さらばIS学園   作:さと~きはち

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 間尺に合わん仕事したのう

 ―― 広能昌三 ――

   『仁義なき戦い 頂上作戦』




そして、僕は途方に暮れる

 明日、いよいよ問題のドイツ人留学生、ラウラ・ボーデヴィッヒがやって来る。

 

 どうにも転校の事情がはっきりしないが、織斑先生が目的だと考えるのが妥当だろうとは思う。やっとシャルの件が片付きそうだと思ったら、またも厄介の種がやってくるとは。ていうか転校生多すぎだろ、いい加減にしろ。

 

「いっそ他のクラスに行ってくれりゃいいのにさ」

 何とはなしにつぶやくと、一夏の怒号が飛んだ。

「三治! 人の話を聞いてるのか!?」

 くたびれたように息を吐く。こいつ相手には欠かせないおなじみの儀。

「聞いてるよ」

 返事するなり一夏はバンと手を突き身を乗り出した。

「まったく! おれが数日目を放したと思ったらこのていたらく。ちょっとたるんでるんじゃないか!?」

 今日はやたらとムキになる一夏。

「そんなに怒るほどの事じゃないだろ」

「あのなあ三治! 言いたかないけどそんな調子でこの先やって行けると思うのか!? これからおれがいない時は、全部自力で何とかしなきゃいけないんだぜ!? もうちょっとしっかりしてくれよ!!」

 反論するヒマも与えず、一夏は俺に対する不満を一息にぶちまけた。

 そりゃ言いたいことも分からなくはないけど、そんなに必死にならなくたって……。

 鋭い視線でこちらを射抜く同居人から目をそらし、何か言いかけた時におり良くドアがノックされた。一夏も気をとられる。

 直後にドアが開き、これまでの失敗の反省も教訓も置き去りにしたトリオが乗り込んできた。が、すぐに俺たちを見て固まる。

「一夏っ! どうせそろそろ野郎二人で退屈でしょ? 明日の相談もあるし……って、アンタら向かい合って何してんのよ?」

「一夏! 日曜に……何をしているのだそんな所で?」

「一夏さん? ……三治さんとお二人でいったい何をなさっているのです?」

 今はもう夜。腹具合が落ち着いた夕方にてんぷくトリオと一夏のドタバタを眺めつつ本音と軽い夕食をとり、寮に戻るなり一夏と俺はこの状態だった。

 

 つまり、取り込んだ洗濯物の山を尻目にベッドの上で正座のまま10分以上睨み合っているのだ。

 

 俺のパンツをはさんで。

 

「聞いてくれよみんな! 三治の奴おれがいない間にパンツのたたみ方一つまともに出来なくなってるんだぜ!! そんなんでこの先やってけないよな!? 箒たちからも厳しく言ってやってくれよ!」

 

 ……言葉を失うとはこの事だ。IS学園の日中英美少女代表は、珍生物の生態観察でもさせられるかのような表情で立ち尽くした。

 一夏よ、人類最先端の創造物を学ぶ学園でお前は何を言ってるんだ?

 まあ、そこのトリオだとて夕食時にたかが週末の予定一つ決められなかった連中だが。

 

「もういいだろ? みんなパンツのたたみ方ぐらいで大騒ぎするお前に呆れてるよ。洗濯物のたたみ方ぐらい、またやり直せば済む事だし、そもそも女子の前で大声でパンツはないだろ」

 俺は努めて穏やかな口調と態度で諭したつもりだったが、一夏の口からはとんでもない回答が飛び出した。

「じゃあパンツはもういいよ、今着てるTシャツでいいからこの場でちゃんとたたんで見せろよ。それぐらい出来るよな?」

「えぇ? 別に今着てるもの脱がなくたって」

「いいから脱いでたためよ! ほら早く!」

 なんかえらく一夏は意地を張っているな。

「いや、だから」

「三治は口がうまいからって、ごまかそうったってそうはいかないぞ! この場で服たたむくらい、ちゃんと出来なきゃおれは納得しないからな!!」

 すっかり忘れてたが、一夏は家事と身内の危険だけは絶対妥協しない奴なのだ。でもこれはやり過ぎだろ。

「今着てるものを脱ぐ必要はないだろ?」

「いいから脱げよ!!」

 俺のTシャツを引っ張る一夏と止める俺。それを白い目で見守る脱力感あふれる3名。

 

 なんだこれ……ほんともう、なんだこれ……。

 

「やかましい! もう夜だぞ!! また何を騒いでいる!?」

 とうとう織斑先生が怒鳴り込んできた。もうこれも恒例行事のように感じる。よく見りゃドア開けっ放しだ。そりゃうるさいよな。……他にも女子が何人か入口からコチラをのぞいている。

