平行世界
それは、ありえたかもしれないIFの世界。
それは、ありとあらゆる可能性の世界。
それは、干渉することができず普通では観測することができない世界。
だが、その世界を知ることができる人物も存在している。それは、極稀な話で多くのには関係ない。
もちろん、それには例外といものも存在している。それは、意図的にその人物に教えることである。何か意図がなければ、わざわざそんなことはしないかもしれない。....面白半分に仕込んだので、なければの話であるが。
☆ ★ ☆
俺は、その日を境に今までの人生を大きく変えることになった。ただ、そこのことに不満はない。もし、同じような場面に出くわしてもまた同じ行動をする自信がある。例え、死ぬことになったとしても。
それは、ある日の出来事。起きてすぐに視界に少し違和感を感じた日のことである。それと、なぜか右手の甲が少しヒリヒリとしていた。普通に体調が悪かったり、寝ている時に何かしたのだ判断してスルーしていた。
今から、思えばその時から対処できない異変が起こっていたと理解できる。でも、その時は気に止めなかった。もし仮に、その時何かしていようが結果は変わっていない。それに、この結果には満足している。
それで、自分は学生だったので学校に向かう準備をして、余裕を持って家を出て学校に行った。
その途中、階段がある場所があるのだが、そこで女性が降ってきたのだ。つまり、自分よりも上いた女性が、階段を踏み外して下にいる自分に降ってきたのである。そんなことを想定していないかつ体をそんなに鍛えていないので、受け止めることが出来なく二人揃って階段から転げ落ちていった。
「あらっ」
「っ」
もちろん、下にいた俺の上にその女性が乗る形で落ちてきた。そして、気がついたら目の前が真っ暗になっていて、何かによって呼吸が塞がれた。そのため、女性には悪いがすぐに退いてもらおうと、呼吸の妨げになっているものを退けた。
「あらあらっ。何か、私の胸に恨みでもあるのでしょうか。顔を埋めて楽しんだ後で、少し強引鷲掴みしてくるなんて....」
「ご、誤解です。偶然、そこを触ってしまったというだけで...」
「うふふふ、わかっていますよ。ちょっと、からかってみたくなりましたもので」
そう言って、女性はすぐに俺の上からどいて俺に手を差し伸べてきた。
「大丈夫ですか?私が上から乗って、すみませんでした」
「いえ、こちらの不注意もあったので気にしてませんよ」
謝られたが、こちらも受け止めきれればよかったと思っていた。
「私も急いでいましたので、こんなことになってしましました」
そこで、女性の服装が特殊なことに気が付いた。
お寺で使われていそうな布で、顔だけが見えるようにしてあった。服も服で、尼が着ていそうなもので、色は白と黒を基調にしてあった。
......それと、気のせいかもしれないのだが、この女性と手を繋いだ時に何か痛みを感じたよう気がした。チクッとした痛みだったので、そのことはすぐに忘れた。
「お詫びをしたいので、お名前を伺ってもよろしいでしょうか?可愛くてムッツリな学生さん」
別に、狙ってあのようなことをしたわけではないのにそのような言い方をされるのは、嫌だが事実だからしょうがない。それに、学生服を着ているから学生さんと言ったのだろう。
「俺は、岸波白野です。それで、あなたはなんという名前なんですか?」
岸波白野。それが自分の名前である。何もない、そんな自分にはぴったりな名前だと自分では思っている。
そして、名前を聞かれた目の前の女性はなぜか、少し悩んでいた。何か事情があるのかもしれない、と思った。そう思っているうちに、女性が答えた。
