ΩΩΩ<ナ、ナンダッテー!?
修学旅行の朝。
事情を説明して、
「ヴァー君。荷物ちゃんと持った?」
「ああ」
「じゃあ、いってらっしゃい」
「……行ってきます」
そっけなくても、温かい言葉についつい笑みをこぼしてしまう。
「(あぁ。オレは)」
幸せ者だなぁ……
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京都へ向かう電車の中で、『
「ふぅ……」
『どうした?ヴァーリ』
「あぁ、いや、特に何も用は無いんだがな。不安材料が多くて困る」
『英雄派か』
「ああ。あいつ等—————————特に曹操がどう動くかがわからん」
『ああ、聖槍の所持者か』
「そうだ。あいつがどう動くかで俺の初めての修学旅行がどうなるかが決まる」
『動いたら?』
「潰す。自分だけ青春謳歌して人の修学旅行潰すとかクソだろう。消し飛ばしてくれる」
『動かなかったら?』
「箪笥の角に五連続で小指ぶつける呪いかける」
『しょぼいな!?』
「いいだろ別に」
『いや、もう少しあるだろう……』
「じゃあ格好いい台詞言う度に舌を噛む呪いで」
『一々陰湿だな!?』
「煩い。こっちはあいつの事後処理にどれだけ……思い出したら腹立ってきた。百〇ビーンズのゲロ味とハナクソ味だけ詰め込んで渡してやる」
『金掛かるうえに悪意しか無い!?』
「なんなら魔法のフルバーストでも………!?」
『一気に過激になったなぁ!?』
「冗談だよ……………一割はな」
『九割は本気じゃあないか!?』
「それだけムカついているんだ……!!曹操マジ許さん」
『ヴァーリの目が……殺意に満ち満ちている、だと…………!?』
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さて、場面は移り変わり古の都、京都。
「」
「おい、曹操が某ニュータイプの様な効果音と共に顔を青ざめさせているぞ」
「深刻な顔ね。まるで死期を悟ったかのような……」
「おい、曹操。何があった!」
「いや、何か、何か、こう、俺の身に何かが起きる気がする……!!禄でもない何かが……!!」
曹操は一人、己の死期を悟ったのか、なんなのか。大急ぎで身辺警護と対呪術用術式を強化したそうな……
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京都駅を降りたヴァーリ達は、宿泊する場所である『京都サーゼクスホテル』へと向かっていた。
「京都だぜ!」
「ふむ、広いな。駅も独特な雰囲気だ」
「見ろ!アーシア!伊〇丹だ!」
「は、はい!ゼノヴィアさん!伊〇丹です!」
「天界にもこんな素敵な駅が欲しいわね!」
と、はしゃぐヴァーリ達に、
「集合はホテル一階のホールだったわね。ほーら、男子ぃ、あとアーシア、ゼノヴィアっち、イリナさんも。駅に夢中になるのもいいけど。さっさと集まらないと午後の自由時間消えちゃうわよー」
班のまとめ役である桐生がイッセーたちに声をかける。
「えーと、ホテルは駅周辺なのよねー」
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午後。ところ変わって稲荷駅。イッセーは部屋の格差に涙を呑みつつ、自由行動と言う事で気持ちを切り替えて、修学旅行を楽しんでいた。
鳥居を通り抜け、階段を上り、頂上らしき場所に着く。
「っ!?(これは、まさか!?)」
「どうした?ヴァーリ」
「いや、何でもない。折角だ。なにか願い事でもしようじゃないか(気のせい、であって欲しいな)」
「そうだな」
パンパン!
「(おっぱいを見てたくさん触れますように!彼女が出来ますように!部長や朱乃さんとエッチできますように!)」
「(様々な強者と戦えますように。復讐を完遂できますように。アリアが幸せでありますように)」
二人が二人なりの願い事を済ませると、
「……貴様、京の者ではないな」
突然、声が聞こえた。
「—————兵藤一誠」
「ああ、囲まれてるな」
見知らぬ声に身構える二人の元に、
「……女の子?」
「狐の妖怪の様だが……」
「余所者め、よくも……!かかれ!」
少女の掛け声に合わせ、山伏の格好をした烏天狗と、狐面を付けた神主が大量に現れた。
「おおっと、なんだなんだ!?烏の、天狗!?狐!?」
「烏天狗は確定だな。狐はよくわからないが」
「母上を返してもらうぞ!」
「は、母上ェ!?何言ってんだ!?お前の母ちゃんなんて知らないぞ!?」
「なんと白々しいッ……!私の目はごまかしきれんぞ!」
「はぁ……京都に来て早々の災難だな。兵藤一誠」
「全くだ畜生!とりあえず逃げるぞ!」
しかし、逃がさないぞと言わんばかりに、天狗の錫杖がイッセーを襲う。が、
「どうした?イッセー、ルシルフル」
「何々?妖怪さんよね?」
木刀を持ったゼノヴィアとイリナが受け止めた。
「……そうか、お前たちが母上を……最早許すことは出来ん!不浄なる魔の存在め!神聖な場所を汚(けが)しおって!!絶対に許さん!」
「ヴァーリ!」
「なんだ?」
「絶対に怪我させるな!殺しもだめだ!」
「———————はぁ、甘いな、まったく。まあいい、折角の修学旅行だ。血生臭いのは勘弁だからな(さて、曹操。オボエテオケヨ……?)」
ヴァーリの心に、『曹操絶殺(そうそうぜっころ)』。
という確たる目的が出来た。
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「っ!?」
「どうしたの?曹操君」
「い、いや、何でもないよ。あはははは(な、なんだ今の悪寒。九尾を拉致した事で呪いでもかけられたか?後でゲオルグに聞いてみよう)」
と、修学旅行で同じく京都に居た曹操は何とも言えない悪寒と恐怖を味わった。
呪いがかけられたわけではないと知って更に怖くなったのは内緒の話だ。
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「プロモーション『騎士(ナイト)』!」
『Explosion!!!』
「ゼノヴィア、イリナ、ヴァーリ!よくわからんがここは京都。理不尽な状況ではあるけど、相手と周辺は傷つけちゃまずい。出来るだ追い返す方面で!」
「「「了解」」」
という声を皮切りに、俺も意識を戦闘に移す。
「(アルビオン。今回お前の力は使わん。いいか?)」
『まぁ、良いだろう。それも一興だ』
「さて、かかってくるといい」
「ナメくさりよって!」
「
「そらぁ!」
「ふん」
「がっ、なぁ……!?」
かかってくる烏天狗の攻撃をいなしつつ、麻痺で完全に行動不能にする。
「さて、何人狩れるか……」
ニヤリ、と、ついつい笑みを漏らしてしまう自分に内心苦笑しつつ、烏天狗と狐神主に殴りかかっていく。
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戦闘を開始して暫く。俺の周りには痺れて動けなくなった烏天狗と狐神主達が転がっている。
「……撤退じゃ。今の戦力ではこやつらには勝てぬ。おのれ、邪悪な存在め。必ず母上を返してもらうぞ!」
それだけを言い残し、狐の娘は一陣の風と共に去って行った。
はぁ、やっと終わったか。
全く、何でこう、面倒事が立て続けに起きるのやら。
「(曹操。やはり貴様は—————————————————)」
ぶ ち 殺 す 。
俺の初めての修学旅行を台無しにしようとしたツケ。
必ず払ってもらうからな⋯
ヴァー君根に持ちすぎィ⋯