「あ、千冬姉! いい所に来た、三治を押さえててくれ! いま脱がすところだから」

「……」

 弟の衝撃発言にブリュンヒルデも固まってしまった。コレも二度目だな。

「だから脱がないって!」

「脱げよ! 脱がないと意味ないだろ! ホラ早く!!」

「もうよせ! 織斑先生の前で――」

「脱がないとやれないだろ! 早く脱げよ!!」

 いい加減にせんとお前の姉が卒倒するぞと思うが早いか、トリオが悲鳴を上げた。

「ギャー! 千冬さんが倒れたーっ!!」

「織斑先生! しっかりしてください!!」

OH(ヒィッ)! Goddess(神さま)!!」

 

 

「……それで、洗濯物の代わりに音羽の着ている物を脱がせて、たたませようとしたと?」

「はい……」

 とりあえずブッ倒れた担任を一夏のベッドに寝かせ、気が付いた所で水を飲ませた。どうやら落ち着いたようだったので、かいつまんで何があったかを説明した。

 一夏が男の服を脱がせようと必死になっている場に出くわし、弟二度目のホモ疑惑によるショックで気を失うという酷く不名誉な理由で横になった織斑先生の顔は、何もしてないのに生死の境をさまよう重病人のようだった。

「ほんとうに、それ以外は、何もないのだな?」

 すがるような表情だが、視線が鋭すぎて顔に穴が開きそうだ。

「ありません」

 きっぱりとした俺の答えを聞きとどけて一夏の姉は大きくため息をつき、ベッドに沈み込むように脱力した。

 さっきまで千冬姉大丈夫か大丈夫かと騒いで止まらなかった一夏や、てんぷくトリオとその他の女子達もほっとしたように息を吐く。やがて女子は皆それぞれの部屋へと戻っていった。

「いやあ一時はどうなることかと思ったよ! 千冬姉いきなり倒れるんだもんなあ」

 何が原因かも分からんまま呑気に笑う一夏。その背後で幽鬼のようにゆらりと立ち上がった織斑先生がバカの頭をガッと掴んだ。

「いてっ! いててて千冬姉!? 急になにす――」

「うるさい! 貴様という奴は毎度毎度面倒と心労ばかりかけおって!! 今日という今日は許さん!!」

「なっなんでだよ? おれ何かしたか!? 三治! 何とかしてくれーっ!!」

 すっかり回復した姉に頭を引きずられて一夏が去るのをぼんやり見守ると、ひとりベッドに転がった。

「疲れた……」

 ふと気配がして入口を見やると、キツネのフードをかぶった本音がひょっこり頭をのぞかせている。

「そっちに行ってもい~い?」

「おいで」

 手招きすると、すぐに笑顔になったキツネの着ぐるみが飛んできた。

「えへへ~ぎゅーっ」

 隣に寝転ぶなり抱きついてくる。

「大変だったねぇ~おつかれさま~」

「ありがと。本音のお陰でホッとしたよ」

 着ぐるみのもふもふの上からも本音の柔らかい感触と体温が伝わる。その頭をなでると胸のつかえが取れたように落ち着き、今日一日の疲れもあってそのまま眠ってしまった。

 

 

 

 明けて日曜の朝。あのまま朝まで眠ってしまい、気がつくと本音はいなくなっていた。俺が寝ている間に部屋に戻ったらしい。ポケットからはみ出したメモ用紙に、キツネの絵と〝おやすみ~〟という丸文字が書かれていた。それを丁寧に畳んで机の引き出しに仕舞うと、いつ戻ったのか寝不足で目に隈ができた一夏がクレームをつけてきた。

「なあ、のほほんさんばかりじゃなくて おれだってもっと三治とくっついたっていいだろ?」

「お前あれだけ織斑先生が怒ったのに全然分かってねーな」

 一夏はいつものハトが豆鉄砲食らった顔をした。明け方近くまで姉のお叱りを頂戴していたらしいが、部屋に戻っての第一声がこれだ。怒られた理由すら解かっとらん。こいつには大事なことは何でも露骨に言うべきだろうか。

