【完結】ハーマイオニーと天才の魔法式   作:藍多

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気が付いたらお気に入り登録数が5000近くて驚きました。
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。

では31話どうぞ。


31. 暴かれる部屋

自身の魔眼でその長い一生を終えた蛇の王バジリスク。

レオは素早くバジリスクの死体を縮小し、懐から出した保存液で満たされた瓶に入れる。

 

「これでよし! 後は秘密の部屋と継承者だけか。」

 

とりあえずはすぐに攻撃されることは無かったが油断は禁物だ。それにハーマイオニーも防御陣を張っているとはいえいつまでも一人にするわけにはいかない。

怪我もしているかもしれないし大事を取って医務室へ行くのがベストだろう。

 

 

ハーマイオニーの所まで戻り防御陣を解除すると同時にハーマイオニーが泣きながら抱き着いてきた。

 

「レオ……! レオ!! よかった……、生きてる。本当に良かった……。」

 

レオの無事な姿を見て安堵したのかへなへなと座り込んでしまった。

 

「はは、腰が抜けちゃった……。でも本当によかった。怪我はないの?」

 

「うん、無傷だね。ハーマイオニーこそ怪我はないかい? とりあえず疲れているだろうし医務室に行こうか。よっと。」

 

ハーマイオニーを抱き上げる、いわゆるお姫様抱っこの形だ。

 

「レ、レオ!? 大丈夫よ、ちょっと休めば歩けるわよ!?」

 

「うん? 善は急げっていうしこのままでも別に問題ないだろう? ハーマイオニーは軽いし負担にもならないよ。」

 

そのままハーマイオニーを抱き上げたまま歩き始める。

ハーマイオニーは顔を真っ赤にしてされるがままだ。

 

(恥ずかしい……。顔から火が出るってこういうことなのかしら? ……待って。なんで恥ずかしいのかしら。ただ単に抱き上げられているだけなのに。え? ちょっと待って…………まさか、私レオのことが?)

 

今、初めてハーマイオニー・グレンジャーは自らの気持ちを、レナード・テイラーへの好意を自覚した。

自覚した途端、先ほどまでと比較にならないくらい顔が熱く赤くなるのが分かった。

流石にその様子もレオも気づいてぎょっとした。

 

「ハーマイオニー!? 大丈夫? なんか顔がすっごく赤いんだけど! もしかして何かしら呪いが……、いやその様子はない。とりあえず医務室に急ぐよ。」

 

「だ、大丈夫よ、レオ! 大丈夫だからあまりこっちを見ないで……!」

 

医務室に到着する。すでに消灯時間になっているが事情を話しハーマイオニーをマダム・ポンフリーに任せる。症状の原因が分からないのでマダム・ポンフリーに聞いてみたが、マダムはハーマイオニーの様子を見てため息を吐きながらレオに言った。

 

「思っていたより鈍感ですね。あなたがいたら彼女は良くならないからとりあえずは出てってください。心配は無用です。年頃の乙女に特有のものですから。」

 

ぴしゃりと扉を閉められ追い出されてしまった。

とりあえずはバジリスクを退治したことをダンブルドアに報告に向かうことにした。

 

 

 

翌日のホグワーツは歓喜に包まれた。

スリザリンが遺した秘密の部屋の怪物であるバジリスクが退治されたのだから無理もない。

マグル出身者は安堵し、それ以外も喜びにあふれている。

討伐者であるレナード・テイラーはホグワーツ特別功労賞が授与され、レイブンクローには100点が加点されることになり二年連続寮杯の獲得は確実であった。

 

だが、ほとんどの生徒は忘れていた。バジリスクはいなくなったがそれを操っていた黒幕、スリザリンの継承者の存在を。

 

その日の夕方にグリフィンドールのジニー・ウィーズリーが継承者によって秘密の部屋へ連れ去られた。

生徒たちは寮からの出入りを禁止され、教師たちは対応に追われている。

レオは手に入れたバジリスクについて色々と調べていた。

夜になっても飽きることなく調査を続けていたが、研究室の扉を乱暴に叩かれる音で中断せざるを得なくなった。

若干不機嫌になりながら扉の前を確認するとハリー・ポッターとロン・ウィーズリーだった。

研究室内に招くことなくマグルのインターフォンのように扉から声を飛ばして会話する。

 

「何の用? 生徒は出入り禁止だと思ったけど。」

 

「ジニーが連れ去られたんだ! 助けたいんだ、協力してくれ!」

 

