がっこうぐらし! absolute despair 作:SAKUSHI3939
オワリ
僕は今までの日常がどれほど幸せだったのかを思い知った。幸いにも僕はまだ
それがどんな結末になろうとも後悔はしたくない。それだけは嫌だ。だから生きていく、いや生きていける保証はないが精一杯生きてみる。
あの壊れてしまった日はいまだに繊細に覚えている。この物語の始まりを・・・
「ちゃん・・・お兄ちゃん・・・ちょっといい加減に起きてよこのおバカアァァァァァァァ!!」
今日も朝から妹の
「おい千優・・・兄ちゃんはたしかにお前のことは誰よりも知っているつもりだし愛しているがバカとかそういう言葉を使うとお兄ちゃん的にとっても悲しいぞ?。お兄ちゃんは今とっても悲しいからあと5分寝させて。じゃあお休み」
けっして冗談で言ったつもりはない。これは嘘偽りのない本心だった。だって僕は『妹をこんなに愛してるわけがない』の主人公にも引け目をとらないほどのシスコンだからだ!
「へ~せっかく最愛の妹が朝から起こしにきてあげてるのに寝るんだ・・・。あっ!こんなところにお兄ちゃんが私にばれないようにいつも布団隠し持っているR18のh」
「おけ、早急に君の命令に従おう。だがな、妹よ・・・俺が真に愛しているのはお前だ!」
ババンッ!、と効果音がどこからかなりそうなくらい堂々と言い放った。だがな妹よ・・・僕が隠し持ってるそういう類の本は参考書の裏側だっ!
「どんだけシスコンなのよ・・・。あと参考書の裏側にあるあの本は」
「実は今日最愛の妹の為とめぐねえの誕生日の為に駅前に開店したケーキ屋さんに寄るつもりだったんだがなにがいい?兄ちゃんのポケットマネーで買える範囲の代物だったら買ってやろう」
「わーいお兄ちゃん優し~。ワタシモアイシテルヨ。」
「兄ちゃん片言にしか聞こえなかったんだが・・・もう一回だけ言ってくださいお願いします」
「難聴じゃないの?もうだからお兄ちゃんはシスコンなんだよ。お兄ちゃんは夢とかあるの?どーせ女の子関連じゃないの?」
「聞きづてならないな・・・兄ちゃんは『最強の主人公補正を手に入れる』をモットーに生きてるんだからね。きっといつか俺にもバラ色の青春がくるはずなんだ・・・」
これはまだ中二病が完全にというか現在進行形での僕の人生最大の目標であり、生きがいでもあった。
「妹よ、兄ちゃんはやがて最強クラスの主人公補正を手に入れる為に、今まで何回この木刀を振り回していたと思う・・・」
自分のベッドの収納スペースを改造し、その中にしまっている、二本が対になって繋いである木刀を取り出し、誇らしげにその木刀の愛称を唱える。まだ、5つしか世界から見つかってない、自称伝説の神器、≪”咎人の憤怒”ザ=ディスティニー≫とその対にあたる≪”災厄の根源”ジ=インパルス≫となる二つで一つの
「中二病が抜けてないのはわかるけど、そのいかにも悪そうな意味含んでる木刀はやくしまってよ。私が作った朝食冷めちゃうじゃない」
「あぁ、悪い、すぐ行くよ」
「朝のニュースをお伝えします。今日で巡ヶ丘で起きた、最悪のデパート襲撃事件から6年経ちました。一人はまだ依然逃走中です。その犯人の顔写真はこちらです。40代後半d」
ぷつんと歯切れがよくテレビから電源が消える。千優がテレビのリモコンを手に取り消したのだ。だが、僕はただひたすらテレビのある場所から視界を外さない。
「お兄ちゃん何してるの?」
落ち着いた様子で千優は今にも壊れそうだが殺意だけはそんなことをもうとうにも感じさせない様子の兄へと声をかける。
「そんな苦虫を噛み潰したよう顔でそれにテレビを睨みつけながら殴ろうとしているモーションやめなさいよ。お兄ちゃんが睨んだ時の顔はほんとに怖いんだからね?」
気づかなかった、自分が今どのような顔をしていたのかわからない優一は千優に問う。これからの学園生活に響いたらやばい。
「俺今どんな顔してた?」
「人一人殺してやる~、って顔してたよ。ただでさえお兄ちゃんは顔が怖いんだから。というかお兄ちゃん学校でなんて呼ばれてるの?」
この可愛い妹、なかなかいいところを的確についてきやがる。
「顔面脅迫罪とか、ワンフェイスワンキルとか・・・」