「そもそもなんか三治はおれと微妙に距離が遠くないか? のほほんさんは彼女だから近いのは分かるけど、おれとは若干遠くなるっていうかさ」

 本音とまどろんだ余韻も消えて、問題児を冷めた目で見返す。

「その前に何で織斑先生に怒られたか考えろよ」

 当人は肩をすくめてみせた。微妙にムカつく。

「千冬姉も少し騒いだくらいでひどいよなぁ、おれは単に洗濯物のたたみ方が悪いって言ってただけだろ? 三治だって言ってくれればいいのにさ」

 どうせそんくらいの理解だと思ったよ。

「そんくらいの事であの鬼教師が気絶する訳ねえだろ!」

「怒らなくたっていいじゃないか。千冬姉もここんとこ忙しいみたいだったし、過労がたたったんだよ、きっと」

 そりゃシャル亡命にからむゴタゴタで忙しかっただろうけどさ……。

「あのな、いい加減自分の無神経さを自覚しねえとその内地獄を見るぞ……いやもう見てるのか」

「えぇ? なんだ脅かすなよハハハ」

 おりゃもう知らん。

 今日は一夏が徹夜明けなのでおりむーブートキャンプはお休みである。いち家族に乾杯もない。

 久方ぶりの、何の予定もない休日だ。ゆっくりするか……本音は今どうしてるかな。

「おれはひと眠りするよ……ふあぁ眠くてたまんねえ」

 何にも解決せんまま一夏はさっさと眠ってしまった。ブリュンヒルデが失神するほどのショックと怒涛の説教はなんだったのか。

「きっと時間が解決してくれる……わけねえな」 

 さっさと着替えて歯を磨くと、振り返りもせず部屋を出た。スマホで本音に電話する。もう8時だ。食堂で落ち合おうと話して切ると、残念なルームメイトの事は頭から消えて足取りも軽くなった。

 

 しかし食堂の手前で面倒臭いのに捕まってしまう。

 

「いたいたー! ね~織斑くんも呼んでインタビューさせてよ!! 来週発行の『新聞部のバズっていいとも増刊号』に二人の記事をどうしても載せたいの! 好きなもの奢るからさ!! ……で、織斑くんはどこ?」

 右手にタブレット首からカメラをぶら下げ、ダッシュで駆け寄ってきたのは誰あろう新聞部副部長の黛先輩だった。ぶっちゃけ面倒臭いが、なんせ俺のISがらみの調査もしてくれる人なので、いくら面倒でも無碍には出来ない。

「あいつは昼まで寝てます。取材したかったら、本人に聞いときますから昼か夕方にして下さい」

「ええ~そんなぁー! せっかく二人の夜の生活について濃厚なインタビューをしたかったのに!! ね、お昼になったら織斑くん食堂に連れてきてよ!!」

 言葉を選べや! てか妙な妄想をするな!! ……なんか昨晩の事思い出してきた。

 周りの生徒らがこちらを不審げな目つきで見始め、俺は慌てて必ず昼頃には連れてくるからとどうにかしつこい記者を追っ払おうとした。

「絶対だからね? お昼になったら必ず食堂に連れてきてよ!? あ~これで三人目の金髪美少年もいれば最高なのに! じゃあ待ってるから!!」

 気の毒だがシャルは女子だ。今んとこ男子で通してるが。

 さんざん念押しして、人騒がせな先輩は去っていった。

「どうせなら一夏の方に食いつきゃいいものを」

 口元を引きつらせて呟くと、食堂の入口に本音と簪さんの姿を見つけた。

「二人ともおはよう」

 声を掛けたが――

「おはよ~おとーさん! よく眠れた~?」

「おはよう。本音から聞いたわ。昨日は大変だったわね」

「お早う御座います」

「おはよっ。なになに~? 昨日は何があったのかな? お姉さんに話して御覧なさ~い」

 俺の声に振り向いたのは4人だった。

 

「アハハハ! 織斑先生も大変ねえ!! 音羽くんも本音ちゃんがいるのに二股なんてお姉さん感心しないなぁ」

「うるせえな。織斑先生に聞かれればいいのに」

 昨晩の騒ぎを話しながら摂る朝食は賑やかなものだったが、ひときわ会長がウザうるさかった。今度本音がパフェを頼んだ時、刺さっているポッキーを会長のウィークポイントにジャストミートしてやろう。

「お嬢様、それより話す事があるのでは?」

 俺がモーニングセットのトーストをかじると、虚先輩が会長に水を向けた。

「そうね、丁度いいからまとめて話しちゃおうかしら」

 会長はナプキンで口元を丁寧に拭い、居住まいを正して俺に向き直った。今まで気にしなかったが、その所作には出自からの育ちの良さが見て取れる。

 

 そして会長がこうする時は、決まって重要な話がある。

 

「まずシャルちゃんの件ね。彼女が助かる切っ掛けを作ってくれて、本当に有難う。生徒を守る立場としても、一人の人間としても貴方にお礼を言わせてもらうわ。本人も感謝していたわよ? 失った物もあるけど、いろんなわだかまりやしがらみから開放されたって」

 会長の話によると、すったもんだの挙句シャルは日本国籍を与えられ、政府嘱託のIS操縦者になることが正式に決定となったらしい。専用機はシャルの手を離れ、官民共同で調査されるがコアは外交ルートを通じて仏大使館に即時返還される。本人にはそのポテンシャルと成長を見込んで、来週返還する専用機とほぼ同質の性能を持つラファール改造の専用機を貸与するそうだ。完成を急ぐため複数企業で突貫作業を進め、本人も今日の午後まで細部の調整に出向いているという。