「私は、藤村大河です。どうか、覚えておいてくださいね」
☆ ★ ☆ ★
藤村大河、と名乗った女性とはあの後何事もなく別れた。別れる前に少し藤村さんの話を聞いたりしたくらいである。印象としては、尼の服装をしているけど仕草のせいで全然そう見えない人だった。.....何というか、一つ一つの動きが官能的というかそんな感じがする人だった。。
なぜだか、藤村さんと別れる前に握手をした。どうして、と聞いても気まぐれで、こうしたらあなたが喜ぶんじゃないかなと何とも言えない笑顔で言ってきた。それで、顔を背けると笑ってきた。
また、変な人に会ってしまったな、と思った。自分は、変な人を引き付ける何かがあるんじゃないのと思うぐらいには。世の中では何が起こるかわからないな、と改めて思った。
そういえば、と朝見たニュースを思い出した。それで、しばらくあっていない子供の心配に思った。
(最近、近くで子供を狙った犯罪が多発しているらしいなぁ。そういえば、桜ちゃんは元気かな?最近は、どうしてか見かけないから何かあったのかな。まぁ、何かあたったとしても、俺にはどうすることもできないだろうけどね)
遠坂桜。偶然、困っていたのを助けたことがきっかけで、何回かあったことがあるぐらいではあったのだが、心配に思った。
そう考えているうちに、学校に着いた。だが、何か視界に違和感を感じたがどこが違うのかわからなかったので勘違いだと、思った。
「よっ、岸波。あはよう。何か妙な顔をしていたのだが、何かあったのか?」
校門を通る時に、自分に話しかけてきた人物がいた。その人物は、生徒会のメンバーでなぜだか俺と仲がいい人物である。
「何かって、ちょっと考え事をしていただけ。特に何かあるというわけではないけどね」
「それならいいが。何か困っていることがあったら、言うんだぞ」
「わかっているよ」
そう言って、俺は昇降口に向かった。
何か困ったことがあったら、と言われたことについて思うところがあった。昔から、危険なことに飛び込むようなところがあるらしい。あまり、自分ではそうは思っていないのだが。心のどこかには、留めておこうと思った。
☆ ★ ☆ ★
そこで、一つの異変が起きているのに気がついた。友達に指摘されたのだが、いつのまにか右手の甲に赤い刺青のような物があったのだ。自分でも、いつ出来たのかわからないもので不気味に思った。
(いったい、いつこんなものが出来たんだ?朝、行く前にはこんな物なかったはずだけど....。自然にはできないから、誰かの仕業だとは思うのだけど心当たりがないな)
赤い刺青が、何かを指している感じがあるので洗い流そうとしたのだが消えなかった。そのため、保健室に行き包帯を貰って巻いて隠していた。
それ以上、何かおかしなことは起こらなかった。
放課後には、部活をしていないのだが提出しなればいけない書類があったので、それを書いていた。他にも、クラスメイトに雑用をたくさん押し付けられたので、それをやっていた。そのため、ようやく帰れるようになったのが、日が傾いてきてあたりが少し暗くなってきていた。
(ふーっ。やっと終わったか。)
自分に仕事を押し付けてきたことは、よくあったので問題なかったのだが量が多くて今回ばかりは、自分でやれよっと思うくらいであった。その人物との付き合いも長いので、ある程度のことは慣れてしまった感が少しある。
それと、右手の包帯を一回はずして刺青が何かなっていないかみようと思って、見たのだが一切変化していなかった。
(うーん。こんな怪しいのを放置しておくのもどうかとは思うのだが....)
