上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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地獄地獄
地獄編。なんか前回あったっけ...


上海かわいい


百三体目 不調

皆さんお元気ですか。私は今、地獄で働いています。

あの後、する事がないならと地獄の鬼の手伝いをすることに。あれから一週間。とても充実した毎日を送っています。

 

「って事でいつ引っ越すかって事だけど.....上海?聞いてるし?」

「ん?あぁ。ごめん。」

 

今は地獄の移転についての話をしている。なぜ私がそんな重要な話を聞いているかと言うと...正直よくわからない。別に私がしていた事と言えば掃除洗濯etc...所詮は家事程度の事だった。

 

「上海...?やっぱ聞いてないでしょ」

「あ、ごめん...」

「まぁいいし。みんな解散したのにぼーっとしてるなんてらしくないし。いつもなら会議終わった途端に針山マッサージに行くのに...」

 

どうやらいつの間にか会議は終わっていたようだ。いつから私は会議室に居たのだろうか。それも分からない。最近記憶が飛ぶことが多い気がする。

閻魔と一緒に会議室を出る。部屋の外ではルーミアが待っていた。

 

「疲れてるっぽいから部屋に連れて行ってあげて欲しいし。」

「.....分かった...」

 

そう言うとルーミアは私を抱きかかえ、階段を登り始めた。

ここは前回の建物。その名は閻魔館。その四階の端の端。倉庫のような小さな部屋。そこの部屋を居住スペースとして借りている。

ルーミアは私の布団に寝かせる。

 

「悪い...」

「.....いい。休んでて...」

 

そう言い残すとルーミアは部屋を出ていった。

小さな部屋の中に静寂が訪れた。

 

「...寂しいな...一人って...」

「ね。寂しいわよね。」

 

急に聞こえた声に驚き、布団から飛び抜ける。するとそっと胸を抑えられ、布団へと戻される。

その手は空中から。いや、スキマから出ていた。

 

「久しぶり。待たせたわね。」

「紫.....」

 

紫はスキマから出て、私の隣に座った。私の頭をゆっくりと撫でてくる。

 

「今まで何を...?」

「まぁ、色々あるのよ。地獄から地上への道が塞がってるのは知ってるわよね?それのせいでここにスキマを作れなかったのよ。」

「ん...?どういう事?」

「私の能力でスキマを作れるのはちゃんと繋がってる所だけ。密閉されてる空間にはスキマが作れないのよ。最近は作れるように練習してるけど...」

「でも地上との道は塞がってるって...」

「どうやら一週間に一度。狭い時間だけ少し開くみたいなの。そのタイミングを図って来たわけ。ちなみにこっちに送る時に急に攫う感じになったのはそのせいよ。あの時を逃すとまた一週間待たないと行けなくなるから。」

「なるほど...だから去り際もあんな感じだったのね...」

「それにしても随分顔色が悪いわね...大丈夫?」

 

そう言われて見れば顔が暑い気がする。視界も少し霞んでいるような...

霞む視界の隅で扉が開く。そこにはルーミアが粥を抱えて立っていた。

 

「.....あれ...」

「あら。ちょうどいい所に。後はルーミアに聞くわ。あなたはゆっくり休んでてね」

 

そう言いながら紫は立ち上がり、ルーミアの方へと歩いていった。

_______________________________

あ〜あ〜聞こえますか〜〜?

ん...さたん...か?

そーですよ。可愛くて頼りになるサポートする意識上の存在であるサタンですよ〜。

どうしたんだ...ていうかここは...?何も見えないけど...

ここはあなたの意識の中。まぁつまるところ夢みたいなものですよ。

へ〜...んでなんで私はここに?

最近意識が飛ぶことが多いですよね?その時に誰が体を動かしてると思っているんですか?結構苦労するんですからね?

あぁ...悪い。ごめん...

も〜...まったく。意識が飛ぶ原因はこっちでも調べてますけど分からないんですよ。だからしばらくは意識が飛ぶ事が度々起こりますので気をつけてくださいね。

原因不明とは困ったな...

まぁ、意識が飛んだ時は私が上手くやり過ごすので。お任せ下さい!

あぁ...頼りにしてる...うぅ...眠くなってきた...

あ〜...どうやら目が覚めるようですね。じゃあいつものように。

 

私はまた。下に落ちた。

_______________________________

「ん.....」

「あら、おはよう。」

「おはよう.....」

 

目が覚めると紫とルーミアがお茶を飲みながら向かい合っていた。

紫はまた、私の隣に座った。

 

「ルーミアから聞いたわよ。ちゃんと会えたのね。良かったわ。」

「まぁ...うん。」

「後は地上に連れてきてくれればいいんだけど.....おっと...また塞ぎそうね...」

「地上へのスキマ...?」

「えぇ地獄への隙間よ。」

 

そう言いながら紫はスキマを開いた。

 

「また一週間後に来るわね。まぁそれより先に地上への出方をあなた達が見つけるかもしれないけどね」

 

そして紫はスキマを越えて行った。

ゆっくりとスキマが閉じた。

 

「.....これ...」

 

そう言いながらルーミアは冷えたお粥を差し出してきた。

私はお粥を受け取り、食べ始めた。

 

「.....冷えちゃってごめん...」

「...美味しいから。大丈夫。ありがとうね」




はろはろ〜。サタンだよ〜。久しぶりの本編登場だよ〜!やった〜!!
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