「もうフランス政府もデュノア社もシャルちゃんには介入出来ないわ。音羽くんにも面倒はないから安心してちょうだい」

「そうですか……ようやく終わったんですね」

「よかったあ……おとーさんえらい! ごくろうさま~」

 本音が垂れ袖をフリフリして喜んだ。簪さんは今回蚊帳の外だったのでキョトンとしている。

「簪ちゃんにもいずれ説明するわ。あ~でもホンット今回は疲れたわぁ~」

 愚痴をこぼしつつも会長は上機嫌だった。虚先輩の顔もかすかに笑みが浮かんでいる。

「音羽くん。今回は本当にご苦労様でした。一人の生徒が救われた事は私も立場と関わりなく嬉しいです」

「いやぁ、なんか照れますね」

 普段無駄口を叩かない虚先輩にまでこう言われると照れ臭い。

「それでぇ、もう一つだぁいじな話があるんだけどぉ? その前に音羽くん、最近またISの訓練サボってなぁい?」

「え? ……あっ」

 そういやここんとこあれこれ慌しくて、平日の放課後も休日も訓練機に乗ってないな。でもなぁ……。

「サボるっていうか面倒が多すぎてそれ所じゃ無いんですけど。それに少しは息抜きしたいし、一夏の奴もあんまり無下にはできないので……まぁ一旦は落ち着きましたが」

 俺の弁解にも会長の表情は厳しい。

「駄目よこのままじゃ。今後を考えても、そろそろ本格的な実機訓練しなきゃ。そうだわ! これからは私が時間を割いて――」

「そこまでです。実務の進行と相談しながらでなければ予定に組み込めません。そもそも音羽くんには最近色々と助力願いましたから、訓練できないのは当たり前です」

 即座に隙の無いツッコミが会長を襲う!

「くっ、仕方ないわね。今週は色々手伝ってもらったし疲れもあるでしょうけど、月曜日からは頑張らなきゃダメよ? ……はぁもうちょっとだったのになー」

 じ~っと会長の目を見るとすぐに視線をそらされた。

「それはともかく! そのISについて音羽くんに重大な知らせがあるの」

 これ以上何かあるのか?

「音羽くんに専用機――は流石にムリでも、本人の能力に合った専用IS武器の開発ならどうかと働きかけたんだけど、防衛省もIS関連各社も手一杯でね。でも政府関係者の多くは、音羽くんを戦力化できる可能性を残したいって事で、予算だけはどうにか回してもらえることになったのよ」

 マジか!? わざわざIS適正の低い俺一人のためにそこまで根回ししてもらえるとは。こればかりは会長に感謝しなけりゃ……だが。

「本当ですか? しかし予算はあっても人手が無いんじゃ――」

「慌てないの。いるじゃない立派な専門家が」

 喜んでいいのか微妙な気持ちの俺にいたずらっぽい目で会長は見返す。

「専門家って……あっ! まさか」

「そっ、薫子よ。感謝しなさいよーあの娘も音羽くんのデータ解析だけでも忙しいのに、快く引き受けてくれたんだから! 武器の適正を探るためにも、しっかりIS訓練してデータを集めなきゃね! まぁ薫子自身、男性操縦者専用のIS武器を開発したとなれば就職なり進学なりで箔がつくのもあるけど」

「だからさっき来てたのか……」

 うわ~こりゃますます黛先輩に足向けて寝られんな。会長の言うことが本当なら大変なお世話になってる訳だし。俺あの人苦手なんだけど……参ったなこりゃ。

「すごーい! 良かったねぇおとーさん!」

「良かったわね。わたしも音羽くんとISについて心配だったから、ちょっと安心したわ」

 俺は二人に礼を言うと、頭を下げて会長に謝意を伝えた。

「色々気を遣って頂いて、ありがとうございます。出来るだけ時間を作ってIS訓練も精進します。あとで会うと思うので、その時に黛先輩にもお礼を言っておきます」

 いろいろムカつくこともあるが、なんのかんの言ってずいぶんこの人には助けられている。

「うむ、感謝なさい! ところで後で会うってなに? またインタビューでもあるのかしら?」

 ちょっと調子こいてる会長に、先ほど黛先輩に会ったことを告げた。

「えーなに面白そう! 音羽くんと織斑くん二人揃ってると漫才コンビみたいなんだもん!! 私も見に行こうかな~?」

 勝手なことを言いつつ、さりげなく虚先輩の反応をうかがう会長。

「駄目です。この後も諸々の作業を電子化する要望をまとめなくてはなりません。いい加減霞ヶ関(かんりょう)がらみの悪習を正さねば我々の後進が潰れます」

「ううっ! 簪ちゃんのため、簪ちゃんのためよ! 頑張れ私!!」

 半泣きで自分にエールを送るシスコン生徒会長。インタビュー来れなくて良かった。

 それはさておき、ようやく日本の役所特有の膨大な書類を無くす改革をうちの生徒会でも始めるらしい。あの時代遅れの書類や伝票、日本の省庁がらみだったのか、まったく官僚というやつは。だいたい21世紀にもなって世界最先端のはずのIS学園で紙の書類にハンコとか、いい加減バカらしいもんな。

