ぼっちは六花を謳歌する。   作:すのどろ Snowdrop

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3話

「ここが星導館だよ、八幡」

 

「おー、ありがとなー。てかなんで変装?」

 

「私、世界の歌姫って呼ばれてるんだ」

 

……………pardon?

 

世界の歌姫?まじで?あの?何、俺って世界の歌姫と幼馴染なの?

全然シルヴィってこと気付かなかった。

 

「あの世界の歌姫?」

 

「うん」

 

「俺は何も聞かなかったことにする」

 

そう、現実逃避。最高だろ?

 

「そ、そう。じゃ、早速クローディア呼ぶね」

 

クローディアって誰だよ、ここの生徒会長か?

 

「あ、クローディア、今空いてる?」

 

『はい、空いてますが、急にどうしたのですか?シルヴィア』

 

「えーっとね、千葉に転学希望者いたから連れてきたんだけど、大丈夫?」

 

『はい、大丈夫ですよ、実際に会ってちょっと話させて頂ければ』

 

「星導館の前にいるんだけど」

 

『あぁ、でしたらうちの生徒会室に来てください。今許可証を発行します』

 

「あ、わかっ」

 

きれたようだ。最後まで言わせてやれよ。

 

「じゃあ八幡、入ろっか」

 

「うい」

 

**********************

 

「咲き誇れ、六弁の爆焔花!」

 

「は!?」

 

女子寮の1室、俺が今いるところの上からそんな声が聞こえるとともに巨大な炎が人目掛けて放たれる。

 

「クローディア!今すぐ校庭に来て!」

 

『な、何があったので』

 

シルヴィ、さっきの仕返しか?最後まで言わせずに切るなんて。

 

「……いやいやいや」

 

降りてきた人に事情を聞いてみよう。

 

「どうした?」

 

「えっと、ハンカチ届けたんだけど、着替え中で……」

 

……………。覗き魔。

 

「咲き誇れ、九輪の舞焔花!」

 

「「「ちょっ!?(ええっ!?)」」」

 

俺は星辰力を高める。

 

「ちっ、圧縮!」

 

俺の体から放出された星辰力が炎を潰す。

 

「くっ……」

 

9つの火球は消えた。

 

「ありがと、八幡」

 

「すまない、助かったよ」

 

「ほう、今のを防いだのは貴様か?」

 

レイピアで俺を指す。

 

「よく分かったな、俺だよ」

 

「ほう……。咲き誇れ、鋭槍の白炎花!」

 

「圧縮」

 

再び俺は炎を圧縮し消す。

 

「貴様、名はなんだ!」

 

俺を指し問うてくる。

 

「答えたくない、って言ったら?」

 

「咲き誇れ、六弁の爆焔花!」

 

「解放!六弁の爆焔花!」

 

少女の魔法を模倣する。

真っ赤な炎と黒い炎がぶつかる。そしてそれらは相殺された。

 

「鋭槍の白炎花!」

 

「圧縮!星奏、歌姫!」

 

火を圧縮。

そしてシルヴィの魔女としての能力を模倣した。

スッと息を吸って。

 

「メリーゴーラウンドに魅せられて〜♪」

 

俺はマイクに歌詞を流し込む。

すると、少女を中心としてメリーゴーラウンドが回り始める。

彼女からは俺らがどこにいるのか分からなくなっているはずだ。

 

「解放、武具生産」

 

手のひらを前に突き出すと、そこに星辰力の塊でできたナイフが生成される。

 

「圧縮」

 

俺の体は目に見えないほどに小さくなる。

外部からこちらに干渉することは不可能に近い。精神干渉、重力、光、闇、音、同時範囲攻撃またはまぐれだろう。

 

俺は縮めた体を進め、少女の前まで接近する。

その速度は普通の星脈世代の比じゃない。

 

「くっ、六弁の爆焔花!」

 

「無駄だ、その中に捕えられたらメリーゴーラウンドは破壊できない。ただ、メリーゴーラウンドの外にでれば解けるんだがな。じゃ、終わりだ」

 