千優は今にも泣き出しそうな兄に追い打ちをかける。
「で・・・でもそんなお兄ちゃんでも理解してくれる友達がいるんでしょ」
きっとアニメなどではこの言葉を聞いた瞬間グサッという表示がされるだろう。優一はさらに今の状態から進化し半泣きになりながら弱弱しく腕をあげ、ピースをした。
「え?お兄ちゃんそれはいえぇ~いのピースだよね?まさか2人なんていうのは冗談だよね?ねぇお兄ちゃん冗談よね?」
焦りながらわたわたとしている千優も依然として半泣きの顔を変えない自分の兄に少し反省する。そう、優一はただの単なるコミュ障だった。
「兄ちゃんな、別にモテたいから主人公補正がほしいんじゃないんだ。お友達がほしいだけなんだよ」
「まぁ大丈夫だって。そんなお兄ちゃんでも私は大好きなんだから」
「ねぇいま兄ちゃんが大好きって言ったよね!」
自然とその言葉を発してしまったことに気付いた千優は赤面しながら否定する。
「そんなこと言ってないもん!あっもうこんな時間!時間がないからもう行くね。私は学校から帰ったら直接めぐねぇの家にいくから、あとケーキの約束忘れたら承知しないからね!んじゃ行ってきます!」
「おう!行ってこい。交通には気をつけろよ、兄ちゃんもお前のこと大好きだからな!」
「ゴメンマッタルリチャン?」
「ウウンソンナニマッテナイヨ、キョウハリーネエガハヤクオコシテキタカラ・・・」
そんな仲睦まじい声を聴きながら僕は数年前の記憶を甦えさせる。
「なぁ千優、こんな暗い部屋で燻ってるつもりなんだ?ほら、俺もめぐねぇもあいつも一緒に行くから外に出るぞ?」
「やだっ!お兄ちゃんもいなくなったら千優嫌だもん!」
「大丈夫だ。兄ちゃんずっとそばに居てお前の事守ってやるから」
優しく声をかける優一にそっと後ろから慈愛に満ちた声が重なる。
「そうよ、千優ちゃん。私だって絶対にあなたの側にいるわ。そうだ、約束しましょ?」
「そうだよちーちゃん!私だって約束するんだから!あとちゃんとあたしの名前呼んでよ!!」
そんな懐かしい記憶を遡っている自然と笑みがこぼれる。
「懐かしいな、めぐねぇにはホントに感謝しないとな、あとあいつは・・・まぁ別にいいだろ」
そのあいつとの待ち合わせがあることを思い出した優一はいそいそと自分も玄関まで行くとまた忘れ物をしていることに気づき、仏壇が飾ってある部屋に向かって一言言い放った。
「母さん、父さん、僕たちは元気に生活しています。だから安心して見守っといてください」
急いで家から出て鞣河駅に向かうと待ち合わせ場所にその人はすでに来ていた
「もう!
ピンクの髪の上に変なというかなんともいえない猫耳の形をしている帽子を被っている少女がこちらに向かって呼びかけてくる。天使の羽が生えたようなリュックサックに、僕の名前を唯一あだ名で呼んでくる人物は一人しかいない。
「おい由紀・・・だから俺の名前は優一だから。お前は昔から優ちゃん優ちゃんて・・・もう高校3年だぞ?俺も恥ずかしいからもうそろそろちゃんとした名前で呼んでくれよ」
「え~別にいいじゃん!優ちゃんって言い方可愛いよ?この私が断言してあげる!」
幼なじみがこう堂々と言い張られると、反論さえもいう気をなくす。ただ、どうやってもやはり恥ずかしいという気持ちは抑えられない。今は完全に流れが由紀の方に向かっている。流れを取り戻すためにこちらが優勢になる言葉をみつけなければ・・・
「そういや今日数学のテスト返されるんじゃなかったか?お前大丈夫なの?また補修確定か?」
「あっ・・・えっと・・・多分・・・ダイジョウブ・・」
さっきまで元気だった由紀がこうもへこまれるとなんだかこちらもテンションが下がる。昔から場の空気を変えたりなごましてくれることは僕の知っている人の中では、由紀が一番そういうことには長けている、根本的に知ってる人が少ないのはあえて伏せておこう。
「おいおい本当に大丈夫かよ、今日めぐねえの誕生日のプレゼント買いに行くんじゃなかったのかよ・・・」
めぐねえこと佐倉慈先生とは由紀と共に昔からのというか引っ越してからの長い付き合いだ。
由紀とは家が遠いといえば遠くないがめぐねえとは家が近所というかとなりだっただった。
