ハリーの扱いもスリザリンオリ主だと嫌な奴に感じることもあるし
グリフィンドールオリ主だといい仲間だとも感じる。
中にはハリーが全くでないまま完結した作品もあったりもする。
今作のハリーの扱いは出番が殆ど削られるという悲惨な部類ですかね。
それでは85話どうぞ。
魔法省が陥落した。
多くの職員が死亡し、生き残った者も洗脳され、魔法省の全てが闇の勢力に乗っ取られた。
新たに選ばれた魔法大臣は闇の帝王ヴォルデモートその人である。
力によって強引にその座に就いたことを隠そうともしない。こうして闇の帝王はイギリス魔法界に君臨することになった。
日刊預言者新聞やその他のあらゆる手段を用いてヴォルデモートはイギリス魔法族に問いを投げかけた。
服従か、死か。
先の戦争でその力を知っている者、魔法省が陥落したことで諦めた者、どっちつかずであった純血の者、権力の甘い蜜を求める者。そう言った者たちが首を垂れて闇の帝王の軍門に下って行った。その数はイギリス魔法界の住人の大部分であった。
ヴォルデモートが魔法大臣に就任した後、純血を尊びマグル生まれやマグル生まれの権利を認めないような数々の無茶苦茶な法が制定されていった。
純血は存在するだけで尊い。マグル生まれやマグルは穢れている。
職の階級も聖二十八一族、純血、半純血、混血、マグル生まれの順に大きく差がある。
純血からのマグル生まれへの魔法行使は大した理由が無くても認められる。
逆にマグル生まれはよほどのことが無い限り魔法行使が大きく制限される。
更には純血を傷つけたとなれば、裁判など無くその場で
それ以外帝王とその一派は国外への侵攻をするために、そして何より最後に残った抵抗勢力であるホグワーツを完全に潰すため戦力の拡張を進めていた。
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闇に対抗する最後の砦、ホグワーツ魔法魔術学校。
ホグワーツ創設者の古の魔法、数々の防御魔法、更にはレナード・テイラーによって要塞と化したこの城には容易には闇の帝王も手が出せない状況になっている。
そこにはアルバス・ダンブルドアを中心に結成された不死鳥の騎士団とルーファス・スクリムジョール率いる魔法省の生き残りからなるレジスタンスが結成されていた。
ホグワーツの教師たちはまずは生徒たちの安全を最優先とした。
今の魔法界には純血と呼べる魔法使いは極僅かだ。ほとんどの魔法使いにはマグルやマグル生まれの血がその体に流れている。
未来を創る子供たちも同様である。
闇の魔法使いは何も考え無しにその子供を傷つけ殺すであろう。
子供を導く教師として、大人としてそのようなことを見過ごすことなど断じてできなかった。
魔法省陥落の報せと同時にダンブルドアはホグワーツを生徒たちや子供たちの避難場所とすること、生徒たちとその家族を迎え入れるように指示した。
だが、魔法省を完全に掌握された状態ではそれも難航した。
煙突ネットワークは監視されている。ふくろう便も安全とは言えない。
ホグワーツ特急の利用も場所が完全に把握されているため使用不可能だ。
移動キーや姿くらましで少しずつ地道に集めるしか手段が無かった。それも感知されてしまえば追撃部隊がやって来る。
更に、帝王を恐れて隠れたり国外に逃亡したりする一家も少なくなかった。
そんな一家が数で勝る闇の勢力に見つかって投獄されることも珍しくなくなっている。
それでも教師たちの必死の努力によって生徒の六割とその親族、そしてそれ以外にも多くの者たちをホグワーツに助け出すことには成功した。
ホグワーツの卒業生や在学生、その家族。それに闇に抗い、最後まで正義を信じる者たち。まさに正しき心の持ち主がホグワーツに集っていった。
諦めない、ここでどんなことがあっても最後まで戦う。そう言った気持ちに溢れていた。
だが、そこにはレナード・テイラーとハーマイオニー・グレンジャーの姿はなかった。
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ランプが一つだけある薄暗い部屋。
そこには男が一人椅子に縛り付けられていた。
杖は取り上げられ、魔法薬で体の自由は効かない。
男は
聖二十八一族ほどではないがそれなりに歴史もあり裕福な一族の出だ。
今日も適当にマグル生まれを痛めつけて気分よく家に帰る途中だった。
それが気が付いたらこれだ。
メイド姿に声をかけられたのが最後の記憶であった。
「目が覚めたか。知っていることを全部話してもらおう。」
誰かが話しかけてくる。男は抵抗しようとするがその口からは次から次へと情報が漏れだしてくる。
主であるヴォルデモートの事、仲間の事、拠点、これからの計画、何もかもだ。
「んー……。いまいち情報が足りないな。まぁ、良いか。後は呼び寄せる餌として活躍してもらおう。」
得体の知れない恐怖が体を駆け巡る。必死で拘束から逃げようとするがどうすることもできない。
左腕の闇の印に焼けるような痛みが走った。闇の帝王が
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青年は上機嫌だった。
ついに憧れの闇の帝王の真なる忠臣の証、闇の印を授かったのだ。
青年は純血こそが最も優れた存在だと疑っていなかった。
幼いころから親族からそういい聞かされてきたし、実際ホグワーツに入学してみて初めて見たマグル生まれの魔法について無知な様子を見てそれは確信に変わった。
青年が卒業した年、闇の帝王が復活した。
両親は狂信的に闇の帝王を崇拝する
そして今日、長年の夢は叶った。
左腕の闇の印を見ていると笑みを隠すことができそうになかった。
逆に周りの魔法使いたちはそれを見て恐れおののいている。
(最高の気分だ! ん?)
