遊戯王ってバーチャルだね!   作:ROXAS²

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我がカルデアに水着鯖が集まり始めました。
無課金10連1回で弓アルトリア出たときは発狂しましたね。
後はモーさんとマリーかな。


本物の天使は此処に居たのですね

遊作との決闘から1日が経ち、原作なんか知るかと開き直った今日この頃。今俺は我が家にいる。今日は学校が休みだから、アバターの名前を決めた後、久し振りにぐっすり寝てみようかな、なんて思っていたら、草薙さんから電話が掛かって来て、遊作がSOLに捕まった、とか言って来た。俺は確かに共犯者と言ったけど、休日はゆっくりさせて欲しいなぁ・・・まぁちょっと様子を見に行こうかとは思うけど。

 

「あー、そう言う事だから力を貸してくんないかな?」

『オォォン』

意訳:良いだろう。安全運転で運んでやる。

 

いやぁ、コイツの安全運転って信用出来ないんだけど急ぎだし仕方ないな。あ、酔い止め飲んどこ。

 

「一応、何が起きても良いようにデッキ持っていこ・・・ん?」

『オオオォォン?』

意訳:どうした?

 

凄い名案かも知れない・・・、そう思い、俺は持っていたデッキを机に置く。遊戯王のアニメ世界とは、大抵は決闘で問題を解決して、ストーリーが進む物だ。その逆もあって、決闘をして面倒事が起きたりもする。そして、決闘者は決闘をさせられ、それ以外は何だかんだ言って生きている場合が多い。何故なら世界を救う為の決闘とかを主人公とかがしてくれるからだ。で、何が言いたいかと言うと―――

 

「なぁ、別にデッキ持って行かなくて良くね?」

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

遊作を助けに行けば良いだけだしね。自分から、コイツ・・・出来る、とか言われに行く道理は無いし・・・

 

『・・・・・・オォン?』

意訳:・・・・・・アァン?

「スミマセン持って行きますんで許して下さい。」

 

毎回思うんだ。どっちがコレ主導権握ってんだろって。

 

『・・・オォォン』

意訳:はぁ・・・、飲み込むからデッキを持って目を瞑れ。

 

赤き竜が俺を飲み込み、またまた四角いリングの機械が現れる。潜ると前回には無かった感覚が全身を襲って来た。あれ、酔い止め飲んだんだけどなぁ・・・。俺は赤き竜の体の中で、気を失うかのように眠ってしまった。

 

 

 

 

暗い闇。俺はまたアステカの時と同じ空間に来ていた。だが今回は死の恐怖と言った感覚が無い。その代わり、目の前には白髪の小さな少年が居る。

 

「起きて、ねぇってば!」

「うん・・・君は?」

 

取りあえず名前を聞いて見る。こんな空間で会う奴なんて、大抵ろくな奴じゃないとは思うが。

 

「僕はアブシューム!アルテンシア・アブシュームって言うんだ!」

 

アルテンシア・アブシューム・・・長いな・・・てか外人さんか。

 

「外人なのに日本語ペラペラと喋れるんだな・・・、君、年は?」

「う~ん・・・分かんない!」

 

おっと、分かんないか・・・まぁ小学2~3年生と言った所かな?

 

「ねぇねぇ、遊ぼうよ!僕ね、有馬と決闘するの楽しみにしてたんだ!」

「俺の名前知ってるのか?」

「うん!この前僕が有馬の記憶を調べた時・・・あ、白衣のお兄ちゃんが調べてくれたんだ!それで知ってるの。」

 

この前・・・もしかしてアステカの・・・?それにしても―――

 

「その白衣のお兄ちゃんとやらは出てこないんだな。」

「うん、白衣のお兄ちゃんは有馬と僕だけの方が良いだろう?って、気を利かしてくれたんだ!だから後でありがとうって言うの!」

 

う~ん・・・ここにもシスコン財前さんと同じようなのが居るのかな・・・まぁ無邪気な子供らしくて分からなくも無いが・・・。

 

「決闘しよ!決闘!」

「あぁ良いぞ・・・と言いたいんだけど、今ちょっと忙しくてね。また今度、暇な時にな。」

「やだ!決闘したい!」

 

えぇ~・・・、ちょっと、白衣のお兄ちゃん助けてよ・・・あ、ブラコンか。無理だな。仕方ない、此処はどうにかして諦めて貰うしか・・・

 

「・・・・・・・・・・・・う゛ぅ゛ぅ゛」

「・・・え、ちょ、え」

 

泣かれてしまったよ!ど、どうしよ・・・此処は、どうすれば・・・あぁもう面倒だ!

 

「じゃ、じゃあ受けるよ!うん!よ~し、お兄ちゃん頑張って勝つぞぉ!」

 

言った瞬間アブシュームは泣くのを止めて、キラキラとした顔で此方を見てくる。う、そ、そんな純粋な目で俺を見るな!俺が浄化される!

 

「うわぁーい!じゃあ外で待ってるね!」

「へ?外ってどういう―――」

 

こと?と言おうとした瞬間、目の前が揺らいで何かに引っ張られるように意識が失われて行く。この感じ、あの時と同じ・・・

 

 

 

 

『オォォォォォンンン!』

意訳:いい加減に起きろ!

「イィィヤッフォォォォォ!?・・・・・・あ、あれ?戻って来た・・・?」

 

目の前には赤き竜、そして地獄のようなLinkVrainsが。い、一体どういう事だってばよ?最速ふざけて無いとやってられない位には、有馬は混乱している。大草原が見えていて、トンネルを通過したら荒野でした。そんな感じだ。

 

「取りあえず遊作に連絡を・・・アレ?」

『オォォォン?』

意訳:どうした?

