【完結】ハーマイオニーと天才の魔法式   作:藍多

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ハリポタの二次創作は本当にいろいろだなと改めて思った。

オリ主がいることでハリーや仲間がレベルアップもダウンもする。
オリ主の寮がどこかでも違ってくる。
クロスオーバーもまた良いものである。

まぁ、なんだ。
まだまだハリポタ二次創作は続けていこうと思った。

ちなみに次回作は二つほど考えてます。気が早いですけどね。

それでは74話どうぞ。


74. ダイアゴン横丁での再会

レオ、ハーマイオニー、クー、フェリスはダイアゴン横丁に足を踏み入れた。

そこは去年までのダイアゴン横丁とは様変わりしていた。

多くの店が閉店しており、営業していたとしても商品が少なかったり、店員が生気が無かったりと酷い有様の店も少なくない。

 

「活気が無いわねぇ。せっかくみんなでお出かけなのに。」

 

「仕方ありませんよ。連日嫌になる話ばかりですしね。」

 

「とりあえずグリンゴッツでお金を引き出してこよう。その後は必要なものを揃えてウィーズリー双子の悪戯用品専門店だね。」

 

一行はグリンゴッツに向かう。

グリンゴッツは他の店に比べると全く変わったようには見えない。

グリンゴッツで働く小鬼たちにとってはどちらの陣営が勝とうが勝った方と取引するだけだと考えているのである。

 

テイラー家の金庫から必要な分だけ金貨を引き出して戻ってきた。

ちなみにテイラー家はそれなりの歴史がある家ではあるがそこまで裕福では無かった。

だが、アースキンとレナードの功績によって今現在では聖28一族にも負けないほどの資産が保管されているのである。ここ数年では殺狼薬のおかげで更に増加中である。

グリンゴッツから出ようとしたところで声をかけられた。

 

「レナード!」

 

声の方を向くと絶世の美女が立っていた。

髪は腰まであるシルバーブロンド、深い青色の瞳。数年前より美しさに磨きがかかったフラー・デラクールだった。

 

「久しぶりね! どう相変わらずかしら? ハーマイオニーも元気? そちらのマダムはレナードのお母さまかしらね。初めましてフラー・デラクールと申します。」

 

「久しぶりですね。どうしてここに?」

「久しぶり。相変わらず綺麗ね。」

「初めまして。レナードの母のフェリス・テイラーです。」

 

レオは特に何も変わりなく挨拶、ハーマイオニーは若干警戒しながらの挨拶だった。

フェリスはそんな様子を興味深そうに見ている。

 

「私、グリンゴッツ(ここ)で働いているの。レナードがいるイギリスで働いてみたかったし、フランスの魔法省からの依頼でイギリスの情勢の調査も兼ねてるんだけどね。まぁ、そんなことはどうでもいいわ! 二人は今でもラブラブかしら?」

 

「そうだね。」

「そうよ!」

 

「んー残念ね。彼女に飽きたらいつでも歓迎するわよ?」

 

「今のところそのつもりはないね。それはこれからも変わらないだろうから期待しない方が良いよ。」

 

レオはハーマイオニーを抱き寄せながら堂々と宣言する。

本人としては当然の行動だったが、やられたハーマイオニーには不意打ちであった。

 

「相変わらずねー。はぁ……。言ってみただけよ。あれだけを見せつけられて別れることになってたらぶん殴ってやったわ。それはそうとなんか死んで色々あって人間じゃなくなったって噂だけど本当?」

 

「本当だよ。この体は人間じゃなくなったね。色々と便利になったし予定通りでもあるね。」

 

「そうなのね。まぁ、周りは人間じゃないってだけで色々と変わった目で見てくるかもね。

私もヴィーラの血が流れてるから、それでちょっとあったけどあなたなら大丈夫でしょうね。」

 

その後、しばらく雑談をしていると見知った人がやってきた。

 

「ちょっといいかいフラー。あれ? レオにハーマイオニーじゃないか。」

 

「こんにちは、ビル。そう言えばグリンゴッツ勤務でしたね。」

 

「そうそう。それはそうと君たちとフラーが知り合いとは知らなかったよ。フラー、そろそろ仕事に戻ろうか。その後はデートでもどうだい?」

 

「お断りします! 二人とも聞いてよ! この人、事あるごとに付き合おうだとか、デートしようとかしつこいのよ!」

 

「仕方がないだろう。美しい君に惚れてしまったのだから、後は全力でアプローチするだけさ。」

 

二人は仕事に戻っていった。戻る最中もビルが積極的にフラーにアプローチしているが完全に無視されていた。

外見だけを見れば美男美女でお似合いではあった。

 

 

教科書や教材を買い終えてテイラー邸に転送する。

これで残すは本日のメイン、ウィーズリー双子の悪戯用品専門店だ。

ダイアゴン横丁の一角にあるそこだけは周りと違って活気に満ちていた。

小さな子供にホグワーツ生、更には大人の姿まで確認できる。

店内では悪戯グッズを試すスペースも設けられていてそこは混沌としか言いようのないことになっている。

だけれど、店内の誰もが笑っている。

レオ達が店内に入るとこちらに気が付いた双子が文字通り飛んできた。

 