急に闇の印がうずきだした。
(まさか!? この俺に闇の帝王から直々に招集が!?)
青年は何の疑問もなく闇の印に導かれるまま姿をくらました。
その後青年を見た者は誰一人としていない。
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「我が君、また消息不明者がでました。把握しているだけで今回で二十七人目です。」
ヴォルデモートは新設された魔法省、大臣室でセブルス・スネイプからの報告を聞いていた。
「ダンブルドアはこの件については感知しておりません。今はホグワーツに多くの者を保護することに全力の様です。おそらくは」
「十中八九、レナード・テイラーの仕業だろう。これ以上駒を減らされるのはまずい。早急に対策を考えねば。」
「我が君! 確認したいことがあります!」
ベラトリックス・レストレンジが急ぎ足で大臣室に入って来る。
「どうしたベラ? 許す、話せ。」
「はい! 闇の印を使っての招集はかけておりませんでしょうか? アントニン・ドロホフが我が君からの招集と言って姿くらましをしたとの事です。」
「いや、そうか……。ベラ、下僕どもに至急通達しろ! 闇の印による召集を感じ取っても決して姿くらましをするなと! セブルス、お前は逆にわざと呼び出しに答えるようにしておけ。」
ベラトリックスはお辞儀をするとすぐに部屋を飛び出していった。
スネイプも頭を下げ退室する。
すると見計らったかのようにスネイプの闇の印がうずくのを感じた。
すぐに招集されている場所に姿現わしをする。
姿を現した場所は研究室の様だった。以前ホグワーツで訪れたレナード・テイラーの研究室と同じような印象だ。
「お待ちしておりました、スネイプ教授。」
メイド服の魔法生物のクーが出迎えてきた。帝王の予想通りレナード・テイラーが闇の印を使って
クーに部屋に案内される。そこにはレナード・テイラーとハーマイオニー・グレンジャーがいた。
「お久しぶりです、スネイプ先生。早速ですが協力していただけませんか?」
「我輩に出来ることならばな。」
スネイプとレオはお互いに持っている情報を共有した。
やはりと言うか行方知らずになっていた
あらかた情報を得てからわざとドロホフが間違った招集で姿をくらましたと分かるようにしたようだ。これで闇の印を使った招集には疑心暗鬼が付きまとうだろう。
「さて、あらかた情報は手に入れたし細かい掃除はすみました。スネイプ先生にはまた後日協力してもらうことになると思います。」
まるでごみを捨てるかのように人を殺す不死の怪物を見てセブルス・スネイプはこいつが敵でなくて本当に良かった、と感じていた。。
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1997年9月1日 キングス・クロス駅 九と四分の三番線
毎年ホグワーツに向かう子供とその親でいっぱいのここも今年は誰もいない。
ホグワーツは最後の砦となり、既に子供たちの大半がホグワーツにいる。
赤い蒸気機関車も動く気配はなく静かである。
そんな中、レナード・テイラー、ハーマイオニー・グレンジャー、そしてクーの三人だけがその場にいた。
「誰もいないわね。当然だけどね。」
「まぁ、そうだろうね。それに
「それでどうするのですか、レナード様? 列車は動かないようですけど。」
「とりあえず来てみただけだからね。ゆっくりとレールの上を飛んで行こうかな。」
レオが魔法具を取り出す。
ミニチュアの部屋だった。レオが魔法を解除すると普通の部屋のサイズまで大きくなる。
「さぁ、どうぞ。」
三人が入る。中はソファーや椅子、暖炉がある普通の部屋だった。
お菓子や紅茶も用意されている。
「それでは、ホグワーツに向けて出発!」
レオの号令で部屋ごと浮き上がりレールに沿って飛び始めた。
「これでゆったり旅気分だね。のんびりと楽しむとしよう。」
「そうね。私もレオとクーとのんびりしていきたいわ。姿くらましとかじゃつまらないもの。」
三人は空中旅行を楽しんでホグワーツに向かっていった。
お辞儀魔法大臣に就任。
色々と純血万歳!な無茶苦茶な法令を制定していく。
でも民衆は恐怖からそれに反対もできない。
ホグワーツに騎士団と魔法省の生き残りが集まりレジスタンス結成
生徒たちとその家族やその他の多くも助け出していく。
それでも限度があるので犠牲者はかなりの数になっている。
レオは適当に捕らえた死喰い人から情報を入手。
後は闇の印を用いたお辞儀の招集手段を利用して一人ずつ拉致して情報を手に入れていた。ある程度の情報を手に入れたらわざとばらして容易に利用できないようにした。
お辞儀側が把握している以外にも多くが葬られていた。
レオの感覚としては小さなごみを捨てる掃除感覚。
誰もいない九と四分の三番線。
とりあえず期の初めはここからかなと来てみたはいいけど無人。
常人とは最早言えない三人は世間の情勢など関係なくゆったりとホグワーツへ。
それでは次回お楽しみ。