 

・・・遊作と連絡が取れない。というか草薙さんからの履歴がヤバい。軽く30は越えてる・・・。あ、掛かって来た。

 

『有馬!どうなってるんだ!遊作と連絡が取れない!』

「こっちも連絡を試みてるけどキツそう・・・というか、なんか決闘してるけど遊作?子供の書く太陽みたいなギザギザ髪をした奴と・・・」

 

草薙さんにはこう言ってるが、俺はその赤い太陽の髪した奴を知っている。リボルバーだ。今俺はちょっと遠いビルの屋上に位置に居るから、本当にそうかは分からんが・・・

 

『服装は?』

「うーん、ハノイの騎士にそっくりな真っ白コート。多分リーダーなんじゃない?風格とかから何かそんな気がする。」

『そいつは前に俺達の前に姿を現したハノイの騎士のリーダーだ!クソ、このままじゃ遊作とアイが・・・!』

 

ドードー落ち着いて草薙さん、焦ったって何も意味無いんだから。それより俺が気になるのは―――

 

「あの波ってさ、何?」

『遊作とハノイのリーダーの決闘の映像が見れるようになった!今すぐ送る!・・・これは・・・データストームか!!しかも遊作の時よりも大きい!』

 

流石は草薙さん、優秀だ。受け取った映像を見るが・・・トポロジックさんが出て来た・・・え、終わったんじゃね?

 

『終極のマリシャス・コード!!ザーガガガガ・・・・・・』

 

あーあ、止まっちゃったよ。ただ伏せカードはあったからまだ分からんな。

 

「草薙さん?遊作との決闘が見れなくなったんだけど?」

『・・・・・・気を・・・付け・・・有馬・・・!』

 

草薙さんからの本当にヤバそうな警告が来た。ん、どうしたの?と聞き返すと、聞き取れた部分を要約すると、何やらデータストームとは違う大きな何かが、此処に近づいて来ていると言い、草薙さんとの通信が途絶えてしまった。それを聞いた有馬は赤き竜に乗ってその場を離れようとした。が、その時だった。

 

―――じゃあ決闘しよ!―――

 

「!?この声、それにこの身を包む冷たい感じ・・・ハッ!?」

「オオオオオオオオオオオオオオオオオン」

 

脳内に聞き覚えのある声がし、背後からする死のオーラに有馬が振り返ると、そこには青と黒い色をした目鼻口の無い不気味な巨人がいた。大きさもどのビルよりも大きい。巨人は声を張り上げ、目の前で声を聞く者(有馬)に恐怖を与えた。

 

「お・・・お前は・・・」

『・・・・・・オォォン・・・』

意訳:・・・・・・コイツは・・・

 

赤き竜と有馬、そのどちらもが巨人を見て度肝を抜かれた。何故か?それは本来居ない筈のそれが、存在し、尚且つ自分達の目の前に、天空から鎖で繋がれて現れたからだ。

 

―――やっちゃえ!CcapacAp!―――

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオンン!!」

 

巨人の咆哮は大地を揺らし、災害を巻き起こす。巨人は繋がれている鎖にもがきながらも、近くのビルを倒して行く。このまま逃げたとすると、遊作を巻き込んでしまう可能性がある為逃げられない。更に、有馬は約束してしまった。アブシュームと決闘をすると。

 

―――わー!!カッコイイ!!―――

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンン!!」

 

アブシュームの声から邪気は感じられない。ただ純粋に決闘をしに来たのだろうが、本当にコレは冗談じゃない。俺の事に関して、白衣のお兄ちゃんから聞いたと言っていたが、短時間だが、話を聞いてくれない奴と言うことは少し分かった。きっと聞いてるようであまり聞いていなかったのだろう。やはりと言うか、説得を試みるがアブシュームは言うことを聞いてくれない。

 

「頼む!ソイツだけは止めてくれ!今決闘するのは難しいんだ!」

 

―――やーだー!決闘するって有馬言ったもん!―――

 

『オォォオンン!?』

意訳:お前の知り合いか!?

「ちょっと闇の中でね・・・、でもコレを連れて来るとか・・・全然想像もしてなかったかな・・・!」

 

有馬と赤き竜の命は繋がれている。赤き竜が死ねば、有馬は世界に消され、無かったことにされる。赤き竜の天敵、宿敵とも言えるコイツら(地縛神)との決闘等、最速闇の決闘と同等だ。下手したら死ぬ。

・・・全く、こういう時に俺は運が無い・・・

 

『オォォオンン』

意訳:アレと決闘をすると言うのなら、決闘竜の使用を考えておけ。お前のそのデッキなら出せるだろう。

「やっぱり決闘竜じゃないと消滅出来そうに無いのか・・・試合に勝てても消せなきゃ意味が無いか・・・」

 

きっと消滅させればアブシュームも諦めてくれるだろう。負けず嫌いの場合は非常にマズいのだが、今の所、それ位しか手が思いつかない。

 

「スピード決闘が出来そうな体の(モンスター)じゃないのが救いかな・・・?・・・始めよう、・・・決闘。」

 

―――決闘だー!―――

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオンン!!」

『オオオォォォォォォォォォォンン!!』

 

有馬は巨人をジッと見つめ、持っている決闘盤を準備する。まさかこんな事になるなんて、と思いながらも、有馬は赤き竜と共に、聳え立つ恐怖(巨人)に立ち向かう。自分達(有馬と赤き竜)の明日の為に。共犯者(遊作と草薙さん)の為に。




言い忘れてました。有馬の決闘盤は島と同じ最新版の決闘盤でありながら、デッキ収納型でもあります。

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