そして今日は平日でめぐねえも教師の仕事があるがささやかながらサプライズで由紀と千優と慈の4人でパーティーをするつもりだった。だが僕も立派な思春期の男子高校生だ。
アパートの一室で男子一人女子3人の空間は危ない気がするが、僕は限りあるこんな幸せを感じていたい。
「もし補修だったら優ちゃんが買いに行ってよ。お金だけ渡しとくから・・・ね?」
ニコッとこちらに向けてくる何も穢れのない純粋無垢な笑顔が僕はとても大好きであった。
この笑顔を守ってやりたい電車に揺られながらだが抱き着きたい衝動にかられるがそれは妹で補おう・・・でなければ犯罪の香りがプンプンしちゃうぜ!と内心で思っていた矢先ほぼ満員の電車は急カーブに追いやられ大きく傾く
「キャッ!」
短いながらも小さい悲鳴をあげる由紀にとっさに体をいれて支えた瞬間ふわっとした甘い芳醇とした香りが僕を襲った。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!。なんていう香りだ!犯罪的だろこの香り!千優は節約の為に僕と同じの使っているけど、これはいろいろとやばい!!
「ごみん・・・ありがとうね・・・」
だからそんな可愛い笑顔を俺に向けるなぁぁぁぁぁぁぁ!と終始そう思いながら巡ヶ丘駅へと向かう電車の中で勇敢な男子高校生は悶えた。
「おはよう」
「おう、おはようさん」
教室に入り席に座ると間髪入れずに挨拶してくれたのは恵飛須沢くるみ、数少ないというか2人のうちの一人この友人である。男気で負けず嫌い、きさくで誰とでも仲良くなれそうな少女は陸上部に所属しており、男子生徒のなかでもなかなかに人気が高い。男友達は僕にはいないけどね!
「昨日さ、陸上の大会があってあたし入賞したんだぜ!すごいだろ!?」
誇らしげに彼女は胸を張った。
「さすがくるみさんかっけーっす!」
「だろ?それでさ、先輩にも褒めてもらったんだ!いいだろ~」
はぁ~またこのデレ話だよ・・・おそらくくるみは先輩に恋をしている。
必ずといってや自分が活躍した話の次にはやれ先輩が褒めてくれただの頭撫でてくれただの・・・俺みたいにストレートに愛をぶつければいいのになんでここだけ乙女なのかなぁ~。
いや性別としては女性ではあるけど・・・
「おい、なんか今あたしに失礼なことかんがえてなかったか・・・」
「いや、ソンナコトハナイヨ・・・」
「お前あとで覚えておけよ・・・それはさておき、なんか今日朝練してる時からおもっていたけどなんか外が騒がしくなかったか?優一、お前なんか知らないか?」
そういえば、今日は巡ヶ丘駅から由紀と学校まで少しではあるが歩いているとき、やけにサイレンや救急車の耳に響くようなけたましいサイレンの音が鳴り響いていた。
耳がやけにいい由紀もなんだか今日は騒がしいね~と言っていたのを思い出した。
「たしかに、今日はなんだか騒がしいな・・・玉突き事故でもおこっているんじゃないか?」
だとしても、今朝の騒ぎはなかなか聞かないような、慟哭めいた騒ぎだった気がするが・・・
「まぁ帰る時には片付けてんだろ」
と彼女は言うが、優一は不安を隠しきれない。
優一はサイレンや人を不安にさせる音が嫌いだった。
無論、それは常人には考えられないほどのトラウマを、優一は抱え込んでいる。
今でもサイレンが鳴り響くなかで見た光景は繊細に思い出せる。
「今日は用事を済ませたら、とっとと帰るか・・・いや、千優の学校に寄ってから帰ろう・・・」
とブツブツとつぶやいているとホームルームの時間になり教室の扉が開き、めぐねえ、いや佐倉先生が入ってきた。
「おはよう、めぐねえ」
とクラスの生徒が声をかけるがとうの佐倉先生はどうやら不服なようだ。
「めぐねえじゃなくて佐倉先生です!!」
と本人はそう言い張るが生徒たちからの間ではもうめぐねえという肩書はそう簡単には変わることはなかった。
「おはようございます、佐倉先生」
と声をかけるとめぐねえの表情がパアァと晴れ上がり、慈愛に満ちたその可愛い笑顔は誰から見ても一瞬で惚れてしまうような笑顔だった。
自分は昔からめぐねえにお世話になっていたから特別そんなことは思わないが、校内では極秘のめぐねえのファンクラブもできているそうだ。