「ようこそ! 悪戯用品専門店、ウィーズリーウィーズリー・ウィザード・ウィーズへ!」

「レオ、ハーマイオニー! よく来てくれたな! 特別に割引してやるぜ! じっくり見てってくれよ!」

 

店内には様々なグッズがある。

ウンのない人キャンディ、伸び耳、噛みつきフリスビー、パンチ望遠鏡、叫びヨーヨー。

これらはフレッドとジョージが独自に開発したものだ。

蛸チョコ、永久パラシュート、流されるトイレ、ハチャメチャな目、などのフレッドとジョージが考案して開発をレオが協力した商品も人気の様だった。

そんな商品の中で誰もが購入している商品群があった。

それは護身グッズとして造られたアクセサリーだった。

アクセサリー一つにつき防げる魔法に限界はあるが死の呪文(アバダケダブラ)や悪霊の火などといった最上級の呪文以外であれば一発ならば確実に防げるとあって大人気であった。

 

「生産が追い付かないほど注文が来てるんだぜ。」

「最近だと魔法省のお偉いさんや闇祓いに騎士団からも注文が来るようになったんだ。」

「正直、悪戯用品よりこっちの方が売れていてちょっともやもやするぜ。」

「でもこのご時世じゃ仕方がないかな。」

 

しばらく見て回ったレオは開発に関わっていなかったいくつかの悪戯用品を購入した。

悪戯に使うつもりはなくあくまでどういう物なのか解析しようというのだ。

 

「それではこれで帰るよ。次に来れるとしたらクリスマスかな。」

 

「色々あって面白かったわ。ただ今年のホグワーツはこれらを使っての悪戯が流行ると思うとちょっと複雑ね。」

 

「まぁまぁ、優等生のハーマイオニー様。大目に見てくれよ。」

「そうそう俺たちが造ったこいつらでホグワーツや皆が笑顔になるなら良いじゃないか。」

「……今、魔法界は暗い、俺たちの様に家族を亡くして悲しい人がいっぱいだ。」

「でも、だからこそ笑わなくっちゃいけないって思うんだよ。」

 

暗い雰囲気になりかけるが双子はとびっきりの笑顔を見せる。

 

「「ご購入ありがとうございました! そいつらを使ってみんなを笑わせたのなら次回以降サービス! ぜひまたのご来店をお待ちしております!」」

 

レオもハーマイオニーも笑ってウィーズリーウィーズリー・ウィザード・ウィーズを後にした。

 

 

レオ達四人がフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーでアイスを食べているとまたもや知った顔に遭遇した。

 

「あれトンクスじゃないかしら? 誰か知らない子を連れているけど親戚かしらね。」

 

レオがそちらを見る。『眼』で視たところ見た目と中身が違っていた。

 

「まぁ、親戚ってのも間違ってないね。あれはドラコ・マルフォイだ。ポリジュース薬での変身だろう。」

 

トンクスがこちらに気が付いてやってきた。変身したドラコ・マルフォイも付いてくる。

 

「やっほー。元気? 私は現在、一応任務中かな。この子のホグワーツの準備に必要なものを買ってたところ。あ、多分分かってると思うけど、この子はドラコ・マルフォイね。」

 

ドラコはぺこりと頭を下げるだけだった。

 

「買い物だけなら本人は必要ないのでは?」

 

「あー、まぁそうなんだけどね。マルフォイ一家は裏切り者ってことであの人から狙われていてね、ほとんど外には出れてないの。流石に可哀そうだなーって思ったから変身させて気分転換に外に連れ出したの。一応この子とは親戚だしね。」

 

買い物がまだということで二人は買い物に戻っていった。

レオ達も今日はもうダイアゴン横丁に用事はないのでテイラー邸に戻ることにした。

ホグワーツの準備も終え、レナード・テイラーの六年目のホグワーツが始まろうとしていた。




ダイアゴン横丁での一日でした。

小鬼たちは人間たちのいざこざは無視です。ただ被害がでるようなら勝てる方に与します。

フラー・デラクール再登場。
レオの影響でビルとは付き合っていません。頑張れビル!

双子の悪戯用品専門店。
防護グッズが人気なのは仕方がないとしても複雑な二人。
ウンのない人キャンディ、伸び耳、噛みつきフリスビー、パンチ望遠鏡、叫びヨーヨーは原作等に出てきた商品。
その他のレオが関連した商品の効果は以下の通り。
蛸チョコ……そのまんまタコ型のチョコ。ぬめりや吸盤の吸着も再現。味はチョコ。
永久パラシュート……これを装着してパラシュートを開くと一定時間(1時間)上空から落ちる幻覚を見る。現実での経過時間は数秒なため実害はない。
流されるトイレ……便座をこのグッズと入れ替えると流した本人も流される。流された人には保護がかかるので清潔は保たれる。下水まで到達すると巻き戻ってトイレから排出される。
ハチャメチャな目……目薬タイプ。目につけると眼玉がぐるぐるランダムに動き回る。

トンクスとマルフォイ。
マルフォイ家はお辞儀を裏切ったので狙われている。
現在は容易には外に出られないためほとんど騎士団管理の建物で缶詰。
トンクスはそれを不憫に思って連れ出した。もちろん許可は得ている。

それでは次回お楽しみ。

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