「頑張ってください。電子化できりゃ作業量もだいぶ減るでしょうし、休みも増えますよ」

「そうなんだけど、システムを構築してもまず膨大な紙の書類をスキャンしてデータバンクに入れなきゃいけないのよ」

 言いながら俺の顔をじーっと見る。

「会長いま俺にIS訓練を頑張れって言ったとこですよね?」

「むぅ、そうだ! 私が指導してトレーニングすれば短期間で上達するわよね? そのあと浮いた時間を音羽くんが私の作業を手伝って――」

「お嬢様!」

 虚先輩の合いの手が厳しい。この人は一夏で言うところの俺のポジションか。そう考えると複雑な気持ちだ。

「もーっ! いい考えだと思うのに~。音羽くんも一人でやるよりお姉さんとの方が楽しいでしょ?」

「それは本音にやらせます。お嬢様はどうぞ生徒会長の職務に専念なさって下さい」

 むくれてデザートをほおばる会長。

 本音がすっと体を寄せてきた。

「おとーさん頑張ろうね~。ふぁいと~!」

「おう」

 その様子をニコニコしながら見ている簪さんに気付き、照れくさくなった。少し視線をそらす。

「あっ」

 今日は驚く事ばかりだ、ほとんど悪い意味で。

「どうしたの~?」

 本音が首をかしげ、俺と同じ方向に視線を向けた。

「あ~しののん達だ~。何か用事があるみたいだけど~?」

 目の据わったてんぷくトリオがこちらにゆっくりと足を運んできた。

「朝食が済んだら少し顔を貸せ」

「逃がさないわよ、今度こそ徹底的に吐かせてやるんだから」

「お二人にはじっくりお話を伺いたいですわ、この後、絶対にお付き合い願います」

 珍しく本音が引きつった表情を見せた。

「あ、あはは~。わたしたち人気者だね~」

「無理にポジティブな言い方しなくていいぞ……」

 ありがたくない理由で人気だよな、俺たち。

 

 

「ですから! わたくしと一夏さんがお二人の様になるには、何が必要なのかと伺っているのです!!」

「昨日のバカ騒ぎは勘弁してあげるから、パパッと吐いちゃいなさいよ!!」

「どんな秘密、いや違いがあると言うのだ!? そこの所をはっきりするまで帰さんぞ!!」

 圧倒されて言葉もない本音。奢りのケーキやパフェも手をつける暇がない。

 口を挟む余裕もあたえず言いたい放題吐き散らかした三名がぜいぜい息を切らし、周囲の耳目を集めてカフェ全体が静まり返ったところで、ようやく俺は口を開いた。

「余裕が無さ過ぎだ。三人とも心にまるでゆとりが無い。今一番何が必要かと言われたらまずはそれだ」

 俺は息をついてカップのコーヒーを口に含んだ。もう冷めかけている。

 こいつらトリオは今日という日を一夏と過ごせない苛立ちと、俺にばかり構いちっとも恋人気分を味わわせてくれない一夏への怒りをまとめてブチまけた格好だ。お陰でテーブルについたとたん一方的に怒鳴られて、注文の品に手も付けられず5分近くが過ぎてしまった。

 何か言おうとする三人を片手で制し、言葉を続ける。

「言いたい事は分かる。あいつは唐変木で女心に無理解だし、箒たちを異性として意識せずにただの友達扱いばかり。これじゃちっとも年頃の男女らしい付き合いには発展しない。だから特別な何かが必要だって言いたいんだろ?」

 三者三様に叱られた子供のような反応を見せる。思い通りに行かなくて先走るばかりだが、それでちっとも上手く行ってないのを指摘されたら、そりゃ面白くないだろう。

「でもな、多分そんなものは無いぞ。俺と本音にしたって、そんなに特別なことで親しくなって行ったわけじゃない。普段の友達付き合いから、少しずつ親密になっていったんだから」

 またカップを口に運ぶと、幾分おとなしい調子で三人が反応した。

「そうは言うがな……」

「それじゃあ、具体的にどうすればいいのよ?」

「実際ふつうに一緒にいても進展がありませんわ」

 それに噛んで含める様に答える。

「まず一夏の身になって、何を喜ぶか、何が嬉しいかを考える事だよ。そこから一緒に楽しむ事とか、一緒に過ごす時間を少しずつ増やしていったらどうだ? 自分が一夏とどうしたいとか、どうなりたいとかはその後からだ。なあ?」

 ちらりと隣を見ると、ここぞとばかりにケーキを頬張っていた。やれやれ。

「これ美味しい! はいおとーさん、あ~ん」

「あ~ん……ん、本当に美味しいなこれ」

 本音のおすそ分けをもぐもぐやっていると、弱気になっていたトリオが急に復活した。

「そ、それよ! それ!! どうしたら自然にできるのよ!?」

「本音さん! 是非私にもご教授を!!」

「私にも秘訣を教えろ本音!!」

 俺が止める間もなく本音を取り囲む。慌てて立ち上がるが――

「もうお前では(らち)が明かん!」

「本音に直接聞くからアンタは黙ってて!!」

「本音さんにハッキリ教えて頂きます!!」

 取り付く島も無い。そこへ俺の困りようを見てとった本音が口を挟んだ。

「大丈夫だよ~しばらくしののん達とお話してるから、おとーさんはゆっくりしててね~」

「はぁ……何かあったら言えよ?」

 どうにもならないので本音を信じ、てんぷくトリオのにらみ顔に追い立てられて離れた席に退散した。

 

