――――そうして舞台の幕は下りた。
役者達は役を解かれ、後には静寂が残るだけ。
観客からの拍手はなく、ただひたすらに次の開幕を待つ。
それまでの、少しだけ長い幕間――――
◇
…………どのくらい眠っていたのだろう。
誰かに呼ばれたような気がして、重たい瞼を開いた。
「――ここ、は――」
目覚めると、白い天井とかすかな消毒液の匂い。
柔らかな布団の感触がする。
ぼんやり頭で、ベッドから体を起こした。
そこは、学校の保健室のようだった。
すでに日は暮れているのか、灯りの点いていない室内は暗い。
わずかな寒気を感じ、ブルっと身震いした。
「ようやく目が覚めたのか?
また随分と遅い起床だったな、奏者よ」
凛とした声が耳に届いた。
――その声で、意識が完全に覚醒する。
見ると目の前にはいつの間にか真紅の衣に身を包んだ、男装の少女が立っていた。
「むっ、何だ。
そなた、まだ寝ぼけているのか?
自分の名前は覚えておるか?」
無言で見つめる自分を不審に思ったのだろう。
不満気に少女が聞いてきた。
名前……自分の、名前――。
「……ハクノ。
もちろん覚えている。
目の前にいる、誰よりも華やかなこの少女の事も。
「――セイバー――」
己が従者の名を口にする。
熾烈な戦いを共に勝ち抜いた、わたしの剣たる少女の名を――
「すでに開幕の刻は過ぎている。
我らの聖杯戦争は始まっているぞ、
紅い少女は満足気に頷くと、自信に満ちた声でわたしを再び戦場へと誘った。
◇
――聖杯戦争。
魔術師達が、たった一つの願いを叶える万能の聖杯を求めた争い。
元々は地上で行われた聖杯を呼ぶ儀式を指したそうだが、わたし達が参加した聖杯戦争は、遥かな天上世界で行われた殺し合いだった。
聖杯に招かれた、霊子ハッカーたる最新の
予選の参加者が999人、本戦開始時には128人と減っていき、その最後の一人となったのが、わたしだった。
ステータス情報が更新されました
【クラス】セイバー
【マスター】岸波 白野
【性別】女性
【真名】
【筋力】E 【耐久】E 【敏捷】E 【魔力】E 【幸運】E 【宝具】B
【スキル】対魔力:C 頭痛持ち:B 皇帝特権:EX
【宝具】
主人公の名前は岸波白野に変更しています。