「本当はお前に頼るのは嫌だけど、強いし頭も良い。秘密の部屋についても何か情報を掴んでいると思ったんだ。」

 

「何か知ってるなら教えてくれ! 速くしないと、ジニーが……僕の妹が殺されてしまう!」

 

「ちょっと待って。今バジリスクのこと調べてるんだ。もう少しで解りそうなんだ。」

 

その言葉に、これから殺されるかもしれないジニーより死んだ怪物のバジリスクの方を優先する物言いに二人は激昂した。

 

「なんだと! お前は何を言ってるんだ!? もういい! 僕たちだけで何とかするぞ! 行こうハリー!」

 

「ああ、やっぱりテイラーに頼ったのは間違いだった。一刻も猶予がない、急ごう。」

 

二人は夜のホグワーツを走っていってしまった。

研究室内でレオは相変わらず話を聞かない人たちだと独り言を言う。

レオが今調べているのはバジリスクの脳内に残った情報だ。教師たちからの依頼もありバジリスクから秘密の部屋への情報を入手できるか試していたのだ。

数分後、脳内情報の解析が終了する。すぐに今も秘密の部屋を探している教師たちに念話を送り職員室に集合させる。

 

 

教師が全員集合した職員室で解析結果を説明する。

 

「脳内に残った記憶からバジリスクはホグワーツのいたるところに張り巡らされた配管の中を移動していたことが分かりました。出口は複数あるようですが読み取れたのは最後に出てきたところ、ハーマイオニーが襲われた嘆きのマートルがいる女子トイレのようです。

校長、マートルが50年前の被害者なのではないですか?」

 

「そうじゃ、マートル・エリザベス・ウォーレンこそが唯一の被害者じゃった。

よし、秘密の部屋の入り口も判明した! さらわれた生徒の救出に向かおうぞ。マクゴナガル先生、スネイプ先生とわしが行こう。残った先生方は見回りと警戒をお願いします。レオも同行してもらっても良いか?」

 

「校長! いくら彼が強くともまだ子供、生徒であるのですよ!? 私は断固反対します!」

 

「大丈夫ですよ、マクゴナガル先生。自分の身ぐらいは守れます。それにこの『眼』が何かの役に立つかもしれませんし。」

 

(それに秘密の部屋を見てみたいし、継承者が何者かも知っておきたいしね。)

 

マクゴナガルは少しでも危険が及ぶようならすぐに逃げることを条件に同行することに渋々許した。

教師とレオはマートルのトイレに到着する。ハーマイオニーが言っていたようにマートルの気配はない。中に入るとゴーストであるマートルが恐怖にひきつった顔で宙で固まっていた。おそらくバジリスクの魔眼を見たのだろう。ゴーストにはこのような影響が出るのかと調べたかったが、我慢して先を急ぐことにした。

小さく蛇の彫刻がなされた蛇口がある手洗い台。いかにもスリザリンだなと全員が思った。

スリザリンの継承者、恐らくは蛇語使いでなければ開けることができないのだろうけれどそこに入り口があるのが解っているのなら他の手段もある。

 

エクスパルソ(爆破)。」

 

トイレの一角が爆破され地下深くに続く大きな穴が現れた。この下に継承者が待ち構えている秘密の部屋があるのだろう。

 

「吾輩が先に降ります。安全であれば合図を送りますので校長たちはその後に続いてください。」

 

先陣を切ってスネイプ先生が降りていった。数分後に守護霊が穴を昇ってきた。どうやらすぐに継承者がいるというわけでは無いようだ。

 

「では次はわしが行こう。マクゴナガル先生、レオの順で後に続いてくだされ。」

 

次々に降りていき、最後にレオが穴に入る。

 

(さてさて、秘密の部屋はどんなのかな。さっさと片付けてバジリスクの研究を続けたいなぁ。)

 

 

レオが降りて行った後、二人の生徒がこっそりトイレに入ってきた。




恋心を自覚するハーマイオニー。レオは恋とかそっちには鈍感で役立たずです。
さぁ、これからハーマイオニーの戦いが始まる!

バジリスクはひとまずそのまま保存液に入れて解析中。すぐに解体したら戻せないですし。
秘密の部屋の入り口は複数ある設定にしました。
これでスリザリンが女子トイレに入口を設置した変態扱いされないはず。
今作の設定的にもバジリスクの出番=マグルとの戦争の想定なので入口が一か所じゃ不便だと思ったのでこうなりました。

最後の二人は誰なんだー(棒)

では次回お楽しみに。
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