現状では、何も変化起きていないので変化起こってからでも大丈夫かな、と思い学校を後にした。
帰っている最中、いつも同じ場所を通っているのだが少し違和感を覚えた。違和感というよりかは、何か声が聞こえてきたような気がしたのである。それに、いつもなら人がそこそこ通っている道なのに人が、一切通っていなかった。
(偶然、こんなことが、起きるものなのかな?それとも、何か人為的に引き起こされている?どちらにしても、早くこの辺りを通り抜けた方がいいな)
その場所から、早足で家に帰ろうと移動した。
「だずげでー」
しかし、すぐに助けを求める声が聞こえてきたので足を止めた。声から考えて少年で、心から助けを求めているような感じがあった。自分も怖いのだが、一番何もしないままいることも出来ないので、声がしたと思われる場所を探した。
そしたら、一軒だけ妙な家があった。なんというか、何か変なものがある家があった。
(なんだろうな。朝から、少し感じていた違和感のようなものが強く感じる家があるな。それに、何というか気持ち悪く感じるだよな。他とあまり変わっていないように見えるのにな)
この家がさっきの悲鳴がしてきた家なのかな、と思っていると中から何かが、吹き出るような音と何が落ちる音も聞こえてきた。これは、この家で間違いないなと思った。
それに、物音が少しだけだけだがしているので、誰かがいるのはわかっているのだが、電気が一切付いていないのはおかしい。
もし、外れていたら素直に謝るしかないな、と思い玄関から入ろうと思いドアを開けよとすると鍵がしまっていなく、普通に開いた。そこに何かあるというわけでは、なかった。でも、何者かが侵入したような跡があった。
そこで、気を引き締めて奥に進んだ。ドアが少し開いているところがあったので、そこでに入ってみようと思い、周りを警戒しつつ入った。
そこには、刃物を持った男と何かで虐められた死体と首なし死体と口にタオルを咥えさせられている子供がいた。様子を見て、どうにか子供を助けられたらな、と思った。
(格闘技とかが得意なわけではないから、相手の隙につけこむようなことしかできないな。それに、違和感が何のかもわからないから、すぐには動かない方がいいのかもしれないということもあるかもしれないしな)
そう思っていると、いつの間にか目の前にまで刃物を持った男が移動していた。
「へぇー。よくここが、わかったね。どうしてか、あることをしたら人が寄ってこなくなっていたけど、効果が切れちゃったのかな」
発言からして、目の前の人物が細工をしたから人がいなかったみたいだった。でも、どうやったらそんなことが出来るのかはわからなかった。
「まぁ、そんなことどうでもいいか」
そう言って、興味を失ったみたいに俺から離れていった。そのことに安堵していたが、自分のお腹ら辺に違和感を感じていた。もしかして、と思って見てみると案の定切られていてそこから大量の血が流れ出していた。
痛みのせいで、そのまま前のめりに倒れた。
☆ ★ ☆
今、自分はナイフで脇腹を切られてしまい、その痛みで部屋の真ん中あたりで蹲った状態でいた。それと、右手の包帯をして変な模様を隠していたあたりがなぜか痛かった。
そして、自分を切りつけてきた男性は、何かを行うつもりなのか血で床に何かを書いていた。その仕草から、何かを準備しているようだった。それと、自分の近くに小さな少年が縛られていた。口を塞がれたままずっと泣いていた。そして、その原因はすぐにわかった。
その少年の近くには、首がない死体とバラバラにされた死体があった。そのことから、これがこの少年の両親だろうと推測することができた。
(今日は、とことんついていないなぁ。まさか、最近話題になっている殺人事件の現場に遭遇してしまうなんて....。でも、なんとかしてこの子供と逃げ出さないとな)
今日一日、なぜかいつもなら起きないようなことが起きている。そして、現状は最悪と言ってもいい。自分は、運動が得意な方ではなく泣いている子供と仲良く動きを封じられた状態で、相手は刃物を持った殺人犯である。
(何か!現状を変えるためには、何がある?)
