上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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いつものように朝起きる。トーストを食べ、コーヒーを飲む。そして二度寝する。アレ?次起きた時は12時半。今日も私の1日はそうして始まるのであった。

上海可愛い
今回は.....


四十五体目 秘封倶楽部と✕✕神社

[蓮子の実家]

「よく来たねぇ...メリーちゃんで合ってる?」「ハイ...えっと...はじめまして...」

この暑い時期にマントを羽織っている人なんて初めて見た...さすがの私でも引きますよ...

「そう言えば今から蓮子と、どこかに行くんだろ?山は熊が出るから気をつけなよ。」「ご丁寧にありがとうございます...」

その時外から蓮子の声が聞こえた。

「メリー!!行くよ~!!」「いってらっしゃい、くれぐれも暗くならないうちに帰っておいでよ。」「分かりました。ありがとうございます!!」

そう言って私は蓮子の方へ走っていった。

 

[裏の山]

「メリー遅いよ~!!」「ごめんね蓮子。」

待ち合わせに3時間も遅れる人に言われたくないけど、と出かけた言葉を引っ込めた。

「ここをちょっと登った所にその神社があるから、そこまで頑張ってね!!」

と言いメリーが指さした先は、ただのゴツゴツした岩があるだけの斜面だった。

「階段とかエレベーターは無いの?ここ登るの?」「ここ以外に行くと、熊に絶対合うからここが1番安全だよ?」「つまりここも熊が出る可能性があるって事?」「だから猟銃持ってきてんじゃん。」

蓮子は背負った猟銃を、軽く叩きながら言う。

銃刀法違反.....気にしないでおこう...どうせ未来だし...

「さぁ、メリー。ここを登る時は、三点で支える事が大事だよ。」「三点って何?」「足、足、手。手、手、足。手、手、手。みたいな感じで、自分の体を支えることだよ。(うろ覚えだけど...」「へぇ~...蓮子でも、頼もしい時もあるんのね。」「え?つまりいつもは頼もしくないってこと.....?」「さぁ、行くわよ蓮子、時間が勿体ない。」

そう言って私はそそくさと山を登り始めた。

 

~秘封少女登山中~

 

[裏の山・✕✕神社]

「いや~...登ったね~...」

メリーはまだまだ行けると言わんばかりに、そこら辺を歩き回る。

ここはちょっと登ったところの神社。入口近くに神社名が書いてある立て札があったが、汚れていて肝心の名前が見えなかった。

「ねぇメリー。これってなんだろう...」

蓮子が何かを見つけたようだ。蓮子の方を見ると、薄汚れた箱のような物が置いてあった。

その箱の上側には、格子状に穴が空いていた。側面には何か書いてあるが、汚れていて読めない。

側面の汚れを少し取って、字を読む。

「何て書いてあるの?」「えっと...ほう...のう.....奉納...これは賽銭箱ね。」「賽銭箱...つまり中にはお金が!!」「だめよ。それは許せない。」

中のものを取ろうとしている蓮子を止める。

 

しばらく神社の周りを探索したが、何も無かった。

「ねぇ、蓮子。何でここに嘆き人形があると思ったの?」1つ浮かんだ疑問を投げかける。

「え?それっぽかったからだけど?」

ここまで人を殴り倒したいと思ったことは無い。そんな適当な理由で、ここまで連れてきた蓮子を恨む。

「ハァ...とりあえず帰るわよ...」「そうだね...何も見つからなかったしね...」

そんな事を話していると、不意に近くの草むらが揺れた。

ここは山なので、狸か、狐かと思った。が...ちょっと前の会話を思い出した。

(「つまりここも熊が出る可能性があるって事?」「だから猟銃持ってきてんじゃん。」)

私の予想通り、草むらから熊がゆっくりと出てきた。その片目は切られたような跡があり、潰れていた。

「メリー!!神社の中に逃げな!!」

私は神社の中に入り、中から蓮子の様子を見る。

素早く蓮子が猟銃を構える。熊がこちらを認識し、飛びかかってくる。

蓮子は素早く熊の目に照準を定め、発砲する。弾丸は熊の目に当たり、熊が怯む。

その隙に神社の中に逃げ込む。

襖みたいな扉を閉じ、静かに外の様子を伺う。

「ねぇメリー...何か聞こえない...?」

静かに耳を済ませる。

 

<ブツブツ.........

確かに奥の方から何か聞こえる...

「嘆き人形っぽくない?」「そ、そんなわけないじゃない!!」「メリー、静かに。熊の目は潰したけど。まだ鼻と耳は私達を探しているはず...」

恐怖でどうにかなりそうだった。前には敵対した熊。後ろには呪いの嘆き人形。逃げ場無しの完全包囲網。昔の言葉でいう。四面楚歌である。

「メリー...ここから無事に帰れたら...この間出来たかき氷屋に一緒に行こう...」「蓮子.....それ死亡フラグ.....」

蓮子がわかりやすい死亡フラグを建てる。大体そのかき氷屋、結構前に出来たやつ...

「メリー、いい事思いついた....耳塞いどいて...」「え?何で...」「良いから...」

真剣な物言いに押され、素直に耳を塞ぐ。

するとメリーが神社の奥の方へ歩いていく。そっちには嘆き人形が...

そこで蓮子の考えが読めた。嘆き人形の呪いで熊を殺そうと言う訳だ。だが、私達も死んでしまう。だから耳を塞がせたのだ。私だけを助けるために。

「蓮子!!そんなのだめ!!一緒に帰ろう!!他にも何かあるはずだから!!」

何か蓮子が言っているがわからない。恐怖から腕が動かないのだ。耳をピッタリと塞ぎ、離れない。

蓮子が奥の方に歩いていく。まだ行って欲しくない...まだ死んで欲しくない...大切な人を...

 

蓮子が小さな木箱を持って奥から戻ってくる。結局私は何も出来なかった。ただ涙を流しながら蓮子を見ていることしか出来ない。

蓮子は笑っていた。今までに見たことのない程の穏やかな笑顔だった。

「蓮子...まだ死なないで.....行かないで.....私を...置いてかないで.....」

蓮子が何か言おうと口を開ける。すると蓮子の持っている箱が大きく震える。

蓮子は驚き大きく目を見開いている。私ももちろん驚いている。

蓮子が箱を私の前に置く。箱の上にはお札が貼られており、そのお札と箱の間に1枚の紙が挟まっていた。

蓮子はお札を剥がし、蓋を開けようとする。すると蓋が勢いよく飛び、中から人形が飛び出してくる。

驚いた蓮子は後ろに尻餅をついていた。私は慌てて蓮子の側による。いつの間にか手は耳から離れ、足も動くようになっていた。

 

 

「ひっさしぶりのシャバの空気だぜ.....」

喋ったのはその人形だった。

 




最後に出てきた人形はナンダロウナー、全 マッタクケントウモツカナイナー。
皆さんもワカラナイダロウナー
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