あの後一戸建ての家でしばらく休憩して、外に出た。
町は既に探索したけれど、まだ探索できていなところがある。
反対側に大きな建物があったように見えたのだ。
あそこにならなにかあるかもしれない。
願わくば掃除道具が欲しい。
あのホコリだらけの家で寝るのはやはり落ち着かない。
釣竿もあればいい。
それとこの島の地図も欲しい。
欲しいものだらけだ。
とりあえず行かないとわからない。
頭の帽子と指揮杖を家に置いて走って行く。
大きな建物の前についた。
このような建物は実物を見たことがある。
たしか鎮守府だったか。
だがここの鎮守府は町の家が優しく見える程に破壊されていた。
海に面した壁、出航所は完全に破壊され、クレーターができていたり壁はほとんど壊れている。
そして町も同じだが、まだ新しい破壊跡なのだ。
恐らく1週間前くらいだろう。
鎮守府の周りにある瓦礫を避けながら出航所へ歩いていく。
遠くに人影が見えた。
この目は視力がいいというレベルではなく、どんなに遠くのものでも見える。
だが今回ばかりは見えない。
出航所にきてもやはり人影でしか確認出来ない。
ふと海に目を向けると双眼鏡が落ちていた。
双眼鏡を当てて人影を見てみる。
黒曜石のような黒髪の少女が鉄の塊…船のようなものを背負って最前に、その後ろを銀髪の少女が同じく鉄の塊を背負ってその後ろに、その後ろには姉妹と思われる焦げ茶色の髪の少女と茶髪の少女。
船のような物…艤装と思われる…からは黒煙が上がっている。
とりあえず争い事の臭いがするのでとっとと双眼鏡をもって一戸建てに逃げる。
死ぬ前から争い事や危ない事、危険な事を回避するのは得意なのだ。
喧嘩なんてやったことがない、その手のことをやったことがあるとしたら趣味で習っていた合気道くらいだ。
それも喧嘩とは言えないが、暴力系といったらそれくらいしかない。
早く逃げよう。
一戸建てに戻ってきた俺は今部屋の隅でがたがた震えている。
外に気配を感じる。
一戸建てに戻ってきたのは失敗だったかもしれない。
ここはとても目立つ。
無事な建物はこの一戸建てしかないし、この周辺が森に囲まれているため迷いそうなので俺が目印に赤い布を縛り付けた鉄パイプが近くにあるのだが、森の中では赤は目立つ。
まあすぐに見つかるだろう。
「私達は艦娘よ!中にいるのはわかっているわ!でてきなさい!保護するわ!もしかして扉が開かないの!?」
外から呼びかけが聞こえてくる。
扉は開かないのではなく開かないようにしているのだが。
まあロッカーって意外と軽いしすぐに開けられるだろう。
どうしようか…