上海人形家出禄   作:ルシャルシャ@黒P

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ふぅー...クーラーが無いとこの季節生きていけな.....あれ?クーラーがつかない.....
こうして私の自室のクーラーが壊れたのであった。

上海可愛い


七十九体目 別れ

これは上海が時空の歪みに入って行ったすぐ後の出来事。

 

 

[✕✕神社前~蓮子side~]

上海が入ると、時空の歪みはすぐに消えた。

おばあちゃんの持っている装置が止まったのだ。

昨日と同じように神社は消滅していた。みんな電撃から離れるために神社から離れていたことが幸し、誰も神社と一緒に消えることは無かった。

 

みんなの無事を確認するとおばあちゃんは、地面に落ちている八雲紫に駆け寄った。

 

「紫!!」

「菫子.....」

 

八雲紫の頭はいくつもの電撃により、無数の穴が空いていた。

おばあちゃんは八雲紫を抱き上げた。が、その穴からは血や、それ以外の何かが吹き出していた。

 

「菫子.....私、もうダメみたい.....」

「あなたのしぶとさはどこ行ったの!?いつも妖力とかで直してたじゃない!!」

「.....その力は上海にあげたわ.....今の私に治癒能力や、不思議な力は残ってないの.....時空の歪みの行き先を固定出来て良かったわ.....」

「紫.....馬鹿...何で私を置いていくのよ.....」

「菫子.....私の話.....聞いてくれる?」

 

だが、おばあちゃんは泣いてばかりで答えない。

それに答えてしまうと八雲紫が、いなくなってしまいそうだからだ。それは私にも伝わった。

だが、八雲紫は話し出した。

 

「私は幻想郷を作る時、色んな人に手伝って貰った.....幻想郷ができた時...みんな喜んでいた.....もちろん私も喜んだ.....幻想郷は私の全てなの.....そこで色んな人と出会って...別れ...そしてまた出会った.....いつまでも忘れない.....菫子、短い間.....楽しかったわ..........私は最後の最後までいい事があったわ.....みんなの役に立てたんだもの.....私の命一つで幻想郷が救われる.....そう思えれば十分よ...でも.....最後に.....」

 

そこまで言うと、八雲紫は目を閉じ穏やかな顔になり

 

「最後に...幻想郷が見たかったな.......」

 

そう言い終えると八雲紫は、ゆっくりと首の根元から塵になっていった。

そして最後には八雲紫の被っていた帽子しか残らなかった。

おばあちゃんは大粒の涙をボロボロと流しながら呟いた。

 

「私も.....あなたと一緒に見たかったわ.....」

 

おばあちゃんは八雲紫の帽子を握りしめ、胸の前まで持っていった。まるで八雲紫を抱きしめるかのように、大事に大事に抱きしめた。思い出を壊さないように優しく、八雲紫を離さないように強く.....

 

 

 

 

 

私達は山を降りた。

私は教授を背負って降りた。

黙って山を降りた。

 

 

 

 

 

次の朝、八雲紫の後を追うようにおばあちゃんが死んだ。

眠るように死んでいた。布団の中で帽子を抱きしめ死んでいた。

すぐに医者を呼んだが、手遅れだった。

医者によると、寿命だったらしい。

医者はここまで生きていたのが奇跡だと言った。

 

 

 

私は泣いた。

狂ったように泣いた。

1日中泣いた。

涙が枯れても泣いた。

 

 

 

 

メリーが後ろから抱きしめてくれる。

でも涙は止まらない。

 

 

おばあちゃんのお葬式でも泣いた。ずっと泣いていた。

おばあちゃんの知り合いも慰めてくれた。両親も慰めてくれた。

それでも涙は止まらなかった。

おばあちゃんが火葬された。

八雲紫の帽子と一緒に焼かれた。

涙は止まらなかった。

その日も涙は止まらなかった。

 

涙が止まらなく、眠れない。

目は赤く腫れ、顔はグチャグチャになっていた。

 

 

 

私は夜中、神社まで来た。

涙を流しながら。

神社は無かった。

 

空を見上げる。あと少しで1時。

 

3.....2.....1.....

 

神社が目の前に現れた。

神社には私の目を引くものがあった。

 

私が拭いた賽銭箱。その上に八雲紫の帽子が置いてあった。

あの帽子はおばあちゃんと一緒に焼かれたのに。

そう思い、帽子を手に取る。

すると、何かあったかいものを感じた。

 

私は帽子を被ってみた。

まるでおばあちゃんが頭を撫でてくれているように感じた。

さっきより涙が多く出た。

10分程泣くと、涙は止まっていた。

 

 

私は山を降りた。涙は出ていなかった。

 

私はおばあちゃんとの思い出を大事にする。

 

この帽子はおばあちゃんが残してくれた最後の思い出。

 

この帽子は大事にする。

 

山を降りきった所で、メリーが待っていた。

 

私は最高の親友(マエリベリー・ハーン)とこの人生を楽しむ。

 

いつか私は、メリーと幻想郷に行ってみたい。

 

おばあちゃんと八雲紫が見たかった幻想郷を。




[悲しい感じになってしまいましたね.....結局菫子さんは何歳だったんでしょう.....生きてるのが奇跡みたいな歳.....そこは皆様のご想像にお任せします。次回からは上海、幻想郷リターンです。お楽しみに!!]
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