まぁ僕もめぐねえが一人暮らしを始めだした頃は『めぐねえロス』に追いやられた時期もあった。
「優ちゃんだけだよちゃんと私を先生って言ってくれるのは・・・そんなに私は教師としての威厳がないのかなぁ・・・」
「先生、そんな自分を過少評価しないでください。たとえ威厳などが無くたって先生はみんなから愛されている。それは親しみやすいこともあっていい事だと思います
よ。あとめぐねえここは仕事場なんだからどんなにプライベートで親しくても生徒は平等に接しないと・・・またほかの先生方におこられますよ」
正直にいってホントに僕はそう思っている。
親しみやすい=何事にも相談しやすいなど、利点も十分にある、しかしめぐねえは昔から優しすぎるということで、生徒に干渉しすぎるなどということで、その優しさが裏目に出ることは昔からたびたびあった。
「そうよね!うんっ!先生頑張る!優ちゃんも残り少ない学校生活を謳歌してね!あっ、そういえば今日って優一くんのご両親の・・・」
と途中まで言いかけたがすぐにもみ消すように強引に次の話題を取り出す。
「私は一応は優一くんの保護者のつもりだからね!!何か相談事があらば、先生に出来る限りだったらなんでもするわ!!」
「じゃあ今日は早めに帰ってきてくださいね」
「わかったわ!!頑張ってお仕事するからね!!」
とさらに張り切っているがやはり昔からのあの真面目さが心をほっこりさせる。ほんとにいい先生になれるなと優一は心の中で確信していた。だがそれとは裏腹に街中ではもう既に≪惨劇≫がはじまっているのは、校内に居る生徒や職員は知るよしもなかった。
何の変哲もない学校生活は迅速に終わり、放課後になると、たくさんの生徒たちは部活動に励む。
優一は特に運動神経が悪かった訳ではない。むしろ体育などでは上位の方に当たるくらいだ。ただ、彼の難点としては妹にカッコいい姿や自慢の話のタネになる競技にしか本気を出さなかった。
また、まだ幼い妹を家で一人で待たせるのを、本心から嫌がっていた。
だから今日もとっとと帰ろうと思いいつも共に帰るはずの由紀真っ赤に染まったプリントを僕に見せてきて「えへへ~補修になちゃった」と可愛い笑顔で言うものだから軽くチョップを喰らわして自分はケーキとそこらへんで誕生日プレゼント買ってそのまま妹の学校に行くからと伝えると裏切者~と怨念のこもったちんけな邪気を放ってきたがそんな可愛いオーラを簡単に振り払うとすたこらと下校していった。
だがしかし、外はやはりけたましいサイレンの音が鳴り響き、なんだかよくわからない胸騒ぎが優一を襲っていた。
しかし今回の目的は達成しなければならぬと急いで巡ヶ丘を離れ、鞣河駅に戻り、近くのショップでめぐねえのプレゼントを買い駅前の開店してから間もないケーキ屋に足を運んでいた時、ふと優一は眠気に襲われ、ケーキをその場で食べれるお洒落なカフェテリアに店員さんに案内してもらい少し休憩をとった。まさか次に起きたとき、光景が全く違う景色が待っているとは既に意識が遠のいていく優一の頭のなかでは考えてはいなかった。
時間にして10分くらいだろうか。
寝てしまった優一はふと意識を覚醒させると店内は甘い香りだったはずだったが、そんな香りはとうの昔に消し去ってしまったようなどす黒い強烈な鉄の香りがまだ半覚醒状態だった優一を一気に現実に向き合わせた。ただ一つだけ優一は確信をもって思えることがあった。
この匂いは、忘れることのない、心に染み込んだ匂い、これは『血の匂い』だ。
完全に覚醒した優一の意識はまずこの場の現状を確認しようといた。だが、その行為は優一の意思とは裏腹に拒絶した。瞬間胃の中から溜まっていた全ての物がその間に吐き出される。空嘔吐きを繰り返し再びその光景を目に焼き付ける。
「なんだよこれ・・・」
ありえない、こんな状況はありえないと優一は思うがこれはれっきとした事実であって虚像ではない。そんな思考をしていると店外から人が入ってきた。その瞬間優一はおかしな光景を見た。
「なんであいつ、顔の半分がなくなっているんだ?あんな状態になったら人は歩けないだろ?」