「お困りのようね!」

 入れ直したコーヒーと共に座ると、虚先輩と共に去ったはずのサボり魔がいた。

「あんた何やってんですか。また虚先輩に怒られますよ?」

「虚ちゃんにはちゃあんと午後までお休みをもらってるわよ。それより本音ちゃんがあの三人と何喋ってるか、気にならない?」

 呆れた人だな。そりゃ気にはなるが、生徒の会話を盗聴でもする気か?

「会長権限のうちよ? 何か不審な企みがないか管理するのも役目だもの」

 いつもの悪戯っぽい笑みを浮かべた会長はやっぱり会長だった。

 普段から持っているのか、妙にメカニカルな扇子をパタンと開くと〝本心暴露〟と書いてある。

「それじゃ早速やりましょうか。ほら、もっと顔を近づけて」

「え? ちょ、ちょっと」

 いつの間にか耳元だけISを一部展開していた会長は、ヘッドフォンのようなそれに俺の耳を近づけた。髪から少しいい匂いがしてドキリとする。

 驚いた。集音マイクの原理なのか、ほとんどそばで立ち聞きしているかのようにハッキリ本音たちの会話が聞き取れる。

「試しに調整してみたんだけど、結構鮮明に音声だけ拾えるわね。流石ハイパーセンサーだわ」

 会長がさらに少しボリュームを上げると、4人のかしましい様子が耳元に広がった。

〝それで、どっちから告白したのよ?〟

 ぎくっとした。俺まだちゃんと本音に好きって言ってないぞ……。

〝あ~それはまだかな~〟

〝そっそれはどういう事ですの?〟

〝とくに告白とかなくて~なんとなくいつも一緒にいる内に、一緒にいるのがいいなぁっていうか、一緒じゃないと寂しいなぁって〟

〝そうなる前に何かあっただろう! 何か、なかったのか?〟

〝そもそも、行動を共にする切っ掛けは何でしたの?〟

〝ん~入学初日にね~、初めておとーさんを見たとき、私の幼馴染に似てるな~って思ったんだ~。かんちゃんっていうんだけど、引っ込み思案で自分から友達を作るのが得意じゃないの~。それで~このままだと一人ぼっちになっちゃうんじゃないかって、心配で声を掛けたのが最初かな~〟

「へ~そんな事があったんだ? 本音ちゃんたらやるじゃない」

 ……そうか、あの時は確か一夏が箒と出て行って、休み時間に孤立してしまったんだ。

 そんな時に、本音が話し掛けてくれたんだっけ。

 

 あのとき、本音が声を掛けてくれなかったら、俺はどうしていたのだろう。

 

〝なによ、三治のやつだらしないわねー! 自分から本音を口説いたみたいな顔して!〟

 うるせえな鈴のやつ。でもよく考えたら鈴は一夏に遠まわしだが告ったことあるんだよな。相手が相手だけに失敗してるが。

〝それに~織斑先生と何回も衝突したりね~。セッシーともケンカしてたし、心配でほっとけないな~って思ったんだ~〟

 ……いろいろと耳が痛い話だ。

〝あの時は本当に恐ろしかったですわ! まさか言葉だけであそこまで追い詰められるとは。三治さんを完全に見くびっておりました〟

〝それで、そこからどうやって親しくなったんだ?〟

〝それこそが本題よ! 本音はやく!!〟

「あっ! ホラいい所始まるわよ!」

「結局あんたがいろいろ聞きたいだけかよ」

 しかしそんな事まで喋るのかよ? 俺と本音の事は別にいいだろ!!

〝ん~とね、さっき言ったかんちゃんの事なんだ~〟

「え? 簪ちゃんが何でそこで出てくるのよ?」

「声大きいですよ」

〝かんちゃんはちょっとした行き違いで、おじょ、お姉さんと仲がこじれちゃってたんだけど~、おとーさんが間に入って解決してくれたんだ~。それからちょっといいな~って思って。だんだん友達からもっと大事な人になっていって~〟

 会長はちょっとしんみりした調子で黙り込んでしまった。

 しかし……そうだったのかあ。知らなかったな。

〝なるほど、あいつはああ見えて人の心の機微や胸の内を読み取るのが上手いからな〟

〝確かに、心理戦といい交渉力といい侮れない方ですものね〟

〝ふ~ん三治も意外とやるじゃない! まあ一夏ほどじゃないけど〟

 手の平を返す鈴。

〝ところでね~みんなはおとーさんの事どう思ってるの~?〟

「えっ」

 何でそんな事聞くんだよ!?

