上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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前回のあらすじ!
まだ地獄!紫が来た!やったー!
え?もう帰るの!?えー...
そして上海は体調がよろしくないようす...どうなってしまうのか!!

上海かわいい


百四体目 地獄の蓋。

次の日の朝。

 

事件は起こった。

 

 

「大変だし!!起きるし!!」

 

そんな叫び声によって私達は叩き起された。

体を布団から起こしただけで、不愉快な臭いが鼻をついた。これは

 

「血の臭い.....」

「とりあえず外に出てきて!!」

 

部屋の扉を抜け、吹き抜けを飛び降りる。一階が近づくにつれ、血の臭いが強烈になっていく。

正面の扉を開け放つ。

そこには

 

 

首。

鬼、小鬼、亡者。ありとあらゆる者の首がずらりと並べられていた。苦そうな首、眠っているような首、驚いたような首。

そこには地獄で知り合った者も知り合わなかった者も関係なく、ただ、生首が並べられていた。

 

「なに.....これ.....」

「見張りが交代する数分のうちに並べられたらしいし.....」

「うぅ.....酷い臭い...犯人は...?」

「一応.....検討はついてるし...でもありえないんだし...」

 

そう閻魔が呟く。首から流れ出ている血が、足に付く。生暖かく、ぬらぬらと光っている。

 

「閻魔様。バギーの準備が出来ました。」

「ありがとう...さぁ二人も乗って。」

 

メガネをかけた鬼がバギーを目の前で停める。閻魔はバギーに乗り、私達にそう呼び掛けた。

_______________________________

むかしむかし。

地の底は無法地帯であった。ツノの生えたものが、死人の魂を嬲り、拷問し、喰っていた。

そこに一人の男がやって来た。

その男はツノの生えた者達を’’鬼,,と呼んだ。その男は死人の魂を保護した。

鬼達は死者の魂をその男が独り占めしていると思い、その男に一斉に襲いかかった。

男はても触れず、鬼達を地面に倒した。鬼達は顔もあげられず、その男に降参した。

男は鬼達を許し、死者の魂を管理する仕事を与えた。それと同時に多くの娯楽や、食を持ち込んだ。

ただ、鬼達の中にはそれをよく思わない者もいた。今までの自由が、今までの好き勝手を求めた鬼もいた。そんな鬼達は地上へと出て行った。

地上で鬼達は自由に暴れ回った。そしてそんな鬼に味方する、邪悪な人間も現れた。

そんな邪悪な人間の魂が地獄に来た時。地獄は第一の変化を果たした。

邪悪な人間の魂が他の魂達を虐げ始めたのだ。

それに対処すべく、男は空の上に楽園を作り、そこを’’天国,,と名付けた。男は自分の妻を天国を管理する者として置き、善良な魂をそこに避難させた。

男は地獄に邪悪な魂達を閉じ込め、罰を与えた。

そんなある時。地上の鬼達が地獄へとやって来た。地上の鬼達は邪悪に染まり、地獄を混乱に陥れた。

地上からやって来た鬼達を率いていた者は’’鬼神,,と名乗った。地獄の鬼と地上の鬼の実力はとんでもない差だった。悪逆と暴力を続けた地上の鬼。仕事と娯楽を続けた地獄の鬼。勝敗は目に見えていた。

男は妻との間に設けた三人の子供を天国に避難させ、地上の鬼達へと直接挑んだ。男は強く、地上の鬼達を次々となぎ倒した。

そこで鬼神は天国へと手を伸ばし、その男の三人の子供を人質に取った。

男は何も抵抗せず、ただ黙って袋叩きにされた。

鬼神は頃を見て、子供のうち一人を串刺しにした。それでも死なず、男の血液で作った池に沈めた。

もう一人を鬼神の吐いた火で焼き尽くした。それでも死なず、鬼神の凍える視線で凍らせ、粉々砕いた。

そして最後の一人に手をかけようとした時。男が命を顧みず、鬼神へと飛びかかった。鬼神は驚き、子供を放り投げた。

そして男は鬼神にしがみついたまま、地獄の鬼達にこう命令した。

「今から俺はこいつを地獄の底に落とす。お前達はそこに蓋をしろ。絶対に開けるな。」

そういい放つと、男は地面にポッカリと空いた穴へと鬼神を押し込み、自分ごと落ちて行った。

鬼達は命令に従い、その穴に蓋をした。

_______________________________

 

「...それが(わーし)のお父さんだし。」

「って事は...人質にとられてた子供って...」

(わーし)だし。」

 

バギーがガタガタと揺れる中で、閻魔からそんな話を聞かされた。

 

「んで、その話と今回の話に何か関係が?」

「...これから向かう所を見れば分かるし...」

 

バギーは洞窟の中へと入っていった。

洞窟の中には何かを外に引きずった後や、血の跡がついていた。

閻魔がバギーから降り、内側から破られた跡のある扉をくぐって行った。

 

嫌な汗が流れてくる。正確には錯覚なのだろう。汗など出ていない。人形だから。.....出ていないはず。

扉をくぐり、少し歩く。すると少し広め。ドーム状の空間が広がっていた。

 

「ここは...?」

「やっぱり破られてるし.....」

「.....下...」

 

ルーミアに言われ、足元を見る。私が足をついた1cm先。そこに地面は無く、直径3m程の穴が空いていた。穴の底は見えず、ただ、黒く、無限に続いていた。

 

「これ...もしかして...」

「そうだし。(わーし)のお父さんと鬼神の落ちた穴だし。」

「蓋は.....ないけど.....」

「天井見てみるし」

 

閻魔に促され、天井を仰ぎ見る。

そこには分厚い鉄の蓋が天井に深く、深く、突き刺さっていた。

_______________________________

あぁ...

 

懐かしいなぁ.....

 

やっぱシャバの空気は違うぜ.....

 

お前の協力のおかげだ.......

 

お前のおかげで.....

 

この地獄をまためちゃくちゃに出来る.....

 

あぁ...分かってる.....

 

全部壊した後は全部てめぇにくれてやる.....

 

そうだなぁ.....

 

まずは.....

 

殺し損ねたあのガキでも殺すかな。




やっほー、地獄編に出番があったから浮かれてるけど出番が少ない事に変わりはないけど出番があった事に変わりはなくてやっぱり嬉しいさたんだよ〜。そろそろ本格的に事態が動き出すよ〜。大変だね〜...(他人事ではない。)
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