そんなことを考えている優一に構わずそいつはそこに転がっている肉塊にかじりつく。いや、あれはただの肉塊ではない。優一から見える光景には(人が人を喰っている)だった。
「おい・・・お前一体何してやがる・・・」
そう声を発している優一の声に構わずそいつは肉を喰うことをやめない。
「おい・・・だから聞いてるじゃないか・・・だからテメェ一体そこで何してんだって聞いてんだよ!!」
優一自身自分でも一体なぜこのような事を言っているのかがわからなかった。だってそいつが今喰っていた肉塊はさっき優一に席を案内した店員に酷似していたからだった。
瞬間そいつは視界を優一に移す。そしておぼつかない足取りで少しずつ優一に近づく。
「おい、止まれよ。あんたが人間なら俺に近づいて来ないでくれ。でなければ俺はお前を殺す」
全身から殺意を出そうとするがまったくといって出ない。言葉では強がっているが優一は今腰を抜かしている。だがそんな優一の悲願を聞いてもいないようにそいつは刻一刻と迫ってきている。
「やめろ・・・お願いだから聞き入れてくれよ・・・」
否、そいつは近づいてくる。
「なぁお願いだ。冗談なんだろ?ドッキリなんだろ?そういってくれよ・・・」
一歩、また一歩近づいてくる。
「なんでやっと幸せといえる形になってきたのにこうなるんだよ・・・」
聞き入れない、一歩、一歩。
「ははは・・・もうやだなぁ・・・やっとだったのに・・・」
ずるずると優一は座ったままあとずさりをして後ろに下がるが壁についにぶつかってしまう。またそいつは一歩近づき、ついに優一との距離が1メートルとなる。
「あれ?俺はここで死ぬのか?あんな過ちを犯しているのにもかかわらず?」
後悔や今までの行いを振り返り、優一にある記憶が優一の体を直結する。優一は恥ずかしいという感情のせいで妹に夢に関して一つだけ嘘を付いていた。
「約束したじゃないか。父さんや母さんが死んだ時、絶対に(こんなことした奴は絶対に僕が殺す)って。約束したじゃないか、千優が外に出る条件に絶対に守るって。じゃあこんなところであきらめてどうする。俺は千優を守らないでどうするんだよ・・・こんなおかしな世界で・・・ちゃんと俺自身の夢や約束を守らないと」
その時カチッと何かが切り替わる音がした。これは周囲の物が鳴らした音ではない。優一の脳が思考を切り替える音だった。
「いつまでもこんな弱気なこと言ってたら父さんや母さんに怒られちまう。だったら今はできる限りの事をしてやるか・・・」
そう呟くと優一は自分の横に転がっていて椅子に手に取る。
「ごめんな、こんな自分だが弔うよ」
落ち着いてはいるが優一はまだ人間の原型を保ったままのそいつにまだ情がある。だがそいつはいきなり飛びついてき、優一は一気にバニック状態に陥った。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
辺りに血が飛び散る。だがそんなことをまったく気にかけない優一はただひたすらその物体を殴り続ける。殴る。殴る殴る。時間にして一分くらいだっただろうか。幸いにも優一が眠っていた場所はあまり血が飛び散っていなかったが血だまりができるほど血が散乱していた。
はぁと息を整え、その状況を飲み込んだ優一は再び気持ちが悪くなり嘔吐、だが先ほど全て吐いたので、胃の中からは何も出てこない。
そいつは二度と動かないほど外傷外は傷与えたはずだ。だがその時先ほどまで倒れていたはずの店員が唸り声をあげながら立ち上がった。
「ハハハ・・・もうやめてくれよ・・・もう嫌なんだよ・・・もう嫌だ・・・」
その店員は、いや店員だったものは優一に近づいてくる。当然優一は、殴りつけた。そしてその者は倒れる。二度と動かない屍になった。
どうすればこの状況にならなかったのか優一は考える。だがこれはどうやったって変えられない運命だった。
「ごめん。ごめんなさい。ゴメンナサイ」
優一は泣きながら誰かに許しを欲しがる。だがその場には動かない屍2体と血にまみれた
閲覧感謝です。どうやっても原作キャラは生存させたいので所々おかしな部分がありますがどうぞよろしくお願いします。では、またお会いしましょう!!