ゾイド NEW BATTLE STORY   作:龍大徳

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3 衝撃の事実 

翌日の昼休み、食事の席にて

「すごいじゃないカゴメ。あの暴れゾイドをおとなしくさせるなんて」

「えっ…えー、まあね、結果オーライよ」

『でもなんで、急に画面が切り替わったんだろう?父があらかじめそうなるように仕組んでたのかしら?』

「カゴメー?どしたの、うつむいちゃって」

「ううん、何でもないよトキネ」

カゴメには気になって仕方がなかった。あのゼロには何か秘密があると。

 

放課後レビンの下を訪れて、

「調べものだって?ライガーのか?かまわないけど」

「はい、何だかあのゼロには父に関して秘密があるんじゃないかと思って」

「そうか、確かに何かあるかもな。あの制御システムしかり。じゃあ格納庫のカギを貸すから待ってて」

 

鍵を受け取り格納庫の扉を開け、ライガーの方へ向かった。コックピットに乗りさっそく調べようとする。

「絶対何かあるわ。父さんの秘密が」

まずは、モニターに制御システム画面を表示させてみた。画面に特に変わった様子はない。何回か画面を切り替えていくと、点滅している表示を見つけた。スイッチでその表示を選択すると制御システムのコールが求められた。

「またコールってこと。よし、じゃあ おすわり」

するとモニター画面に地図が映し出された。南方大陸西部の地図である。そしていくつかのポイントが示され、それらは北部に集中している。そして、地図の隣には見たことのない鉱石の写真がでた。

「なにこれ?ジスパニアス鉱石?初めて聞くわ」

赤い色を放つ奇妙な鉱石でルビーのように見える。

「わからないけど綺麗だわー」

すると下の方から声がかかってきた。

「おーい、まだかな?もうそろそろ閉めなければいけないんだけど」

レインの声だ。

「何か分かったかな?」

興味本位に聞くと、

「はい、これ見てください。南方大陸の地図と鉱石の写真が出てきたんですけど」

「これは…ジスパニアス鉱石!それと地図のこのポイント!」

「先輩、ご存じなんですか!?」

「あー。これはひょっとしたら、君のお父さんはとんでもないことに巻き込まれているのかもしれない。このことまだ誰にも話してないよね?」

「えー、でも父がとんでもないことに巻き込まれてるってどういうことですか!?」

不安げな表情にカゴメは聞く。

「このジスパニアス鉱石が何よりの証拠かもしれない。希少な鉱石の一つで、これを利用することでゾイドやその他の兵器のステルス性を強化できる。だから世界中の軍事企業が欲しがっている。今この鉱石の取引はZi連盟のもとで制限がかかっているんだが、裏では多量に出回っていたという事件もあった。そしてこのポイントだがこれはジスパニアス鉱石の産出地域になるだろう。ただ、南方大陸ではまだ産出報告はない。ということは、これは極秘事項ということになる」

「じゃあ父はこの鉱石のために命が危なってことですか!?」

「そうだろう、そして雲隠れしているのかもしれない。そしてゼロはこの情報を守っていたんだ。信頼できる相手が見つかるまで」

それが自分であることにカゴメは驚きを隠せなかった。

「とにかく、これは口外してはいけない情報だ。もしこれが君の口から洩れたら、君はもちろん君の周りの人間たちも巻き込まれることになる。ひいては君のお父さんの身も危うくなる」

真剣な表情でレビンは語った。

「はい、でもどうしてそんなことまで知ってらっしゃるんですか?先輩っていったい」

カゴメの問いにレビンは重い口を開けた。

「黙っててすまなかった。実は俺はZi連盟直属の特殊部隊フルメタル・エリート・スクワッドの隊員も兼任しているんだ。だからこういった極秘情報にも触れる機会がある。でもゼロが君を相棒に決めたときから話そうかと思ってた。君なら信頼できると。ただ、これは誰にも言わないでくれ。特殊部隊員の身分は秘密だから」

あまりの突然の話に衝撃を受けたカゴメだった。

だから父もこの人にゼロを託したんだと悟った。

「わかりました。誰にも話さないよう今お聞きしたことと極秘情報のことは秘密にします」

「うむ。加えて、もしまた何か見つけたら俺に教えてくれ。その場合通信ではなく文面か口頭で伝えてくれ」

「でも、ゼロの通信を傍受されたら…」

「その心配はない。ゼロが持つ情報はゼロ自身の意志で守られている。こいつは他のゾイドよりも自意識が高い奴だからね。君の声で制御システムコールをアナウンスしない限りゼロの情報にアクセスをすることは不可能だ」

先輩の話は、まさにゼロが自分のことを本気で信じているということの証であるかのようだ。

 

 

 

帰宅したカゴメは真っ先に自分のベッドにうつぶせになった。

先週の件といい今回のことといい、衝撃の連続だった。

「は~、お父さん今頃どうしてるんだろう?」

悲しげな表情をベッドに向けた。

あの後レビンはカゴメにインターネットでジスパニアス鉱石など極秘事項に関わる用語については検索しないように念押しした。彼女のパソコンにそれらの検索履歴が残らないようにするためである。どうしても調べたいのなら図書館で本を借りずにその場で調べ上げるよう薦めた。

『よし!絶対にゼロの秘密を明らかにしてやる。そして必ず父さんをみつけだす!』

そう心に念じて涙を払い枕を強く握った。

『待っててねお父さん。絶対に見つけてやる!』

 

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