すなんてそんな馬鹿なこと、絶対にするな、ってな」

 

 メンチを切る。

 纏う雰囲気を変える。

 構えは取らずとも、全身に力を籠める。

 それだけで、目の前のおっさんはびくりと震えた。

 

「お、おまえ……何を……」

 

「何を?本気で言ってんのか?アンタこそ現実が分かってねぇようだな。俺は―――」

 

 ―――死んでも引かねぇって言ってんだよ

 

 思い切り、本気でぶち殺すという意思を乗せて、おっさんにぶつける。

 見えない何かに気圧されたように、おっさんが一歩後ずさる。

 その分俺が距離を詰める。

 尋常ではない護衛の様子に気付いたのか、ミナが血相を変えた。

 

 ……悪いな。あんたは、多分そんなに悪い奴じゃねぇんだろうけど。

 それでも。

 俺にも譲れねぇもんがあんだよ。

 

 緊張の限界に到達したのか、おっさんが訳のわからないことをのたまいながら俺に殴りかかる。

 ミナが制止の声を上げたが、意味はなさず。

 そのまま、俺の顔面を殴ろうとして―――

 

「ぶっ飛べや」

 

 錐揉み回転をしながら、門を越え、車を越え、道路を越え。

 向かいに立つ電柱に激突することで、ようやく動きを止めた。

 後には、拳を振りぬいた俺だけが残された。

 

「まぁまぁだな」

 

 ミナの、信じられないと言った顔がちょっと面白い。

 うーんすっきりした。

 ったく、ガキだからって散々舐めくさりやがって。

 油断ぶっこいてっからこうなんだよ。

 

 ……ま、それはそれとして。

 そろそろ本当に来てほしいんだけどなー。

 そうじゃないと収集付かないし。

 どっちかでも来てくれれば―――

 

「あら……キラ君から電話なんて珍しいと思ったから急いで来たのに、もう終わってるみたいね」

 

 ひょいと顔を出したのは、我らが研究所のオネエ所長。

 マティアス・エル・()()()その人である。

 期待してた助っ人その一がようやっと来た。

 

「んなことねぇよ。むしろこれからだから」

 

「そうなの?なら、よかったわぁ。キラ君ったら、あんまり手がかからないから、アタシちょっと寂しかったのよぉ。もしかしたら全部自分で解決しちゃうんじゃないかって。だから頼ってくれて、とってもうれしいわぁ」

 

「え、これでも結構頼りにしてるんだが。感謝の気持ちを込めて、毎月剃刀の替え刃置いてたんだけど」

 

「あれキラ君からだったの!?」

 

 微妙に愕然としてるマティアス所長。

 余計なお世話は承知の上である。

 

 次にブイーンと鳴るエンジン音。

 ローンで買ったとかいうスポーツカーを惜しげもなく使って現れたのは、助っ人その二。

 

「うっぷ……やべ、吐きそ……」

 

「だせぇなおい!」

 

「おっま、急いで駆け付けたのにひどくねぇ……?」

 

 微妙に閉まらないオーブ最強のエース、ムウさんである。

 うーんどんまい。

 そしてどたどたと、姦しい少女二人分の声が。

 

「ちょっとラウちゃん!ちゃんとドライヤーで乾かさないと!」

 

「髪など自然乾燥ですぐ乾く!それよりも私のカンが言っているのだ!なんか大事なとろでキラ君に全部掻っ攫われそうだと!レギュラーの座は譲らんぞぉ!」

 

「ちょっと、こら!」

 

 何故か風呂上がりのアスランとラウちゃんが。

 え、なんで風呂?

 

「お前ら、なんで風呂入ってんだよ……。てかそれ俺の服。アスランはこっちにも服置いてあんだろ」

 

 俺からの指摘に、アスランは恥ずかしそうに、ラウちゃんはなぜか堂々とない胸を張った。

 

「だってラウちゃんが……。ランク教えたら、いきなり牛乳噴出して私の顔にかけてきたから……」

 

「え、牛乳まみれのアスランとか詳しく」

 

「ふむ、よその家のぶかぶかの服というのもなかなか乙なものだな……」

 

「テメェは何やってんだ……」

 

 だから二人はこっちの様子見に来なかったのか。

 まぁ、丁度いいっちゃ丁度いいか。

 ラウちゃんにはともかく、アスランにはまだ早いし。

 しっかし、一気に場が騒がしくなったな。

 

「なんなのだこのカオスは……」

 

 レイプ目で眺めるミナ。

 そういやいましたね。

 周りの人のキャラが濃すぎて一気に影薄くなったな。

 さて、こんだけ味方がいれば大丈夫だろう。

 

 

 

 

 

 ミナの肩に、まるで逃がさないと言わんばかりにポンと手が四つ置かれた。

 

「お話、しよっか♪」

 

 俺は悪魔のような笑みを浮かべて。

 

「お話、しましょうねぇ♪」

 

 マティアス所長は新しいおもちゃを見つけたと言わんばかりに。

 

「今度お茶でもどう?」

 

 おいムウ、てめぇマリューさんにチクんぞ。

 

「…………」

 

 そして四人目の―――ん?四人目?

 

 

 

 

 

「お、お父さん!?」

 

 アスランの声が響き渡る。

 そこには、何故か俺の師匠なんかよりはるかに威圧感のある、アスランの父、パトリック・ザラが無言の仁王立ちと共にそこにいた。

 娘を守らんと唐突に現れた父の目は、俺をして勝てないと思わせるものだった。

 

 

 

 

 

 

 …………アスランを守るためだよね?

 牛乳まみれのアスランを想像した俺を刈るためとかじゃないよね?

 

 

 

 

「…………」

 

 

 

 なんかしゃべって!

 

 

 

 

 








本作裏設定


※あくまでもネタです。そういうノリでお楽しみください。


暫定総合能力ランク早見表(変動アリ)


パンピー級
トール
サイ

柳洞一成


エース級
もっぴー
セ尻ア
黒兎
あざとい花澤さん
水色の頭した妹
りんりん
シンの嫁
あらくね
スタークジェガンのパイロット


準チート級
いっくん
水色の頭した姉
まどか
レイ
結城リト


チート級
キラ
アスラン
中二仮面
シン
銀髪のおかっぱ
ミナ
ちっふ
モンスターハンターの一般人


バグ級
エンデュミオンの鷹
たばねさん
エンデュミオンの鷹の父
覚醒したチャーハン
カービィ


ギャグ時空級
キラの師匠
銀髪のおかっぱの師匠
ジャン・キャリ―
ミハイル・コースト
パトリック・コーラサワー
ビルギットだけ倒したチェーンソー
スティーブン・セガール


愛は次元を超える級
パトリック・ザラ
カナード・ヤマト
刹那・F・セイセエイ→セイエイ

深夜に投稿するとあれですね……作者が寝ぼけてる……。

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