「あら~本音ちゃんたら周りの女の子の評価も気になるんだ~?」

 急に元気になり肩でぐりぐりしてくる会長。

「俺の方はそんな事気にして……」

 いやまあ気になるかと言われればまぁ……。

〝だって~みんながおとーさんをどんな風に見てるか気になったし~〟

〝どうと言われても、そうだな……交渉や助言に長けているとは思うが〟

〝ま~口は上手いわよね! 悪いやつじゃないけど。それにアイツあたしが一夏の事、その、アレなの初対面で見抜いたし、油断ならない奴だわ!〟

〝甘く見ると危険ですわね。鈴さんは御存知無いでしょうが、彼を怒らせると大変な事になりかねません〟

〝む~おとーさんいいとこいっぱいあるのに、みんな恐いことばっかり~〟

 本音がむくれているのが見えるようだ。ニヤつく会長が肘でつついてくる。

〝そう怒るな。私から見ても三治は知恵者で、人心を理解し思いやる言動が出来る男だ。私たちも何度も助けられている。ISこそまだ未熟かも知れんが、クラスに無くてはならぬ存在だ〟

〝そうね~多少おせっかいなとこもあるけど、あの千冬さんとサシで口論できる度胸は誉めてやってもいいわ。クラス対抗戦の時にセシリアをよこしたアイデアには、びっくりって言うか呆れたけどね。それよりISの訓練しっかりやるよう言っときなさいよ本音!〟

〝頭脳と胆力は時として驚くべきものがありますし、今では非常に信頼できる友人の一人ですわ〟

〝えへへ~おとーさんはすごいのだ~!〟

「ふふっ」

 本音の声に思わず笑みがこぼれた。しかしあいつら俺をそういう風に見てたのか……鈴の奴まだアリーナで空中衝突したこと根に持ってるな。

「なーによ喜んじゃって。生意気ね」

「別にいいじゃないですか」

〝それじゃあみんなはおりむーのどんなところが好きになったの~?〟

 おっ、本音のやつ切り込んだな。

「あっ! また面白くなってきたわ」

〝そっそれは……〟

〝いえその今は別にその件に関しては特に言及すべき必要性を感じないと申しますか〟

〝あっあたしたちの事はいいのよっ! それより一夏とどうすれば――〟

 お~お~うろたえちゃって。

〝おれがどうしたって?〟

 思わず本音たちがいる遠くのテーブルを見やる。部屋で寝ていたはずの一夏がそこにいた。

「あら本人が来ちゃったわね」

〝なななんで一夏がここにいるのよ?!〟

〝いいかげん腹が減ったんで食堂に来たら、みんないるからさ。何してんのかと思って〟

〝何でもないっ! さっさと食事をしてこい!〟

〝乙女の秘密ですわ! 聞くのは無粋でしてよっ!?〟

〝なんだよ、教えてくれたっていいだろ?〟

 ハチャメチャでお開きだな。何か俺だけ恥ずかしい事聞かれまくって終わったような気がするが。

「あ~あいい所で邪魔が入っちゃった。ま、この辺にして生徒会室に戻りますか。じゃあ私は行くから、明日からはしっかりね」

「はいよ虚先輩によろしく……サボらんように」

「うるさいわね、真面目にやるわよ」

 俺の額を扇子でつんと突き、さっきまでのお調子者の態度を消し颯爽と食堂から去っていった。今しがた他人の会話を盗み聞きしてたとは思えんな。

 一夏とてんぷくトリオのゴタゴタが始まると同時に本音が抜け出し、俺の座るテーブルを見つけた。こちらにやって来る手にはちゃっかりケーキやパフェがある。

「おまたせ~。一緒に食べよ~」

「お疲れ様。昼までのんびりしようや」

 こっそり会話を盗聴していた罪悪感がチクリと胸を刺す。今さらだけど盗み聞きは良くないよな。

「どうしたの?」

「いや、なんでもないよ。会長とちょっとな」

「ふ~ん。そうだ、インタビューって何お話するの~?」

「俺と一夏の事だってさ。どうせ期待してるのはおバカで不毛な事だろ。また織斑先生に発禁にされるのにな」

 他愛も無いおしゃべりに花を咲かせていると、顔が真っ赤でコメカミを引きつらせたトリオに追い立てられた一夏がダッシュで逃げてきた。

「一夏あ!」

「今度という今度は!」

「その身に直接女心というものを刻んで差し上げます!」

 追う者と追われる者を交互に見やる。どっちが、じゃなく両方とも問題だ。やり方変えてもまったく話にならんな。

「さっ三治!」

「その先はいい、どうせもう来る頃だと思ったぜ」

 もう大体タイミングも分かってきた。

 続いて怒鳴り込んでくるトリオを強い語気で食い止める。

「そこまでだ! 織斑先生に拳骨もらいたきゃ別だがな」

 ぐっと歯を食いしばり立ち止まる美少女3名。確かに向かい合うと恐いな。一夏が逃げ出すのも分かるけどさ。

「三人とも、一夏とこのやりとりを卒業まで繰り返す気か? お互いの意識を変えなきゃ最後までこのままだぞ。またアドバイスなり何なり時間作るから、今回はこの辺にしたらどうだ?」