お腹の痛みを我慢しながら、一生懸命に考えた。当たり前かもしれないが、普通の生活を送ってきたので、ナイフで切られる経験をしたことがない。つまり、痛みに慣れていない状態ということだ。それと、右手で傷口を押さえて出血量を押さえようとしている。
体のことに詳しくないので、どのくらいの血を失えば人間が死ぬのかはわからないが、出来るだけ減らしておくのがいいので痛みを我慢して強く抑えている。
それと、切ってきた相手はさっき自分切った時に、違和感を覚えたみたいだった
「うーん。さっき何か、おかしかったな。あの本に書いてあるやり方をやっていれば、違和感なく移動することが出来て楽に殺すことができたんだけど。何か、さっきは上手くできなかった気がするんだよな」
ちょっとだけ、顔を上げて周りの様子を少し確認してみた。声の通り、相手がこちらに全く意識していないままなので、この機会を活かせたらなと思ったのだが。
(そう思っても、何もできないだよなぁ。相手の実力の差が開いていて、自分は負傷しているし。何か、ないのか)
そう思って、周りを簡単に見ていると気づいたことがあった。少年を縛っているのが、頑張ればすぐに解けそうになっていた。だが、これで相手の考えていることが少しわかったよな気がした。
(紐を意図的に、解けやすようにしているな。ということは、逃げようとしたところを捕まえて、相手の反応を楽しむというところかな。それなら、相手の意表をつくようなやり方でないと駄目だな。それに、子供を逃がすだけで精一杯になりそうだな)
そして、子供にしてある縄をより解けやすくしておいた。子供には、声を出さないようにと念押しをして。相手に気づかれていると、思ったが気にしないようにした。
そうしている内に、ナイフを持った男性がしていた何かの準備が終わったようだった。床にある血を使って、血で汚れていないスペースで何かを書いていたらしい。
「よし!これで完成っと。だけど、いったいこれは何に使うものなんだ?」
発言からして、書いた本人でさえ何か理解していないようだった。そのことを不思議に思ったのだが、そんなことどうでもいいと判断して、いつ動こうかと観察していた。
「よいしょっと。英霊の召喚?よくわからないけど、面白そうだからしようとしたけど、呪文を唱えるのは面倒だなー。あーあ、さっさと始めて帰りますか」
男は、持っていた本をめくり何かのページを探していた。それと、持っていた本なのだが、何か危険な感じがした。
どうにか、子供だけでも逃がそうと思い、行動しようとした。だが、すぐにそんなことをする意味がなくなってしまった。
「えっ」
なぜなら、急に男の胸から生えてきたのである、その手が、心臓を持ち握り潰してあたりに血が少し飛び散ることになった。
とっさのことで、何があったのか理解できなかった。いつの間にか、相手の後ろに人が立っていてその人物が目の前で殺した。何が起きたのかは、理解できてもどのように動けばいいのかわからなかった。殺した犯人の服装は、独特かつ見にくいものだった。全身を黒で、明かりがないこの場所だとわかりにくかった。
それに、もしかしたらまだ脅威は過ぎ去っていないかもしれないと思った。この人物が、危険ではないと決まった訳ではないから。
「....一人目...処理完了」
それは、さっきの男を殺し人物が言った言葉なのだが、全く意味がわからないことを言っていた。
(?何を言っているんだ)
正体不明なままなので、警戒しているとこちらにやってこようとしていた。そして、その視線はこちらを観察しようとしているような気がした。.....特に、
「 」
そう言って、こちらに近づいて来た。こちらは、何もしないでいた。
☆ ★ ☆ ★
そこで、また一つ普通ではありえないことが起きた。
何かを突き破ってくる音が聞こえてきた。そして、自分の目の前にそれが現れた。
それは、独特な格好をした少女であった。服装や姿も独特なのだがら、一度見たら覚えていそうなのだが会ったことがない人だった。だが、会ったことはないはずなのだが、どこかで見たことがあるような気がしていた。
それとい、なぜだか急に現れた人物を見ていると安心した気持ちにもなっていた。・・・自分でもわからないのだが、もう大丈夫だと思った。
現れた少女の方は、なぜか少し怒っているような雰囲気もあった。そして、素人目から見てもただならぬ気配を放ってもいつつ、右手に持っていた武器をを黒装束の人に向けていた。
「......お前はマスターだったのか」
そう黒装束の女性が、言ってきたのだが意味が全くわからなかった。ただ、自分を守るように立っている少女も何も言わないで、警戒しているようだった。
「・・・・・・・」
突然、現れた少女はこちらを一切見ていないなく目の前の敵と思しき人物に警戒をしていた。
今までは、死ぬかもしれない恐怖があったからだろう、何とか意識を保つことができていた。だが、今は安心感の方が強くなっているのでそのまま意識を手放しても大丈夫だと思えていた。
そして、意識を失う前に自分の様子に違和感を感じたのかこちらを見てきて、慌てて何かを言いいつつ近づいてきた。
「大丈夫か、■■■《マスター》!!!」
それが、どんな意味かまではわからなかった。
次から、本格的に物語が進んでいきます。