俺は解放を使い、元の体の大きさに戻し、少女の校章に向けて星辰力のナイフを繰り出す。が、

ナイフが弾かれた。

 

「そこまでです、2人とも。お見事でした」

 

拍手しながら近づいてくる。

 

「ユリス、貴方、部外者にまで攻撃するようになったのですか?」

 

「うっ、いや、それはだな」

 

「いや、そこの覗き魔を庇ったらこうなりました」

 

俺は紫色の髪をした覗き魔を指差す。

 

「俺、覗いてたわけじゃないんだけどなぁ……」

 

「あら、貴方は天霧綾斗くんですね。なら隣の方はシルヴィアで、貴方は?」

 

「転入希望の比企谷八幡です」

 

メリーゴーラウンドを消しながら答えた。

 

「あぁ、貴方がシルヴィアの言ってた方ですか。先程の闘いは見させて頂きましたので、比企谷くんも特待生で招請させていただきますね」

 

「はぁ、助かります」

 

「ユリスに勝てる方はなかなかいませんからね」

 

「さいで」

 

「さて、それでは生徒会室にご案内致します」

 

「あ、クローディア、私は仕事あるから帰るねー。八幡君も、またね」

 

「あぁ、じゃあな、シルヴィ」

 

「うん、またね、八幡君」

 

「おい、比企谷、天霧、あとで再戦を申し込む」

 

ユリスとやらはそれだけいって立ち去った。

 

「うっわ、だる……」「えぇ!?」

 

「相変わらずですね」

 

三者三葉の反応。

 

「ではこちらへ」

 

**********************

 

「ここが生徒会室です。では、中へどうぞ」

 

結構豪華だな。

 

「そうそう、私と綾斗くんは同じ学年、そして比企谷くんは3学年ですから、もっと砕けたしゃべり方で結構ですよ」

 

「えっ?ということは……生徒会長さんも1年生?」

 

この落ち着きようでは、とてもそうは思えない。

 

「てことは中等部のころから生徒会長なのか」

 

「えぇ、よくお分かりで。今は3期目になります」

 

「まぁどうでもいいけど」

 

俺は心底どうでもいいように答えた。

 

「お、おい、比企谷……」

 

「いえいえ、いいですよ、綾斗くん。あとで決t…」

「申し訳ございませんでしたっ」

 

瞬時に前へ躍り出て、90度のお辞儀をする。

 

「はや!?」

 

「ま、まぁ、それはおいといて。ですから、どうぞ名前でお呼びください、2人とも」

 

「なるほど、わかったよ、クローディアさん」

「へいへい、クローディアさん」

 

「クローディア、で結構ですよ」

 

その笑み、すごく怖い。

 

「おい天霧、怖いから名前で呼んどけ」

 

俺が耳打ちし、天霧に答えさせる。

 

「わ、わかったよ、クローディア」

 

クローディアさんはチラリと俺を見る。

 

「んだよ、クローディア」

 

「よろしい」

 

上から目線かよ。別にいいけど。

 

「なら俺のことも綾斗でいいよ、二人共。なんかくすぐったいし」

 

「名字でもいいだろ……」

「了解です、綾斗」

 

「べ、別にいいけどさ。クローディア、ついでに敬語もやめてくれてもいいんだけど?」

 

「それには俺も同意だな。あと俺に対しても敬語じゃなくていい。擽ったいし」

 

「いえ、こちらはただの習慣ですのでお気になさらず」

 

と言われても気になるんだよなぁ……。

 

生徒会室の扉が開く。

 

「あれ?比企谷君?」

 

雪ノ下さんだった。

 




中途半端でごめんなさい。
あと冴えカノの“カラフル。”より歌詞を1部抜粋しました。

圧縮
万物を圧縮し消し去る、もしくは小さくする。物を圧縮した場合は重さの設定が可能。生き物を圧縮した場合は対象の速度を設定できる。また、消し去ったものは星辰力に変換することもできる。

解放
圧縮したものを元の大きさに戻す。
また、そのままの状態のものを大きくする。
敵の模倣もできる。その場合、星辰力消費量がかなり増える。
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