「またお話しようよ~」

 ぐぬぬ状態のてんぷくトリオも本音のゆる~い言葉に毒気を抜かれ、それぞれ一夏に不満の言葉を投げて散って行った。

「た、助かったぁ~。三治とのほほんさんありがとう。今度なんか礼するよ」

 気が抜けてイスにへたり込む色男。

「それじゃあ昼からちょっと付き合え」

「なんだよ? 買い物か?」

 お前は付き合えと言ったら買い物なのか。

「インタビューだよ新聞部のな。またあるんだと」

 そこへ本音が意外な申し出をした。

「おとーさん私も同席したいな~」

「ええ? まぁいいけど……」

「えへへ~やったあ」

 嬉しそうな本音。あの先輩の事だから、確実に本音との関係について突っ込まれまくるんだろうなあ。ちょっと憂鬱だ……まぁ本音が喜ぶなら、まぁ、うん。正直複雑だけど。

「そういやさっき箒たちはのほほんさんと何を話してたんだ?」

「お前が彼女作らないのかって話だよ。いいから早く朝飯済ませろ、昼になるぞ」

 コーヒーの残りをすする……また冷めちまった。

 

 一夏が腹ごしらえする間、美味しかったスイーツを生徒会室と簪さんに差し入れに行ってきた。また食堂へ取って返すと、その途上で意外な人から声を掛けられた。

「音羽くんちょうど良かった! 伝えたい事があったんです」

 廊下の向こうから、山田先生が子供のような小走りでこちらに駆け寄ってきた。大きな胸が揺れてたゆんたゆんだ。以前だったら転んでいたかも知れないけれど、今はそんな危うい様子も見られなかった。

「今週ずっと生徒会のお手伝いであんまり授業に出られなったでしょう? 織斑先生と話し合って、ISの授業だけですが音羽くんに補習をしてあげることに決まったんです。明日月曜日から金曜日まで、放課後1時間が補習になりますから、教室に残ってくださいね?」

 一緒に頑張りましょう! にっこり笑う山田先生の顔を俺は何となく見つめた。そういやこの人はシャルの件を知らされてないのかな。

「な、なんですか? 先生の顔をじっと見つめて……恥ずかしいです」

「おとーさんどうしたの~?」

 本当に顔が赤くなっている。ちょっと意地悪だったかな。

「いや、入学初日に比べると、だいぶ頼りになる先生になったなって」

 とたんに目を丸くし、直後に顔をほころばせて大声を上げた。

「そうですか!? もぅ~そんなお世辞言ったって何にも奢りませんからね~? うふふ……アレ? それじゃ音羽くんが入学したころの私はあんまり――」

「お世辞じゃないですよ。今は織斑先生より頼りにしたいぐらいです。いろいろ気遣って下さって有難う御座います」

 軽く頭を下げる。

 

 やはり俺はいろんな人に支えられてるなあ。

 

「いいんですよっ! なにしろ私は頼りになる先生ですからね! うふふふっ、織斑先生より頼りになる先生だなんて。もうっ音羽くん口が上手いんですから!」

 ひどく嬉しそうに俺の肩をばんばん叩く。この人やっぱチョロいな、よそで変な男に騙されたりしてなきゃいいけど。

「むぅ~」

 なぜか面白くなさそうな本音。

「それじゃあ明日からの補習、忘れないでくださいね! うふふふ」

 緩んだ顔のまま上機嫌で山田先生は去っていった。

 まぁそれはそれとして。

「はぁ……明日から一週間補習かぁ」

 シャルのためだったとは言え、正直つらい。もともとIS知識ゼロからのスタートだから尚更必要なんだけど。

「おとーさん元気出して! 私も手伝うよ~」

「ありがとな……あれ? じゃあIS訓練は……多少カットせざるを得ないか」

 人の事より、まず自分の事をしっかりしないと話にならない。しかし放っておけないトラブルがあれやこれやと重なって、結局自分のことが一番後回し……。

「つ、つらいぞ……」

「あはは~少しずつ頑張ればいいと思うよ~」

 

 俺、ISでまともに模擬戦出来るようになるまで後どのくらいかかるんだ……?

 

 

 

 




「この更新が終わったら、何が始まるのかな?」
「次の更新の準備ですよ」

 9月中には更新予定だったのに、遅れに遅れて10月にずれ込んでしまいました。お待ち頂いていた皆様には大変申し訳ないです。ひょっとしてIS原作で一番更新が遅い作品かもしれません……。

なお更新遅れのお詫びとして、このあとがき最初の部分の元ネタが分かった方には、ご希望の番外編を一話書いて差し上げます。

なんちゃって。
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