ゾイド NEW BATTLE STORY   作:龍大徳

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2 暴れ獅子 

カゴメ達がハイスクールに入学して1週間がたった。先日の件でショックを受けたアカネも周りの支えもあって元気を取り戻した。登校中の道でカゴメはアカネに声をかける。

「アカネー、おはよー」

「おはよー、カゴメ」

「よかった、元気そうで」

「先週はあんなことやらかしちゃったけど、もう平気よ。あのレビン主将も優しかったし。心強いひとだわ」

と、笑顔でレビンの人柄について語った。

「今度はもっと操縦の簡単そうなゾイドを選ばなきゃ。そうだ!シンカーなんかいいかも。カゴメはどうする?」

「あたし!?まだ迷ってるんだけど、気になってるゾイドはあるわ」

「何?」

「ライガーゼロよ」

「えっ!?ライガー…ゼロ?」

アカネはぽかんとした顔をした。

「あんな地味なゾイドでいいの?それに大型でしょ?うちにはないんじゃ」

「実は先週主将に格納庫の方に案内されたの。そこにいるわ」

「へー、でもなんで格納庫なんかに呼ばれたの?」

 

カゴメは呼び出しをくらってから格納庫の件までのいきさつを説明した。

 

「そうなんだ。お父さんのことで」

「うん、だからあのゼロに乗れば父の居場所を探れるんじゃないかなあと思ってるの。それにあのゼロあたしのこと気にいったみたいで」

「えーっ、それってラブコール!?ゾイドに告られたってこと!?」

目を大きく見開いたアカネに

「そうかもね。いやだわー、人間からもそんなことされたことないのに」

少し恥ずかしそうにしてカゴメは答えた。

「あたしのことを見て唸ったのよ。それをレビン主将ったら『こいつ、やはり君をパートナーにしたいようだな。もしくは君のことをずっと待ってたんじゃないのかな』なんて言うのよー。大げさよー」

「でも主将はあんただったら乗りこなせると考えて格納庫につれてってくれたんじゃないのかしら。あんたのあの操縦とお父さんのことで。きっとそうよー!」

アカネはそう確信しカゴメにライガーゼロに乗るよう促した。

「うん、じゃあ放課後主将に相談してみる」

 

 

 

午後の授業が終わり、課外活動の時間に入った。

今回はエリ、ユカ、アユミ、トキネは別のクラブ活動に参加してる。クラブ活動は強制ではなくあくまで自主参加なので自分で予定を決めてやるように薦められている。カゴメとアカネも別のクラブを掛け持ちしている。欠席者は事前に報告もしなければならない。子供たちに自主性を身につけさせていくのがハイスクールの方針である。

集合のあいさつの後、ランニング、準備体操を経てゾイドの操縦の練習に移ろうとした。

「先週と同じように搭乗するゾイドはなんでもいい。整備不良があるかどうかも十分にチェックしたから問題ない」

レビンは新入生にそう言って遠隔操作でゾイドたちを呼び出した。闘技場のゲートが開きゾイドたちが続々と集まってきた。

「では好きなゾイドを選んでくれ」

アカネはシンカーを選んだ。

「あの主将、私なんですが」

「ああ、もしかしてゼロのことかい!?今それについて話そうかと思ってたんだ。やっぱりゼロにするんだね」

「はい、そうなんです。ただ私だけ大型ゾイドってのも気の毒なんですが」

「問題ないよ。その代わり俺がシールドライガーでゼロの動きを見はっとくから」

「ありがとうございます!」

カゴメはレビンとともに格納庫へ向かい再びゼロと対面した。

「よろしくね、ライガー」

「グオー!!」

そう唸るとゼロは頭を下げて自分でコックピットを開き、自分に乗るように促した。

カゴメはコックピットに入りシートベルトを締め、安全バーを下げ、機器を起動させた。

するとどうしたことか、ライガーは嬉しそうに吠え突然走りだした。

「えっ!?ちょっといきなり何よー!」

「グオー、グオー」

「待って!前は壁よー、止まってー!」

 

ドゴーン

 

格納庫の壁を破り、闘技場内にライガーは身を乗り出した。

「なんだあいつ!いくらなんでもはしゃぎすぎだ。ライガー!カゴメ君を救い出すぞ!!」

レビンのシールドもゼロの後を追った。

よっぽどカゴメが気に入ったのか走り出したらもう止まらないライガーゼロ!闘技場内を駆け回った。

「うわー!なんだー、あの白いライガー、暴れまくってるぜー!!」

部員の一人がそう叫んだ。

「グオー、グオッグオッ、ガオー」

「ねー、あんたがすごいのはわかったから止まってよー!」

「グオー、ガオー!」

ライガーは全く聞く耳を持たない。すると、正面のモニターが突如制御システムの設定画面に切り替わった。

「何よこれ?制御システム作動の設定のためのボイス登録?こいつの動きを止めるための?」

「グオー」

「キャー!もういい加減にしてよー。とにかく何かコールしなきゃいけないのね」

「ガオー、グオー」

「と…とにかく何でもいいのね。だったら、お…お…おすわりー!!!」

とカゴメは叫んだ。

「グゥゥォーン」

急にライガーは動きを止め座り込んだ。

「と…止まった、やっと」

「カゴメ君、大丈夫か!」

「はい…なんとか」

「よかった、しかしどうやってライガーの動きを止めたんだ?」

「モニターに制御システム画面が映し出されてそれに従ったんです。何かコールしろと」

「そうか、そんなシステムがゼロに。よかった。ともかく無事で何よりだ」

「グゥゥーン」

ライガーは座り込んだまま唸った。

 

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